真剣で最強が恋をした   作:ブラックサレナ

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第二章
###第百一話###


 

九月一日。昨日の戦闘が終わり今日から二学期が始まる。それは新しい区切りでもあり人を変える……そんな時期でもある。

 

……第二部……始動

 

 

彰人

「百代!起きろ、遅刻するぞ……ち・こ・く!!」

 

百代

「もう少し寝かせてくれ、彰人。昨日はお前も激しかったから私は眠いんだ!」

 

彰人

「何を力説にいってやがるんだ、起きないとキスをしな「おはよう彰人」いい子だ」

 

いつもの通りの朝を迎えた俺らなのだが、見事一子は川神師範代の切符を手に入れ、前よりも増して修行に励んでいた。ちなみに百代は俺に昨日、結局負けてしまい自分の弱さを認めある意味、修行にも打ち込むようになった。

 

百代

「ま、まてよ今日から学校だと!」

 

彰人

「そりゃ、九月一日だからな」

 

いつもの通り俺の部屋で制服に着替えながら百代は何かに気付いたように言った。

 

百代

「しまった!今日の弁当が完全に作れていない」

 

彰人

「ああ、さっきまで俺と一緒に寝ていましたからね……今日はパンかな?」

 

そんな二学期のスタートだった。

 

朝食も食べていつもの通りの朝の通学路だ。一子は今日も俺のメニューを持続しながらやっているので居ない。そしていつもの通りに俺の腕に抱きついている百代、そして

 

大和

「と、いうよりもまだ暑いよな二学期」

 

クリス

「確かにそうかもしれないな……蝉もまだ鳴いているしな」

 

「まあまだ夏服だから大丈夫でしょ」

 

前にはいつもの通りの連中がそこには居た。大和、クリス、京、まゆっち、モロ、岳人とこんな感じだ。俺らはいつもの通り

 

彰人

「お~い、お前ら~」

 

大和

「あ、彰人!おはようさん」

 

と、大和が俺に声をかけたときに全員が大和を注目した。なぜだ?

 

クリス

「なあ、大和?一体どうしたと言うのだ?彰人殿の事を呼び捨てなんて……今までは兄弟ではなかったのか?」

 

大和

「まあ、夏休みにな…ちょっと」

 

彰人

「そういう事だ。まあ舎弟のままではあるが、俺も大和と呼ぶことにしたからまあそこら辺の変化だよ」

 

モロ

「あはは、なんか大和が彰人って言うのはなんか新鮮だね。それからモモ先輩は相変わらずみたいだね」

 

百代

「おう、お前らおはよう。今日も夫の腕から失礼ってな」

 

彰人

「百代、調子に乗りすぎだ……まったく」

 

まゆっち

「と、言っても顔が笑っていますよ彰人さん」

 

松風

「まゆっち、それは行っては行けないことだぜ!あれが世に言うバカップルってもんだ」

 

クリス

「そう思えば犬はどうしたと言うのだ?てっきり一緒に来ると思っていたのだが?」

 

彰人

「ああ、あいつは本格的に師範代のメニューに入ったから今日も朝練しているぞ。あの仕合の後からずっとそんな感じだしな」

 

クリス

「そうか、しかし彰人殿がそこまで鍛えていたとは。夏休みの最終週は驚かされてばかりだぞ、京のこともあるしな」

 

百代

「ああ、それは弓から聞いたぞ。部活真面目に参加しているようじゃないか」

 

「うん、ちょっとしたペナルティがあるけど…これも自分で蒔いた種だもん。それに今は楽しいしさ」

 

岳人

「へっ。夏休みで全員変わって来ているって事か?京もこれだと彼氏としては寂しいんじゃないのか?」

 

大和

「京が頑張っているんだぞ、彼氏が頑張らなくてどうするんだよ」

 

モロ

「見事なバカップルだね」

 

彰人

「確かにな」

 

全員

「お前が言うな!!」

 

そんなことで、俺らの二学期の通学路は今まで以上に楽しく時間を過ごしていった。そして俺らは教室に到着、ちなみに百代は……どうにかした

 

大和

「相変わらず彰人も大変そうだね、姉さん相手に」

 

彰人

「何、夏休みを一緒に入れなかった反動だろうさ。それさえ済めば」

 

「終わるのかな?」

 

彰人・大和

「「……………」」

 

京のきつい突っ込みに俺も、大和も完全に黙ってしまった。理由は簡単だ、百代がそんな簡単な女じゃないことは俺が一番知っているからだ。

 

千花

「あ、直江っちに、御剣君。それに椎名っち、おはよう」

 

教室に入ると直ぐに挨拶をしてくれるのは立花だ。

 

彰人

「ああ、おはよう」

 

大和

「おはようさん」

 

「おはよう」

 

彰人

「……ふっ」

 

大和

「……おぉ」

 

俺は少し笑ってしまい、そして大和は改めて京が変わりだした事を認識したのだろう。そしてそれに驚いたのは大和だけではなく、目の前の立花も一緒で

 

千花

「あれ、椎名っち?この夏でなんか変わった?」

 

「うん?そうかな?」

 

千花

「うんなんか、いい感じに変わっていると私思うわ。ああ、いいな恋って」

 

