俺は真剣でダラッと生きたい   作:B-in

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二十三話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

面倒臭い。

 

闘いとは面倒臭い。意地を張るのも疲れる。体を動かすのも疲れる。でも、負けるのは死ぬほど嫌いだから闘い続ける。

 

勝つのは気持ちが良いから勝ちに往く。

 

そんな川神百夜は祖父である川神鉄心と拳を合わせて直ぐに理解する。

 

自分では勝てない。生身では勝てない。鎧を着た所で意味もない。武装などしても意味がない。

 

考えれば直ぐにでも分かる事だ。川神鉄心が一番得意な事が闘う事だ。拳で足で体で、自身の五体で闘う事を得意としている先達に、今更動き始めた自分が勝てる要素が無い。

 

経験が違う。例え肉体的な強さが拮抗しようともソレの差であっと言う間に負けてしまう。ソレではダメだ。ソレは嫌だ。今も動いていられるのは意地だ。絶対に負けてやらないと言う意地で、必死に成って学んでいるから動いて居られる。

 

川神鉄心が相手の成長を喜ぶ人間で良かった。と、川神百夜心の底から思っている。

 

もし、自分の様な人間だったら最初の一撃で決めていた。面倒臭いからだ。相手の成長など知った事かと相手が理解できない方法で、完膚なきまでに打ちのめす。

 

そうしないと後が面倒臭い。後腐れなく殺した方が手っとり早いが、今の時代ではソレの方が面倒臭い。

 

故に、勝つ場合は圧倒しなければならない。匙加減が難しいのだ。

 

既に勝つ気で居る川神百夜だが、このまま殴り合って勝てるとは微塵も思って居ない。在る程度手加減してくれてはいるが、それも少しずつレベル上げられている。詰まりは最初の状態と殆ど変って居ない。

 

強い相手に勝つ為には幾つかの方法がある。奇襲騙し討ち等だが、結局、相手と同じ土俵に上がってしまうのならば意味がない。

 

相手の土俵で闘っては成らない。コレが絶対だ。自分が相手より優れている部分で闘わなくては成らない。

川神百夜が川神鉄心に勝っていると自信を持って言えるのは氣の容量のみである。

 

運用等は今一分からない。多分という言葉を前に付けて勝っていると言えるのは発想力で在るが…ソレも妖しい。

 

だからこそ、勝ちたいと思ってしまうしまうあたり川神百夜はどうしようもないのである。

 

 

 

どうも、現在奮闘中の百夜です。アレですね。この最強爺様に勝てる要素が欠片程度でも在るのは幸運なんだろうけども、理不尽ですよね?

 

だから、違う風に勝負を決める事にしました。

 

(この川神百夜!! 勝利と言う結果を得る為ならば!!)

 

過程等はどうでも良いのだぁぁぁぁ!!

 

と、言う訳でして。コツコツと小細工を仕掛けて発動の手順です。何時も通りだね。

 

でもまぁ、アレだ。俺の中での炎ってのはいろんな意味で-が付いてくるんだわ。夢を潰されたとか、壊されたとかね?

 

それを、実にしてしまうと意外と綺麗な物でちょっと誇らしい。

 

俺はこんな綺麗な夢を見てたんだぞって言いたくなる。

 

「百夜、お主」

 

「カカッ、夢だ、残照だ、残骸だ。嘗て見た夢の残り火だ。」

 

爺様の攻撃は馬鹿みたいに痛い。痛いのは嫌だ。

 

爺様の攻撃は馬鹿みたいに辛い。辛いのは嫌いだ。

 

爺様の攻撃は馬鹿みたいに苦しい。苦しいのは御免だ。

 

「見てるか英雄!! 俺の夢の燃えカスだ!! 俺がお前と見た夢の残照だ!! 綺麗で綺麗で堪らないだろ!!」

 

だから、コレはずっと持ち続ける。俺の思い出だ。

 

