無口なレッドの世界旅行記   作:duyaku

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17 雷鳥と雷鼠

「………えさま!お姉さま!起きてください!」

 

高音が目を開けると、びしょびしょになりながら肩を揺する愛の姿が見えた。どうやら雨が降っているらしい。

 

「……愛衣、起きましたわ…………ってさっきの変な生き物たちは!?」

 

不意にガバッと起き上がり周りを見渡す。ここでやっと自分もびしょびしょになっていることに気付いた。気を失う前と今ではどうやらかなり状況が違うようだ。雨が降るような天気ではなかったのに雷雨が鳴り響き、自分を縛っていた蔓はぼどけ、横には二人の教師がついていた。

 

「高音くん。落ち着きたまえ」

 

「ガンドルフィー二先生!これは一体どういう状況なのですか!?」

 

「聞きたいことがたくさんあるのは分かっている。だが私たちも状況がよくわかっていないのだ」

 

高音と話ながらもガンドルフィー二の視線は常に変わらず一点を見つめている。その視線の先には先ほどの黄色ネズミと大きな怪鳥が戦っていた。

 

「………彼らは何者なんですの?それにあの大きな怪鳥は…………」

 

「…………」

 

ガンドルフィー二は答える事が出来ない。先ほどまであの青年達は敵だと思っていた。だがあの怪鳥が異常に危険な生き物であることも、それから遠ざけるために自分達を吹き飛ばしたことも理解している。

 

 

 

 

教師である二人は学園長が言ったことを思い出していた。

 

『…………彼ら以外のものが別世界から来ないという保証はどこにあるのかね?』

 

学園長の予感が正しいのであれば、あれは別世界からきた者であり、その対処をしっているのも彼らだけなのだろう。あの怪鳥を市街で暴れさせないためにも、ここで食い止めなければならない。だが自分たちだけでは、実力が足りない。そのために彼らの力は不可欠なことは明らかであった。

 

そして、このような事が今回だけで終わるのかどうかも分からない。今後も時空の穴が幾度となく空き、何匹ものポケモンがこちらの世界に流れてくるかもしれない。そうなった時、学園側はどのように対処すべきなのか。

 

私一人が今ここで考えたところで答えがでる問題ではない。そう気付いた所でガンドルフィーニは思考を止めた

 

 

 

雨は勢いを止める事を知らず、ここにいる全員がずぶ濡れになっている。

 

 

 

「……ええい!ここでじっとしていも何もわかりませんわ!とりあえずあの怪鳥退治の助太刀にいきましょう!」

 

「…!まってお姉さま!!」

 

痺れを切らしたかのように高音が急に走りだし、それに釣られるように愛もついていく。

 

「まて君たち!!」

 

ガンドルフィー二達が遅れながらも二人を止めようと追いかけようとした時、雲が光った。

 

音がなったのは閃光が彼らに襲いかかった後であった。

 

ジグザグに軌跡を描きながら地面まで一直線に貫いた雷が高音と愛の下に落ちる。

 

巨大な音を立てた後、雷の跡が地面を焦がすように煙を立てる。風が吹き煙が消えたその場所には高音と愛の姿が見えず、そこから二人の教師の頭には最悪の事態が想像できた。葛葉は顔を真っ青にしながら呆然としている。

 

「高……!」

 

 

 

(無事よ。二人とも)

 

 

 

ガンドルフィー二が雷の落ちた場所に声をかけようとしたその時、頭の中に聞きなれない声で語りかけられた。

 

振り替えると、フィーの口には愛衣がくわえられており、高音はソウの蔓により巻き上げられていた。

 

「こ、怖かったです………」

 

「ちょ!またこの蔓ですの!?」

 

(あー。助けてやったのにうなんだこのお嬢様)

 

フィーはゆっくりと愛を座らせ、ソウはボトっと落とすようにガンドルフィー二の横に高音をおろした。葛葉は胸を撫で下ろしほっと息をつく。

 

「あ、あなた!レディの扱いがなってないんじゃないですの!」

 

(おっけーおっけー。わかったから静かにしてくれ)

 

「あ、あの。ありがとうございます」

 

(あら、どういたしまして)

 

それぞれが助けられたものに声をかけていると、リザとゼニがのしのしと近づき会話を始める。

 

(しかしなー。いきなり伝説のポケモン出てきやがるとはよぉ)

 

(ふむ。天候まで操るとはのう。しかも雨とは最悪だの)

 

(あらリザ。しっぽの炎は大丈夫かしら?)

 

(雨ごときで消えるような柔い鍛え方しとらん)

 

(あいつらも俺らと同じように来たのか?サンダーってカントーのポケモンだろ?)

