昨年は拙作をご愛顧頂きありがとうございました。
また本年もご贔屓願えたらと思う所存です。
さて、折角の新年ということでネタ短編を書いてみました。
具体的には本編より十年そこそこ先の時間軸です。表現をかなり曖昧にしている部分もありますが、そういう仕様ということでご勘弁を。
それではどうぞ
科学の発展、新たな技術の誕生、それらが時として世界全体に革新的影響を齎したことは幾度とある。ニュートン然りノーベル然りエジソン然りアインシュタイン然り。
その発明の功罪はさておき、いずれもが歴史に名を残す叡智の持ち主であったことは疑いの余地は無い。であれば篠ノ之束という名もまた、その列に名を刻むに値するというのはおそらく世の誰もが認めるところなのだろう。
そして生み出された技術は時を経るごとに変化している。エジソンの生み出した白熱電球がLED電球へと進化したように、アインシュタインの生み出した原子爆弾が兵器として更なる力を持った水素爆弾へと進化したように、篠ノ之束が生み出したISという存在もまた、駆り手への門戸の拡大という変化を経ていた。
何てことの無いいつもの日常、それがいつまでも続くのだと思っていた。
いつものように朝起きて食事を取って、学校に通う。授業を受けて級友と馬鹿話をして、学校が終われば寄り道をしたりしながら帰って、また翌日の準備やら諸々をやって眠りに就く。細かい部分は人それぞれで異なるし、学生身分を卒業し社会人ともなればまた変わってくるが、それでもいつも通りな日常、それがいつまでも続くと思っていた。
電車に揺られながら何気なく視線を上げてみれば、目に映った車内モニターにはいつもそうであるようにキー局からのニュースが流れる。数度の再選を果たした戦後トップの長期政権である現政権の製作発表、十余年も前から続く途上国地域での紛争、何も変わらない。同一政権が長続きすることにしても、外交や国内経済で成果は出しているのだから今や声高な反対運動すらマイノリティと化した。
終わりの見えない紛争、ついには日本国内でのテロにすら発展したこともあるソレも散発的に武力衝突が生じこそすれ、かつてのような勢いは減衰し人類が無意識下で内包する暴力性のガス抜きのようなものになっている。ともすれば諺に言う我が振りという国際秩序を整えるための人の振りとして、ある意味では世界に役立っているとすら言える始末だ。
まぁ良いかとモニターから目を外す。こんなことを考えたのも、きっと勉強の過程で世情についてあれこれと知識を集めていたのが原因だろう。今はそれよりも、これから控えていることに意識を向けるべきだ。今日というこの日は少年、如月 蓮にとって人生の節目となり得る日なのだから。
「IS学園入学者選抜試験 実機適性検査」 それが彼がこれから挑むものである。
『受験者は直ちに避難してください! 繰り返します! 受験者は直ちに指示に従って避難してください!』
そこかしこでけたたましく鳴り響く警報に混じり切羽詰まった声が放送で鳴り響く。
「くそっ、なんでよりによってこんな時に……!」
紛争、テロ、大規模なものは久しく見なくなり比較的小規模なものが一種の刺激剤となりながら秩序が保たれつつある時代だが、だからこそテロは起きうる。そしてそれは日本という国も最早他人事では無くなっている時世だった。
ISの登場以後、急速に発達した機械産業の延長で生まれた自立行動機械は第一次から第三次の各種産業の様々な場面で活躍し、今や日常生活の中で目にしない、あるいはその恩恵を受けない日は無いと言っても良い程に世界に浸透した。しかしそれは裏を返せば悪意ある者の手に渡りやすいということでもあり、予め細工がされていたのだろう、突如として試験会場であるこの施設で暴れ出したのもその自立機械だ。
