装甲正義!織斑 一夏   作:nasigorenn

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今回も懐かしいキャラを出します。
そしてテロります。


カップルコンテスト開始 その2

 茶々丸さん達のせいで調子を狂わされたが、気を取り直してコンテストに臨むことにした。

目指すは優賞! 当初考えていた以上に難易度は高くなったが、それでもやるからには勝ちたい。

そう決意し、俺達参加者は壇上の脇へと控える。

全体的に見ると、参加者は全部で十組。下は俺達と同じくらいの年齢から、上は三十代くらいだろうか。これらが皆ライバルなのか……やはり緊張してしまう。

真耶さんも少し不安そうにしていたので、手を優しく握ってあげると笑顔を俺に向けてくれた。

やはりこの人の笑顔は可愛くて安らぐ。御蔭でさっきまで感じていた緊張がどこかへと消えていった。

これでもっと頑張れる。俺は真耶さんの笑顔を見つめながらそう思う。

 そうしている間にも茶々丸さんが司会らしくない司会を行っていた。

 

「さて、さっそくイチャついてる馬鹿共に天誅を下すイベントだぁ! お前等、壁の準備は充分かぁあああああああああああああああああ!!」

「「「「「おぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」」」

 

雪崩のような大声に参加者の人達が怯む。

本当にこのイベントがカップルコンテストなのか疑ってしまう。

むしろカップルをバッシングするためのイベントに変わっていないだろうか?

 

「まずはこいつだっ! いってみようか~……ジャンッ!『二人一緒ならどんなところでも、チキチキ、障害物ペア走!!』」

「「「「「ふぅうううううううううううううううううううううううううううう!」」」」」

 

茶々丸さんは半ばやけになりながらも最初の競技を発表した。

 

「恋人同士や夫婦なら息もぴったりのはずっていうこと前提で出された競技だ。まったくもって不快極まりない競技ですな~。っていうかこのホールが広いからってそんなことさせんなよ!」

「まぁまぁ、茶々姉様、落ち着いて下さい」

 

やけっぱちに煽る茶々丸さんを邦氏様が押さえる。

さすがはこの中で唯一の良心。頑張って下さいと応援したい。

 

「んじゃ、説明するぜ。コースはこのホールの周りを一周。カップル共は皆体のどこかを必ずこのはちまきで繋ぐこと。ほどけた場合はその場で結び直していいけど、必ず止まること。走りながら結ぶのは禁止だぜ。んでコースにある障害物は必ずクリアしろよ。ズルしたら即座に失格だから」

 

茶々丸さんは大体の説明をするとやってられるかと怒りながら脇へと退く。

本当に何でこんな人を司会に据えたのか不思議でしかたない。

そのまま今度は童心様が立ち上がり説明の補足を始める。

 

「このレースの障害物は儂等が知恵を寄せ合って作った物故、楽しんでもらえると有り難いのう」

 

そう参加者に笑いかけるが、師匠に負けず劣らずの悪い笑顔をしていた。

絶対に普通の障害物じゃない! 俺の今まで培った武者の感がその笑顔を見た瞬間に察した。

 

「んじゃ、こいつがお前等を地獄へ送るコースだ!」

 

脇に退いた茶々丸さんが参加者に言うと、ホールのあちこちにいつの間にか大きな障害物が現れていた。先程までそんな物はなかったのに、いつの間にこんな物が出来上がったんだ?

 

「尚、このレースで五位以下は退場になるから。せいぜい頑張れよ、このバカップル共め」

 

そう言い捨てて茶々丸さんは席に座った。

皆あまりの言われに沈黙して言葉が出なくなる。盛り上がっているのは観客だけだろう。

俺達はコンテストに参加したはずなのに、まるで何かの儀式に捧げられている生け贄のような気分になった。

 そのままジッとしていても仕方ないので俺達はさっそくコースのスタート位置へと向かう。

そしてそこではちまきを受け取り、参加者は相方とどこかを結んでいく。

俺と左手を、真耶さんは右手をはちまきで繋いだ。

 