 

(その辺の詳しいことはまだ分からないわ。せめてサンダーに念話が通じればいいんだけど)

 

(無理だろそりゃ。相当機嫌わるいぜあのやろう)

 

「ちょ、ちょっと、待ってくれ!」

 

ポケモン達が悠々と雑談を交わす中、ガンドルフィーにがそれを遮るように声をかける。

 

(あら、まだここから離れてなかったの。もしかして私たちの事から説明した方がいいかしら)

 

「…………君たちの話は学園長から聞いている」

 

先ほどのまでの行いを悔いているようで、絞り出すように声を出す。

 

(それにしては好戦的じゃったのう。まぁあの状況なら仕方ないのかもしれないが)

 

「…………その件に関しては申し訳ありませんでした。こちらが早とちりしてしまったようです」

 

怪鳥から遠ざけるようにされたこと。目の前で学園の生徒を救ってくれたことから、葛葉はポケモン達をいくらか信用したようだ。

 

(んじゃ、そこはお互い様ってことにしとこうぜ。んでなんでまだここにいるんだ?)

 

ゼニが眉を吊り上げながら質問をする。

 

「…………あの怪鳥をどうするか。それと君たちの行動を見ておきたいんだ」

 

ガンドルフィー二がその質問に嘘偽りなく答えたのは、先ほど敵と間違えた罪悪感からか、もしくは助けられた感謝の気持ちからだろうか。

 

 

 

 

 

「……あの、あなたたちはあれを倒す手伝いをしなくてもいいんですか?」

 

 

今まで成り行きに任せて口を閉じていた愛がおずおずと尋ねる。次いで高音も声をあげる。

 

「そうですわ!あなた方の仲間が戦っているのにここで団欒している場合じゃないでしょう!?しかもあんな小さなものに任せて!」

 

(いいんだよ)

 

ポケモン達全員が、視線を戦っているピカとサンダーに向けながら答える。

 

(あそこでやってるのはポケモンバトルよ)

 

(野生のポケモンだろうがあいつらが今賭けてるのポケモン同士のプライドだ)

 

(それを邪魔するなんて野暮な真似は)

 

(できないのう)

 

4匹のポケモン達が順に答えていく。サンダーが現れた時、ピカは自分がやるといった。それは同じ電気タイプとしての対抗心なのかは分からないが、レッドはピカの意思を承諾しバトルは始まった。こちらに飛ばされたばかりのサンダーは凄ぶる機嫌が悪く、今にも暴れだしそうな雰囲気を放っていたが、小さな体で堂々と喧嘩を売るポケモンを無視することは出来なかったようだ。

 

「…………」

 

ポケモン達の話を聞いて、高音の頭の中では様々な考えがぐるぐると渦巻く。

 

プライドとは何か。彼らは正義のために戦闘っている自分たちと何が違うのか。あの怪鳥は、皆の力を合わせれば今よりずっと簡単に勝てるはずだろう。だがここにいるポケモン達は闘いを見守るだけで、闘っている彼らはそれでよしとしている。皆で闘えばもっと楽ができて、被害を出す可能性が減るはずなのに。まほらに危険を及ぼす可能性が有るものを全力で対処して、市民の危険を減らす様にすることが、何よりも正義であるはずだ。だから、高音には分からなかった。自分の考える正義よりも、プライドを優先する彼らの気持ちが。

 

「…あなたたちは、それでいいんですか?あの子一匹で闘わせて、あの子が負けて、怪我して、辛い目に遭うかもしれない。それでも助けにいかず、ここで見守るので、本当にいいんですか?」

 

愛衣も高音と同じ様に思うところがあったらしく、真剣な顔をしてポケモン達に尋ねた。

 

ポケモン達はその質問を聞いて、それぞれ顔を合わせて目配せする。

 

(ピカが負けるとか辛い目にあうかどうかは私たちには分からないわ。私たちはピカとレッドが勝つと信じているけどね)

 

(あいつは言ったからのう。「任せろ」と)

 

(そこまで言って俺達が助けに言ったらあいつは一人で負けるよりきっと怒る)

 

(だからよぉ。俺達はあいつらが勝って戻ってくるのをまってりゃいーんだよ)

余りにも堂々と答えるポケモン達を前にして、高音と愛衣は後に続ける言葉が思いつかなかった。

 

彼らは正義なんて、ひとつも考えていなかった。あるのは仲間への信頼と誇りを守ることだけだった。その答えが正しいのかなんて結局分からない。少し前までの高音なら、そんなことよりもっと大事な物があると声を挙げたかもしれない。だが、真剣に仲間を信じて待つ彼らを見て、高音は少し羨ましいと思ってしまった。

 

 

 

再び大きな雷音が響き、辺りを一瞬明るくする。

 

