カンピオーネ!~旅行好きの魔王~   作:首吊男

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七話

 高層マンション七階の一室。たまたま空いていたこの部屋に、甘粕冬馬の差配で潜り込むことができた。

 ここからは、私立城楠学院。二人の魔王が通ってる学校の校舎と、校庭が見渡せる。清秋院恵那と甘粕はそれぞれの望遠鏡をのぞいていた。

 

「あ、天童さんが来たよ!あはは、驚いてる驚いてる」

「ええ、そのようですね。いやー、急な転入だったのに、うまくやれてるようで。それにしても、何時の間に天童さんと恵那さんが面識があったのかが気になりますね。前までもう一人の王様と言っておりましたのに」

「...ねぇ、甘粕さん。どこ見てるのかな?」

「え?そりゃあ勿論皆さんの方にですが」

「それにしては、少し方向が違うような気がするんだけど。もしかして、プールの方をみてるんでしょ?」

「それは心外ですねェ。私をそこらにいる下心満載の男どもと一緒にしないで下さい。ただ私は無防備な女の子達を見守っていただけです」

「見ていたことは認めるんだね...」

 

 ふと視線を旧校舎の残骸の方へと向ける。なにやら言い合っているのが見えた。ここからでは何を言ってるのかは分からない。

 

「う~ん。やはりカンピオーネ二人を同じ学校に通わせたのはまずかったですかねェ?エリカさんもよく思ってないようですし」

 

 どうやら今回は真面目に見てたらしい甘粕が、普段のおちゃらけた表情ではなく、仕事で見る真面目な顔をしている。

 

「ッ!」

 

 何があったのか、二人は突然望遠鏡から顔を離した。

 

「うわぁー...今天童さん、気付きかけてたよね?」

「ええ、まさか、ただ見ていただけで勘付くとは。いささか侮れません。流石カンピオーネと評しておきましょう」

 

 もう一度覗き込むと、天童竜司は崩れた旧校舎に視線を向けており、今回は大丈夫なようだ。

 

「それにしても、草薙さんの方が日が長い筈なんですけどね。あちらは女性陣に問い詰められてますし...。あ、祐理さんが走りさっていきましたよ」

「ありゃりゃ、祐理ったら逃げちゃったねー」

 

 その後、何気無いやりとりを交わし、最後に甘粕の失礼なつぶやきを聞き流しながら、恵那はニヤリと笑った。

 老朽化していたとはいえ、木造建築の校舎を一瞬で吹き飛ばした魔術。それだけでも、エリカ・ブランデッリの手並みが推測できる。今日、監視していた甲斐があったのは、あれだ。――――――やはりいい。勝負を挑むに足る大敵だ。

 そして、この距離からでも気付きかけた天童竜司。前はもっと近い距離から見てても、気付かなかったのに......。何とも興味が湧く。

 床に転がした鋼の相棒に手を伸ばし、意気込む。勝利するのは自分達だ。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 最近、どうにも天気が荒れ気味だ。急に強風が吹いたり、豪雨になることが、ここ数日続いている。

 濡れた道路の上を歩きながら、護堂は空を見上げた。今朝方、短い間であったが、嵐を起こした雷雲はすでにどこかへ行ってしまったようだ。

 時期的にはもう秋なのだが、まだまだ夏の残暑が続いている。朝の七時半。学校が始まるまで、まだ一時間ほどあるが、護堂の向かう先は学校ではない。エリカの家に行って、彼女を叩き起こすのが彼の日課なのだ。

 

 それにしても、ここのとこ色んなことが起きている。起き過ぎていると言っても過言じゃない。

 中学卒業後の春休み、何故か護堂はイタリアへ届け物をすることになり、そこで自称神さまに会い、友達になった。かと思えば実際に神様で、エリカに会い、一緒に行動して再会した神と戦い、そして相打ちになりながらも倒した。そしたら人類から恐れられる存在になって、またしても神やら同族とやらとも戦う破目にもなる。