「旦那様、頑張りましょう」

「はい、頑張りましょう」

 

真耶さんはふんっ、と若干興奮した様子でこのレースへの意気込む。

それが何だか可愛くて、俺は顔が緩んでしまった。

そして和やかな雰囲気のままスタートラインで構える。

 

「んじゃ、いっくぜーーーーーーーーーーーーーー! よぉーい……ドン!!」

 

茶々丸さんがノリノリで開始の合図をすると同時に俺達は走り出した。

俺は真耶さんのことを考えて走る速さを抑えるが、これでも真耶さんはIS学園の教師にして元代表候補生。身体能力は決して低くない。結構な速さで共に走っていく。

そのまま俺達と併走するカップルが三組ほど。

ほぼ同時に最初の障害物に付いた。

 

「これは………踏み台?」

「ですね。でも何で?」

 

第一の障害物は体育祭なんかの障害物で使われる長い踏み台であった。

いや、それ自体はこの競技の題目通りだから問題はないのだが……正直この程度なのだろうか?

あそこにいるろくでもない審査員が考えたにしては普通過ぎる。

それが凄い違和感となって俺の足を止めた。

 

「どうしたんですか、旦那様? 早く急がないと」

「いや、そうなんですが、何というか……怪しいんですよ、この踏み台。あそこの三人が考えたにしては普通過ぎて。少し待ってみませんか」

「旦那様がそう言うのなら私は待ちます」

 

俺が立ち止まったことを気にして真耶さんが俺に話しかける。

その警戒理由を話すと、真耶さんは俺の目を見つめながらそう言ってくれた。信頼されていることが嬉しくて仕方ない。

だが、他の参加者は気にせずにそのまま踏み台に乗り走る。

すると、突然……踏み台が動いた!

地面の部分がスライドして動き、何やら白濁色の液体で満たされたプールになった。

そして踏み台が不規則に上下に激しく動いた。

 

「なっ!? 何!」

「へ? きゃああああああああああああ!!」

 

前を走っていたカップルが突然動き始めた踏み台から足を踏み外してしまい、白濁色のプールへと落下していった。

そして着水音と共に更に悲鳴が上がる。

 

「何だこれ、生臭い! っていうか栗の花の匂いが!!」

「てことは……いやぁあああああああああああああああああああああああ!!」

 

その光景に他の参加者はたじろぎ足を止めてしまう。

その反応を見て、実に愉快そうに童心様が笑った。

 

「はっはっはっはっはぁ! さっそくなったのう。何、安心せい。その液体は六波羅が開発した、『実にそれっぽいローション』よ。本物に似ているであろう。その悲痛に満ちた表情が見たかったのよ」

 

童心様が愉快そうにそう笑うと、何とか陸に上がったカップルの女性が泣きだしてしまった。

全身白濁液にまみれ、実にそれっぽい匂いがする。知らなければ本当にそんなことをされてしまった姿に見える。カップルの男性は泣き出してしまった恋人を必死にあやしていた。

 

「「「「「おぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」」」

 

その二人の反応を見て観客が沸くが、女性からは酷いという声も上がった。

しかし、この歓声の津波に呑み込まれ聞こえなくなってしまう。

 

「何て悪趣味な……」

「あの子、可哀想です」

 

俺はあまりの悪趣味に頭を押さえ、真耶さんは落ちた女性を心配していた。

これはただ落ちればそれで終わりというものではない。

女性にとっては威信に関わる問題になる。喩えそれが偽物でも、集団の前で辱めを受けるのだから。

俺はその場で茶々丸さんに向かって話す。

 

「茶々丸さん、質問があります」

「ん? な~に、いっちー」

「この競技は障害をクリアするのに手段は選ばなくても良いのですか」

「ん~、一応はOKやね。でもちゃんと障害をクリアはしなきゃ駄目だぜ。いっちーならやろうと思えばその踏み台を飛び越えられそうだけど、それをやるのは無しね。ちゃんと昇って通過しな」

 

