ChuSingra46+1の妄想小話   作:berdysh

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右衛門七は無いといったな、あれは嘘だ。

毛色は違いますが、これはどうしようもない><;

口調が違うというのは心の声ということで見逃してくださいorz


夢の中だけでも 矢頭右衛門七

 私の隣では、愛する人が眠っている。

 

 これは夢ではなく現実。

 

 ずっと好きだった人。

 

 もしかしたら、小夜に取られるんじゃないかと焦っていたけど、私を選んでくれた。

 

 この人は優しくて、きっとこの人のことを知れば、誰もが好きになるんじゃないかと不安だった。

 

 以前の直刃しゃんと、今の直刃しゃんでは確かに違う。

 

 私と同じくらいだった剣術の腕も凄く強くなっていたし、どこか大人びていて、とても頼りになる男の人になっていた。

 

 けど、きっと何も変わらない。

 

 私は、私たちには分かる。

 

 本質は何も変わっていない、優しい直刃しゃんだということが・・・・・・

 

 もし、今の直刃しゃんがいなかったら・・・・・・きっと小夜と一緒になったんじゃないかと思う。

 

 私は仇討ちに参加して、直刃しゃんは家を守って・・・・・・

 

 そう考えると、私は小夜から、絹、無垢達から直刃しゃんを奪ったことになるのだろうか・・・・・・?

 

 以前の直刃しゃんは、別の人を愛したと言っていたから、そうとは限らないかもしれないけれど、もしそうだったのなら私は・・・・・・

 

 そんな考えを振り払うように、私は直刃しゃんに身を寄せる。

 

 今、この時を生きる直刃しゃんは私を選んでくれた。

 

 それが私にとって大切なこと。

 

 今考えても、何も変わらない事・・・・・・

 

 

 

 討ち入りまでの間、私達は夫婦としてここで過ごす。

 

 たった少しの合間。

 

 本当に短い時間でしかないけれど、私と直刃しゃんは夫婦。

 

 また、考えてしまう。

 

 もし父上が生きていたら、私達は討ち入りに参加しなくてもよかったんじゃないかと・・・・・・

 

 そうなると、私達がこういった関係になることも無かったかもしれない。

 

 けど、このままもしも逃げ出したら、また家族で、皆で暮らせるんじゃないかって。

 

 そんなことを思ってしまう。

 

 そんな考えを、きっと母上は許してはくれない。

 

 亡くなった父上も決して許さないだろう。

 

 小夜は喜んでくれるかもしれない・・・・・・絹や無垢はきっと喜んでくれる。

 

 けど、きっと後ろめたで、私は前を向いて歩いていけなくなる。

 

 きなこにも、師匠にも顔向けできない・・・・・・

 

 きなこ・・・・・・きっとあの子は元々長くはなかった・・・・・・

 

 ずっと一緒にいたから、なんとなく分かっていて、気づかないふりをしていたのかもしれない。

 

 きなこの名前が出た時の師匠は、平静を装っていてもどこかいつもと違っていた。

 

 直刃しゃんの顔も、師匠を見る目つきがどこか違うことが分かった。

 

 二人の顔を見て、ああやっぱりそうだったんだなって・・・・・・

 

 それでも・・・・・・

 

 それでもきなこを殺したのは、私・・・・・・

 

 どんな理由があっても、殺したのは、私・・・・・・

 

 そんな私に、逃げることが許されるはずがない。

 

 

 それに

 

 きっと、直刃しゃんは一緒に逃げてはくれない・・・・・・彼はきっと討ち入りに参加して・・・・・・

 

 

 それなら

 

 私は彼と共に戦い、共に最後を迎えたい・・・・・・

 

 

 

 彼の隣で・・・・・・

 

 

 仮初の夫婦でもいい。

 

 

 ここで過ごす時間は後、僅か

 

 

 だから

 

 

 彼と少しでも

 

 

 

 少しでも幸せな時間を

 

 

 

 共に・・・・・・




かなり長い間ほぼ常にきなこといて、本当にきなこの異常に気がつかなかったのか。と思ったので
本当は・・・・・・最後なんとなく気づいてたんじゃないかなぁと
妄想
けど長くない子犬が放置されて死なないってのも・・・・・・飢餓で野生が目覚めるのが早いか寿命が先か・・・・・・どんな病気だったかにもよるのかなぁ

ちなみにこのSSズはフラグ

かもしれない

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