装甲正義!織斑 一夏   作:nasigorenn

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ここの作品で出来ればお気に入り1000を目指したいですよ。
1000行けば上級な気がするんで。行けるよう頑張りたいです。


合コンすることになりました

 三学期も始まり、日常は緩やかに流れていく。

初日にやらかしてしまった俺達だが、その後も度々何かしらやってしまったり……

ま、まぁ、そこは仕方ないと思いたい。

ささやかな問題を起こしつつも、幸せで楽しい日々。

体の毒も結構抜けてきて、鍛錬にも身が入るというものだ。

 学園内では真耶さんから『一夏君』と呼ばれる様になったが、寮内や学食では旦那様と言って甘えてくれている。それが嬉しくて俺も真耶さんに甘えてしまう。

そんな、毎日が幸せで仕方ない。

 そんな俺だが今、ある意味では一番の問題に悩まされていた。

 

「………どうしてこんなことになってしまったのだろうか……」

 

ことの始まりは昨日の日曜日であった。

 その日は学園も休みであり、俺は今までの遅れを取り戻そうと鍛錬をいつもの五倍以上に増やし、本格的に修行に取り組んでいた。

真耶さんはそんな俺に文句も一つ言わず付き添ってくれた。

タオルを渡してくれたり、スポーツドリンクを用意してくれたりと、とても有り難かった。

それが嬉しくて、ついつい汗を掻いている体だというのに抱きしめてしまったりした。

俺に抱きしめられた真耶さんは、まるでお酒に酔ったかのように顔を真っ赤にしてうっとりとした顔になっていた。それがあまりにも艶っぽかったものだから、更にキスをしてくっついてしまう。休みで二人っきりだということもあって、それが拍車をかけてしまう。

その後、正宗にかなり怒られてしまい、鍛錬の量を八倍に増やされてしまったのだが。

 そのままお昼を一緒に食べたときにその発端が出た。

 

「そ、その…旦那様。ちょっといいですか?」

「どうしたんですか、改まって?」

 

上目使いにそう聞いてくる真耶さんの可愛らしさに頬を緩ませながらそう聞くと、真耶さんは申し訳なさそうにお願いしてきた。

 

「きょ、今日の夜なんですけど……その、昔の友達から遊びに行かないって誘われてしまって……」

 

それを聞いた途端に俺は凄く不安に駆られてしまい、急いで聞く。

 

「それってもしかして、男……ですか?」

 

それを聞いた真耶さんは慌てたように答えた。

 

「ち、違いますよ! 女の子です! 私は昔、男の人が苦手だったんですから」

 

そう言われ、俺は胸を撫で降ろした。

その様子を見て、真耶さんが俺を安心させるように手を握り笑顔を向ける。

 

「大丈夫です。私の身も心も旦那様のものですから。そんな不安にならないで下さい。私は旦那様以外に他の人を好きになるなんて事は、絶対にありませんから」

 

 そして人が見ていない隙を見てキスをされた。

それを嬉しく思いつつも、何だか子供っぽい感じがして己を恥じた。

 

「その、それで今日の夜は旦那様のお部屋には行けなくて……」

「別に大丈夫ですよ。たまには友人と楽しんできて下さい。それに……少し離れたくらいで俺の真耶さんへの気持ちが変わることは絶対にないですから」

「だ、旦那様ぁ……大好き……」

 

 ま、まぁ、この後もイチャついた事に関しては言わないでいただきたい。

その日の夜、俺は鍛錬しつつ料理の修業や勉強に熱を入れて久々に一人(一人と一体)で過ごした。

 そして翌日に頭を悩ませる問題がやってきたのだ。

朝になり、俺は日の出る前からいつも通りに鍛錬をこなしていく。

そしてそれを終え次第、身支度を調えていたところで真耶さんが来た。

俺が着替え中ということもあって、俺の体を見た真耶さんは顔を真っ赤にしていた。

そんな初々しい反応が可愛くて、ついつい抱きしめてキスをしてしまったのは言うまでも無いだろう。

そして少しした後に二人で食堂に行き、毎日の如く行われる従業員の方々のからかいに顔を赤くしつつ食事を始める俺達。

 

