カンピオーネ!~旅行好きの魔王~   作:首吊男

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三話

車を止めて空を見上げる甘粕は、先程の光景を思い出していた。

急に飛び出した竜司が何か言霊のようなものを唱えると、彼の動きが突然高速化しだした。それに加え、何も無い空中を跳躍し始め、瞬時に空へと駆け巡り、襲ってくる稲妻をモノともしない風貌は、もはや賞賛の一言に尽きる。一度危ない場面があったが、致命傷というものでもない。

 

「確か、神から権能を略奪したのはついこの間と聞いていましたが、これ程とは...」

 

そこで、右ポケットに入れていた携帯が鳴り出す。甘粕は液晶画面も見ずに電話を出る。

 

「はい。天童竜司は間違いなくカンピオーネでしょう。今、突如あらわれた神と抗戦中です。ええ、直ちに付近の避難を早めてください」

 

電話を切る。今は雲の中で見えないが、あの中で必死に頑張っているのだろう。

こうしてはいられない。自分も動かねば。

 

「誰か草薙さんに連絡を!後の者は直ちに持ち場に!今から結界を張ります!」

 

人間の作った結界ごとき、神には簡単に壊せるだろう。それでも、あるのと無いのとでは、ある方が良い筈だ。

 

「天童さん。ご武運を」

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

「ぐはっ!」

「どうした、その程度か小僧!」

 

(こいつ、強ぇ)

 

刃物のような物で抉られたような傷が、竜司の全身に何十と出来ていた。

油断した!そう竜司は己を責める。

この傷は雷でできたものではない。それならば、火傷の類が残るはずだ。だが竜司にはそれが最初の左腕以外には見当たらない。

 

「っ!?」

 

何かを感じとった竜司は、反射的に大鎌の柄の部分を自身の前に突き出す。瞬間、ガキン!と、甲高く響く音と共に、とてつもない圧力が腕全体に圧し掛かり、竜司は吹き飛ばされた。

 

水圧カッター。それが今の正体である。大物主は、空気中の水分を高速で放ち攻撃してきたのだ。

カンピオーネとなって身に得た集中力が無ければ今ので終わっていただろう。

あまりの速度に、普通の金属でさえ切断できてしまうのではないか。神の権能であるこの大鎌だからこそ防げたのだろう。それでも勢いを殺しきれずに吹き飛ばされる始末。

 

ここは雲の中。そこらじゅうに水分があるのだ、どんなに連発しても困ることは無いだろう。

しかも、雷を放ち、視界を一時的に奪った後の、いわばコンボ技。それが厄介だった。せめてどちらかさえ無力化できれば...

只でさえ、地上から何千メートルの雲の中。足場にも気を使うし、寒さで身体機能が低下してきている。...まずは、自分の戦い易い戦況を作らなければ。

 

「ふっ!」

 

大物主めがけて走る。周りからはそれを追いかける稲妻と水圧の数々。

竜司は思う。先程までは、時を止めるか早くするか遅くするか。この三パターンしか使ってない。けど、それ以外に使い道があるとしたら?時を操る能力なんだ、なら...

 

後少しで稲妻と水圧が身体を襲う。五メートル、四メートル、三、二、一...

ここで大物主は勝利を確信した。いくら神殺しと言えど、これだけの数の攻撃を喰らえば無事ではあるまい。

 

「時間短縮!!」

 

竜司が何かを叫んだ瞬間---その場から姿を消した。

対象を失くしたことによって、水圧カッターは空を切り、稲妻はあらぬ方向へ飛んでいく。

 

(どういうことじゃ?あやつは時を操る能力の筈?もしや、二つ目の権能か?)

