バカとテストと恐怖心   作:愚龍

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え、何でハイスクールD×D一冊も売ってないんですか宮脇さん!?




第26話

 

 

――――ああ、やりすぎなんじゃないか・・でも、あの人のためならば・・あれ?私は、私は・・あの人の疲れ切った笑顔じゃなくて楽しそうに笑う顔が好きだったんだっけ・・?違う?あの人が苦しむ姿が愛おしくて・・?あれれ?――――もう、本当はどうだったか忘れてしまった

 

 『ねえ・・明久君・・一緒に――――死 に ま しょ う ? アハハッ』

 

姫路side

 

「――っ!?・・・ああ、夢ですか・・」

 

最近、悪夢を頻繁にみるようになりました。それは明久君と私しかいない夢で・・最後は決まって私が明久君をハンマーのようなもので何度も何度も殴りつけて終わるんです。広がっていく血の海と頭部が陥没した明久君の姿・・。いつか〈本当に〉なってしまいそうで怖いんです・・

 

 

 

――でも、明久君ならきっと・・・・

 

 

 

 

 

 許してくれますよね?

 

 

――side out――

 

 

???side

 

「ふむ・・ここの辺りだったと思うのですが・・どこでしょう――文月学園は」

 

 「あ、俺が誰かはまだ聞かないでくださいね?そのうち本格的に登場しますので・・・あ、あとスライム、あなたたちはちょっと人目を引くから私が呼ぶまでは出てこないでくださいね?」

 

 「それでは俺は学園を探すので。それではまたお会いしましょう――」

 

???side out

 

 

明久&狼鬼side

 

 「あー・・シンドイなあ・・」

 

 『すまなかった・・・俺がもっとしっかりしていれば・・こんなことには・・っ』

 

 「ううん・・狼鬼のせいじゃないよ・・」

 

 何であの二人はあんなにも僕を狙うのだろうか?過去に僕が何かしてしまったのだろうか・・

 

 ズキリ・・・。思い出したいのに思い出そうとするたびに頭が痛む。

 

 「僕が記憶をなくしたせいで狼鬼や雄二たちにも迷惑かけて・・ホントダメだなあ・・」

 

 ――――そういえば、姉さんは大丈夫だろうか・・?

 

 

 

 意識が途切れつつある明久になるほど、と納得する。コイツは・・明久は【優しすぎる】のだ。もともと俺は明久の《裏》から生まれた存在・・・ならばもっと本能のままに動くのが《普通》だろう。だが俺には――理性、がある。この衝動を抑えている理性が。明久の裏までも優しさがあることを痛感させる。

 

 『この理性をどけて本能のままに動けたらどれだけ良いことか・・でも、そうしたらお前がひどく悲しむことは分かってる・・。だから俺が願うことはただ一つ。どうか』

 

 ――生きていて欲しい。どれだけ辛い目に会おうが生きててくれれば・・この存在()がなくなってしまっても・・俺は構わないから。

 

 

――side out――

 

 

島田side

 

 「アキ・・・アキ・・」

 

 あいつら教師のせいでここ最近アキにあっていない・・イライラする。

 

 「ウチはただ楽しく話してただけなのに・・ねえ、アキ?」

 

 といって視線を向けたのは――手に持っていた人形だった。

 

 「アキ、最近会いに来てくれないから寂しいのよ?ウチのこと全然見てくれないし・・」

 

 そう言って。

 

 「ウチのことだけを見てくれるように・・こうやって」

 

ジョキリ・・

 

 「頭を外して、そうね・・壁にでも飾ろうかしら?」

 

ジョキリ・・

 

 「身体はウチを抱きしめられるようにそのままにして・・」

 

ジョキリ・・

 

「アキのアレはいつでもイれれるように切り取って・・あ、萎えたままじゃ意味ないわね・・脹らます方法調べなきゃ・・」

 

 

 ―――美波の去った部屋は無残な人形(したい)で埋め尽くされていた。

 

島田side out

 

 

 

???side

 

 ああ・・道に迷ってしまいました・・仕方がない、誰か知ってそうな人はいませんかね・・?

 

――お、あの女性とかどうでしょう・・

 

 「あの、すいません・・お尋ねしたいことがあるんですが」

 

 「・・?はい、なんでしょう?」

 

 「(優しそうな人だ・・良かった)あの、文月学園ってどこにあるんですか?」

 

 「文月学園ですか・・ちょうどよいです。私もそこに用があるので一緒に行きましょうか?」

 

 「そうなんですか?どうぞよろしくお願いします」

 

 

 

 「ここまでは分かっていたのですが・・道に迷ってしまいまして・・申し訳ないです」

 

 「いえいえ、ここは複雑ですから・・アキ君もはじめの頃はよく迷っていたものです」

 

 「アキ君・・いきなりで申し訳ないのですが名前を教えてはいただけないでしょうか?」

 

 「あ、そういえば名前を教えていませんでしたね―――吉井玲です」

 

吉井玲・・?あの《資料》にあった少年の姉・・?とすればまさか――!

 

 「少し周りに警戒しないといけませんね・・」

 

???side out

 

 

 

教師side

 

 「先日、われらの最後の手・・あの方をお呼びしました・・と言っても、明久君を守ってもらうだけですので、警察沙汰になることに変わりはありませんが。――あの不思議な力を持つ――八草信玄さんならばきっと大丈夫でしょう」

 

 「今度こそ・・もう吉井君を苦しめないようにしなくては」

 

 「総員!しっかり身を引き締めて――」

 

 ――吉井君をこの地獄から救い出しましょう――

 

――side out――

 

 

to be next・・・・

 

 




お楽しみいただけたでしょうか? 愚龍です。

あ、美波さんが救いようがないことになってるんですが・・カムバーック・・
先日のコラボ企画、ご参加していただきありがとうございました!どれも素敵なキャラでなかなか決まらなかったのであみだクジで決めさせていただきました。

今回はコクトーさんの『ハイスクールDQM』より八草信玄(やーさん)とスライムです!
今後、数話出演させていただく予定です。

日々皆様の感想で書く元気をもらっております。本当にうれしいです!
今回は重い感じになりましたが、次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。それでは、次回お会いしましょう。ここまで読んでくださりありがとうございました!

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