英霊、集う?のかなぁ?
「あれ?よく見たら牛さん?けどでかぁぁぁぁい!!」
こちらに向かって突進してくる戦車に対して約一名以外は最大限の警戒を持つ。
「うぉぉぉ!すっごぉぉぉぉい!!カッコイイィィィ!!」
約一名以外ね。
牛さんに牽かれた戦車は丁度対峙していた三人?の正面に目映い雷光とともに降り立った。
「その方等よ、武器を収めよ。王の御前である!」
御者台に立つ巨漢の男が馬鹿でかい声で気迫たっぷりの大声を出しました。
「わぁぁぁぁ!!でかぁぁぁい!!うるさぁぁぁい!!」
うん、とりあえず負けない位騒ぐのはやめて!約四名が凄く怖い!!
けどそれすら無視して巨漢の男は先を続ける。
「我が名は征服王イスカンダル。此度の聖杯戦争においてはライダーのクラスを得て現界した!!」
……はいー?ちょっとこら、皆様呆気にとられていますよ?在ろう事か、出会って早々に自分の真名をばらしましたよ?何考えてるの?こいつ?って顔ばかりですよー!!
「イスカンダル!へい!イスカンダル!へーい!!」
後この馬鹿止めて!見てるこっちが痛いから!!
「何をーーー考えてやがりますかこの馬っ鹿はぁぁぁ!!」
うん、君の反応は普通だ、良かった、君のまともな行動衣服に掴みかかっての講義は「べしっ!」デコピンで片付けられてしまったよ……。
「うぬらとは聖杯を求めて相争う巡り合わせだが……、矛を交えるより先に、まず問うておくことがある。
うぬら各々が聖杯に何を期するかは知らぬ。だが今一度考えてみよ。その願望、天地を喰らう大望に比してもなお、まだ重いものであるかどうか。」
「貴様---何が言いたい?」
「うむ、噛み砕いて言うとだな。」
飄々と噛み砕いて説明してくれました。
うん、皆(一名を除き)呆れ返っています
「夢はでっかく……、世界征服!良い響きだね!キリちゃん!」
「……レクレス様、もう静かにしてくださいよ。」
カオスだ……。
「先に名乗った心意気には、まぁ感服せんでもないが……その提案は承諾しかねる。俺が聖杯を捧げるのは、今生にて誓いを交わした新たなる君主ただ一人だけ。断じて貴様ではないぞ、ライダー。」
苦笑交じりに言ってますが目が怖い、敵意満々。
「……そもそも、そんな戯言を述べ立てるために、貴様も私とランサーの勝負を邪魔立てしたというのか?」
今、「も」って言った?あ、レクレスのことも入っているのか。
「まぁ、私もマスター大好きですし、キリちゃん達のことも放っておけないし、叶えたい願いは捨てられませんから、お断りって事で~。」
めっちゃ軽く言ったよ。他の二人は怖いのにこの人だけ威圧も減ったくれもないよ!?
「むぅ」
三名からのドキツイ視線を受けても堂々たる態度はまったく崩す事が無い、巨漢の男の口より出た言葉が……。
「……待遇は応相談だが?」
「「「くどい!!」」」
セイバー、ランサー、キリエの声がハモリました。きれいにハモリました。けど怖ぇぇぇ!!