装甲正義!織斑 一夏   作:nasigorenn

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甘さとエロさを出していきたい今日この頃です。

就活を再び始めたので不定期になってしまいますことを許して下さい。
これからも読んで暮れると嬉しいです。


疲れた心に御奉仕を その2

 あまりの真耶さんの魅力に我慢が出来なくなってついつい思いの丈を直にたっぷりと伝えてしまった。

その所為で、現在真耶さんはと言うと………。

 

「あ、うぁ……うぅ……ぁ………」

 

恍惚とした表情でとろけきっており、口から艶っぽい吐息が漏れていた。身体も脱力しており、時折痙攣を起こして震えている。

あぁ、これはいかんなぁ、本当に。

どうもこれまでの二週間の分が溜まっていた所為で、歯止めが効かずに求めるだけ求めてしまった。

いや、だって仕方ないではないか。

こんな可愛らしい姿で、しかもいつもの旦那様ではなく『ご主人様♡』なんて満面の笑顔で言われたら、誰だって我慢出来なくなるはずだ。

それぐらい衝撃的だった………自分の恋人の新しい魅力的な姿は。

その魅力にやられてしまい、まだクラクラして仕方ない。

身体が少し熱く感じ、顔が上気していく。

そして未だに意識がはっきりとしない真耶さんの顔を見て、その恍惚とした赤味を持った頬と時折ゾクッとくるくらい艶やかな吐息を漏らす唇に視線が集中してしまう。

 

(………もっと……もっと欲しい………)

 

自分の中で性欲と言う名の獣が咆吼を上げる。

恋人をもっと感じたいと。

それは際限無き欲望。歯止めが効かない川のように、せき止められた今までの分が一気に決壊しかける。

これが普通の恋仲だったのなら、きっと一線を越えているのかも知れない。

だが、それでも………俺は武者だ。

自身の決めた信念をねじ曲げるような下衆になるわけには行かない。

それを例え真耶さんが望んだとしても、それでも……これだけは守らなければ駄目なんだ。

その決意と信念を持って、猛り狂う性欲と言う名の獣を叩き伏せる。

俺は一回だけ息を深く吐き出して身体に漲った気を身体から追い出すと、真耶さんの身体を優しく抱き留め、その柔らかい頬を優しく撫でる。

 

「真耶さん、起きて下さい。すみません、歯止めが効かなくてついついやり過ぎてしまって。でも……それでけ可愛すぎたんですよ、真耶さんは。二週間も会えなかった分、我慢出来なかったんです。だから、許して下さい」

 

そう耳元で囁くと真耶さんは身体を一瞬だけ強く震えさせ、意識を戻して俺の顔を見つめてきた。その瞳には、未だに情欲の炎が燻っている。

 

「そんな、謝らないで下さい。寧ろ、私……嬉しすぎて……。旦那様にこんなに強く荒々しく求めて貰えるなんて思っていませんでしたから……。さっきのキスから伝わりましたから、旦那様が私ともっと触れたいって。会えなかったから寂しかったんだって。だから、その気持ちをああいう風にして伝えて貰えて……凄く嬉しかったです。それにとても情熱的で、私、気持ち良すぎて頭の中が真っ白になっちゃって……」

 

恥ずかしさに顔を真っ赤にしつつも幸せそうに俺に気持ちを伝える真耶さん。

その健気さに俺の胸はときめき、再び獣が呻き声を上げ始める。それを落ち着かせるように心がけながら、俺は真耶さんに微笑みかける。

俺の笑みを見て真耶さんも幸せそうに微笑んでくれた。

言葉は無くても同じ気持ちだ。

真耶さんも会えなくて寂しがっていたんだと。それが申し訳無く感じ、それでいて俺と同じように感じていてくれたことが嬉しくて。

だから、それを伝えるためにも俺は再び真耶さんを抱きしめる。

俺の胸の中にすっぽりと収まった真耶さんは俺の胸に身体を預け、甘えるかのように頬をすり寄せてきた。

その感触がくすぐったくて、でもどこか気持ち良くて。

 

「改めて思いましたけど……」

「どうかしたんですか?」

「俺はつくづく厳禁な人間なんだなって。あんなに会えなくて寂しかったのに、今こうして抱きしめているだけでも幸せが溢れて止まらなくて仕方ない」

 

本当にそう思う。

二週間会えなくなっていただけで、こうも駄目になってしまうとは我ながらどうかと思う。だけど、それだけ真耶さんが大切なんだから仕方ないじゃないか。

すると真耶さんはそんな俺に優しく微笑んでくれた。

 