 

「どこじゃ小僧!!」

「ここだ」

 

いつの間にか背後に移動していた竜司は、大物主の背中を切り裂く。さすがの反応といった処で、振り切る前に、尾で叩かれた。だが、背中の傷はかなり深い筈だ。

 

「ぬうっ!?...小僧、どうやって消えた?いや、それよりも、どうやってワシの背後を取った?」

「それを教える義理も道理も俺には無いな」

 

竜司が使ったのは、紛れも無く時を操る能力である。---時間。できごとや変化を認識するための基礎的な概念。時刻と違う時刻の間、および長さ。

時刻とは時の流れの一点のこと。その間にある時間。それを竜司は消したのだ。

つまり、自分がいた場所から大物主の背後まで行くのにかかる時間。それを消したことにより、あたかも消えたような、瞬間移動が可能なのだ。

 

(けど連発はできないな。瞬間移動ってことは、光速に動くのと同義。あまりの速さにカンピオーネである筈のこの肉体にも、かなりの負担がかかる。...これは使い時を間違えたら、逆にこっちが危ないな)

 

「はっはっは、その通りじゃの。面白くなってきたわ!」

「はあー、行くぞ!!」

 

ここからは第二ラウンドだ。お互いに全力での力と力とのぶつけ合い。

 

「時よ!!」

「ぬぅん!!」

 

竜司は時の連打で、大物主は雷と水圧で。

あまりのエネルギーにより空間が歪む。

鎌による斬撃を軽くかわされる。牙によるカウンター、なんとか鎌で防ぐ。後ろから不意をついての雷を、寸でのところでかわす。そこで水圧カッターによる追撃、瞬間移動で大物主の頭上へ跳ぶと同時に避ける。そのまま縦に回転しながら切りつけ、片目を切り裂く。

 

「があっ!」

 

突然の苦しみに声を上げる。身体が今の瞬間移動に耐えられなかったのだ。

そこに生まれた隙は決定的なものだった。

竜司は水圧により身体を斜めに切り裂かれ地上へと落下していった。

 

「.....」

 

竜司は落ちる際、何かを呟いていたように見えたが、雷鳴にかき消され大物主の耳には届かなかった。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

「.....く、っはあ、はあ」

 

気が付いた竜司はここがまだ空中だと気づく。落下し終える前に気づいた自分を褒める。空中でなんとか体勢を立て直すと、落下のスピードを能力で落とす。

傷がかなりひどい状況だった。痛みはとうに通り過ぎているが、血の流れ方が尋常じゃない。ここはリスクを冒してでも傷を塞がねば。

 

そっと手のひらを傷口に当てる。大きく息を吸い能力を行使する。途端に傷口が無くなって行く。

傷の部分だけを限定に時を戻したのだ。...何とか異常はないようだ。自分に能力を使用するのは躊躇う。もし、傷だけじゃなく脳も遡ったら?その時は記憶を失うのだろうか?あまり能力が分からない内は無茶な使い方は止めよう。今日初めて使ったのに、こうも沢山の問題が出るとは。

 

「傷を塞いだのは良いけど、体力なんかは戻らないのか。まぁこればっかりは仕方ないか」

 

このままあそこに戻ってもまた同じことの繰り返しだ。あそこはあいつの土俵、わざわざそんなアウェーで戦う意味など無い。なら、こっちの土俵に引きずり出すまでだ。

 

「まずは甘粕さんを見つけよう。後、何か食料も」

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

「甘粕さ~ん!」

 

自分の名を呼ぶ声がする。だが、今聞こえた声の主は神と戦っている最中で聞こえる筈が無い。空耳だろう。そう思い、作業に集中する。

 

「お~い!甘粕さん!?聞こえてんだろ?スルーは無いよスルーは!!」

 

間違いない。空耳じゃなかった。まさかとは思うが振り返る。そこには、思った通りの人物がいた。

 

「天童さん!?今神様と戦っている筈じゃ!?」

「えっと細かい話しは後で。探すのに結構時間食ったから。それより、神の名前は大物主ってらしい。自分で名乗ってたから間違いないと思うけど、何か知ってることは無い?」

 