炎は酸素を媒介に燃える。

 

人間は酸素が無けりゃ窒息する。在り過ぎても死ぬけどねぇ。まぁ、そういう方面から攻めて行こう。

 

「纏ったか…顕現を」

 

「カカカッ、だって爺様の攻撃は痛いし? 俺の攻撃全部防ぐか避けるか流しちゃうんだものぉ」

 

「それで、ソレか? カッァ~…お主はそれだけで其処に至るか。才能に愛されとるのぉ」

 

拳を握る。蒼い何かが指を包んでいる。否、全身を包んでいる。まぁ、ソレが俺なりの方法だ。生身で勝てないんだったら、強化服を纏えば良いじゃない。

 

重みも無く、ただ、攻撃力、防御力、素早さを上げてくれるヤツをさぁ。精神感応金属(オリハルコン)とか憧れる。マジで。

 

「ちょっと、真剣に本気で往くかのぉ」

 

「やってみろよ。今回は俺が勝たせて貰う。もう、闘わない様にねぇ」

 

まぁ、アレだ。取り合えず酸欠にでも成ってくれや。

 

迦楼羅焔(かるらえん)!!」

 

 

 

 

 

 

Side out

 

 

 

九鬼英雄・葵冬馬・井上準はその輝く何かに魅せられていた。

 

見ているだけで分かるモノが在る。美しさが在る。寂しさが在る。何よりもソレには『熱』が在るように思えた。

 

見ている方が羨ましく成るほどの『熱』それは情熱なのかもしれない。

 

その光が一瞬で消え、膨大な熱量を解放し炎と成った瞬間。九鬼英雄の脳裏にはあのパーティー会場が思い出された。

 

左腕が、肩が疼く。ズキリ、ズキリと痛む。

 

あそこに置いてきてしまった。何よりも輝いていたモノを置いてきてしまった。失ってしまった。

 

九鬼英雄は理解している。自分の将来の事を、メジャーにはいけない。プロには成れない。其処の世界には行けない。其処で生きる事は多くを放棄する事に成る。

 

自分が誰の子供で、どういった教育を受けているのか理解しているから。それが必要だと理解し納得し受け入れても居るから。自分が望んでも居るから。

 

もしかしたら、その世界に生きても許されるのかもしれない。否、あの父ならば手放しで了承してくれるだろう。母も理解はしてくれるであろう。

 

が、自分が負う筈の受け持つ筈のモノは何処かの誰かに回される。もしかしたらソレは姉なのかもしれない。出来たばかりの異母兄妹なのかもしれない。ソレを考えると嫌っだった。

 

誰かに回すのが嫌だった。我儘で在る事は理解しているが、自分のモノを誰かに回されるのはどうも嫌だった。どちらも一緒には出来ない。そんな甘い事は言えない。

 

父の背を、母の背を見て育った。育って来た、コレからもそうだ。我慢ならない。そんな事は出来ない。両親を馬鹿にするような事は出来ない。

 

だから、その内選ぶ事には成っていた。何時かその日が来ると理解していた。

 

野球はしたい。でも、両親の後も継ぎたい。

 

はっきり言ってしまおう。今回の事件で野球を出来なくなった事を医者から聞かされた時、九鬼英雄は心の片隅で安心してしまった。そして、その事に憤った。嘘を吐いてしまった自分に、その嘘を言ってしまった友人に申し訳が立たなくて憤った。

 

答えは出ていたのだ。

 

川神百夜に話した時に、一緒にメジャーに行くのだと言った時に。夢を語ってしまった時に。答えは出て居て、でも悩む事にしてしまったのだ。甘えてしまったのだ。

 

嘘偽り無く言ってしまえば川神百夜と共に進む未来。野球に拘わらずともそう言う未来を夢想したのだ。していたのだ。野球だったのは自分が好きだったからであり、お互いが共通して行ってきたモノだったからだ。

 