「そんなことないですよ。私だって同じなんですから。旦那様に会えなかった間、ずっと寂しかったんですから。旦那様が私を抱きしめてくれて、こうして幸せになってくれるんだったら私はもっと嬉しいです。だって、私は旦那様にこうして抱きしめてもらえるだけでも幸せで胸が一杯なんですから」

 

そしてそれを表すように俺の身体を抱きしめ返してくれた。

あぁ、本当に……幸せだなぁ。

そう思いながら俺達はお互いに抱きしめ合い、しばらくお互いに愛を囁き合っていた。

 

 

 そしてしばらくそのようにしてお互いの心を満たした後、真耶さんは改めて笑顔で俺と向き合う。

 

「では、ご主人様から一杯の幸せを貰いましたし、今度は私がご主人様に返す番ですね」

 

服装からそう言うことに間違いはないのだが、やっぱりそう言われると何やら意識してしまうなぁ。

メイド服にご主人様………どうも嗜虐心を煽って仕方ない組み合わせだ。

俺だって性欲はあるのだから、そんなことを言われてしまっては妄想の一つでもしそうになってしまう。それを組み伏せるのにはかなりの苦労が必要だ。

俺は脳裏に浮かび始めている妄想をかき消しながら真耶さんに向き合うと、真耶さんは俺のベットに腰掛けて俺に横になるよう手で軽く促してきた。

 

「ま、まずは膝枕……です」

 

ベットの上に乗っかる真っ白い肌と黒いガーターベルトに包まれた太股に目が行ってしまい、生唾を飲み込んでしまう。

その視線を感じてか、真耶さんも顔を真っ赤にして恥ずかしそうにモジモジし始める。その仕草がいじらしく、更に俺の心を揺さぶる。

このままお互いに恥ずかしがっていては仕方ないと、俺は顔が真っ赤になっていくのを感じながら促されるままに、遠慮がちに横になって頭を真耶さんの膝の上に乗せた。

その途端に後頭部から伝わる柔らかくきめ細かい肌の感触。

目の前には慈愛に満ちた優しい笑みを浮かべる真耶さんの顔があった。

何だか気恥ずかしいけど、凄く安らぎを感じる。ここ最近は特に慌ただしかったから、こうしてゆっくりと安らげることなど無かった。

真耶さんだからということもあって、俺は心からリラックスしてしまう。

精神や心臓はバクンバクンと高鳴っているというのに。

俺の顔を見つめている真耶さんはここから見てもわかるくらい真っ赤なのに、どこか嬉しそうに俺の頬を撫でてきた。

その手のスベスベとした感触に俺はドキドキしてしまう。

 

「うふふふふ、ご主人様の顔がこんな近くに……。やっぱり格好いいけど……可愛いですね」

 

自分が可愛いなどと言われると、やっぱりり違和感を感じる物。

俺は寧ろそうやって嬉しそうに俺の頬を撫でる真耶さんの方が可愛いと言いたい。

真耶さんはそのまま俺の頭や頬をそよ風のように優しく撫でていく。

そのこそばゆいような、気持ち良いような感触に俺はくすぐったく感じて少し身じろぎしてしまう。

それが伝わったのか、真耶さんから少しばかり艶っぽい声が上がる。

 

「ぁん……もう、ご主人様ったら……あまり身じろぎするとくすぐったくて声が出ちゃいますよ」

「す、すみません……」

「で、でも……ご主人様にだったら、いくらでも………」

 

恥ずかしい。

何が恥ずかしいって全部としか言いようがない。

でも、可愛くて堪らない。恥じらいながらも誘惑してくる恋人から目が離せなくなる。

そんな俺の表情を見ていたのか、真耶さんは何だか悪戯を考えている子供の様な笑顔で俺にある提案をしてきた。

 

「せっかくですから……耳かきをさせてもらってもいいですか。メイドなんですから、ご主人様に御奉仕しませんと……ね?」

 

その小悪魔的な笑みにキュンとしてしまう。

俺は返事の代わりに首を横に傾け、真耶さんがやりやすいようにする。

そして真耶さんはどっからか耳かきを取り出すと、俺の耳を傷付けないようにゆっくりと優しく耳の中をかき始めた。

 

「………く………ん………」

 