それを聞いて俺はあることをやる決意を固める。

 

「真耶さんちょっといいですか」

「はい?」

 

真耶さんは不思議そうに首を傾げ、俺はそのまま真耶さんの耳元でこれからやることを伝える。

それを伝えた途端に真耶さんは顔を真っ赤にした。

 

「え、あの、その…」

「すみません。多分この方法が一番確実に踏み台を渡れると思うので」

 

恥ずかしがる真耶さんに真剣にそう言うと、真耶さんは顔を真っ赤にしたまま頷く。

 

「……はい。旦那様のこと、絶対に信じてますから。だから……お願いします」

「はい。絶対に守りますから」

 

真耶さんに了承を貰うと、俺は真耶さんを抱えて体の前で持ち上げた。よく言うお姫様抱っこである。

 

「何だかこうされるのも久しぶりですね。うふふ、旦那様の体は温かいです」

 

真耶さんは恥ずかしがりながらも嬉しそうに俺の胸に体をすり寄せる。

近づいた体の感触と香る甘い香りにドキドキしつつも、何とか体勢を整える。

 

「おぉっと、ここで織斑ペアは大胆のお姫様抱っこだぁ! 羨ましいぞ、こんちくしょう!」

「「「「「ぶぅうううううううううううううううううううううううううううううう!!」」」」」

 

俺達を見て茶々丸さんが実況し、観客がブーイングを飛ばす。

それを無視して真耶さんを抱きしめる腕に力を込める。

そしてそのまま踏み台に近づき、足を……柱の部分に叩き付けた!

武者による渾身の力での踏みつけ。

それにより、踏み台を動かしていた駆動部分が破壊され火花を散らす。

そして踏み台は動くのを辞めて沈黙した。

 

「「「「「「え……」」」」」」

 

その光景を見て観客と茶々丸さんが唖然となった。

俺はそのまま踏み台に乗り、真耶さんをお姫様抱っこしたまま上を歩く。

 

「何も『障害物を破壊してはいけない』なんてルールはないですよね」

 

笑顔で茶々丸さんにそう聞くと、茶々丸さんはずりぃっとわめき始めた。その光景を見て童心様は爆笑する。

 

「ふっはっはっは! 流石は織斑殿。そうきたとは……いやはや、さすがだのう。この童心、まさかそうくるとは思わなんだ」

 

実に愉快に笑う童心様を尻目に俺はさらに歩いて行く。

 

「旦那様、ちょっと怖いですから、もっとぎゅっとしてもいいですか?」

 

歩いている最中、真耶さんは上目使いで俺を見つめながらそう聞いた来た。

その愛くるしさに俺は苦悶しつつ、返事を返すと真耶さんは嬉しそうに俺に更にしがみついてきた。

柔らかな感触がさらに体に密着し、俺は自分が赤面していくのを感じた。

 そして渡り終わり次第、茶々丸さんから連絡が入る。

 

「そうそう、いっちーが渡った踏み台は渡るの禁止だから」

 

その連絡を聞いて、俺が渡った踏み台を渡ろうとしていたカップルは乗るのを辞めた。

そのまま俺と同じようなことをしようとした人もいたが、何度踏みつけても壊れる気配がない。

 

そんなカップルを見た後に俺達はそのまままた走り始めた。

 

 

 その後も大いに大変だった。

瑞を流したつるつるの坂を登ったり、何故か女性のパンツだけを狙う機械に追いかけられたりした。

坂では落ちた先にウナギやドジョウが大量に入った水槽が用意されており、落ちた者に絡みつきあられもない姿に変えていった。パンツだけ狙う機械は高速で近づきスリの様に女性のパンツを脱がせていた。攻略に失敗したカップルは皆泣きを見ることに。

それらを攻略する俺と真耶さん。

坂では真耶さんを背中に背負い、抜き手で坂をえぐりながら足場を固めて昇った。

その際、背中を覆い尽くさんばかりの柔らかな感触に俺の頭を沸騰しかけた。

そしよく分からない機械に関しては容赦無く破壊させてもらった。

審査員席の方から、『パンツゥううううううううううううううううううううううううう!!』という悲鳴が聞こえたが無視。真耶さんは『こんな機械、女性の敵です』と言って容赦なく機械を蹴り飛ばしていた。ここまで怒る真耶さんも珍しい。

そして最後の障害についた。

コースには青いテントとピンク色のテントに別れており、それが複数あった。

なんだ、このテントは? 

