IS学園VS学園都市   作:零番隊

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第3話 学園都市最強の力

インフィニット・ストラトスとは世界最強の兵器だ。

それは今まであった兵器を鉄くず扱いに変えるほどにその力は強力だ。

あらゆる攻撃を防ぐ絶対防御、慣性制御による圧倒的な機動性、量子変換によって内蔵された絶大な破壊力をもつ武装。その三つを持ち合わせたパワードスーツ。それがISだ。

ISを持たない者はISを使う者には絶対に勝てない。

それが彼女たちの常識だ。ましてや、なんの武装もしていない目の前の男など一瞬で倒せるだろう。無駄な抵抗をしないで大人しくしていれば寿命を縮めなくて済むのに、愚かな男だ。

IS操縦者たちは思っていた。

だが・・・・

 

 

 

 

 

戦闘開始からわずか三分。圧倒的優位にいたはずのIS操縦者達は、恐怖に震えていた。

「きゃああああああああぁぁぁぁぁ!!!!」

一方通行と真正面からぶつかったISは、車が正面衝突した様な轟音と絶叫と共に吹っ飛び、列車から地面に叩き落とされた。

ISはボロボロに変わり果て、武装は全て破壊されているだけではなく、アーマーも酷く損傷し、既に機能停止している。

一方通行の能力はベクトル操作。触れたあらゆる物の熱量、電気量、質量とわず向きを操ることができる。それを応用すれば大気中の風も自在に操れるのだが、今回は使えない。一方通行の最優先事項は打ち止めラストオーダーの安全だ。軍用物資搬送の列車の上で大技を使ってしまえば彼女に危害が及ぶ可能性もあるので、暴風や高電離気体プラズマなどは使えないが全く問題ない。

 

 

「なによ・・・・何なのよ?・・・アンタは!?ISのシールドをただ殴っただけで・・・機能停止に・・追い込むなんて・・・いったい何なのよ!!??」

あまりの出来事に、周りのIS操縦者たちは動揺している。

一方通行は叫んでいる女を無視して、凄まじい速度でISに突っ込んでいく。

メキメキとやな音と共に、ISの装甲が人間の手によって紙のように引きはがされていく。

「ばか・・・・な・・・・ッ!?」

信じられなかった。ISは操縦者と装備を護る為に常に不可視のシールドバリア―を形成している。シールドバリアーはかなりの強度を持っているはずなのに、生身の人間がそのシールドを簡単に貫通しただけでなく、絶対防御さえも破壊し、ISアーマーが紙切れのように引きはがされていく。

「いっ・・・・・いやあああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!」

絶望が彼女を襲う。涙が流れ、絶叫が響く。

そして、一方通行の手が彼女の顔面おおうのを最後に、彼女の意識は途絶えた。

残ったのはリーダーの女1人。

最初に一方通行がISにダメージを与えたとき、あの首のチョーカーが学園都市の作りだした未知のISなのだと思った。

ISは史上最強の兵器、故にISを凌駕しうるのはIS意外に有り得ない。ならばISに見えないものでもIS意外にありえない。そういった共通認識が世界の間にあった。

だが、すぐに違うと分かった。

戦って初めてわかる。あれは正真正銘の怪物だ。

 

「・・ば・・ば・・化け物・・・・ああっ・・あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

恐怖から恐慌状態に陥り、狙いもつけずに装備している重火器を乱射し出した。

無数の弾丸が一方通行に襲い掛かる。

しかし、意味はない。

一方通行に当たる弾丸は全てISに帰って行く。

「ヒィッ!!」

弾丸のダメージ自体は大きくないが、自分の撃った弾丸が自分に返ってきた理解不能な現象に恐怖が増大した。

リーダーの女は踵を返し、一目散に飛んで逃げ出す。一秒でも早くあの化け物から離れたかった。

空に逃げたことで安心し、振り返ってみると。

 

 

 

 

破壊されたISの残骸の一部が高速で迫っていた。

轟音が響き渡った。

ISが半壊してしまった彼女は、地上に向かって落下していく。

それでも彼女は壊れたISを再起動して、どうにか地面にぶつかる前に浮遊機能だけでも取り戻せないかあがこうとして。

 

 

 

目の前が空白になった。

「あはぎゃはっ!無様なローアングルのサービスさらしてくれてアリガトウ!!」

背に竜巻を四つ接続した一方通行が迫っていた。

「悪りィが、こっから先は一方通行だ!侵入は禁止ってなァ!大人しく尻尾ォ巻きつつ泣いて、無様に元の居場所へ、引き返しやがれェ!!」

爆音が辺りに響き渡る。

彼女の装着していたISはバラバラに砕け散り、落ちていった。

「悪りィが、俺はあのガキに牙むくやつには容赦しねェって決めてんだよ。くそったれが」

彼は完全にスクラップに成り果てたISの残骸から戦利品を拾い、打ち止めの元へと帰っていく。




今回も一方的にIS側がやられてしまいましたが、ISが弱いというわけでなく、第二世代では学園都市の最新兵器には及ばないという事ですね。まあ仮に第4世代が出てきてもどうなるかは・・・。それと学園都市が強いというより一方通行の能力が異常すぎるという事です。ISは学園都市の駆動鎧パワードスーツ程度なら簡単に倒せる強さはありますし、個人の強さは別にしてレベル4相手なら互角に戦えます。


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