一夏 「今日はクリスマスですね、真耶さん」
真耶 「はい、旦那様!」
一夏 「思えばこれも二回目。真逆二回もクリスマスを迎えられるとは思いませんでした」
真耶 「それだけ長く続きましたからね~。そ、それで旦那様……この恰好はどうですか? 似合ってます?」
そう言って自分の姿を一夏に見せる真耶。
今回はミニスカサンタ服にさらに露出が多く、しかも黒い下着にガーターベルトという妙にエロチックな姿となっている。それを恥じらい胸を押さえるが、それではとても押さえきれない大きな胸は深い谷間を見せつけ、形を卑猥に変えていた。
そのもじもじとした様子が淫靡な空気を醸しだし、無理矢理意識しないようにしていた一夏は遂に耐えられなくなった。
一夏 「と、とてもお似合いです……ガク……」
真耶 「旦那様ぁ!? しっかりして下さい!」
倒れた一夏を心配して抱きしめ介抱する真耶だが、それが余計に悪化させることに気付いてはいなかった。しかし、一夏はどこか幸せそうな顔をしていた。
前回ぶっ飛ばされた作者は未だに火星あたりにいるので止める者は誰もおらず、このあと二人がどうなったのかは誰もしらない。
ちなみに作者は火星で黒いGと死合っていた……。
キスの話で盛り上がる三人を見ると、やっぱり女の子なんだぁって思いますね。
でも、それは私も一緒なわけで……恥ずかしいけどこうして恋愛の話で三人と盛り上がれるというのは何だか恥ずかしいけど嬉しいですね。
「先生先生、他にも色々教えてよ~!」
「そうそう! もっと織斑君とのあれこれとかさぁ」
相川さんと谷本さんが顔を興奮で上気させながら私にもっと聞きたいとせがみ、鷹月さんが真っ赤になった顔で懸命に頷きます。
やっぱり女の子なら、こういうことには興味津々になっちゃいますよね。
だから私もその期待に応えて笑顔で三人の話を聞きます。
「そう言えばいつも二人は一緒だけど………も、もしかしてそれって!」
「同棲なの!?」
「せ、先生、ど、どうなんでしょうか、そこは……」
恥ずかしいけど聞きたくてたまらないといった感じの三人。
あ、改めて『同棲』なんて言われると、何だか淫靡な感じがして恥ずかしくなってきちゃいますね。
あ、勿論旦那様とは『そういうこと』はしてませんし、ずっと一緒にいるわけではありませんよ。
ほ、本音で言えば求めて貰いたいし、一緒の部屋で暮らしたいですけど……。
旦那様が求めるなら私はどんなことだって……やだ、身体が火照り初めてきちゃいました。いけません、こんな昼間にそんなこと……。
「先生、顔が真っ赤だけど大丈夫?」
「っ!? す、すみません、つい」
つい旦那様との『そういうこと』をしている妄想をしちゃいました。
いけませんね、生徒の前なのに。それに私よりも旦那様の方が大変でしょうしね。
十代の男の人は、その…そういうのに興味津々で歯止めが効かないといいますし。それを我慢している旦那様はとても凄いと思います。私としては、寧ろぶつけて貰いたい位なんですけど……。
そんな事を考えているのがばれちゃうのは時間の問題だったんでしょうね。
相川さんが気がついたようで私を見てしたり顔になりました。
「あ、そういうことですか! 山ちゃんはエロいなぁ~」
「はぅっ!? そ、そんなことは……」
「だって……とってもエッチな顔してたよ、山ちゃん。どうせ織斑君にエッチなことしてもらってる所でも考えてたんでしょ~」
「……………はぃ………」
は、恥ずかしいです……………。
まさか生徒さんに見破られてしまうなんて。