それを説明する為に茶々丸さんが説明し始めた。

 

「そこの青いテントには男が、ピンク色のテントには女性が入ってね~。中はお楽しみってね。くくく……」

 

あの笑い、何か気になるな。

そう考えながら真耶さんと結んでいたはちまきを外す。

 

「旦那様……」

 

真耶さんが何やら不安そうな目で俺を心配する。

俺は安心させようと、真耶さんの肩を両手で抱きながら目を見つめる。

 

「大丈夫ですよ。何があっても、絶対に守ってみせます。だから安心して下さい」

「はい!」

 

笑顔で優しくそう言うと、真耶さんは安心して笑顔でかえしてくれた。

これもう大丈夫だろう。

 

「じゃあ、行ってきます」

「はい、行ってらっしゃい」

 

そう行ってお互いに別れ適当にテントに入った。

 

 

 

 俺がテントに入った途端、凄く甘くて妖しい香りが鼻に入って来た。

多分催淫効果があるお香か何かだろう。現にさっきから心臓がドキドキしてきた。

 

「い、いらっしゃいませ」

 

そんな少し怯えた声が俺にかけられ、その方向に目を向けるとそこには凄くきわどい水着を着た女性が座っていた。大きな胸を前面に押し出すようなポーズで此方の顔を見ている。

マイクロビキニという物だろうか……凄く目のやり場に困る。

 

「あれ、もしかして一ヶ尾さんですか?」

「え…織斑さん!?」

 

俺だと気づき凄く驚く一ヶ尾さん。

何でこんなところでこんなことをしているのだろう?

 

「何で一ヶ尾さんがここに?」

 

そう聞くと一ヶ尾さんは凄く恥ずかしがって胸の前で指をもじもじさせながら答えてくれた。

 

「あ、あの、雷蝶様からの命令でこのイベントに参加させられて…」

 

若干泣きそうになっている所を見ると本人が望んでいないことが良く分かる。

そのまま話を聞くと、この障害は五分間このテストにいればクリアになるらしい。

ただし、中にいる人に故意に触ったりしたら即座に失格なんだとか。

それを誘発するために媚薬の入ったお香を焚いて挑発的な恰好をしている。

つまりは色仕掛けに耐えろっという障害ということか。

何でも、他の人に引っかからずに一途に恋人を想えるかどうかを試すためらしい。何とはた迷惑極まりない障害だ。

 

「って言うことは真耶さんの所には…」

「はい。格好いい男性社員がいますね」

 

それを聞いて……凄く心配になる。

 

「で、でも相手の嫌がることとかはしませんから」

 

一ヶ尾さんはそう説明してくれたが、それでもやっぱり気になってしまう。

大丈夫だろうか……真耶さんは凄く人が良いから騙されたりしてないだろうか。心配で仕方ない。

そのことに懊悩としていると、一ヶ尾さんが前屈みに俺を覗き込んできた。

 

「そ、そういうわけで一応私も仕事をしなければいけないんで……この恰好、ドキドキしますか?」

 

潤んだ瞳で俺を見つめ、大きな胸を見せつけるように前に出す。

それは男なら誰でも魅入ってしまう光景である。加えてお香のせいでドキドキが止まらない状態であり、まさに目が離せなくなる。

男だったら誰でも吸い寄せられてしまうであろう。

 

「触っても…誰も怒りませんよ」

 

艶っぽい顔で俺を見つめながら一ヶ尾さんは微笑む。

それは健全な男だったら、誰もが惚れてしまうような美しさだった。

だが……

 