 

 思い返してみれば、何一ついい事など起こっていないのではないかとしみじみ悩む。よく分からないうちにエリカやリリアナまでこっちに来るし、新しく生まれた同族も転校してきた。その新しく生まれたというカンピオーネ。天童竜司。あいつが何しに護堂たちの通う学校に転校して来たのか、目的もなにもかもが謎。ただでさえ護堂の知るカンピオーネたちは、どこか頭のネジが数十本は外れているような輩なのだ。考えたところで無駄なのかもしれない。

 

 ほぼ毎朝通っている道を歩いていると、見覚えのない少女が近づいてくる。つややかな美しい黒髪。それと似合いの、大和撫子風の顔立ち。護堂の学校とは違う制服を着ており、肩には竹刀でも入ってそうな細長い布袋をかけている。

 

「草薙護堂さまですね?はじめまして、清秋院恵那と申します」

 

 また変なのが来たと思わずにはいられない護堂であった。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 時を同じくして竜司はと言うと...

 

「す~ぅ、ふぅ~...ん、ふー」

 

 寝ていた。

 普段なら目覚ましをかけていなくとも、自然に起きているような時間なのだが、今日に限って何故か目覚めなかった。起きる様子もなく、良い夢でも見ているのか、なんとも気持ちよさそうな顔をしている。

 竜司は今一人暮らしである。無論、起こしてくれる幼馴染や彼女などもいないので、竜司の睡眠が邪魔されることはない。

 授業が始まるまで後三十分程。自宅から歩いて十五分程度の場所に学校があるので、今から猛スピードで支度すれば間に合わないこともない。

 

「カァー、すぅー、カァーッガ......スぅー」

 

 もはやいびきまで掻き始める始末。先程より深い眠りについてしまった。学校まで遅れずに行くのは不可能なようだ。

 

 

 

 

「マジか・・・」

 

 俺の目がくるったか、あの時計が壊れていない限り、今の時刻は十二時を十分とちょいぐらい。普通に考えて寝坊だ。

 

「やべー、やっちまった。......どう言い訳すっか」

 

 長時間の眠りから覚めたばかりなので、思考が全然廻らない。

 元々竜司は、どちらかと言うと真面目ではなく、遊んだりした方が好きな人間だ。勉強も実は好きじゃないし、嫌いな方。今までは生きるために必死でしていたが、カンピオーネになってそんなしがらみがなくなったからか、ちょっとだらけてしまった。

 

「こういう時は素数を数えるのが一番だよな」

 

 頭を覚醒させる為、脳の体操をすることにした。

 

「えっと、1、3、5、7、9・・・ってそれは奇数や!」

 

 自分でボケて自分で突っ込む。

 

「・・・・・・」

 

 突っ込みの声が結構大きかったので、部屋の静けさが強調されていた。居た堪れなくなった竜司は、もう一度ベッドにダイブして、一瞬でも早く今の出来事を忘れたい衝動に駆られた。それはもうルパンのごとく。

 

「とりあえず飯食おう」

 

 冷蔵庫を開けて朝飯の用意に取り掛かる。いや、時間的にもう昼飯か。胃の中が空っぽな感覚がするので、若干多めに作る。

 

「あーだる。今日はもう学校行くの止めて、どっか行こう」

 

(一日程度の遅れなんて問題ないだろ。多分。今やってる授業、前の学校で習ってるし)

 

 皿の上の肉を口の中いっぱいに放り込み、それを牛乳で流し込む。醤油ベースで味付けされた肉と牛乳が口の中で混ざりあい、何ともいえない後味の悪さをかもしだしていた。

 食器を全て洗い、口の中も水で漱ぐ。時計を見ると、丁度午後の授業が始まる時間帯だ。未だに寝間着のままなことに僅かな優越感。もはや竜司の中で学校をサボるのは決定事項だった。