あ、穴があったら入りたいですよ~。
それで意を得たのか、相川さんはえへへ~、と何やら悪い笑みを浮かべてきました。
「そ・れ・で、そんなエッチなことを考えちゃってる山ちゃんは実際にどんな感じに織斑君と一緒にいるの?」
「あ、ぁぅ~~~……」
改めてそう言われると、まるで私がエッチなことをすぐ考えちゃう変態さんみたいじゃないですか! 私、そんなにエッチな事ばかり考えてなんて………いないはずです! 世の中、私よりも凄い人だっているんですから、普通なはず。
大鳥さんとか、凄いですし………。(そう言ってはいるが、実際は大鳥 香奈枝はヘタレであり、実行には移せていない)
恥ずかしさのあまり顔から火が出そうですよ。
「そ、その……いつも学校がある日は朝5時くらいに起こしにいくんですけど、大体もう起きてトレーニングを始めてしまっていて…」
恥ずかしさを紛らわすためにも、急いで話す私。
顔の熱さから真っ赤になっていることは嫌でもばれているでしょう。
「うわぁ、朝早い! 織斑君ってそんな早起きなんだね」
「それに朝からトレーニングなんて凄いね。それがあの強さの秘訣なのかなぁ」
「でもそれじゃあ山田先生は毎回起こせないんじゃぁ……」
鷹月さんの言う通りですが、実はそうでもなかったりするんです。
「そうなんですけど、旦那様は休日とかだと少し起きるのが遅くて。なのでそういう時に起こさせてもらってるんですよ。その時の旦那様の寝顔と来たら、無邪気な感じとっても可愛いんです! 普段は凜々しくて格好いいんですけど、そういう可愛らしいところもあって……見ててこう……きゅんってしちゃうんですよ! そんな可愛らしい寝顔なんで、ずっと見ていたくなるんですけど、それだとトレーニングの時間に遅れちゃうんで。でも、その分、起こす間に色々とイタズラしちゃったり……ほっぺたとか唇にキスしたり……」
でも、そうするとすぐに旦那様って起きちゃうんですよね。
できればもっと一杯したいんですけど、寝ていても鋭敏ですから。
その分、可愛い寝顔を拝見させて貰っているんですけどね。(本当は起きれるが起こしに来る真耶を気遣って一夏が寝ていたりする)
「キャー! 山ちゃんったら大胆~!」
「でも羨ましいかも! 私も恋人が出来たらそんな風に起こしたい」
「う、うん!」
三人の反応に嬉しくなりつつ、私は更に話します。
トレーニングの間に差し入れとタオルを用意して渡すことや、その後一緒に食堂に行って一緒にご飯を食べること。その時にはい、あーんしたりしてもらったり。
それで食事を済ませた後は一緒に学校に登校して玄関で別れます。
じ、実は登校前に今日も一日頑張りましょう、という意味も込めてキスしてもらったりしてますけど……これは内緒ですね。
だって……これは旦那様との二人の秘密ですから。
「それで授業を終えてお昼になったら学食の前で待ち合わせして一緒に食べたり、一緒に朝にお弁当を作って屋上にいったりしていますね。それで作った玉子焼きとかを食べると、旦那様が笑顔で『美味しいですよ』って言ってくれて。それが嬉しくて! 旦那様が作ってくれたおかずは美味しくて~。そうしていると夫婦みたいな感じで幸せを感じて……。ただちょっと、旦那様に軽く嫉妬してしまうんですよね。私よりも断然お料理が美味しいですから。そうすると旦那様が私に笑いかけて、『拗ねてる真耶さんも可愛いですよ』って言ってくれてキスしてくれるんです! 優しい旦那様にもう私はクラクラで……」
それ以外にも、ちょっとイタズラ心で口移しなんかもしちゃったり……キャッ!
