真剣で最強が恋をした   作:ブラックサレナ

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###第百三話###

 

結局勝ったのは大串のほうからとなった、俺は真ん中の席に等しいのでどちらが勝とうかどの道一緒といった感じだった。そして俺は窓側の席となった、その時大串がなぜか

 

大串

「そ、そこは憂鬱主人公の定ポディション!俺が狙っていたと言うのに、ふ、所詮は三次元か……」

 

と、よく分からないことを言っていたが。ちなみに俺の後ろは忠勝で絶賛寝ている。そして隣は一子で、前は大和と、中々の場所に取り付けた。

 

大和

「なんていうか、あまり変化がないな、ここの席の周りは」

 

彰人

「そうだな、一子に忠勝。お前までついてきている、さらに窓側とは俺も運がいいようだ。な、忠勝?」

 

忠勝

「…………」

 

一子

「たっちゃん、こんなときまで寝なくても……」

 

大和

「授業中に寝ているお前が言うな。それにしても結構ばらけたな」

 

と、大和が周りを見ると、結構変化があった。まずは岳人、女子が周りにいるが逆に疎外感がマックスのようだ。モロ、普通に教室の真ん中にあたる元大和の席。クリスと京は隣同士で一番後ろの廊下側の端。キャップは前から変化がなくドア付近でこいつも寝ている。

 

彰人

「まあうまく、ばらけたな。けどなんでヨンパチとか、他の男子は喜んでいたり泣いていたりしているんだ?席替えだよな?」

 

大和

「まあそれはたぶん、俺ら彼女持ちには分からないものなんだろうな……くわばらくわばら」

 

大和の言葉で俺も気付けた、ようは女子の周りにいけたかどうかだ、席が近ければそれだけ話す機会も増えるだろうとそんなかんじであろう……しかし俺は思ってしまった

 

彰人

「それって関係あるのか?」

 

俺の呟きは、一子と大和に首を振られながら終了した。

 

梅子

「よし、これで終わりだな。それと目が悪い奴は先にやったから大丈夫だろうが、もしあったら今ならば交換してやるぞ。居ないか?いないなら席替えはこれで終了とする……丁度いい時間だ、このままHRに入るぞそれでは委員長」

 

真与

「はい、起立…気をつけ、礼。」

 

梅子

「うむ、それでは連絡事項を言うぞ。明後日には進路相談第二段を開始する、お前らもそろそろ夢を持ってもいい時期に入った。三年の今はもうすでに進路の話だろう、だがお前らはまだ一年もあるのだ、じっくり考えてくれ。以上だ、川神、明日からなんだって?」

 

一子

「はい!進路相談です」

 

梅子

「よし、いいだろう。あ、それと椎名、お前は後で職員室に来い。それは終わりにする委員長」

 

真与

「はいです、起立、礼」

 

そして皆は帰りだした。ちなみに掃除当番は岳人の列のようで俺らはそのままかえれるようだが

 

「それじゃあ、先生にも呼ばれているし部活だから大和、先に帰っていてね」

 

大和

「ああ、それじゃあな」

 

「うん!」

 

彰人

「うんうん、青春しているね、少年」

 

大和

「ちゃかさないでくれるか?それよりも梅先生からの呼び出しってなんだろうな?」

 

彰人

「う~ん、たぶん部活のことだろうが……てか、お前は本人から聞けばいいだろう?まあ俺の予想じゃ、面倒なことではないだろうけどさ「彰人~」俺の彼女もきたようだ」

 

大和

「彼女?嫁の間違いだろう?」

 

彰人

「未来の、が抜けているぞ。じゃあな」

 

大和

「おう、明日」

 

俺らはそのまま手を振りながら別れた。廊下にまつのはもちろん百代…そしてなんとこれは珍しいことにユッキーと、準、さらに

 

彰人

「これは本当に珍しいな、葵君までいるとは」

 

冬馬

「うふふ、あなたとは一回じっくりとお話がしたかったので。」

 

彰人

「はぁぁぁ」

 

俺は深いため息をした

 

冬馬

「ま、そんな冗談はここらへんで。さすがにモモ先輩の逆鱗に触れる気は私にはありませんし。それに今日はユキが一緒に帰りたいといってきたので」

 

小雪

「そういうことだよ、彰人。ちなみにモモ先輩には完全了承を貰ってきているから大丈夫!」

 

「まあ、条件にこのあと俺がおごらないといけないんだがな……」

 

彰人

「百代、俺もいいのかそれ?」

 

「彰人!」

 

百代

「もちろんだ」

 

「え、俺には拒否権がないのですか?」

 

小雪

「あったら、こんなことにはなってないよ準」

 

ユッキーの言葉に落胆しながら、俺らこの珍しい五人での下校となった。

 

百代

「しかし、ユッキーは随分と可愛くなってしまったな。これは危ないな、彰人にアプローチしだしたら問題だ、地球のな」

 

小雪

「ニャハハ、大丈夫だよ彰人だってモモ先輩一筋だから。それにふたりは僕のヒーローとヒロインだもん、絶対それはないよ」

 

と、前方の二人は完全なガールズトーク中。そして俺ら男性陣と言うと

 

冬馬

「ふう、御剣君とはこうしてちゃんと話しておきたかったのである意味ユキには感謝しないといけませんね」

 

彰人

「あ、俺のことは彰人でいいぞ。それと俺には先に言っておくが百代以外は興味が無いからな」

 

