今年も投稿、頑張ります。
一夏「もうお正月ですね。真耶さん、あけましておめでとうございます。その振り袖、とても似合ってて綺麗ですよ」
真耶「そ、そう言ってもらえると嬉しいです…。あ、お餅が焼けたようですよ。ふー、ふー、ふー、ふー、はい、旦那様。ふぁ~~~ん~~~」
口に餅を咥えて一夏に顔を近づける真耶。
そんな真耶が愛おしくて仕方ない一夏はそれに応じて餅を食べ始め、そして真耶の唇も堪能する。二人で深いキスをして、互いに幸せに満ちあふれていた。
一真「はぁ、また父さん達は……息子として恥ずかしい限りだ」
夏耶「お兄ちゃん、この伊達巻き私が作ったんだよ。はい、あ~ん」
灯 「かずくん、これ私が作った煮豆なの。どうぞ、あ~ん」
葵 「一真様、この栗きんとん、丹精込めてお作りしました。ど、どうぞ…あ、あ~ん」
三人から差し出された箸にどそれから食べるべきか悩む一真。
以下の男二人、幸せ者であり誰も止める者なし。
ちなみに作者は……
作者「あぁ、地球じゃお正月かぁ……こっちはまだ帰れそうにないや。黒い奴しかいないし……おせち食べたい…」
??『ジョウジ、ジョウジ…』
作者「うわぁ、また出た! ちくしょ~~~~~」
まだ作者の戦いは続く。
夏も本格的になっていき、暑い日々が続いていく。
そんな中、俺は政府からの命により自衛隊練馬基地に赴いていた。
ここに来る用事など一つしか無く、本日も行う事は変わらない。
この一年で自衛隊劔冑部隊もより大きくなり新人もより増えた。その新人により励んで貰うためと、部隊をより精強にするために教導し訓練を行うようにとの命だ。
二度目の教導となるが、そもそも人に物を教えることが苦手な俺としてはやはり緊張せざる得ない。
「織斑君、相変わらずだね君は」
「そうだぜ、んな真面目な面してねぇで適当にすりゃいいんだよ、適当になぁ」
真田さんと伊達さんの二人が笑いながらそう言うが、それでも無理なものは無理だ。
「そう言わないで下さいよ、二人共。俺はまだ学生なんですよ? 人に物を教えられるほど高尚ではないです」
「もう二回目なんだし、そんなに気負わなくてもいいだろうに」
「ったく、相変わらずの真面目な野郎だ」
そんな会話をしながら通路を歩いて行く。
向かう先は部隊の講義用に借りている会議室だ。
今日も前回と同様、まずは新部隊員に挨拶と講義。二時間それを行い、その後は部隊全員で野外鍛錬場に出て訓練、もとい全員と組み手。
内容そのものは前回と変わらないので、やることも変わらない。
ただ、やっぱり人前に出るのは慣れないのである。
その所為で全然緊張が解れる気配がない。
それを見抜いてか真田さんが笑いかける。
「おいおい、そんな緊張してたんじゃ持たないよ。荷物とか忘れてたりしてるかもね」
「い、いえ、たぶん大丈夫です」
「本当かよ。ま、特に持ってくるモンもねぇけどなぁ」
二人で緊張を解そうとしてくれることがわかり、内心感謝しながら俺達は講義室へと向かって行った。
今日は旦那様が政府の命で自衛隊基地に行きました。
出来れば休みなので一緒にいたかったのですけど、流石にお仕事の邪魔をする訳にもいきませんし、仕方ないですね。
でも、やっぱり寂しいです。このお仕事が来なかったら、一緒にケーキ食べて一緒に御部屋で映画でも見ようよ思ってたのに……。
いつまでもそう言っていても仕方ないですよね。
なので旦那様の部屋を掃除してお帰りを待つことにします。
こうして旦那様の御部屋を掃除していると、何だか奥さんみたいですよね……えへへへへ。ち、近い将来そうなるんだなぁて思うと嬉しくて笑みが止まらなくなっちゃいますよ。
そう思いながら掃除機をかけていきますが、もともと旦那様がこまめに掃除なさっているのでそこまで汚れてはいないんですよね。
それはそれで掃除のし甲斐がないですけど、その分流石は私の旦那様って思えば嬉しさに変わります。
そんな風に嬉しさから鼻歌を口ずさみながらお掃除していると机にある物を見つけました。
「あれ? これって……私が作ったお弁当?」
そこに置かれているのは私が旦那様のために作ったお弁当でした。
見た限り、朝にお渡しして置いた時と変わってません。
あんなに嬉しそうにしていたのに……。
でも、とても緊張していたみたいですから、たぶん……
「忘れちゃったみたいですね。このままじゃ旦那様がお昼を食べられないです」
そう、このままじゃ旦那様が可哀想です。
別にお金でお昼を買えば問題ないとは思いますけど、あんなに楽しみにしていたのに食べられなかったら、きっと悲しみます。
旦那様が私を悲しませたくないように、私だって旦那様には悲しんで欲しくありません。
お互いに思いやる気持ち……これが本当の相思相愛ですよね。
私はそのまま時計に目をやると、まだ午前中。
自衛隊練馬基地まで急いで行けばお昼前には間に合います。
「旦那様、待っていて下さいね。今からお弁当を届けにいきますから」
そう呟いてから気を引き締めると、私は急いで自室に戻って出かける準備をしてお弁当を持って外へと出た。
旦那様にお弁当を届けようと思いこうして自衛隊練馬基地に来たのですが……
「やっぱり凄いですね~」
目の前にある基地を見て感嘆の声が上がってしまいます。
IS学園もISという兵器を扱っていると言えば基地と変わらないように見えますけど、やっぱり此方のように物々しくはないですから。如何にもな軍っといった感じがします。
そんな物々しい所に旦那様がいるんだなぁって思うと、やっぱり旦那様って凄いって思います!