 どこに行こうかと竜司は悩む。今日は平日。明日も学校があるし遠出はできない。だけど今住んでるここは東京。あちらこちらに楽しそうな場所はごまんとある。なら―――

 

「行き当たりばったり、即日即決」

 

 いつも通りに行くのが無難だと判断した。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

「思ってたよりやたらうるさいな」

 

 右からは大音量の音楽が流れ、左からは商品の宣伝をするテレビからの音。後ろからは多分女性の名前だろうが、変わった名前を大声で叫ぶ、男どものむさ苦しい声。正面にはドデかいスクリーンの中で踊る、髪が奇妙な色の女の子。

 ああ、あれどっかのアイドルかなんかだと思ってたら、立体に見せた映像なのか。後ろの男どもはどうやら、目の前のスクリーンに向けて叫んでるようだが......感情もないただの動く絵に声援を送る意味とかあるのか?なんとも理解しがたい。

 

「秋葉原、凄い街だ」

 

 俺にはとても受けきれない。

 そう、今いるここは世界でも名高い、電気街アキハバラ。世界の半分のメイドがここにいると言われている。

 ここに来て驚いたことは、実はここの地名は秋葉原ではなく、秋葉原と言う地名は全くこの電気街から外れたところにあるという事だ。

 

「ちょっと寝室にテレビでも欲しいなぁって立ち寄ったけど、だめだ、くらくらする」

 

 チカチカと色とりどりに変わる視界。脳が麻痺するぐらいの騒音。道行く人々の奇抜とか通りこしたファッション。

 ここには電波商品より電波を発している人間の方が多いのではないか?まさにまつろわぬ神ならぬ、まつらわぬ民。

 

 竜司の卓越した感覚では、ここの空気はまさに毒とも言えた。

 

「俺は異世界にでも来てしまったのか?開けてはならないパンドラの箱でも開けたか?」

 

 次元と次元の狭間にでもあるような異質な空間。俺はこの地を間界と名づけることにした。もう二度とくるまい。

 もともとこの地は鬼門であるらしい。そうと分かれば迷う事はない。帰ろう、迅速に。そして明日からまた規則正しい生活習慣を心がける。

 

「お帰りなさいませご主人様!」

「いや、そういうの間に合ってますんで」

 

 だから、メイドさんがいきなり営業スマイルで話しかけてきても気にしない。家までの最短距離を最速で向かう。

 

「ちょ、ちょっと待って下さいご主人様!!」

 

 さっきのメイドが追っかけてくる。ヤメロ、他を当たれ。

 

「お願いです!一度でいいから立ち寄って下さい。ご主人様が入らないと、今日のノルマが!」

 

 仕事に私情を挟むなよと言ってやりたいとこだが、そんな余裕などない。

 

「五分!五分だけでもいいですから!お時間は取らせません!」

 

 五分取るんだろ?

 腕をとられる。だがただのメイドに止められるはずも無い。―――一人ならの話しだが。

 

「お、おい。放せ。どこ掴んでんだ!」

 

 ぞくぞくと湧いてきたメイド、計五人に羽交い絞めにされる。口々に「騙されたとおもってさ?」「だいじょうぶだよ~?怖くないから」「久しぶりの上物。カモン!」と、まくし立てる。完璧私情じゃねーか!本当に大丈夫なのかこの店!?

 

「おや?あなたは?」

 

 メイドに揉みくちゃにされて、思考が大気圏まで吹っ飛んだ竜司に声がかけられた。

 年端も行かない少年。端正な顔立ちがここの風景と明らかにマッチしていない。どこか偏屈そうな雰囲気。それと同じ色をした表情。見知った間柄のように声をかけられたが、こんな知り合いはいない。

 

 サッサッっと離れるメイドたち。何か知らんが助かった。

 

「いや、まさか。ちょっと顔を出しに来てみれば、随分と大物に出会いましたね...。誠に失礼しました。日本の羅刹王。僭越ではありますが、僕がここメイド飲茶房『国士無双』を経営している、名を陸鷹化(りくようか)と申します」