既にスタッフとして待機していたIS学園から派遣された試験官、ISを纏い戦うことのできる者達が対応に当たっているだろう。だがそれでも安全とは限らない。たかだか自立機械ごときはISの敵では無い。装備した銃器の一発二発で撃破は容易だ。だが真に厄介なのはその数、一機一機潰している間にも撃破の手から免れた自立機械は高速で散らばっていく。蜘蛛の子一匹一匹を踏み潰すのは人にとって容易いことだが、四方八方に逃げ散らばるそれを全て潰しきるのは難しいのと同じ理屈だ。
このままでは遠からず犠牲者が出る可能性もある。しかも最悪なことに、その犠牲者の中にはトイレに行っていたために単独孤立状態となっている自分が含まれかねないということだ。
「冗談じゃねぇぞっ……!」
人間いつかは死ぬものだ。だがこんなところで理不尽にくたばるなぞ真っ平御免被る。時にはぬるま湯のように感じ退屈さもあった日常だが、それが続くことこそ蓮の願いだ。
とにかく逃げねばならない。非常時の避難場所などは予め案内がされているが、今からそこに向かって無事にたどり着けるかも怪しい。いっそ適当なところに隠れてやり過ごすべきか――
そんなことを考えながらも手近な部屋を開けては中をざっと確認してまた別の部屋を探してを繰り返す。そんな中で見つけたのは漁った部屋としては初めてのロック、開閉のいずれもが電子制御式の扉だ。操作パネルと思しきものには開いていることを示す緑色のランプが灯っている。見た感じでは頑丈性も中々そうだ。
ここにしようと決めるより早く手が動く。扉を開けて中に入り、中のパネルからの操作で再び扉を閉めてロックをかける。
一先ずはこれで安心かと息をつき、改めて隠れ場所くらいは探そうと部屋を見回して、蓮はある場所に目を奪われた。
部屋の最奥、室内にある機材の数々から伸びるコード全ての集結地点。そこに鎮座するのは一つのISだった。
「こいつは、IS……?」
一応はIS学園入学を目指して勉強をしていたのだ。目の前のものがISであるというくらいは一目で分かる。だが、古い。詳細は分からないが、確実に一昔前の代物と言って良い。
十年そこそこ前ではIS保有国、その中でも特に技術的先進であった何ヵ国かがやっとこ試験機運用に漕ぎ着けていた第三世代も今やIS配備各国の標準機、トップガンクラスは第四世代すら駆る時代だ。なのにこのISはどう見ても第三世代初期型、下手をすれば第二世代クラスも在り得る。少なくとも業界から見れば骨董品も良い所だ。
なのに不思議と目が離せない。煤けたような黒色の装甲はいっそみすぼらしくもあるが、蓮は不思議と惹かれるものを感じていた。
仮にこれが動かせたとて何になる。この場を切り抜けるくらいには役立つだろうがそれだけだ。現代じゃ通用するわけもないし、スタッフには後でこっぴどく叱られるかもしれない。理性がやめとけやめとけと言ってくるも、手は自然と伸びていた。
そして、指先が装甲に触れる。
瞬間、光とともに世界が拡がった。五感が冴えわたり自身の周囲を事細かに伝えてくる。頭はかつてない程に軽く、澄み渡っている。苦痛があるわけではない。しかし感じたことのない感覚に蓮の意識は呆け、気が付いたら視界がやや高くなっていた。
「嘘、だろ……?」
目の前に持ってきた手を見て驚愕する。目に映るのは慣れ親しんだ己の手では無く、室内の僅かな照明を硬質な光として照り返す装甲。腕だけでは無く、全身の各所にそれは纏われている。
「ISを、俺が?」
間違いなく今の蓮はISを身に纏っている状態だ。未だ信じられないように茫然としてはいるが、同時に意識の片隅ではどうすべきかを考えていた。
「これなら――」
イケる。そう考え手を握りしめた蓮は更なる衝撃を受ける。
『初めまして、マイスター』
「えっ!?」
突如耳朶を打つ女性の声。どこからか通信でも入ったかと思うが、ISはどことの通信を繋いでいるとも示さない。ではこの声は何なのか。疑問を浮かべる蓮に応えるかのように声は続く。
