ガールズ&パンツァー+ボーイズ&ゾルダース 作:宇宙刑事ブルーノア
『劇場版 ガールズ&パンツァー+ボーイズ&ゾルダース ~炎のさだめ~』
チャプター36『死闘です!(その1)』
遂に姿を現した大学選抜機甲部隊の精鋭達………
大洗連合はこの強敵を前に如何戦うのか?
決着の時が迫ろうとしていた………
メガフロート艦上・遊園地跡………
昭和村エリア………
「ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!!」
アイアンオフィサーの独特な掛け声と共に、2メートルの巨大鉄球が勢い良く飛ぶ!!
「「うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」」
「灰史!」
「鋼賀っ!」
運悪く灰史と鋼賀が直撃を食らい、戦死判定となる。
「チキショウッ!!」
仇を討とうと、磐渡がアイアンオフィサーに向けて九九式軽機関銃を発砲する。
「無駄だ!」
だが、やはりアイアンオフィサーの着込んでいる鎧には通用せず、全て弾かれてしまう。
「ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!!」
反撃とばかりに、アイアンオフィサーは鉄球を横薙ぎにする様に振るう!
「!? うおおっ!?」
咄嗟にその場に伏せた磐渡のすぐ上を、鉄球が通り過ぎて行く。
そして、鉄球は建物にぶつかったかと思うと………
当たった建物の壁を1撃で粉砕。
建物を崩落させてしまった。
「「「「「ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」」」」」
その崩落した建物の瓦礫に押し潰され、多数のピッツァ歩兵部隊員が戦死判定となる。
「フハハハハハッ! 一網打尽だなっ!!」
その様子を見て、得意そうに笑うアイアンオフィサー。
とそこで、遠方で何かが光ったのを目撃する。
「!!」
すぐさま身体を動かすと、鎧の隙間を狙ったと思われる銃弾が2発着弾し、弾かれた。
「!? 嘘だろっ!? 気づきやがったっ!!」
「発砲炎を確認した様だな………恐ろしい奴だ」
狙撃の主である圭一郎とシメオンは、アイアンオフィサーの勘の良さに戦慄する。
「狙撃か。姑息なマネを………」
そんな2人は見えてはいないが、狙撃の主に如何報復してやろうかとアイアンオフィサーが考えていると………
「助太刀に来たよぉーっ!!」
と言う威勢の良い声が響き、アマレットの乗るセモベンテを先頭に、アンツィオ戦車部隊が現れる。
「! アマレットッ!!」
「そんな奴、アタイ等が片づけてやるよぉっ!! 行くぞ、皆っ!!」
「「「「「「「「「「Si!!」」」」」」」」」」
ロマーノが声を挙げると、先ずは先陣を切る様にCV33がアイアンオフィサーに向かって行く。
「スパーラッ!!」
そして誰かが掛け声を挙げたかと思うと、一斉に8ミリ機銃を発射する。
「ぬうっ! ええいっ! うっとおしいっ!!」
そんな物ではアイアンオフィサーの常識外れな鎧を破壊する事は出来ないが、全方位から射撃されたアイアンオフィサーは足を止める。
「今だ! フォーコッ!!」
するとその隙を狙って、セモベンテとM11/39、そしてP40が一斉に発砲した!
「幾ら頑丈な鎧だからって、戦車砲には耐えられないだろうっ!!」
そう確信しているアマレットが声を挙げる。
だが………
「舐めるなぁっ!! ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!!」
アイアンオフィサーが吠えたかと思うと、鉄球を片手で振り回す!
そして何と!!
飛んで来た砲弾に横から鉄球を当て、砲弾を全て弾き飛ばしてしまった!!
「!? 何っ!?」
「砲弾を弾き飛ばしたっ!?」
余りの光景に仰天の声を挙げるアマレット達。
「ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!!」
更にアイアンオフィサーは、そのまま鉄球を高速で振り回していたかと思うと………
「アイアン・インパクトォッ!!」
勢い良く上空へと振り上げたっ!!
そのまま、重力による落下の速度も加えて、鉄球を地面に向かって振り降ろす!!
「「「「「「「「「「!? うわああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」」」」」」」」」」
鉄球が地面に叩き付けられた瞬間、直撃した車輌は無かったにも関わらず、発生した衝撃波によってセモベンテとM11/39は横転し、CV33に至っては木の葉の様に宙に舞って地面に叩き付けられた!