「すみません、俺には心に誓った一番愛してる女性がいます。その人以外触れません。たとえ神が許そうとも、俺が絶対に許しません。だから……ごめんなさい」

 

俺は真面目な顔で一ヶ尾さんにそう告げた。

すると一ヶ尾さんは崩れ落ちるようにその場でしゃがんだ。

 

「はぁ~、よかった~。やっぱり緊張しますよ。たとえ演技でも恥ずかしいですよ~~~!」

 

どうやら今までのは演技だったらしく、凄く恥ずかしがっていた。

その後に聞いたが、この時演技半分、本気半分だったとか……危なかった。

そしてしばらく一ヶ尾さんは恥ずかしがったのちに、頭を何とか冷やして俺に話しかける。

 

「すみませんでした、こんなことに付き合わせてしまって。でも、本当に凄いですね。その歳でもうそんなしっかりした考えを持ってるなんて。普通、その年齢の男の子だったら流されちゃうものなのに」

 

俺に感心したように言う一ヶ尾さん。未だに恰好はマイクロビキニなので目のやり場に困る。

 

「俺は只、真耶さんのことが大好きでそれ以外頭に入らないだけですよ」

「そこまで一途に想えるなんて……やっぱり凄いです」

 

褒められて照れてしまうが、素直に話した。

 

「そんなふうに一途に想われてる山田さんは絶対に幸せですね」

「そうなればいいと思ってます。俺が幸せに出来れば、これほど嬉しい事は無いです」

「本当、妬けるくらいにアツアツで羨ましいですよ」

 

一ヶ尾さんにそう言われ、俺は苦笑しながら話した。

そして五分が経ち、テントから出て行く。

 

「山田さんとお幸せに」

「はい」

 

応援を貰いながら外に出ると、同じタイミングで真耶さんが出てきた。

 

「旦那様ッ!」

 

嬉しそうに笑いながら俺の胸の中に飛び込む真耶さんを、俺は笑顔で抱き留める。

ここに無事出てきたということは、何もされていないということだ。

それが分かり、心の底から安心する。

 

「大丈夫でしたか」

「はい! 旦那様も無事で良かったです」

 

そのまま互いにぎゅっと抱きしめ合う。

周りから何やら色々と飛んで来た気がするが、気にならない。

真耶さんが俺の事を一番に考えてくれたことが嬉しくて、それを表すように抱きしめる。

真耶さんはそれを受けて幸せそうに笑い、俺の顔を赤らめた表情で見つめる。

その瞳は妙に潤んでおり、艶っぽい。

 

「旦那様…さっきからずっと体がドキドキして仕方ないんです。だから……キスして沈めて下さい……お願いします」

 

上目使いに潤んだ瞳で見つめられ、上気した顔は近づいてくる。

それが何だか嬉しくて、俺もドキドキしてしまう。

 

「はい、真耶さん」

 

そのまま顔を近づけ、真耶さんの美味しそうな唇にキスをする。

 

「「んぅ…ちゅ……ふぅ…ん…んん……ちゃぷ…」」

 

お互いを求め合い自然と深いキスになっていく。

頭がふやけ、お互いが一つになっていくような、そんな感触に捕らわれそうになる。

それが気持ちいい。

俺達は後ろのテントでブザーが鳴り響いていく中、しばらくそうしてキスしあい、そして離れる。

 

「旦那様……私が一番愛してるのは旦那様だけです。だぁ~いすき」

「俺もです。真耶さんは俺以外には絶対に触らせません。それぐらい…愛してます」

 

そのままその場で抱き合い、またキスしあった。

そして少ししてからゴールした。

 

「い。一位……織斑…ペア……」

 

茶々丸さんが顔を真っ青にして報告をあげる。

それと同時に倒れ、観客も何故か殆ど気絶していた。

童心様達だけは笑っていたが、何かあったのだろうか?

まぁ、こうして最初の競技を一位で通過した。

改めて真耶さんが大好きだと再認識し、俺は胸が幸せで一杯だった。

この調子で他の競技も頑張ろう。


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