『私は本機の搭乗者補助AIです。あらゆる戦況を貴方が突破するため、必要なサポートを行います。マイスター、姓名の登録を』
「如月、蓮……」
『確認しました。これからよろしくお願いしますね、マイスター蓮』
出会ったのは偶然でこれからも縁が続くとも限らないのに、このAIはまるでこれからもこのコンビが続くようなことを言っている。思う所が無いでもないが、それでも何のサポートも無いよりはマシかと考えを前向きな方に変える。
「なぁ、あんたの名前は?」
動こうと思い、だがその前にこれだけは聞いておこうと思った。もしかしたらこの場限りかもしれないとは言え、コンビを組むのは確かだ。だったら互いの名前くらいは知っておいて良いだろう。
『そうですね……。では、ミサと。そうお呼び下さい』
「あぁ、じゃあよろしくな! 行くぜ、ミサさんよ!」
そう意気込むと同時に蓮は部屋を飛び出す。この瞬間、彼の運命は一つの大きな転換を迎えた。
そうして幾ばくかの時が過ぎ、世界はそこかしこで動きを見せる。
「新年度の新入生、この資料の彼が内々での確定と?」
「そうです。そして貴女には彼の所属するクラスを担任として受け持って欲しい」
「……良いでしょう。不肖の身ながらも、後進の指導に全力を尽くさせて頂きます」
新しい生徒を迎え入れたIS学園のある教室、同じ新入生の男女が入り混じる教室で蓮は教壇に立つ自分の担任を見る。
「諸君、IS学園への入学おめでとう。私が今日より一年、諸君の担任を受け持つこととなった――」
長く美しい黒髪を結い上げたその女性教師は、凛とした声で己の名を生徒たちに伝える。
「如月、お前のここに至る経緯は聞き及んでいる。全く、とんだことをやらかしてくれたもんだ」
「いや、そのすいません……」
放課後の廊下、たまたますれ違った担任に声を掛けられ、二人しかいない廊下で会話が交えられる。
「実はな、お前のことを聞いた時、私は思わず笑ってしまったんだよ。どうにも、懐かしいことを思い出してな」
「懐かしいこと、ですか?」
「あぁ、とある馬鹿のことさ。どうしようもないくらい馬鹿で、だが私も負けず劣らずの大馬鹿で。それでも、輝いていた日々の象徴さ」
そう言いながら腕を組む担任は窓の外に目を向ける。だが、懐かしさを噛み締めているようなその視線は外の景色では無い、遠い昔を見つめているようだった。
光があれば影が生まれる。日の当たる世界で動き続ける者達がいるように、隠された闇の中で動く者達もいる。
『主要各国の動向は報告の通りに。いずれも、我々にとって不都合無い状況だ』
『カッカッカ。じゃがこうも問題が起こらんとそれはそれでつまらんのう。どれ、ちょいと適当な紛争にちょっかいでもかけてみようかの』
『お控え頂きたいものですな。貴殿のちょっかいはちょっかいで済まない。現在の諸々の紛争、武力衝突にしてもある程度の統制は取れているのです。足並みを乱す真似はお控え願いたい』
『カッ、この場に席を持つ連中が雁首そろえてヌルいことを言いよる。つまらん、全く以ってつまらん』
某国某所の地下深く、最高の防衛設備を整えられた施設の最奥にある部屋には円形を組むように置かれた椅子があった。一目で高級な品と分かるその上にはディスプレイ型の端末が置かれている。
マフィアやギャング、シンジケートなどとは比べ物にならない力を持つ組織、世界の有力国にすら強い影響力を与えることが可能ながらも表には殆ど知られていない『闇』と称すべき組織の最高幹部陣のために用意されたのがこの部屋である。
席に名を連ねる者の殆どは世界各地に散り散りとなって活動している。そのため、この幹部会議には映像通信での参加をする者が多い。だというのに、室内には異様なまでの緊張感が漂っている。
この場に列席する者達は各々の分野の違いはあれど、いずれもが個人として超常の域に達した傑物たちだ。その放つ気迫は映像通信越しでも微塵も衰えず、否応なしに場の緊張を高める。
「鎮まれ」