そう言う竜司の身体には、それらしい傷が見当たらない。左腕の火傷さえ消えている。いくらカンピオーネでも、こんな短時間で治せるほど甘い傷じゃなかった。この人の権能は未知数だ。

 

「大物主ですか。少し厄介ですね。日本神話に登場し、別名、三輪明神。蛇神であり水神、雷神、豊穣神、疫病除け、酒造りなどの性格を持つ、朝廷などから厚く信仰された神です。また、国の守護神---軍神であり、一筋縄ではいきそうにないですねぇ...」

「ああ、さっきやられた」

「ええ!?大丈夫なんですか!?」

「おう、だからちゃんとやり返す為に力を貸してほしんだ。頼む甘粕さん」

 

両手を合わせ頭を下げる竜司。こんなとこ他の人に見られたらなんて言われるか分かったもんじゃない。天童さんも魔王なんだから、簡単に頭下げないでくださいよ。

 

「分かりました...。それで、頼みと言うのは何です?」

「それはな......」

 

突然竜司が甘粕の耳元にまで近づき、内緒話でもするように小声で話す。周りに人がいないんだから意味ないんじゃ・・・

けど、やはりカンピオーネ。私では考えつかないような事を平然と...

 

「はぁ、分かりました。出来る範囲でやってみます。...しかし、よく思いつきましたねそんなこと」

「あいつには目に物喰らわせてやりたいからな。借りはきっちり返す」

 

この新参者の魔王は、他の魔王と同じような感性の持ち主なんだと、甘粕はその時心から思った。

 

「全く...私に何かあったら責任取って貰いますよ.....」

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

「準備OK」

 

腹も膨れたし、体力は全快...とまではいかないが、ある程度回復した。

今竜司は、付近で一番高い建物、四十階建てのビルの屋上にいる。ここが、甘粕さんとの作戦のスタートラインだ。

 

「おい!俺はまだ死んでねぇーぞ!!今度はそっちからかかって来やがれ!!!」

 

天に向かって叫ぶ。あまりの声量に大気が震える。数秒---雲に異変が起きた。

光が当たりを包む。

 

(来る!)

 

「時よ!」

 

迸る雷が竜司の頭上で弾ける。轟く雷鳴。

後少し遅かったらやばかった。

 

「どうした!そんなもんか!雷程度じゃ俺は殺れねぇぞ!!」

 

尚も挑発する。すると、丁度竜司の真上。雲の中からあいつが姿をあらわす。さあ来い!

 

「あれだけやっておいてまだ戦意があるとは。よかろう。望み通り殺してやろうではないか!」

 

天から降臨する様はまるでひと昔前の、願いを叶えてくれる竜を連想させる。まあ、あれより大分小さいが。

竜司は一目散にビルの屋上からダイブする。直後、ビルを落雷が襲う。そこで四十階建ての高層ビルは、粉塵を撒き散らしながら倒壊する。

それを音だけで判断しながら、後ろを見ずに走り出す。

 

「どうした!大口を叩いて措いて逃げるのか!!」

「悔しかったら追いかけてみな!」

 

ここからは体力が肝心。後ろを振り向くな、全力で疾走しろ。

右へ左へ、直ぐ横を通り過ぎる落雷や水圧を、自分の直感だけで避ける。

ああああ~~~~これ一発でも当たれば死ぬ!!比喩なしで!!

 

「敵を前にして背中を晒すとは良い度胸だ!!何の考えか知らんが、その前に捻り潰してくれる!」

 

さらに一段と攻撃の量が増す。それでも後ろを振り向かない。これは自分で決めたんだ。こうなるのも覚悟の上。若干、心が折れかかっているが...

 

(ここだ!!)