こしょこしょとゆっくりと、それでいて出来うる限りの優しい手付きに何やら言いも知れない快感が耳から走る。

よくよく考えれば、耳は脳に近い急所の一つだ。それを無防備にさらけ出しているというのは恋人でも無ければ無理な気がする。

それが出来るのは、本当にこの人が好きだからなのだろう。

 

「ん~、ご主人様はあまり汚れていないですね。普段から綺麗にしているからでしょうか? あ、でも奥の方に大きいのを見つけました」

 

真耶さんはそう言うと、耳かきを少し深めに中に入れる。

その感触にゾクっと来て変な声を上げてしまった。

もしかしたら聞かれたかもしれない。それが恥ずかしかった。

そして予想通り、聞かれていたらしい。

 

「こうしてご主人様の耳をやっていると……何だか無抵抗なご主人様に悪戯してる気分になって来ちゃいますね。こうやって……」

 

再び深い部分を優しくかかれ、変な声が漏れてしまう。

 

「可愛い声を聞かせてくれると、もっと聞きたくなって来ちゃいますから」

 

いつもと違う責めの精神に少しばかり怖さを感じてしまうが、何やらこの悦楽に浸っていたくなってしまいたくなる。

そして耳の中を綺麗にし終えたらしく、優しく吐息を吹きかけられた。

その感触にゾワッとした快感が走り身体が震える。

 

「今度は反対側をしますね……」

 

そして俺の首を反対側にさせる真耶さん。

先程の妙な快感に体力を削られた俺は多少脱力しつつもされるがままに首の向きを変えた。

だが、その途端に顔が真っ赤になっていくのを感じた。

 

「あ、あの……真耶さん、これだと下着が……」

 

俺の目に映ったのは、レースをふんだんにあしらわれた黒いショーツ。それがガーターベルトと相まって、実に妖艶な雰囲気を発していた。

漆黒の逆三角形に一気に身体の温度が上がり、鼻が熱くなっていくのを感じる。

すると真耶さんは恥ずかしがりつつも、どこか嬉しそうに微笑んだ。

 

「いいんです。だってご主人様なんですから、メイドの下着を見てもいいんです。普段もこんな風なんですから、もっと一杯見て欲しいんです……さっきはあんなにも荒々しくされちゃったんですから、これくらい仕返ししても、いいですよね?」

 

何だろう。何か真耶さんのイケナイスイッチが入ってしまったような気がする。

可愛いけど、いつも以上に何やら……エロい。

恋人の新たな一面を見せられ、その魅力にさらにやられてしまう。

真耶さんはさっきと同じように俺の耳に耳かきを入れかき始めると、俺は先程と同様ににその気持ちよさに身体を震わせる。

だが、今回はそれどころではなかった。

目の前に広がるスカートの中。いつもなら恥ずかしさに真っ赤になっているはずの真耶さんなのに、それ以外にも別の要因で興奮しているらしく顔が真っ赤になっていた。それが妙な艶気を発している。

 

「何だかこんな風にしていると、ご主人様がいつも以上に可愛く見えて嬉しいです。私だってこんな風にいつも甘えてもらいたいんですから、今日は存分に甘えて下さいね。それに……ご主人様の声を聞いていると……身体が火照ってきて………やぁ、下着が……」

 

俺が声を漏らす度に真耶さんの身体の身体は少し震える。

そして気のせいか……目の前に映っていた逆三角形に何かの染み出した染みが見えたのは、きっと気のせいだろう。

 

 

 

 その後、耳かきを終えた真耶さんはさっきまでの雰囲気から元に戻り、俺に泣きそうな顔で謝ってきた。

 

「すみません、旦那様。何だかいつもは出来ない事が出来て嬉しくて、それで旦那様が可愛らしい声を無防備に出す物ですから、ちょっとイタズラ心が芽生えてしまって……あ、ぁぅ~~~~~、私ったらなんてことを~~~~! それに、興奮しちゃって………恥ずかしいです……」

 

恥ずかしがって真っ赤になって謝る真耶さんに俺はゆっくりと微笑みかける。

 

「謝らないで下さい。とても気持ち良くて、リラックス出来ましたから。真耶さんの優しさが伝わって来て、凄く嬉しかったです」

「だんなさまぁ………」

 

真耶さんはそのまま俺の胸に飛び込み、ありがとうございますと言いながら抱きしめてくれた。

俺はそれを嬉しく思いながら、しばらくこうして抱きしめ合っていた。

少し変わって艶やかだった真耶さんもまた魅力的で、俺は新たな一面が見られて嬉しく思った。

 


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