 

 右の手で拳を作り、左の掌で胸の高さぐらいでそれを受け止めながら、頭を下げる。実に流れるような仕草だった。名前から察するに、中国辺りの者なのだろうが、日本人顔負けの日本語を使う。だが、別段不思議じゃない。結構周りにそういった輩がいる。

 

「ところで、今日はどういった用件ですか?まさか、神殺しにもそういった欲が御ありで?」

「バカやろう。んな偏った趣味、俺には無いわ」

 

 妙な勘違いをされる訳にはいかない。ガーターベルトもしていないメイドはメイドじゃない!

 

「それより、俺より小さい子供が店開いてるとか...。しかもメイド喫茶って」

 

 店の名前が、どう見ても不釣合い過ぎる。

 メイドよりチャイナの方がいいんじゃねーの?と変なところに着目してしまった。

 

「んで、えーっと、陸鷹化だっけ。俺が神殺しなのって結構知られてんの?」

 

 こんなに頻繁に、自分の正体を知ってるやつらに出会うと、もう驚きなど無くなる。それより、そんなに裏に関わっている人間が、ここのとこ子供しかいないことの方が驚きだ。

 

「いえ、僕が知っていたのは神殺しが生まれたという事だけです。気付いたのは、別に不思議なことではないですよ。あなたさまから溢れ出る呪力が、人間には到底かなわない量。考えられるのは神か、それと同等の神殺しだけ。分かる者には分かります」

 

 なにその、歩く情報発信機みたいな。

 

「じゃあ、俺がどこにいるのかもただもれなのか?」

「そこまでは、魔術師が何らかの術を使えば分かるかも知れませんが。権能も使っていない状態では、至近距離に近づくまで分からないでしょう」

「へー」

「なので、僕にはあなたさまが、どちらの魔王でいらっしゃるのか分からないのです。何せ、どちらも拝見したことがないですから」

「あ、ああ。そういえば言ってなかったっけ。俺は天童竜司。八人目、っだけな?のカンピオーネだ」

「そうでしたか。今日はお会いできて光栄です。誠に勝手ながら、この後やるべき事がある身でして。...おい、お前ら!この方を案内してあげろ。ただし丁重におもてなしして差し上げろ。他の客より優先して構わん」

 

 ずっと静かにしていたメイドたちに命令すると、全員が軍隊のように統率された動きで、威勢よく返事した。 

 いやまて、俺は別にそんな気遣いなどいらん。それより家に帰りたいんだ。

 

「お、お「それでは失礼ながら、後はここの者に任せますので。何か不愉快な点があったら、なんなりと言ってやってください。では」...い?」

 

 本当に急いでいるのか、言うや直ぐに走り去る。何か魔術を使っているのか、五階建てのビルの上まで跳躍。あまりの速さに、周りの通行人は気付いていない様子だった。んなバカな...。

 取り残された竜司は、開いた口を塞ぐのも忘れ、メイドたちに無抵抗なまま奥へ連行されたのだった。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 金曜日。今日はきちんと学校に登校して、今は昼休み。昨日の出来事を少しでも頭の隅に追いやる為、人気のない屋上の貯水タンクの上で、風に当たりながら焼きそばパンを、竜司はほうばっていた。

 もう秋葉には近づかない。そう思わせるほど昨日の事は、竜司の中でトラウマと化していた。

 次々に運ばれる料理に、めまぐるしいほどのメイド。無駄に近づいてくるメイドから、果敢に退き。帰ろうとするも、何かイベント的なものを店内ではじめ、湧き立つ他の客が、見事に出口までの通路をシャットダウンするし。望んでもない、ぶりっ子やツンデレ、クーデレやヤンデレの演技をいやというほど見せられる。他にもetc......