だからこそ、取り乱す事は無かった。そして、川神百夜の顔を見ずらく成った。此処に来て顔を見て話す。昔だったらどうとでも無い事だった。

 

今日のソレは驚くほどに勇気が必要だった。だから、遅れた。来るのが遅れた。川神百夜の心の内の声を聞いた時、九鬼英雄の罪悪感はピークに達していた。

 

『やりたい事が有るんだろ!! 夢が有るんだろ!! 俺に構ってる暇が在るならそっちを優先しろよ!! 俺には無いんだよ!!』

 

違う。無いのではなく、無くなったのだ。そして、夢を語った自分が川神百夜に夢を見せたのだ。

 

『ヴィジョンが無いんだよ!! 夢も!! やりたい事も!! 何も無いんだよ!!』

 

自分が与え、自分が奪ったのだ。唯一の夢を奪ったのだ。台無しにしたのだ、その癖に自分は安心してしまった。ホッとしてしまった。

 

泣き喚いて頭を下げれればドレだけ気が楽に成っただろうか…

 

だが、それは出来なかった。九鬼英雄はソレをしては成らなかった。其処で何かが終わってしまうと思ってしまったからだ。

 

川神百夜は言った。羨ましいと、眩しいと。だからそんな事は出来なかった。自分が認めたのだ。そう思ったのだ。九鬼英雄と川神百夜は対等であると。

 

だから、気づいても欲しかった。相手がそうで在る様に、自分もまたそうなのだと言う事に。

 

故に、炎の中から聞こえる川神百夜の声に、九鬼英雄は耐える事が出来なかった。

 

『見てるか英雄!! 俺の夢の燃えカスだ!! 俺がお前と見た夢の残照だ!! 綺麗で綺麗で堪らないだろ!!』

 

美しかった。自分もそう思っていた。何者にも制御できず、我が道を突き進む友人が、普通ではない事を当たり前の様にする友人が、眩しかった。

 

苛烈で悪辣。過程を放って置いて結果を得る友人が羨ましかった。自分の事を考えて生きるそのある種の素直さが眩しかった。

 

だから

 

「あぁっ!! 綺麗だ、今まで見たどんなモノによりも!!」

 

本当にお互い様な事を羨んでいた友人と本当の意味で友に成れた気がして、対等に成れた気がした。

 

「グッ、ヒッ…綺麗だっ」

 

涙が止まらない。涙が止まらない。嬉しくて、申し訳なくて止まらない。

 

自分が勝手にそう思ってるだけなのかもしれない。向こうは違うのかもしれない。答えは聞かなくては分からない。

 

だが、この炎を見ると聞く気も無くなる。

 

それは肯定と受け取っても良いのだろうか? あの素直で捻くれていて面倒臭がりで必要以上に賢しい友人の肯定と受けて取っても良いのだろうか?

 

「おいおい、天下の九鬼の御曹司が泣きじゃくるなよ」

 

「そうですよ、九鬼君。貴方が泣くと百夜が怒ります」

 

「グッ、うぅぅぅっ…泣いてなどおらん。喜んでいたのだ!! 砂埃が目に入っただけだ」

 

強がりを言った。だが、ソレも

 

「貴方達は羨ましく成るぐらいに友人ですよ。僕はそう思います」

 

「だよなぁ。俺もお前と百夜のコンビは凄い羨ましいよ」

 

「我は…友で良いのだろうか」

 

直ぐに見破られた。そして、その隙間に割り込まれる。弱音が漏れた。

 

「お前が友達だって思ってるならソレで良いんじゃねぇ―の? アイツもそうだろうし」

 

「ですねぇ…百夜に友達か? と聞けば『えっ? 違うの?』っと返ってくるでしょうし」

 

「お前達はそう思うか? 我は…我は百夜に嘘を吐いた、吐いてしまった!! 我は野球を出来なく成って心の片隅でホッとしてしまった!! 我が百夜に与え、奪った!! そんな…そんな我が…」

