テンプレチートオリ主のテンプレな物語   作:masakage

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テンプレその25

「なあ、すずかの家行って思い出したのだが…ぬこ姉妹はどうした?」

 

「あっ」

「あー…」

 

 平和を謳歌し夏休みを心待ちにしていた俺たちであったが

 夏休みの前に重大な宿題を忘れていたようである。

 

「普通にヤバくないかい?彼女らは過激というか……

 もう闇の書は直って二度と悲劇は起きないのに復讐の為に何かやらかしそうだ」

 

「とうとうシリアスな展開が来るのかァ……胸が熱くなるなァ!」

 

「こうなったら俺たちが裏手に回ってグレアムたちとOHANASHIだな!

 ポケモンのGTSで鍛えたネゴシエーション術を見せる時が来たようだ」

 

「シリアスだと分かってるならまともに話し合おうか」

 

 本当に吉良がいないと話が進まないから困る。

 

「でも俺に出来る事あるのかね?

 お前らと違って俺は管理局に繋がり無いしさ」

 

「でも君の能力で助けたのだから君は連れて行かなきゃね

 ……トンデモなレアスキルに目を付けられて無理やり管理局入りする可能性あるけど」

 

「うーん、それは嫌だな……

 そういや早乙女のレアスキルは目付けられてないの?チートの代表格だけど」

 

「実は八神家で吉良を捕まえるのに使ったのが初めての王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)使用なんだぜ

 ありゃあ殺傷能力が強すぎて使えねェんだよなァ…」

 

「遠藤を上回る能力の無駄遣いが居やがった…」

「何故それを選んだし」

 

「カッコいいからだ!言わせんな恥ずかしい」

 

「……って待て待て!話脱線してるぞ!戻せ戻せ」

 

 本当に吉良がいないと(ry

 

 

 

 三人であーだこーだ唸っていると俺の頭に電撃が走る!

 

「しかし我に策あり!てか思いついた!

 話し合いの場さえできればどうにかしてみせるぜ!」

 

「ほう?してその策とはなんだい?」

 

「名付けて『最低系オリ主大作戦』!」

 

「タイトルからしてすごい不安なんだけど…」

 

「まあそれでいいんじゃねェ?」

 

「適当か!……ともかく、具体的な作戦内容を聞かせてくれ」

 

 説明しよう!

 『最低系オリ主大作戦』とはよくある拙い綺麗事を並べるだけ並べ

 相手「私が悪かった」周り「オリ主マンセー!」と言わせるが如く

 ハイパーご都合主義を連発させることだ!

 

「という訳さ」

 

「わけがわからないよ…」

 

「その作戦乗ったぜ!」

 

「だから手前は適当かァァ!」

 

 ともかく、駄々をこねる吉良を無理やり説得、吉良と早乙女にはぬこ姉妹の片割れを確保

 適当に私事情は全て知ってますよーと仄めかし話し合いの場を作ってもらった。

 

 ……すごいばっさりと中略したが吉良曰く話し合いまで持っていくのはかなり頑張ったらしい。

 ちなみに早乙女は同席していない、面倒くさいしぬこ姉妹はそこまで好きじゃないからだそうで

 

 そして俺がやったこととは…

 

「うむを言わせず先手必勝さ!」

 

 ズバッズバッズバッ ブワッ!

 

「『天国への扉(ヘブンズ・ドアー)』ーーーーッ!」

 

「ちょっと待てェェェェェ!」

 

「どうした吉良?スタンド使って部屋には隠しカメラも何もない事はわかってるぞ?」

 

「そういう問題じゃねえェェェェ!」

 

「とりあえずグレアムさんには『はやてへの罪悪感>>>闇の書への憎しみ』とでも書いてと……」

 

「確かに『最低』だ……この作戦」

 

 とまあずっと俺のターン!で色々書きこんでやろうと思ったのだが…

 

「……吉良、俺たち必要無かったかも知れんね、これ読んでみ?」

 

「ん?なになに……『13歳のときにファーストキス、その時舌を入れた』

 へぇ〜このおじいさん見かけによらずやるじゃ…」

 

 バシッ!バシッ!バシッ!

 

「痛い痛い!冗談冗談だって!本命はこっちだ」

 

「……どれどれ」

 

 そこには一人の罪なき少女、八神はやてを巻き込んでしまう事への罪悪感

 復讐の為に心を鬼にしたつもりでも鬼になりきれなかった自分への懊悩

 さまざまな苦悩、疑問などが書かれていた。

 

「こんなに悩んでいる人だったらさ、俺たちみたいな部外者無しで

 はやてと直接話し合った方が良い気がするな

 きっとグレアムさんも闇の書の暴走は二度と繰り返されないと分かったら納得してくれそうだ」

 

「まあ、そうかもね」

 

「んじゃあ書き込むことは一つ!

 『今起こった事と俺たちとの話し合いについて忘れる』これで十分だな」

 

「ああ、十二分だ」

 

 

 こうして俺たちはグレアムさんの部屋を後にした。

 そしてはやてに経緯を話しグレアムさんと話し合ってもらった。

 八神家を後にするグレアムさんの顔は肩の荷が下りたのか良い顔つきをしていたそうだ。


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