 

「あー、お茶買うの忘れた」

 

 この学校の購買で売られている焼きそばパンは、かなりの人気商品だ。昼休みになると、数分で品切れになる。だからクラスメートの購買部に入っている女子に、お金を前払いしてとっといて貰った。それを受け取りにいっただけだったので、見事にお茶の存在を忘れていた。

 口の中で特性ソースの甘辛さが絶妙に広がる―――のだが、それが喉の渇きを促進させている。

 昼休みもそろそろ終わる。買いに行こうかどうか迷っていると

 

バンッ!!!

 

 勢いよく屋上のドアが開かれた。

 

「な、何だ!?」

 

 見ると、男子に抱えられて登場してきたのは、泣く子も黙る魔王さんではありませんか。抱えてるのは、前に俺を体育館倉庫に閉じ込めたバカの、え~っと、そう!高木だ!

 

「ここまで来れば、もう十分だろう・・・・・・」

 

 屋上の端っこで、息をはぁはぁと吐く高木。え、なにお前ら、そういう趣味なの?

 

「十分って、何が十分なんだよ!?」

「もちろん、この高さから飛び降りれば、オレも草薙も十分に死ねるという意味でだ」

「無理心中なんかしたら、おまえの家族も悲しむぞ!ってか何で俺だけなんだ!天童は!?あいつも敵じゃないのかよ!?」

 

 おい草薙、本人目の前にして売るってどういう意味だぁ?あっちからは俺に気付いてないようだけど。

 

「ふ......我が家の妹は、おまえんところの静花ちゃんとはちがうのだ。毎日『アニキ超ダセェ、死ねよ』とか言われてみろ。この世への未練などきれいに失せてしまうわッ」

 

 確かにそれは辛いな。

 

「天童?あいつは我らが相手にするにしては、いささか不釣合いというものだろう?(あいつは怒らしたらいけない人種だ。七十キロもある俺を投げ飛ばすとか、化け物だ)」

 

 草薙の言葉を鼻にかけるようにして答える。なに?今俺がディスられてんの?

 と、高木の暴走を止めたのは、いつの間にか乱入した第三者だった。えいと手刀で高木を眠らすと、飛ばされそうになった草薙を空中でキャッチする。

 黄金の髪を風でなびかせるそいつは、エリカ・ブランデッリだった。

 草薙は彼女にお礼を言ってると、またしても新たな乱入者が登場してきた。最初に清秋院恵那。待て、何でここの生徒でもないのに釈然と出てきてんの?あと、草薙と面識あったのかよ!次にリリアナ・クラニチャールと万理谷祐理。おい、なにがどうなったら、女子が女子をお姫様だっこして登場してくんの?宝塚でやれよ。ちなみにだっこされてるのは万理谷さんの方。

 

 何故か今あいつらの話は、誰が草薙とデートをするからしい。お前マジでなんなん。

 本物のデレって凄くかわいいよね。昨日の俺とは大違い。

 

「どうでもいい。凄くどうでもいいが、少しはそこで寝転んでるそいつも心配してやれよ」

 

 ピクリとも動かない高木。彼女たちの目にはあいつが見えないのか、そこら辺に転がる石ころと大して変わらないのか、どちらにせよ、話題にすら上がらないのは事実だ。

 

 ほどなくして、デートする相手はエリカ・ブランデッリに決まり、他の面々は苦渋の面影をしながらも、草薙が言った手前批難はしなかった。

 昼休みの終わりを告げるチャイムがなる。話はまた今度と、草薙が区切りをつけ、ぞろぞろと屋上から撤退していく。最後まで全く相手にされてなかった高木。

 

「はぁ、今回だけだぞ...」

 

 パッと飛び降りる。高木のとこににじみより、抱え上げる。ここにくるまでに汗を掻いていたのか、かなり男くさい。

 

 この一週間、いいことが一度もない。明日は休み。家でゆっくり過ごそう。そう決める竜司。

 この時彼は知らない。もうそれは次の事件のフラグを意味してると。




だめだ、すげ~色んなとこで寄り道しますた。
話が進まない。進めない。

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