ここの作品、相変わらず甘いですね~。
今回は短めです。
「起きて下さい…真耶さん……真耶さん…」
「んぅ~~~……ふにゅぅ~」
ベットで眠り姫のようにスヤスヤと眠っている真耶さんをゆっくりと優しく起こすと、真耶さんから可愛らしい声が聞こえた。それが可愛いものだから、俺はついついイタズラ心が湧いてしまう。
まだ可愛らしく寝ぼけている真耶さんの顔に近づいていく。
「起きて下さい。出ないと……」
真耶さんの耳元でそう囁くと、俺はやわらかそうな頬にキスをした。
その感触で真耶さんの目が一気に覚める。
「キスしちゃいますよ」
「にゃあああああああああああああああああああ!? 既にしてるじゃないですか!!」
真耶さんは急な事だったのでかなり驚いており、顔が真っ赤になっていた。
「おっと、これは失礼。すみません、あまりにも真耶さんの寝顔が可愛かったものですから」
「はぅ!? っ……もう~、旦那様ったら~~~」
恥じらいに真っ赤になっている真耶さん。
あまりの可愛さについつい見続けたくなってしまう。
「て…あれ? 何で私……?」
少し落ち着いたのか、真耶さんは辺りを見回して首を傾げ始めた。自分の服装がワイシャツと下着だけの姿なのを認識したときには顔がとても真っ赤になってトマトみたいになっていた。
その様子が面白くて、俺は少し笑いながら説明することに。
「昨日初詣に行ったときに、真耶さんは甘酒を飲んで酔ってしまったんですよ。それでそのまま眠ってしまったので、家で寝て貰うことしたんです」
俺がそう説明すると、真耶さんは何かを思い出したらしく申し訳なさそうな顔を俺に向けてきた。
「す、すみません、旦那様…私ったら何を……」
「別にいいですよ。いつもと違った真耶さんも、とても可愛かったですから」
「はぅ!?」
俺がそう答えると、真耶さんの顔が真っ赤に染まる。
「っ……そ、そう言えば…少し覚えがあるような気が……あっ!?」
そしてまた何かを思いだしたらしく、ボンッと音が鳴ったかと思うくらい顔が真っ赤になった。
「す、すみません、旦那様!! き、昨日のあれは、決してわざとじゃないですから!」
「お、覚えてるんですか!?」
まさか昨日のことを覚えているとは思わなかった。
真耶さんの慌てようを見て、昨日の感触を思い出してしまい顔が高熱を発してしまう俺。
きっと赤面では済まなくなっていると思う。
「だ、大丈夫ですか、旦那様」
「だ、大丈夫です! ちょっと昨日のことを思い出してしまって」
そう何とか答えるが、やはりそれでもあの艶めかしい感触を思い出してしまい、お互いに真っ赤になってしまった。
「そ、それに……真耶さんの本音が聞けて、俺は嬉しかったですよ。どれだけ愛されているのかが身に染みて分かりましたしね」
「はぅ!? た、確かにあれも本音ではありますけど……そう返されると、恥ずかしいですよ~」
そう言いながら恥じらう真耶さんが愛おしくて、俺は真耶さんを抱きしめる。
「きゃぁ!? だ、旦那様?」
「すみません、昨日のことでより真耶さんが大好きなんだって自覚しまして……少し我慢が出来なくなってしまいました」
そのまま真耶さんを優しく抱きしめながら顔を近づけると、真耶さんは最初こそ驚いていたが
すぐに理解してくれて目を瞑ってくれた。俺はそのままその美味しそうな唇にキスをする。
「「んぅ…」」
真耶さんの唇を啄むように何度もキスをする。
それをしばらくしていると真耶さんの顔が次第にとろけ、体から力が抜けていく。
キスを終えて離れると、真耶さんは真っ赤にとろけながらベットにしゃがみ込んでしまった。
「あ、朝から激しいです……気持ち良すぎて腰が抜けちゃうと思いましたよ」
目をとろんとさせながらそう言う真耶さんは艶っぽかった。それを見て、胸がドキドキしてきてしまう。
「真耶さん……もっとしていいですか」
もっと真耶さんを感じたくなってしまい、そうお願いする。すると、真耶さんはうっとりとしながら両腕を広げ、俺を迎え入れるように構える。
「はい……旦那様。もっと…一杯キスして下さい。私も…もっと旦那様としたいです…」
俺は胸が嬉しさで一杯になり、真耶さんの腕の中へと入り抱きしめ返す。
真耶さんの顔が間近になり、甘い香りが胸一杯に入ってくる。それがより心臓をドキドキさせる。
「真耶さん」
「旦那様」
そのまま見つめ合い、唇を近づけていくと……
「兄さん~、お腹が空いた。そろそろ朝ご飯を作ってくれない……か?」
マドカが扉を開け、抱き合っている俺と真耶さんを見て固まっていた。
それに気付き固まる俺と真耶さん。マドカは何をしていたのかを理解した瞬間、顔が沸騰したかのように真っ赤になった。
「す、す…すみませんでしたぁあああああああああああああああああああああああああああ!!」
そう叫ぶと共に、マドカは部屋から飛び出していった。
そして下に降りるなり……
「姉さん、兄さんと真耶義姉さんが!?」
「はぁ~……もうほっとけ……」
千冬姉が呆れ返る声が聞こえた気がした。
こうして、正月の朝を俺達は迎えた。