「うわぁ~、すっごいラブラブっぷり。本当に愛して愛されてるんだね、山ちゃん」
「でも気持ち分かるかも。恋人と一緒だと、やっぱりそんな風に過ごしたいもの」
「でも、織斑君って確か懐石料理店の板さんもやってるはずですよね。それに勝つのは難しいんじゃないでしょうか?」
そう言ってもらえると嬉しいですね、やっぱり。
三人とも顔を赤くしながら恋人が出来た時の光景を思い浮かべているみたいです。
人それぞれですけど、やっぱり女の子なら恋したいですからね。
勿論、私はいつでも旦那様に恋してますし愛してます。
旦那様も、私のことを常に想っていますしね。相思相愛って言葉がぴったりです。
「それで放課後は一緒に生徒会室でお仕事なんですけど、旦那様はとても優秀で一時間もしないうちに自分の仕事は全部終わらせちゃうんです。その間に私は他の人の仕事を手伝ったり、差し入れのために学食の厨房を借りてケーキやお菓子を作ってきたりします。それで一番最初に旦那様に食べて貰うんですよ! その時に旦那様に美味しいか聞くと、旦那様は無邪気な笑顔で『はい、とっても美味しいですよ。真耶さんの気持ちがとても籠もっていて、それだけで幸せ一杯です』って答えるんですよ。それがもう嬉しくて、ついつい旦那様に抱きついちゃうんですよ。そうすると旦那様も抱きしめ返してくれて、『これは美味しいお菓子のほんのお礼です』って言ってキスしてくれるんです。それがもう……」
「織斑君って実は凄いキザだったんだ。でも似合ってるからキザじゃないかも」
「格好いい! 何、そのまさに王子様! 凄く憧れちゃう!」
「織斑君、実はとんでもなくたらしなんじゃ……」
鷹月さん、ちょっと失礼ですよ。
旦那様は誰にでも優しいですけど、そう言てキスしてくれるのは私だけなんですからね。たらしじゃないです。むしろ私だけの旦那様で、私限定のたらしです。私をとろとろになるくらいとろけさせちゃうんですから。
「それで後は一緒に寮に帰って、また旦那様のトレーニングに付き合って差し入れをして、旦那様の部屋や私の部屋で一緒に夕飯まで過ごしたりしています」
その時に旦那様に命一杯甘えたりしてくっついて、とろけちゃうくらいキスしてもらったり、お返しに凄いキスをしちゃったりするんですけどね……えへへへへ…。
三人はそう聞いて各々に顔を赤くしながら何かを考えています。
きっと将来の自分の恋愛について考えているんでしょうね。
すると谷本さんが思い出したように私に聞いてきました。
「あれ? それじゃ休みの日は? 良く織斑君の部屋から出て来るところを見ている人とか一杯いるけど?」
「そ、それは……」
その事に言い淀んでしまいます。
言えない訳ではないんですけど、流石にここでは言いづらいですし。
「そ、その……耳を此方に……」
そう言って三人が此方に顔を近づけてきました。
私も周りに聞かれないように顔を近づけて小声でさっきの質問に答えます。
「じ、実はお休みは良く旦那様の御部屋やご実家に泊まって一緒のベットで寝ていたりします。それで抱きしめて貰いながらくっついて眠るんですけど、眠ってる時の旦那様ったらそれはそれは激しくて、私声を我慢するのが……」
そう答えた途端に三人の頭から湯気が出たような気がします。
顔も凄く真っ赤で倒れそうになってました。私だって恥ずかしいんですから。
でも、本当のことですし………。
「そ、その……ごちそうさまでした~」
「聞いてるときから耐えてたけど、もう限界……ガクっ……」
「二人とも大胆ですよ。でも、やっぱりそれくらいの方が良いのかも……」
そんな三人はこの後用事があるとのことで急いで学食から出て行きました。
私も仕事がありますから、そろそろ戻らないといけません。
そう思って席を立とうとしたら、影が差してきました。
それで頭を上げると、そこには……
「ただいま、真耶さん」
私の大好きな旦那様が笑顔で立っていました。
会えなかったことの寂しさもあって私は旦那様の胸に飛び込んでしまいます。
「旦那様、お帰りなさい!」
「はい」
旦那様は優しく私を抱きしめて、顔を近づけてきました。
それは私が今望んでいることであり、それを分かってくれる旦那様が嬉しくて私も旦那様に顔を近づけていきます。
そして……
「「んっ……ちゅ……んぁ……あっ……ちゅぱっ………」」
大好きっていう気持ちを一杯込めてキスしました。
旦那様の甘い唇や舌を感じ取って頭がふやけてしまいます。
でも……幸せぇ……。
そして唇を離すと、互いに少し恥ずかしさから笑ってしまいますけど、その分幸せで一杯です。
これで今日の残りの仕事も早く終わらせられます。
だって……旦那様と一緒にいたいから。