しかし……困ったことになりました。
私はゲートの近くで悩んでいます。何せ、どうやって中に入って良いのかわからないのですから。
お弁当を渡すだけならゲートを守っている門番さんに頼んで持って行ってもらえないこともないですけど、それだとちゃんと届けてもらえるか分からないですし、もしかしたら不審物で捨てられちゃうかもしれません。それだけは避けないと。
それにやっぱり私がちゃんと旦那様に届けたいですし……
『あぁ! 朝に忘れてしまって凄く悲しかったんですよ。真耶さん、ありがとうございます。こうしてお弁当を届けてくれるなんて。俺にとって、真耶さんは最高のお嫁さんです』
「そ、そんなぁ、旦那様ったら……えへへへ……はっ!? いけません、つい考えちゃいました。で、でも、旦那様に頭を優しく撫でてもらって……」
ついつい考えちゃいますねぇ。だって旦那様にもっと甘えたいですし~。
そんな風に考えてゲートの近くで悩んでいたら……
「あの、如何なさいましたか?」
「え?」
急に声をかけられて驚いてしまいました。
声の方を見ると、そこには四人の男女がいました。
全員自衛隊の軍服を着ています。何でゲートの外に自衛隊の人が?
まさか不審者だって思われたんじゃ……
「あ、あの……」
緊張と恐怖で声が上手く出ません。
ど、どうしましょう……助けて、旦那様ぁ!
そんな私を見てか、男性の一人が何か思い出したようで、
「あ、この人ってアレじゃないですか! 『若武者恋物語』の主演女優の!」
と大きな声で言ってきました。
確かにそうですけど、そんな大きな声で言われると恥ずかしいです。
「と言うことは……あなたは山田 真耶さんですか?」
「は、はい…」
もう一人の真面目そうな男の人にそう聞かれ、私は少し怖いながらも答える。
すると女性二人が笑顔で私に話しかけてくれました。
「本当にあの『山田 真耶さんなんですか!? キャー、私、ファンなんです!」
「サイン下さい!」
「あ、あの! ありがとうございます」
少し驚いちゃいましたけど、お二人の御蔭で少し持ち直すことが出来ました。
お礼という訳ではないですけど、渡されたペンでノートにサインを書いて渡すと、お二人とも喜んでくれました。良かったです。
それで私はこの四人に事情を説明することに。
「旦那様がお弁当を忘れてしまったので届けに来たんですけど、中に入る方法が分からなくて。このままお弁当を門番の人に渡しても不審物扱いで捨てられてしまうかも知れませんし」
事情を聞いた四人は皆分かってくれたようです。
ちなみに四人が基地の外に出ていたのは基地外のコンビニに買い出しに行っていたからだそうですよ。何でも新隊員の歓迎会を行うそうなので。
「なら、私達と一緒に来てください。織斑教官の所まで案内させていただきますから」
「あ、ありがとうございます!」
これでやっと旦那様の所へと行けます。
本当に皆さんには感謝が耐えません。
すると女性二人と若い男性が何やらイタズラを考えているような顔になりました。
何だか更識さんが良くしている顔に似ています。
「でしたら、せっかくですから織斑教官が指導しているところを『間近』で見ませんか?」
「え? いいんですか?」
「はい。何せ教官の恋人…いや、もう婚約者でしたか。なら問題ないと思いますし。どうでしょうか、斉藤二尉?」
笑みを浮かべてそう女性が聞くと、真面目そうな男性は気まずそうな顔で答えました。
「………後で教官にどやされても責任はとれんぞ」
「大丈夫ですって。さぁ、行きましょうか」
「は、はい!」
こうして私はこの人達と一緒に基地の中に入りました。
待っていて下さい、旦那様! 今お弁当を届けに行きます!