雨の中、小さな体で大きな怪鳥に立ち向かう姿を見守りながら、4匹のポケモンと4人の学園関係者は、彼らの戦いの結末を待った。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

雨は降り続け、流れる水滴はレッドにまとわりつくようだった。耳には雨と落雷の音が入り交じって聞こえ、空と大地を繋ぐ水の線により視界は最悪であった。それでも、レッドはピカとサンダーの戦いから目を離すことなどなかった。

 

帽子を柄が前に来るように被り直し、戦いに集中する。

 

ピカは激しく移動を続けながら、サンダーに向かって頬から電撃を放ち続ける。サンダーは上下左右に飛びながらも正確にその攻撃を避け、雷や翼を羽ばたかせて生じるエアカッターで反撃をし、それをまたピカが避ける。

 

どちらも素早さが高く、凄まじい速度で回避を繰り返しながら攻撃を仕掛けている。

 

ピカが一か八か地面を強く蹴り電光石火で空中にいるサンダーへの接触を試みる。それを見たサンダーは翼を大きく広げ体の周りに紫電を走らせた。

 

ピカはすでに飛び上がり回避は不可能。そう判断したレッドは、サンダーの反撃を予測してピカに身を守るように指示を出す。

 

指示を察したピカは跳び跳ねた空中で防御を固めるように身を丸めた。

 

サンダーが猛烈に咆哮するのと同時に周囲一体を「ほうでん」が襲った。

 

ピカは「ほうでん」の電気を体で受けながら、後方に勢いよく飛ばされる。レッドの前まで吹き飛ばされたピカは空中で身を回転させ上手に着地した。

 

 

 

 

(いやー。強いね!うん!)

 

……ああ。強い。強いな。

 

電撃を浴びて若干体に焦げをつくったピカは、言葉とは裏腹ににっこりと笑いながら呟く。久々に強敵とポケモンバトルをする事ができて、笑みを抑えることが出来ない様子だ。そして、それはレッドも同様である。

 

これまでのやりとりを総括すると、素早さは僅かにピカの方が上、しかしサンダーには飛行能力があり捉えるのは難しそうだ。また、近付こうと飛び上がると、こちらは空中で回避がとれないため、反撃を避けるのが難しい。いつもなら飛行タイプには雷(かみなり)で対処するのだが、雷雲は確実にサンダーの支配下にあるためそれも難航した。

 

攻撃手段が見つからない現状で、レッドがピカに伝えた作戦はスピードで撹乱することであった。

 

 

ピカは承諾するようにサンダーの元に駆け出すと、先ほどより更に速い速度でサンダーの回りを駆ける。サンダーはその動きに辛うじてしか着いてこれず、ピカは放たれたエアカッターを完全に置き去りにしていた。ぐるぐると周囲を動き回るピカにサンダーはストレスを感じ、再び翼を大きく広げた。先程同じ様に周囲に紫電が走る。動き回るピカを鬱陶しく感じたサンダーは当たり一面を放電で埋め尽くそうとした。その溜めを読んでいたピカは更に速度を上げながらサンダーに向かい跳び跳ねる。サンダーが技を放つよりも僅かに速くピカのアイアンテールがサンダーの顔に直撃する。ぐらりと怯む様に体を揺らしたサンダーであったが、ピカが地面に着地する前に溜めていた放電を放った。ピカは再び吹き飛ばされるように放電を身に受ける。

 

(……っ!いったいなぁ!もう!)

 

先程と異なり守りを固めていない状態であったため、こちらのダメージは大きい。だが、顔面に技をくらったサンダーもそれなりにダメージを受けたようだ。

 

このまま同じ様に技を出し会う状況が続くと、おそらく先にバテるのはピカだ。サンダーもそれが分かっているのか戦法を変えるつもりはないようだ。近づくまでは雷とエアカッターで牽制、迫ってくるならば放電で対応する。放電を出す為の溜めは、実際にはほとんどないようなものだ。だがピカの速度なら、放電を放つ予兆を感じてからも対応ができる。しかし、空中に飛び上がらなければならないとなると話は別だ。サンダーはピカが地面を蹴るのを確認してから放電を準備しても十分間に合う。放電がピカの攻撃前に当たればサンダーに圧倒的なリターンが得られ、攻撃されたとしても耐えてから放電を放てばピカのダメージ量の方が大きい。サンダーは勝利を確信したかのように唸り声を上げた。

 

 

 

 

だがピカは圧倒的不利と分かってなお、顔に綻びを見せる。

 

サンダーは知らない。ピカの後ろについているトレーナーが誰なのかを。

 

「…………」

 

サンダーは気付かない。そのトレーナーがどんな状況でも勝利を勝ち取る男だということを。

 