 

突然走る足を止め、急停止する。と、同時に右手を上空に振り上げる。

いきなり止まった事で大物主が何事かと、辺りを見渡す。---瞬間爆発が起きた。付近の家屋が崩れ、爆風が辺りを包んだ。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

甘粕は、竜司がいるビルから二キロ程離れた場所で待機していた。

 

「本当に成功するんですかねぇ...」

 

竜司から言われた命令を思い出す。

 

『俺があいつを誘き出す。そこで甘粕さんには、周りの家を吹き飛ばして欲しんだ。盛大に。壊れたのは、何もかも終わったら俺が元通りにするから。...勿論時間は稼ぐ。・・・出来る?』

 

『一瞬でいい。注意を他に移せれば勝てるはずだから』

 

「どうしてあの時引き受けたんでしょうか、本当...。まあ、他に方法が無いのも事実ですが」

 

竜司と別れてから、数回目のため息をつく。

 

「そもそも、忍の私が爆発系の術を得意なわけがないじゃないですか」

 

これは当人に言ってないので仕方無いのだが。

と、思案していた時。ビルの方から声が聞こえた。忍である甘粕だから聞こえたのかもしれないのだが。

 

「それでも、ここまで声を届かせるなんて、どれだけ大きいんですか...。しかも、言ってることが小学生っぽい」

 

どうやら作戦が始まったらしい。倒壊するビルを見て、本当に帰りたくなっていたが、乗りかかった船だ。

遠くで巨大な蛇が、宙に浮いてるのが見える。あれが今回のまつろわぬ神。

 

「怖いんで来て欲しくないですが、早く逃げたいんで、速く来てください」

 

言ってることが矛盾しているが。極限状態なのだ。一々気にしていられない。

それよりも、準備をしなければならないのだ。まつろわぬ神に気づかれないよう、自分が持てる最高の隠蔽術を施す。

甘粕の隠蔽術に右に出る者などそうそう居ないだろう。竜司が知るソルナーリが使っていた物よりも、数倍は高位だ。時に神々の目を欺ける程に。

 

「見えましたね」

 

大物主の数メートル先を走る竜司の姿が目に映る。顔を見るに必死なのが良く伝わる。これは失敗はできない。

後は合図を待つだけ。

...竜司が急停止してから右手を上げるのが見えた瞬間、術を放つ。

燃え上がる炎と暴風。竜司と大物主を遮る様にして起こった爆発。無論偶然ではない。これも竜司からの指示だ。

それを確認した途端に、甘粕は全力でこの場から去る。

 

「死にたくないので、私は全速力で逃げますよ。...ここまでして負けたら、その時は一人でイタリアでも行きますかね」

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

「こんな神力も宿っていない爆炎で、ワシを止められると思うな!!」

 

見えない神殺しに向かい叫ぶ。そのまま爆発がまだ続いている中に突っ込む。

 

「ああ、止められるなんて、端から期待してねぇよ」

 

途端に全身が切り刻まれたかのような苦痛が、大物主を襲う。

 

「こいつはお前を倒す為の算段だからな!!」

 

爆炎の中に見えた。自分を襲った正体を、大物主は逃さなかった。それは破片だった。ガラスや、木片などといった、注意しなければ見えないような破片。それを、時を止めて置いたのだろう。つまり、爆発はこれを隠す為のプラフ。それ自体が罠だったのだ。

 

「カァあ!!」

 

衝撃派と共に、爆炎を吹き飛ばす。しかし、竜司の姿は無かった。

 

「終わりだ!!」

 

瞬間移動で空中に跳んだ竜司が叫ぶ。咄嗟に反応した大物主は、空を見上げ反撃しようとする。

 

「解除!!」

 

竜司がまたしても叫んだ瞬間、竜司のまた遥か上空で何かが光った。その光は竜司を逆光で隠し、大物主の反撃の機を奪った。

そのまま大物主の身体は、竜司による大鎌により、真っ二つに引き裂かれた。

落下する途中に時を止めておいた雷がここで役立つとは....。さっきまですっかり忘れてたし。

 

「グあああああ!!!」

 