冬馬

「ふむ、これは完全要塞といった感じでしょうか?分かりました。私の事も冬馬で結構ですので。準もユキも馴染んでいるようなので」

 

「まあ、こいつなら俺らはすぐに仲良くなるさ……あんなことがあっちまった時のチームでもあるしな」

 

準がいう、あんなこと、とはユッキーの虐待のことだろう。しかし、今のユッキーにはそんな感じはまったくない。これもこの二人のおかげなんだろうさ。

 

彰人

「そうだったな。まあ中学は違ったからそうだったけど、こうやって高校が一緒になったことだしな」

 

「そう思えば最初に俺らところにも挨拶に来てくれていたな。まあその時は若が遊んでいた時だけど」

 

冬馬

「ふふふ、それはある意味失礼な事をしてしまいましたね。しかし、そこまで礼儀正しく、そして今回のテストの点数ならば、我々のSクラスに来る事もできたでしょうに。なぜ、Fクラスに?」

 

彰人

「あ、ああそれはまあ、ファミリーの事もあったしな。それにSとFは隣だったからな、別にこれならユッキー達ともすぐに会えるとおもってな」

 

「なんていうか、彰人ってよ若に似て頭が切れるよな」

 

彰人

「そうか?一応これでも大和…って言っても分からんか、うちのクラスの直江の師匠っぽい所に居たわけだしな」

 

冬馬

「あの大和君の師ですか……確かにそれならば頷けられます。それでは、着きましたよ……ここです」

 

そこは、洒落ている喫茶店だった。俺らは中に入ると、そこはマスター一人だけも経営のようで、そのままマスターが手で誘導するような感じで適当に座った。ちなみに俺の横に百代、そして机越しに三人だ。

 

小雪

「それじゃあ、まず僕はパフェ!モモ先輩、ここのパフェ凄くおいしいんだよ……ちょっと高いけど」

 

百代

「なに、ハゲのおごりなんだから気にするか……私もそのパフェだ、彰人はコーヒーだろう?」

 

彰人

「ああ、それで頼む……」

 

冬馬

「それでは僕はアイスティーで」

 

「お前ら……遠慮をしてくれ。まあいいか、それじゃあ俺もコーヒーで」

 

と、マスターに言うとマスターは一瞬で書きとめていたのだろう。すぐに料理にかかった。

 

冬馬

「まあ、今回はこんな事を呼び出してしまったのには「訳があるんだろう?」……気付いていたのですか?」

 

彰人

「ああ、ユッキーからってのはうなずけられるのだが、ならばお前は別に来なくてもいいのだろう?もしものことは準に任せられるはずだ。だけど今回は冬馬も居る、これだけで大体の大筋でいつもとは違うことぐらい分かるさ」

 

冬馬

「伊達にあの風間ファミリーの最終兵器ではないようですね」

 

百代

「まったく、だけどユキは私たちと話したかったのは本当なんだろう?」

 

小雪

「もちろん♪けど御免ね、こんな感じで騙すような感じで」

 

百代

「なに、ユキが私たちと話したいというのは本当なんだろうし。ならば騙してなどいないだろう?それじゃあ、話してくれるか?」

 

冬馬

「……今はまだ、そこまでちゃんとしたことをいえないのですが……もしかしたらあなた方の力を私に貸してくれませんか?」

 

彰人

「……それが、もしファミリーなど危害が加わらない限り、いいだろう。ユッキーの事もあるしな、な、百代?」

 

百代

「ああ、だけど……内容にも変わると思ってくれていい」

 

冬馬

「……その答えだけで十分です、ね、準」

 

「ああ、やっぱりあんたらはいい人達だ」

 

彰人

「…それじゃあこの話は終わりだな?」

 

冬馬

「聞かないんですね、こんな事を急に言い、さらにこんなところでと言うのに」

 

彰人

「お前らの顔で分かるさ。まあ“そんなことにならない事”を祈るさ、お前は大和と同じで慎重派だからな。俺らは保険なんだろう、ならば保険は保険らしくするさ。さてユッキーの話にしよう、一体なんだい?」

 

冬馬

「……そうですか」

 

その時の冬馬の呟いた時の顔は今までにない笑顔だった。そしてユッキーが体を乗り上げながらこんな質問だった

 

小雪

「うん、うん、聞いてよ!この前の冬馬の話なんだけどね」

 

と、本人が居る前での愚痴だった。ちなみに聞いているのは百代だった

 

百代

「まったく、しょうがいな男と言う奴は。だけどな彰人はそんなこと絶対無いぞ、まずもってだな」

 

なんでその流れで俺の自慢話になるんだよ、百代

 

冬馬

「…妬けちゃう位お似合いですね、お二人は」

 

紅茶を優雅に飲みながらそういう冬馬

 

彰人

「ユッキーにここまで愚痴られるお前も凄いと俺は思うけどね。そしてなんで準は真っ白になっているんだ?」

 

そう、そこには真っ白に燃え尽きている準が居た

 

冬馬

「たぶん、レシートを見てこうなったのでしょう?」

 

彰人

「ああ、なるほどな」

 

小雪

「いいな、モモ先輩……彰人ぐらい素敵な人かいないかなぁ~」

 

百代

「ふふふ、いいだろういいだろう。だけどやらんからな」

 

その時ユッキーの目が一瞬冬馬を見たのはきのせいだろうか?まあそれよりもこのデカイパフェをくえるのか、俺は心配だった。

 

「……誰か、俺を慰めてくれ」

 

そんな準の呟きは誰にも響かなかった。

 


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