 

「ならば謝罪する事から始めよ!! 友なのだろう!! 失いたくないのだろう!! 顔を上げよ!! 英雄!!」

 

九鬼揚羽がまだ赤い顔で言う。

 

「お前は…出会ったのだろう? 友に、強敵(ライバル)に、ならば対等な者として謝罪せよ!! 親友なのだろう?」

 

「…はい。」

 

闘いが終わったら謝ろう。川神百夜が弱音を吐いた様に、自分も弱音を吐いてやろう。そして最後に謝ろう。

 

「うむ!! 良い顔に成った。ソレでこそ我の弟よ」

 

「…無敵過ぎるだろこの姉ちゃん」

 

「だから、百夜が好きに成ったのかもしれませんねぇ」

 

「我の姉上だからな!!」

 

「?! いや、その…婚姻はまだ早いのだ!! 」

 

(若、若、)

 

(えぇ、脈ありとか通り越してるんじゃないんですか?)

 

(恐らくだが…姉上にあそこまでハッキリ好意を言える百夜の突き抜けっぷりが凄いと思うのだが?)

 

ヒュームの青筋がまた浮き上がるのを端目に三人は小声で話し合う。

 

(おい、あの執事さんの青筋が凄い事に成ってるぞ!!)

 

(むぅ、ヒュームは姉上の師だからな。中々に評価が厳しいのかもしれん)

 

(……そうです。二人とも僕に合わせてください)

 

「九鬼君のお姉さん」

 

「う、うむ?」

 

頭の中で言われた事が延々と繰り返されているのだろう。顔の赤らみがまだ抜けて居ない。

 

「確かに百夜とお姉さんはまだ婚姻…結婚は出来ませんので婚約で良いんじゃないんですか?」

 

(ちょっとー!! 若、ダメだって!! ほら、何かあの執事さんの血管が凄い事に!!)

 

「む、そうです姉上!! 冬馬の言うとおりです!!」

 

「こ、婚約…」

 

(だから、何でお前も乗るんだよ九鬼ー!!)

 

(九鬼君? 僕の事を)

 

(弱音を吐いてしまったからな、頼りにもしてしまった。友達で良いのだろう?)

 

(えぇ、喜んで英雄)

 

「そ、そうだなー。将来の事を考えてソレで良いんじゃないかなぁー (棒)」

 

「しょ、将来!!」

 

将来と言う言葉に更に顔の赤みがヒートする。

 

「そうですねぇ。お姉さんは年上でも在りますし僕達もまだまだ子供ですから、将来どうなるかは分かりませんし…」

 

「うむ、此処は姉上が王たる者の器を…度量の大きさを見せて魅せるのが良いのではないかと、我は思います」

 

「それで良いんじゃね? アレだ、我と結婚したければこれ位やって見せよ~ぐらいの事言って成長させてみるとかな」

 

「…度量…大きさ…成長…うむ。真摯な気持ちを伝えられたのだ!! 我も真摯に答えよう」

 

(ふぅ、コレで百夜に貸し一です)

 

(いや寧ろ借りじゃねぇか? あの執事さん一周して落ち着いたみたいだけど)

 

(そこは百夜次第であろう? 我としてはそうなって欲しいと言う希望も多少あるが)

 

チラッと三人は九鬼揚羽見る。

 

「度量…女としての器の大きさ…妾?」

 

(……余計な事を言ってしまった様ですよ? 準が)

 

(はい、アウトー!! 俺だけの所為じゃねぇーよ!!)