全ての車輌から、白旗が上がる。
「!? そんなっ!?」
「マジかよっ!? アンツィオ戦車部隊が全滅だぜっ!!」
磐渡と弦一朗が、その光景に戦慄する。
「オイオイ! 何言ってんだっ!? まだアタシ達が居るぜっ!!」
そこで、生き残っていたP40のアンツィオ戦車部隊員がそう声を挙げる。
「ドゥーチェから預かったこのP40! そう簡単にやられは………」
「! 危ないっ!!」
「えっ………?」
勇ましい台詞を言っていたところで、フォルゴーレから声が挙がり、P40の車長が正面を見ると………
「ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!!」
そこにはまるで砲弾の様に飛んで来るアイアンオフィサーの鉄球が在った。
「! ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」
避ける間も無くP40は直撃を喰らい、まるでバックしているかの様に後ろに大きくブッ飛ばされたかと思うと、施設の壁に叩き付けられて止まる。
一瞬間を於いて、砲塔上部から白旗が上がる。
「ドゥ、ドゥーチェ………ゴメンなさい………P40、やられちゃいました………」
P40の車長が、本当に申し訳無さそうにアンチョビに報告を送る。
『怪我は大丈夫か?』
「は、ハイ。大丈夫です………」
『そうか………うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ! 修理から返って来たばかりだったのに~~~~~っ!!』
最初に搭乗員の怪我を気遣うアンチョビだったが、やはり直し立てだったP40が撃破された事がショックだった様で、悲鳴の様な泣き声を挙げるのだった。
「P40がやられたわ」
「コレは我々も迂闊に飛び出すワケには行かないな………」
「ですわ~………」
一方、ルノー、Ⅲ突、クルセイダーは、近くまで駆け付けていたものの、アイアンオフィサーの常識外れな戦闘を目撃し、迂闊に飛び出せずに居た。
「ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!! 如何した高校生共っ! さっきまでの勢いは何処へ行ったっ!!」
対照的に、順調に戦果を挙げているアイアンオフィサーは得意気だ。
「チキショーッ! 打つ手無しかよ………」
「あの強力な鉄球と頑強な鎧を如何にかしなければ、我々に勝ち目は無い………」
磐渡が諦め気味にそう言う中、フォルゴーレは何か手がないかと必死に考えを巡らせる。
(鉄球………)
するとそこで、ロマーノが何かを思い付いた様な様子を見せる。
「ほざいたああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ! 貴様ああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」
と次の瞬間、挑発や煽りに耐性が無さそうな月人が、怒りのままに刀を構えてアイアンオフィサーに突撃して行った!
「オ、オイ! 分隊長っ!?」
「馬鹿めっ! 良い的だ!! ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!!」
弦一郎が声を挙げた瞬間、アイアンオフィサーは月人目掛けて鉄球を投擲する。
あわや次の餌食は月人かと思われたが………
「絶・好・調であるううううううぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーっ!!」
月人がお馴染みの叫びと共に、迫り繰る鉄球に向かって刀を振るった。
そして何と!!
「ぬおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!」
刀身が当たった部分から火花を散らしながらも、月人がアイアンオフィサーの鉄球を受け止めた!
「!? 何だとっ!? 俺様の鉄球をっ!?」
コレにはアイアンオフィサーも驚きを露わにした。
「おたくの分隊長、スゲェなっ!?」
ロマーノもその光景を見ながらそう声を挙げる。
しかし、やはり無理があったのか、月人の刀の刀身に、鉄球が当たっている部分からヒビが入り始める。
「ぬあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!! 純粋に戦いを楽しむ者こそっ!!」
退こうとはせず、押し返そうとする月人だったが………
残念ながら叶わず、刀身が砕けて鉄球の直撃を喰らってしまう。
「オ・ノーレェェェェェェッ!!」
無念の声を響かせながら、月人はブッ飛ばされ、戦死判定となった。
だが、それにより鉄球は完全に勢いを失い、地面に落ちる。
「! 大洗の! 俺に考えが有る! 手を貸してくれっ!!」
「「!!」」
空かさずそこで、ロマーノが近くに居た弦一朗とゾルダートにそう呼び掛けた。
「ぬううっ! 俺様の鉄球を止めるとは、大した奴だ………だが! 力及ばなかった様だなっ!!」
アイアンオフィサーは月人の事を褒めつつも、再度鉄球を引き寄せようと鎖を引く。
………その瞬間!!
「シュトゥルムよ! 今が駆け抜ける時っ!!」
「ライダアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ! ブレエエエエエエェェェェェェェーーーーーーーーイクッ!!」
素早く鉄球へと向かったゾルダートと弦一朗が、シュトゥルムの後ろ蹴りとウィリーしたバイクの前輪でのアタックで鉄球を攻撃!
アイアンオフィサーが鉄球を引き寄せる力を合わさって、鉄球は頭上高くまで舞い上げられた!!