断末魔を上げながら、竜司の渾身の一撃を喰らった二十メートル級の蛇は、倒れた後ピクリとも動かなくなった。

竜司もその場に倒れる。仕方が無かったとはいえ、またしても瞬間移動を行使した肉体が限界を迎えたのだ。

 

(もー無理。絶対起き上がってくんなよ)

 

数分後、蛇の神は灰になって風に散っていった。これで竜司の勝利は確定しただろう。ガッツポーズでもしたいとこだが、身体が動かん。

 

(今回は甘粕さんがいなかったら勝てなかった。今度ちゃんとお礼言わないとな)

 

そんな事を思いながら、長い休息に入った。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

「久しぶりリュウジ。どう?また私に会えて嬉しい?」

 

気が付いた時、そこは何も無い空間と、目の前には自分を知っているらしい美少女が立っていた。

 

「あー誰?」

「え!?まさか母親である私を忘れたの!?何て.....あっ!そういえば、この前はぶん殴っちゃって、気絶させたんだったわ」

 

何ですと?俺が知らない内にそんな事が?・・・いや、待て待て。それよりももっと変な事言ってなかったか?確か母親とか?

 

「質問いいですか?」

「いいわよ。息子の悩みを聞いてあげるのも母親の仕事だから」

 

また言った。今度は息子とも。

 

「えーっと、母親があなたで、息子が俺?」

「そうよ、良く分かったじゃない」

「つまり、おままごと?」

「ちがーう。あたしはパンドラ。そして、あなたのちゃんとした母親よ。義理だけど」

 

義理の母親はちゃんとしたものなのだろうか?っていうか、すげー口調軽いな。俺はたった今、衝撃の事実に驚いているのに...

 

「ま、そんな訳だから、あたしの事は母ちゃんでも母上でもお母さんでも好きに呼んでいいわよ?」

 

そんな訳とはどんな訳だ?まあ、呼び方は大事だしな。

 

「んじゃ、マザー」

「ははははは、その発想は無かったわ。うん、あなたはゴドーと違って素直でよろしい♪」

 

推定十代半ばの女の子に頭なでなでされるとは...。うぬ、悪くない。

じゃなくて、ここでも護堂の名前が出るとは、一体どんな奴なのか気になる。

 

「で、ここは?」

「ここはまあ三途の川みたいな感じ?」

「へえ、三途の川って、死んだばあちゃんとかが手招きするようなとこだと思ってたんだけど。...こんな可愛いマザーがいるとは、帰ったら皆に教えてやろ」

「嬉しいこと言ってくれてるようだけど、それは無理よ。地上に帰ったら忘れちゃうから」

「えー、忘れるのか。じゃあ今回もそれで忘れたから記憶が無かったのか?」

「そんなことより。まさか最初の実戦なのに、ヒントも何も無しに勝っちゃうって、流石あたしと旦那の子よ」

 

あれスルー!?何か最近多いぞこんなの。

 

「なので、リュウジ!あなたに新しい権能を授けるわ!これで他の神様をケチョンケチョンにぶっ殺しなさい!」

 

物騒だな!?

 

「大丈夫。他の神様殺せば、また権能を奪えるから」

 

一層危ないな!?まあ貰える物は素直に貰っておこう。別に困るものでは無いし。

 

「んで、新しい権能ってどんな能力なんですかい?」

「それを今いったら面白く無いじゃない。使ってからのお楽しみよ。どうせ教えても忘れちゃうんだしね」

 

そうっだった。...面白いて....。

 

「そろそろ地上に戻る時間ね。それじゃリュウジ気をつけなさいね。あたしと旦那の子って皆早死にだからねー。あたしの教えた内容は無意識に残ってるはずだから、心配することはないわよ♪」

「あーありがとうマザー。ま、死なないように頑張るわ」

 

それを最後に竜司は元の世界に帰った。

 

「う~ん。たまには素直な息子も悪くないわね~」




今回、甘粕さん大活躍!
誤字脱字あったらごめんなさい。

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