最後の攻防だ。そんな思いを込めながらレッドはピカに作戦を指示する。

 

 

(…………おっけ!!んじゃ!いきますか!! )

 

ピカは姿勢を低くしながら自身の周囲に黄色の電撃を走らせる。パリッパリッと電気が弾ける音が響く。

 

サンダーもピカの攻撃体制を察し、迎え撃つ準備をする。

 

バリッとつんざくような音を鳴らしピカは駆け出す。ピカの移動した軌跡には黄色の閃光が弾けた跡が残る。

 

サンダーは辛うじて目で追えるピカの先を予測しながらエアカッターを打ち出す。ジグザグと線を残しながらピカはそれを避ける。徐々にスピードを上げてくように移動したピカはついにサンダーの後ろをとった。再び地面を蹴り飛び上がるために筋肉に力を溜める。このタイミングなら、振り返った後に放電を溜めてもこちらのスピードに間に合わない。そう思いながら、ピカは跳ねる。

 

 

 

だが、サンダーはこちらに体を向き直しながら電気を溜めていた。

 

 

 

サンダーは気付いていた。ピカが高速で動きながらサンダーの裏をとることを狙っていたことを。そのため、放電を溜めている時には動けない用に見せかけ、わざと隙をつかせた。

 

ピカはサンダーの思惑通りに動き、飛び上がった。空中で移動手段のないピカはこの放電を避けれる筈がない。勝利を確信しながらサンダーはピカを見る。

 

レッドはその様子を見て、不敵に笑みを浮かべていた。

 

サンダーが見たのは、空中で地面に銀色に光る尻尾を突き刺し、静止しているピカであった。

 

 

サンダーとピカの顔が会うと、ニヤリとピカが笑う。

 

レッドはこの状況を完全に予知していた。遠距離からのこちらの攻撃は避けられ当たっても効果が薄い。つまり近距離で物理で殴るのが正解なのだが、サンダーそれを警戒し、放電を張る。ならば放電を攻略するのが勝利への道だ。そこまでを即座に気付いたレッドは放電の解析に入った。放電の溜めの速度から、ピカの飛び上がりを見てから技の準備に入ってもピカが確実に不利である。ならば放電の後の硬直を狙えばよい。だが不用意にカウンターを撃たれるような技の出し方はしないはずだ。だから、誤解させる。ピカの狙いは放電の溜めの前に攻撃することと認識させ、立ち回る。溜め前の攻撃を意識したサンダーは、後ろに周り飛び上がったピカを見れば即座に対応できるように溜めを始めるはずだ。そして、想定通りになった。

 

サンダーは思惑に乗せられたことに気付いたのか、苛立ちを表した表情をする。ポケモンのトレーナーなど、まったく警戒していなかった。小さな体で闘いを挑む姿勢に多少の敬意を示し、トレーナーへの攻撃は行わず闘っていた。野生で生きるサンダーにとっては、トレーナーなど不要な者という認識しかなく、トレーナーに従うポケモンを打ち負かすためにも、トレーナーへの攻撃は選択肢になかった。苛立ちと、焦りと、畏敬を感じながらも、放電の溜めは止められない。

 

ピカは下に突き刺さった尻尾を抜きながらその場から少し後ろに下がり、四足で地面に着地し、そのまま技の準備に入る。

 

 

ピカの毛並みがバチバチと音を立てながら逆立つ。体の周りには青色の電気が泳ぎだし、雨すらを弾いている。辺りは夜とは思えないほどの明るさに覆われ、電気は密度を増していく。接触する地面は焦げるような匂いを漂わせる。

 

 

サンダーが溜めに限界を感じ、不本意ながらも放電を放つ。当然、ピカはそれがギリギリ届かない位置にいる。

 

 

サンダーが放電をしている間も、ピカの周りの青い電気は体の周囲を走り続ける。音は鋭さをまし、つんざくような音に変わる。

 

(………よし。っいくよ!)

 

ピカが呟くと同時に、青い電気はピカは包み込み球状を成す。

 

 

サンダーが吠えながらも放電を終える。それと同時にピカは駆け出した。

 

 

青い電気に包まれたピカが物凄い速度で突撃する瞬間、サンダーは確かに聞こえた。ピカのトレーナーが小さく呟くその声を。

 

 

 

 

「……ボルテッカー」

 

 

 

 

雨を弾き青白い閃光を煌めかしながら、ピカはサンダーに直撃した。

 




ポケモン図鑑(ピカチュウ版)

№145 サンダー

そらが くらくなり いなづまが れんぞくして おちていく はてに でんせつの ポケモンは あらわれる。

はい、どーもです。17話です。
お気に入り1500件突破しました!うれしい限りです。
これからもがんばっていきます!

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