と、そんな感じで京は頑張っているようだった。そしてそれと同じ感じできたのは

 

一子

「みんな!おはよう!」

 

元気一杯に入ってくるのはいつも通りの一子だ。

 

千花

「あ、おはよう。そう思えば川神武道会見たよ、凄かったわ」

 

一子

「アハハ、ありがとう。だけど私だけの力じゃなかったから」

 

と、ドアのところで話していると

 

忠勝

「すまん、どいてくれるか/////?」

 

一子

「あ、う、うん/////たっちゃんもおはよう////」

 

忠勝

「う、あ、ああ」

 

と、なんとも……言いがたい空間が出来ていた。これは真剣(マジ)だな、とこんな空間にキャラのぶれない人の登場である

 

真与

「みなさん、おはようございます!」

 

我らの委員長こと、委員長だった。

 

一子

「あ、おはよう」

 

一子はすぐに切替し、そして忠勝はそのまま席に着く。

 

大和

「ああ、おはよう」

 

彰人

「夏休みが終わっても相変わらずだな、委員長」

 

真与

「私はみんなのお姉さんですから、こんな休暇ではキャラはかわりませんよ」

 

彰人

「あはは、さすがだ」

 

真与

「椎名ちゃんもおはようです」

 

「おはよう、委員長」

 

そして委員長もこれには感激したらしく、そのまま頭を撫でていたぐらいだ。なにかがいい方向に向かっていると本当に思う、今日だった。ちなみに

 

千花

「そう思えば風間君は?」

 

彰人

「まだ冒険中だろうな、どうせ」

 

と、まだキャップは帰ってきていなかった。

 

今日は始業式と言うことで早く学校が終わるわけなのだが、俺はすぐに……学長室に呼ばれた、俺なんかしたか?話が長くなりそうなので俺はそのまま百代には先に帰ってもらうことにした。まあメールの返信で「その分は家でしてもらう」と書いてあったからそんなに怒っていない様で助かった。

 

彰人

「失礼します」

 

俺はノックをしてそして重いドアを開けた。そしてそこに居たのは鉄爺とルー師範代だった。と、いうよりもこのダーツはなんだ?

 

ルー

「お、彰人。よく来てくれたネ、こっちに来てくれるかい?」

 

そして俺はなぜか、学長室のお客様専用の椅子に座られた。

 

鉄心

「うむ、いきなり呼び出してしまい申し訳ないのう、彰人」

 

彰人

「いえ、まあ大丈夫ですよ。それで何か?」

 

鉄心

「うむ、お主も知っておるようにもう直ぐで二年生は修学旅行じゃろう?」

 

彰人

「ええ、そうですね。ですがまだどこに行くか聞いていないんですけど」

 

ルー

「彰人、川神学園の修学旅行は毎回違うんだヨ。前年は京都だったし、それより前は埼玉だったりしたからネ」

 

彰人

「埼玉って……まあそれは分かりましたがそれでなんで俺が?」

 

鉄心

「うむ、夏休みの間のお前の活躍は聞いておる。さらに武道会の時にも何かしら助けって貰ったようじゃのう?」

 

彰人

「気付いていたんだ、鉄爺」

 

鉄心

「うむ、それでの。ワシもさすがにこれで礼をしないのは失礼だと思っての……今回の旅行に、彰人……お主が行き先を決めてもらおうと思っての」

 

彰人

「……それ、本当ですか?」

 

鉄心

「うむ、そのために呼んだのじゃ」

 

そしてルー師範代が出してきたのはさっきのダーツの矢、そしてよくど真ん中がタワシって書いてありそうな、あの的が出てきた

 

鉄心

「いつもはワシが投げて決めておるのじゃが、今回はお主と言うことじゃ。まあ美奈には内緒にのう」

 

そして的を見ると、まずデカイ的が埼玉、次に京都、そしてあとは中国、カナダ、さらにアメリカと書いてあった。これは確実に国外を狙うしかないだろう。

 

ルー

「それじゃあ、彰人行くヨ」

 

俺はそして投げた……結果は

 

鉄心

「……アメリカ、じゃのう」

 

彰人

「よし!」

 

ルー

「それでは鉄心様、アメリカと言うことでこちらも準備に」

 

鉄心

「うむ、それでたのむぞい」

 

と、話が終わりそうなときに俺はこんな事を言った。

 

彰人

「あ、そうだ鉄爺。体育祭の時のあの条件覚えていますよね?」

 

鉄心

「ん?ああ、お主に一回だけワシと同じ権限の奴じゃのう?一体それがどうしたのじゃ?」

 

彰人

「……今、使うけどいい?」

 

鉄心

「うむ、大丈夫じゃが。なんじゃ行き先を変えたいのかのう?」

 

彰人

「……ちがうよ、ちょっとしたお願いでね……」

 

そして俺は一回だけの権限を使った。ルー師範代も鉄爺も俺が責任持てば言いと言ってくれたので、俺はそのまま帰る事にした。そして帰る際に、酷い滑稽なモノを見た。

 

マロ

「おだまりゃ!!」

 

これが俺の帰る際に聞いた一言目だった。


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