若い男の声だ。数少ない、この場に自ら赴いた男は御簾の掛けられた一際豪奢な席に座っている。この席こそが上座であり、同時にそこに座る男こそがこの場の纏め役であることの証左だ。
ただの一声で緊張感と衝突の気配を高めていた列席者たちを抑え、場を取り仕切るべく言葉を続ける。
「方針は変わらない。いずれ真に動くべき時が来るまでの準備期間が今だ。各々の思う所は無論承知の上。その上で自制をしてもらおう。元より総員の同意の下で決を取った計画だ。異論はあるまいな」
余計なことはするな、緻密に進めている準備を無駄にするなと言外に含ませ、確認という名の命令を伝える。
『参謀姫殿に魔術師殿が主軸を執るのだ。異論は無い』
『門外顧問のお二方も動かれているのだろう。計画は安泰ということか』
「結構。では次の議題に移ろう」
男は淡々とした事務的な口調で議題を進めていく。薄暗い部屋にあって、さらに御簾で仕切られた奥は闇に包まれており、男の姿は外から見ることは殆どできない。それはまるで、「影」という彼らの在り方を体現しているかのようであった。
そして、世界は否応なしに激動に翻弄されることになる。
「ほう、お前がそうなのか」
『蓮! 今すぐ逃げて下さい! 早く! 今の貴方では絶対に勝てない!』
あちこちで火の手が上がり、今も時折の轟音と共に揺れる建物の中で蓮の前には一人の人間が立っている。漆黒のスーツの上から羽織った外套、そしてフードによって長身の男であることくらいしか分からない。
だが感付いたらしいミサは切羽詰まった声で逃走を促す。そして蓮は全くその通りだと思った。自身はISを纏い相手は生身だというのに、襲い掛かる圧迫感と恐怖が尋常では無い。
「あぁ、少し試させてもらおう」
その言葉と共に男の両手から真紅の光刃が伸びる。ISの兵装として既にスタンダードを確立したプラズマブレード。ISを介さずとも扱える武器としてその認知度は極めて広い。
駆け出し、一息の内に距離を詰めた男に蓮はとっさに防御姿勢を取る。だがその守りをすり抜けるように光刃は蓮のISを切り刻み、シールドを大きく削る。
「如月、お前があいまみえたという男のこと。話を聞かせてほしい」
窮地を脱した後、そう言ってきた担任に蓮はありのままを伝える。
「そうか、やはりあいつか……」
知っているのかと投げ掛けた問いに、彼女はただ寂しそうに微笑むだけだった。
そして世界各地で激化していく武力衝突。だれもが只ならぬ世情を感じる中、騒乱と密接に絡みつつあるIS学園に集う者達がいる。
「話は聞いたわ。どうやら、いよいよって感じみたいね」
「かつてはもっと純粋に笑い合えていたものですが、何とも寂しい話ですわね……」
「私を応援として頼ってくれたこと、素直に嬉しく思うぞ。秩序の安定は軍人の責務だ。そこに力を貸すことに否は無いさ」
かつて同じ学び舎で共に過ごした仲間、IS学園の黄金期の象徴とされる者達が集う。だが彼女らの表情は険しい。それも当然の話、挑むのはその彼女らをしてかつてから微塵も揺らがない脅威足り得る存在なのだから。
「そうか、貴女はそこに居たのか。さしずめ残滓と言ったところか。良いだろう、今度こそ存在の一切を冥府の奈落へと叩き落してやる」
「なぁ、ミサさん。あんた、あいつと関係でもあったのか?」
『えぇ……。色々と、ですよ……』
再び相対した男の何かを悟った様子と相棒の雰囲気に蓮も両者の過去の因縁を感じ取る。だが深く追求はしない。ただ目の前の男を打倒する、その意思を共にしているだけで十分だ。
「勝てないと知り、それでも挑むか。敢えて問おう。何故そうする? 私を阻まぬというのであれば、君を傷つけるつもりもないのだが」
「あんたを先に進ませるわけにはいかないからさ。俺がそうしなきゃなんだ。勝てるかどうかじゃねぇ、やるかやらないかだ」
「……そうか。良いだろう、ならばその勇気に敬意を表し、君に世界というものを教授しよう。命を繋ぎとめられるかは、君次第だ」