「ぬうっ! 余計な真似を!! そんな事で俺様が鉄球の操作を誤ると思ったのか!!」
しかし、アイアンオフィサーは動じず、改めて鉄球を自分の元へ引き寄せようとする。
だが………
何故かアイアンオフィサーの考えるよりも速く、鉄球が戻って来る!
「!? コ、コレは如何した事だっ!?」
アイアンオフィサーが初めて動揺を露わにした瞬間………
「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」
何と!!
鉄球に張り付いていたロマーノが叫びを挙げた!!
「!? 何時の間にっ!?」
驚愕の声を挙げるアイアンオフィサー。
如何やら、先程ゾルダートと弦一朗が鉄球を攻撃したのはこの為だった様である。
「お前を倒すたった1つの方法! それはお前自身の武器であるこの鉄球だぁっ!!」
「うおおっ!?」
「ブッ潰れろおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」
何処ぞの最高にハイな状態になっている吸血鬼の様に、自分諸共鉄球をアイアンオフィサーの頭上へと落して行くロマーノ。
「ぬううっ!!」
勿論、黙っているアイアンオフィサーではなく、両腕を突き上げて鉄球を受け止めようとする。
アイアンオフィサーの突き出した手に落ちる鉄球+ロマーノ!
その瞬間に、アイアンオフィサーの足元の地面に罅が入り、アイアンオフィサーの足が少し減り込む。
「だ、駄目だぁっ! 支えきれんっ!! ぬあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」
一瞬拮抗したかに見えたが、落下の速度とロマーノの体重+装備の重量の加わった鉄球を受け止められず、そのまま押し潰れた!!
鉄球が地面に到達し、派手に粉煙を舞い上げる!
「うおっ!?」
「くっ!?」
発生した衝撃波に一瞬たじろぐフォルゴーレ達。
やがて徐々に粉煙が治まって来ると………
そこには、地面に半分まで減り込んでいる鉄球と、その鉄球の上でグッタリとした様子を見せているロマーノの姿が在った。
「や、やったぜ………」
しかし、何とか上体を上げると、鉄球の下に潰れているであろうアイアンオフィサーの姿を想像し、勝利を確信する。
「でかしたぜ! ピッツァの隊長さん!!」
「やるじゃねえか! 見直したぜっ!!」
「「「「「「「「「「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」
弦一郎と磐渡がそう言い、他の面々も歓声を挙げる。
「へへへ、俺だってやる時はや………」
だが、ロマーノがそう言い掛けた瞬間………
埋まっていた鉄球が………
少し………
持ち上がった。
「………へっ?」
鉄球の上に乗っていたロマーノがそれを感じ取った瞬間!
「ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!!」
独特な咆哮と共に、アイアンオフィサーが鉄球を持ち上げて地面の中から這い出して立ち上がった!
「!? 嘘だろっ!?」
と、ロマーノが驚愕に包まれた瞬間!
「ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!!」
アイアンオフィサーの再度の咆哮と共に、鉄球がロマーノごと投げられる!
「!? しまっ………」
ロマーノが言い切る前に、鉄球は施設の壁に直撃!
「ぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!!」
施設の壁と鉄球で押し潰されたロマーノは戦死判定となった。
「! ロマーノッ!!」
フォルゴーレが叫ぶと、鉄球が引き戻され、残されたロマーノは崩落した施設の瓦礫に埋もれてしまった。
「やってくれたな………貴様等………」
煮え滾る怒りを露わにそう呟くアイアンオフィサー。
しかし、やはり彼も無傷と言うワケではなく、その特徴的な兜の角が片方折れ、顔の仮面が半分割れ、鎧にも至る所にヒビが入っている。
だが、まだ戦死判定は下っていない。
「アイツ、不死身かよっ!?」
「そんなワケあるか。不死身なのは弘樹だけで十分だ」
狙撃地点からスコープでその様子を見ていた圭一郎がそう叫ぶが、シメオンはそう言い、モシン・ナガンを構えた。
そして、アイアンオフィサーの鎧に入ったヒビの部分に向かって発砲する。
だが、ヒビ割れた状態にも関わらず、アイアンオフィサーの鎧がモシン・ナガンの銃弾を弾いてしまう。
「舐めるな! この特注の鎧はヒビぐらいで防御力が落ちたりはせんっ!!」
そう言い放ち、再びアイアンオフィサーは鉄球を回転させ始める!
「! 蹄分隊長! 狙われてるぞっ!!」
「えっ!?」
「ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!!」
磐渡が狙われている事に気づいたゾルダートが叫んだが、その瞬間には鉄球が磐渡目掛けて投擲されていた!