「昨日はどうでしたか?」

「はい! 久しぶりにみんなと会って楽しかったです」

 

俺は昨日を話を聞いてみると、真耶さんは楽しそうに答えた。

懐かしい友人に会って楽しかったことが凄く窺える良い笑顔をしていた。そんな笑顔も可愛くて、俺は毎度の如くクラリとくる。

真耶さんの表情は本当に綺麗で可愛くて、俺を毎日ドキドキとさせるのだ。その感覚が嬉しくて幸せを感じる。

 その後、昨日の話を楽しそうに話す真耶さん。

それを笑顔で聞いていると、いきなり表情が曇ってきた。

 

「どうしたんですか? 何かあったんですか?」

「い、いえ…その……」

 

そう聞くと、言い辛いそうにする真耶さん。

俺はそれを少しでも解そうと、真耶さんの手を優しく包み込む。

 

「大丈夫ですよ。どんなことがあっても、俺は全部受け止めますから。だって…真耶さんのこと、信じてますから。自分のお嫁さんを信じられない亭主なんていません」

「旦那様ぁ……」

 

目を潤ませて俺を見つめる真耶さん。

そんな姿にもドキドキしつつ、握った手に力を込めた。

 そして真耶さんは語り始めた。

昨日久々に会った友人達と楽しくお酒を飲んでいたこと。当然真耶さんは全然飲まなかったそうだが。

 

「お酒を飲むときは……旦那様と一緒の時だけです……」

 

顔を恥ずかしさで真っ赤にしつつ、そう答える真耶さんが可愛い過ぎて仕方なく、その場で抱きしめてしまい、それに慌てている真耶さんも可愛かった。

 ………話を戻そう。

そこで皆の仕事や職場の話など、ともかく盛り上がったらしい。

皆ストレスをため込んでいたりなど、それなりに大変なんだとか。そこで出てきた恋愛話。

真耶さんと同い年も女性である。皆、まだまだ恋愛したいお年頃というもの。

だが、中々良い相手が見つからないと皆零していたそうだ。

そこで真耶さんの指輪が見られたんだとか。

その瞬間に友人は真耶さんに食い入るようにその指輪の事などを聞きに来たそうだ。

それを真耶さんは恥ずかしがりながらも話したらしい。

 

「これ? 結婚指輪じゃないよ! で、でも、いずれはそうなるかも………」

 

と、こんな感じだったとか。

もしこの場にいたら、可愛らしさのあまり抱きしめて深い方のキスをしていただろう。

それを聞いて内心で少し残念に思ってしまった。その場にいたかったなぁ……。

 それにより、真耶さんに恋人がいることが発覚。友人達は凄く羨ましそうだったらしい。

それを切っ掛け始まる根掘り葉掘り。映画の件も出てしまい、大層恥ずかしかったんだとか。

結果………

 

「「「恋人がいるんなら、誰か紹介してよ!」」」

 

と言うことになってしまい、合同コンパ、所謂合コンをセットする事になってしまった。

正確に言えば、会場やら無いやらのセットは友人が行い、男性は真耶さんが呼ぶということになったんだとか。

 

「それで……その…私のは男性の知り合いなんていませんから…旦那様にそれをお願いしたくて…」

 

それを聞いて納得する。

つまり俺の知り合いを合コンに呼べということだ。

 

「その合コン、勿論俺も参加していいですよね」

「はい! 勿論です」

 

俺がそう聞くと、真耶さんは当たり前と言わんばかりに答えた。

婚約者がそういうことに参加することはあまり良く思わない。だからこそ、俺は絶対に参加したかった。一応、俺が知り合いを呼ぶのだから、その権利くらいはあるだろう。

真耶さんの友人にも挨拶はしたいしな。

 

 

 

 そんな訳で、俺は合コン参加者を集めることになった。

開催日は今週の金曜の夜、場所は追って知らせるとのこと。

 そしてこれが俺を悩ませていた。

 

(真耶さんの為に請け負ったは良いが……どうすればいいのか……。真耶さんの年頃ということは皆社会人。そして俺の知り合いは………少なくても師匠だけは絶対駄目だ。ではどうするか……)

 

そうずっと俺は考えていた。


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