荘厳さすら感じる白鎧のISを纏った男はその言葉と共に己の武装である刀を構えた。
「ガッ……ハッ……!」
もはや一切の抵抗ができないほどに叩きのめされ、蓮はその場に座り込む。多大なダメージを受けたISは強制解除され、蓮本人の体にも無数の傷がついている。背を預ける背後の壁は最後に叩きつけられた衝撃で大きく罅が入っていた。
「あんた……何者なんだよ……!」
強い乗り手はそれなりに知っている。蓮の担任もそうだし、彼女の求めに応じて集った者達もそうだ。だというのに、目の前の相手はそれすらも上回りかねない。
「……君の身の上は知っている。幼少で親を亡くし、知己の援助を受けながら育ったと。だがそれは違う。君は生まれたのではなく、生み出されたのだ。そして君は私とも無関係ではない。私の名は――」
そして伝えられた名、解除されたフルフェイス型の頭部装甲の下から現れた顔に蓮は目を見開く。
「あんたは……!」
「そしてもう一つ。私は君の――――」
紡がれた言葉を蓮は聞き間違いかと思った。だが確かにそう聞こえたと理性は冷徹に教えてくる。
「嘘だ……嘘に、決まってんだろうがぁあああああ!!」
事実だ、それだけを言い残すと男は悠然と先へ進んでいく。後に残るのはただ茫然とする蓮のみであった。
「お前たちは、一体何が目的なのだ……!」
一国の為政者である男は眼前の男に向けて唸るように問う。かつては時の政権と共に国家繁栄に尽力していた彼が何故、このような暴挙に及ぶのか理解が追いついていなかった。
「この国だけではない。全てはこの世界全体の秩序、真なる大義のためだ。――告げよう、あなた方の束の間の日々は今日この日を以って終わりを迎える」
「我々はここに、『とこしえの黄昏』を宣言する」
「こうして、あいまみえるのはいつ以来だったか」
「だいぶ昔の話だな。……お前の生徒、筋はあったぞ」
「はねっかえりな所もあるがな。自慢の生徒さ」
共にISを纏い、二人は誰も介在しない空で向かい合う。
「何故、お前は私の前に立つ」
「お前を止めるためだ」
「であれば、私たちはいよいよ敵同士というわけか」
「立場上はそうかもしれん。だが、私にとってお前が大事な友であるということは何も変わらないさ。今も昔も、これからもな。故に友として、私はお前を止める」
女の言葉に男は一瞬呆けたような顔になるものの、やがてフッと微笑を浮かべた。
「変わらないな、お前は。まるで昔のままだ。私たちの――いや、オレたちのあの頃のままか。良いさ、どのみちここでお前を倒さねばならないんだ。だったら、気分くらいは昔に戻っても良いよな」
そう言って男は刀を構え、彼がかつて少年だった頃そのままの戦いに臨む時の闘争心を秘めた笑みを浮かべる。そして女もまた二刀を構え、同じように少女だった頃に戦いへ赴く時の笑みを浮かべる。
そして示し合わせたように両者は同時に動き、雲一つない蒼穹で紅白がぶつかり合った。
それでは皆様、一つ我らが紡ぐ歌劇をご観覧あれ。
その筋書はありきたりなれど、演者は珠玉揃い。必ずや、お気に召されましょう。
ハリウッド映画の予告みたいな次々と現れる場面をイメージして書きました。
そういう雰囲気を感じ取って貰えたら嬉しいです。
個人の名前などは殆ど出しませんでしたが、本編の登場人物の中でも主要格は何かしらの表現で存在を表しています。まぁ一部の連中はガッツリ出ていますけどね。
この未来編の主人公っぽい少年、如月蓮の名前ですが、適当に切り貼りした感じです。
ただ、蓮という名前だけは外したくなかった。色々な理由から。
他にも幾つかの場面は別の作品からパロっています。
もしかしてこの作品?という感じでピンときたら是非感想で仰ってください。飛び上がって喜びます。
それでは、改めて本年もよろしくお願い致します。
相変わらず遅々としか進まない作品ですが、応援して頂ければ幸いです。