バカとテストと恐怖心 作:愚龍
・吉井明久
・ほぼ原作通り
・美波、姫路、FFF団に過激な暴行を加えられたことにより、記憶を失ってしまう。
・『もう1人の自分』の声が聞こえるようになる。
・坂本雄二
・原作通り
・明久に暴行を加えた美波、姫路、FFF団のことを嫌っている。
・土屋康太
・原作通り
・雄二と同じ理由で美波、姫路、FFF団のことを嫌っている。
・FFF団には属していない。
・木下優子
・原作通り
・明久のことが気になってる
・雄二同様美波、姫路、FFF団のことを嫌っている。
・木下秀吉
・原作通り
・美波、姫路、FFF団のことを嫌っている。
・島田美波
・ほぼ原作通り
・明久のことが好きなのだが、まがった愛情で明久のことを壊してしまった。
しかし、自分は間違っていないと思っている。
・姫路瑞希
・美波と同じで明久のことが好き。
以前はただ明久のことを思うだけだったが、美波とつるむようになってからは、美波寄りの思想となり、明久に暴行を加えている。
自分は悪くないと思っている。
・FFF団
・原作通り
・明久に暴行を加えることを悪いとは思っていない。
.狼鬼
.オリキャラ
.明久のもう一つの人格。明久の《記憶》を媒体として存在する。およそ明久とはかけ離れた行動、言動をしており、非常に凶悪・・・なはずなのだが、全くそんな様子は見られない。むしろ信頼できる良きパートナーとなっている。
Ep.0
―――その部屋で片手に手帳を持ち静かに座っていた老人は、静かな口調で語り始めました。
「・・・君にお話をしてあげよう。遠い遠い昔の記憶のことを・・・」
――その日、二人は出会いました。その日は最悪な一日でした。〈彼〉にとっての最大の凶運は今日、ここに来てしまったことだったのでしょう。
〈彼〉は自由の利かない体を懸命に動かしながら必死に逃げ惑います。更に運が悪いことにその日は雨でした。雨は〈彼〉の体温を奪い去り、服にしみ込んだ雨は動きを鈍くさせました。
≪○○はどこだぁ!!≫
≪見つけ次第学校に連れ戻せ!--に献上するのだ!!≫
≪≪≪サー・イエッサー!!≫≫≫
という声が校舎から聞こえて来ました。どこか懐かしい級友たちの声に・・〈彼〉は泣きそうになりました。
――もちろん、恐怖で。
≪クソ、なんでだよ・・皆・・。普通に話して、バカやって・・最高の【友達】だと思っていたのは僕だけだったの・・?本当は僕の事なんてどうでもいい・・そう思ってたってことなの?≫
痛みで感覚のなくなってしまった体をひきずり、恐怖に嘔吐しそうになりながら。
〈彼〉は思いました。
―――僕が悪いんだ、と。
優しい優しい少年は、この状況をすべて自分の所為にしようとしました。
≪僕が大人しく捕まれば皆幸せになれるのかな≫
そして〈彼〉は捕まることに決めました。・・・しかし、そこからが本当の災厄の始まりだったのです。
彼らは彼らの気が済むまでいたぶり続けます。そして気絶寸前でやめるのです。が、その日は違いました。もう息も絶え絶えでうつろな目になっていた〈彼〉を見やり、〈彼女〉はこう言いました。
――≪・・バケツに水を汲んできてください≫と。
――そこで老人は言葉を区切ると、もう幾分かぬるくなっているお茶を口に含みました。〈私〉はたまらず老人に言葉を投げかけました。
「何で自分の所為にしたの!?どう考えても・・」
「僕はね、最後まで仲間だと思っていたかったんだ。悪いことをする人も物語では決まって良い人になるから・・信じていたかった。物語の様になることを」
「たとえ最後が幸せになったとしても、幸せになる前に死んじゃったらどうするの・・っ」
「あの時はそんなことも考えられないほどに混乱してたんだ。・・・でもね、嬉しかったこともあるんだよ」
「嬉しかった・・こと?」
「そう。――じゃあ、話の続きを話そうか・・・少し長くなるけれど、大丈夫かい?」
「全然大丈夫だよ。・・・それより〈お父さん〉は疲れない?」
「はは、大丈夫。ありがとうね」
「―――――」
「と、続きはご飯食べてからだね」
「あ、〈お母さん〉!今日は私が作るって言ったじゃない!ちょっと手伝ってくるね・・・
ちょっと、お母さん無理しちゃだめだよ、あとは私がやるからお母さんは座ってて?」
さあて、僕もそろそろ行かなくちゃ。これから長い物語が始まる。それに何を見出すかは君次第だ。僕の人生は文字通り波乱万丈の日々だったけれど、悪いことだけじゃなく良いこともたくさんあったから。語るにしてはとても拙いものだけれども聴いてくれたら嬉しいかなって思ってるんだ。
―――ep.0終了―――
キャラ設定&ep.0でした!
今後もよろしくお願いします!