「私、佐天涙子!
親友の縁で出会った、『超能力者』に、私はそう名乗った。
「もう! 佐天さん! 失礼じゃないですか!」
親友に怒られながらも、少しだけ不安になる。……私が、いつか
――力が欲しいか?
その『声』は、常にささやき続ける。遠くから、はたまた近くから。ずっとずっと、離れることなく。
「こっから先は、私のケンカよ……手、出させてもらうわ」
「私だっておんなじです! 子供を盾に逃げようとするなんて……許せるわけないじゃないですか!」
そして、私は『声』に答える。『絶望』に、立ち止まらないために。
ヒト以外の姿と、『滅ぼす』力を手に入れるために。
――力が欲しいなら――
その『声』の主は、知らない誰かなのか。はたまた、自分の本音なのか。
「あの子達を救うまで……負けるわけにはいかないんだ! 例えこの街の全てを敵に回しても!」
ただ子供達を救うためにこの街全てを敵に回す
「だったら、私が『滅ぼして』あげます! 貴女と、子供達に『絶望』を与えるものを、すべて!」
『声』は、応える。目の前のものを、『絶望』を『滅ぼす』ために。
――くれてやる――
白い、白い少年だった。それはまるで、自分の中にいる『アイツ』のようで……『破壊』に特化したような少年だった。
「お前ェ、オリジナルかァ……ツレは一般人か? こんな『闇』の底に、つれて来てンじゃねエよッ!」
『魔獣』じみた気性の女性にも出会った。あるいは『帽子屋』か。
「オイオイオイ……第三位ならともかくよ……テメエみたいな無能力者が、私の邪魔してんじゃないわよ!」
「確かに私は無能力者よ……だけど、アンタの百倍おっかない『獣』と戦い続けてるんだ! 私は超能力にも、ARMSにも負けやしない!!」
……そして。
「……ンだ? テメエの、その『右手』はよオ……」
今だけで、いい。
「何を、しているのですか……とミサカは……問いかけます」
今だけでも……全ての『絶望』を、『滅ぼす』力を!
「これが最初で最後よ……私に、力をちょうだい。力が、欲しい!」
――力が欲しいか!
――力が欲しいならくれてやる!
――我が名は――――
――我が名は、バンダースナッチ!
――滅びの獣なり!
◇ ◇ ◇
『とある科学の滅びの獣(バンダースナッチ)』
――近日公開…………かもしれない
ニコニコで『超電磁砲』の第二期見てたら、唐突に書きたくなった。今書いている小説が落ち着いたら、正式に投稿するかも知れません。予定は未定ですが……