「!? どわあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」
避ける間も無く直撃を受け、ブッ飛ばされる磐渡。
当然、戦死判定である。
「分隊長! クッ!!」
「皆! ソイツをそこに暫く釘付けにしてくれっ!!」
と、ゾルダートが声を挙げた瞬間、シメオンがそう言い放つ。
「! 分かった! 行くぜっ!!」
「「「「「「「「「「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」
それに対し、弦一郎を筆頭に、大洗歩兵達は何の躊躇も無くアイアンオフィサーの足止めに掛かり始める。
あのシメオンが言って来たのだ。
きっと何か勝利のヒントを摑んだ………
大洗歩兵達はそう確信していた。
「大洗に続けぇっ!!」
「「「「「「「「「「おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」
更にそこへ、フォルゴーレの指示でピッツァ歩兵達も加わる。
自慢のノリと勢いが良い方向に作用した様だ!
「今更数で如何こうしようという積りかぁっ! ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!!」
だが、アイアンオフィサーも大学選抜部隊の精鋭。
「うわああっ!?」
「ぎゃああっ!?」
手負いの状態にも関わらず、鉄球を振り回して次々に戦死判定者を出して行く。
「怯むなぁーっ!!」
「押せ押せぇーっ!!」
だが、大洗歩兵とピッツァ歩兵達も畳み掛けに掛かる。
「「…………」」
そんな中………
シメオンと圭一郎は、次々とアイアンオフィサーに弾丸を叩き込む。
しかし、やはりアイアンオフィサーの鎧は損傷しているにも関わらず、破壊する事が出来ない。
「ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!!」
アイアンオフィサーも最早気にも留めず、鉄球を振り回して更に戦死判定者を生み出して行く。
「「…………」」
それでも2人は、撃つのを止めない。
(フン! 同じ場所に何度も撃ち込んで鎧の破壊を狙う積りか! だが、言った筈だ! この鎧は並みでは無いとな!!)
そこでアイアンオフィサーは2人の狙いに気づくが、自身の鎧の防御力は分かっているので、絶対に破壊はされないと確信していた。
「コレで終わりにしてやるっ! アイアン・インパクトォッ!!」
とそこで、アイアンオフィサーはアンツィオ戦車部隊を全滅させたあの技の体勢に入る。
「うおっ!? またアレかっ!?」
阻止しようとする弦一朗だったが、アイアンオフィサーの振り回す鉄球のせいで近づけない!
「ステイイイイイィィィィィィーーーーーーールッ!!」
そして遂に、アイアンオフィサーの鉄球が頭上高くへ振り上げられる!
「終わりだぁっ!!」
しかし、アイアンオフィサーがそう吠えた、その瞬間!!
鉄球に繋がっていた鎖が………
突然切れた!!
「!? 何ぃっ!?」
驚愕に包まれるアイアンオフィサー。
その目の前に、鎖の切れた部分が落ちて来る。
良く見ると、その部分には………
銃弾が何度も当たった様な痕が在った。
「!? コレはっ!? しまったっ!! 奴等の狙いは鎖の方だったのかっ!?」
そう声を挙げるアイアンオフィサー。
そう………
シメオンと圭一郎の狙いはアイアンオフィサーの鎧では無く………
鉄球に繋がっている鎖の方だったのである。
その狙いに気づかせない為に、態と鎧の方に銃弾を撃ち込み、跳弾させて鎖に当てると言う目眩ましを行ったのだ。
鎖の切れた鉄球は、上空高くへ舞い上がったかと思うと、やがて重力に引かれて落ちて、アイアンオフィサー目掛けて落ちて来る。
「イ、イカンッ!」
逃げようとするアイアンオフィサーだが、先程のダメージは大きく、元々機動力が無い彼は逃げられない。
「だ、大学選抜チームに栄光あれええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!」
やがてその断末魔と共に、再び自身の鉄球に押し潰された!
「今度こそやったよな?」
不安そうにしながら、鉄球に得物を向け続ける弦一朗。
しかし、今度は鉄球が持ち上がる事はなかった………
「やったか………」
「だが、コチラも粗壊滅状態だ」
ゾルダートとフォルゴーレがそう言い合う。
苦戦の末にアイアンオフィサーを撃破したゾルダート達。
だが、その被害は途轍もないものだった………
つづく
新話、投稿させていただきました。
アイアンオフィサーとの激闘。
パワープレイで大洗連合の攻撃を跳ね除けるアイアンオフィサーでしたが、最後はロマーノとシメオン、圭一郎の気転で何とか撃破です。
しかし、損害も大きかったです。
次回は影将軍との勝負。
白狼が一騎打ちへ持ち込みますが、そこへ………
では、ご意見・ご感想をお待ちしております。