 

(我等は百夜に余計な試練を与えてしまったのかもしれんな)

 

因み、ヒュームの血管がまた凄い事に成っていた。

 

 

 

Side out

 

 

 

 

川神鉄心は炎の監獄に閉じ込められた瞬間、その目に一つの姿を焼き付ける事に成る。

 

蒼き鎧を纏う自身の孫、川神百夜。

 

外氣と自身の氣で造り上げたであろう顕現を鎧として纏う。防御力が上がっただけでは無い。全てが総じて強化されている。この技法は全ての闘う者が欲しがるであろう物だ。

 

そして、其処には自分も含まれている。

 

そして見る。

 

正に明王を纏った孫の背後に火炎を纏い、吐き出す鳳の姿を。

 

(やれやれ…)

 

負けるかも知れない。

 

一瞬そんな事を思ってしまった。それは在りえない事だった。たった十年程しか生きて居ない小僧にそんな事を考えてしまった。

 

(年を取った…馬鹿馬鹿しいのぉ)

 

「百夜よ。一つ言うておく」

 

「? 何さ?」

 

血が滾る。これは極上の相手だ。

 

闘争心が吠える。コレは強敵だ。

 

己の中の武が震える。コレは間違いなく怖れるべき相手だ。

 

「百年早いわぁ!!」

 

経験が、百戦錬磨等とうに超えた経験が語りかける。

 

時間を掛けるな、持てる全てで、一撃で、一足で、仕留めろ。

 

理性は迷った、だが、本能が勝った。

 

何度もなぞった自身の最速の動き、最高の一撃を繰り出す。

 

大地が凹む、一足。

 

音の壁が破れる打撃。

 

瞬きさえ許さない最速の急所への一撃。

 

川神百夜の纏った外装が在るからこその全力。技の名等無い。そもそも川神鉄心が本来使う拳に、蹴りに名前などは無い。

 

だからこそ、その一撃は致命的だった。

 

致命的なまでに見透かされていた。鉄心が放った一撃は綺麗に百夜の胴の中心を穿った。穿ってしまった。

何の抵抗も無く胴が穿たれた。

 

右腕が封じられた。

 

がっちりと腕を掴まれる。五指が肉にめり込んだ。

 

「ッ?! お主!!」

 

「ゲッ?! ゴッ、ガガッダ」

 

鮮血を口から溢れださせ、濁った声で嗤って見せる。

 

「…何と言う」

 

鉄心には既に右腕の感覚が無かった。右腕は確かに存在しているのにその存在が感じられるのに、自分の意思で動かせなかった。

 

ビチャビチャと汚ない音を立てて血が零れる。鮮血は食道で胃酸と混じり黒く変色して異臭を放ちながら鉄心の顔面に噴き掛けられた。

 

危険だ。危険だと本能と理性が同時に警鐘を鳴らし直ぐに左腕で川神百夜の体を吹き飛ばそうと動く。

 

理性は自分の孫の命が危険だと警鐘を鳴らした。

 

本能は自分の命が危ういと警鐘を鳴らした。

 

どちらも間違って居ない。どちらも正しく、正しい。

 

家族の命、自分の命。無意識の内で葛藤が生まれる。一瞬にもみたい馬鹿みたいに短い一瞬の停滞。ソレ故に、左腕の行き先を限定されてしまう。

 

次は蒼い氣の鎧に阻まれた。ソレも一瞬。その一瞬の一瞬前から行動されてしまって居れば間に合わない。ソレが答えだ。

 

(何と言う?!)

 

呆気なく、左腕に五指がめり込んだ。右腕の焼き回し。

 

蹴りは出せない。ジワリと毒の様に感覚がマヒしていく。右半身は動かない。両足で立てているのかすら分からない。自然と左半身に力が籠る。

 

左腕は動かない。

 

百夜の顔は既に青を通り越して白く成っている。それでも嗤いが止まらない。笑みは崩れない。

 

「オデボガディダァ!!」

 

「……執念」

 

自分達を包んでいた火炎が川神鉄心のみを包み強く燃え上がった。

 

(見事…勝利への執着、執念、実に……見事)

 

川神鉄心の意識は一度其処で閉じた。

 

(悔しいのぉ)

 

最後にそう呟いて。

 

 

 




スプリガンはロマン!! 異論は認めない。

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