ラスボスハイスクール 完結   作:ケツアゴ

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前回黒歌の腕を吹き飛ばしたらお気に入り数が…… 別作品のサブヒロインの一人なんでかくこっちも辛いんです! まぁ、今回でなんとか戻ればいいなぁ 今回のと混ぜてけば良かった プロットではできてたし……


勝てる訳がありませんよ

「へぇ、パーティの偵察に行くんだ。確か妹さんが居るんだっけ?」

 

「そうよ。……訳があって一緒には居られないけどね」

 

「ああ! 君はなんて最高なんだ、フリード! その復讐に燃える瞳! 黒歌! 僕も連れて行ってくれ。彼と殺し愛がしたい!」

 

黒歌の言葉にアナスタシアもグリシアの事を思い出して二人の雰囲気が暗くなる。そんな中、ジークは教会時代に撮った写真を見て狂気的な笑いを浮かべる。それによって暗い雰囲気が吹き飛ばされ、アナスタシアは思い出した様に空中に手をかざした。

 

「ヤバイのが居るから保険を掛けておきましょ。……禁手(バランス・ブレイク)”!」

 

その瞬間、黒歌とジークの体が光に包まれた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわっ! は、羽衣さん、早すぎです!」

 

獲物を三人で山分けする事で合意した羽衣達は今度は誰が柳を背負って行くかでモメだし、最終的に取り分を減らすという方向で羽衣が背負っていく事となった。もっとも、彼女の目当ては生肝だけなので損はしていなかったのだが。そして、黒歌達の所に向かう途中で戦いの空気を感じた三人はスピードを上げる。その為に背負われている柳は必死で羽衣にしがみつき、

 

 

 

 

 

 

 

「あふっ……」

 

「あっ、すいません」

 

思わず胸を鷲掴みにしてしまった。羽衣は切なげな声を上げて止まると柳を背中から降ろし、そのまま押し倒す。

 

「やれやれ、二人の目の前でとはのぅ。それはそれで興奮しそうじゃ。それで、どんなプレイを所望じゃ? お主がしたい事をしてやろう」

 

「誤解ですって! 思わず掴んじゃっただけです」

 

「掴んだ際に何度か揉まれたが? さて、二人共よ。妾は此処で楽しませて貰う。肝だけは残しておけ」

 

そう言って柳に跨りながら服を脱がしていく羽衣であったが、ゼノンによって止められる。ゼノンはそのまま柳を起こすのを手伝うように手を差し出す。そして、柳がその手をとった瞬間、ドレスの胸元から滑り込まして自分の胸に押し当てた。その光景を見てミラは真っ赤になっている。

 

「我も混ぜろ。……こっちの店は品揃えが良いな。いろいろ買ったからこれを使うぞ」

 

ゼノンがそう言って出したのは18禁な道具やコスプレ衣装。既に彼女の顔は今からそれらを使った行為をする事を妄想し恍惚となり、自らの体を抱きしめて悶えている。羽衣は既に衣装に着替えだした。

 

「さて、柳よ。メイド服に付けるオプションは猫耳と犬耳どっちが良いのじゃ? なんならキツネ耳を生やすが」

 

「……我はこの拘束具が。いや、犬耳と首輪とリードも捨てがたい……」

 

興奮した二人は柳の抵抗もあっさりと跳ね除けながら体を摺り寄せていく。だが、ようやく復活したミラが無理やり二人を引き剥がした。

 

 

「あわわわわ! だ、誰かに見られたらどうするんですか!?」

 

 

 

 

 

 

 

「濡れ場を誰かに見られるかもしれんというスリルが最高なのだ。それに、見た輩は殺せばよかろう?」

 

「見つかるかもと怯える柳を下に敷いて行う事を思うだけで、妾は興奮する」

 

 

 

 

 

「言わせてもらう! アンタらはドアホウだとっ!!!」

 

「……いや、むしろ変態でしょう。戦いが行われているんですよね? 後で好きなだけお相手しますから今は急ぎましょう」

 

 

 

 

「……言うようになったのぅ。一対一で勝ったからと調子に乗りおって。なら、今日は妾が一方的に奉仕してやろう」

 

「……今夜は二人掛りだ。あぁ! 羽衣に責められながらも我を欲望のままに蹂躙するのだな!? 妄想しただけで興奮してきた」

 

「……柳さんの色魔」

 

柳は冷たい目を向けるミラの機嫌をどう治すかという事とふたりの相手をどうするかという事に頭を悩ませながら森の奥に進んでいく。すると、既に勝負がつこうとしていた。

 

「クスクスクス。終わりだね、美猴。ボクとフリードの戦いを邪魔した罰だよ」

 

「お、落ち着けぃ! って、やべえのが……」

 

美猴は言葉を発しようとしたが出来ないまま終わる。彼の頭があった場所にはミラの足が振り下ろされており、周囲に血や中身をぶちまけていた。

 

「う~ん、50点? ……あれ? なんか変な感じが」

 

ミラは手についた美猴の血を舐めて口に合わなかったような顔をした後、首をかしげる。その後ろからは龍殺しの力を持つ魔帝剣グラムを携え、計六本腕全てに剣を持って彼女に切りかかる。全ての刃がミラの首へと迫っていき、

 

 

 

「ミラ、一人で先に行くな。お前だけで終わらせたら暇潰しにならん」

 

「ガッ!? ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!? 痛い! 痛いぃぃぃぃっ!!」

 

ジークの腹と胸をミラとゼノンの手が貫通した。彼女の体から神器によって出現した四本の腕が消失し、残った腕はゼノンによって引きちぎられる。ブチブチという音と共に彼女の肩から先が無くなり、傷口から止めど無く血が溢れ出した。ゼノンは悲鳴を上げて転げまわるジークを無視すると引きちぎった腕をミラに渡し、自分は六本の剣を回収しだす。

 

「あっ! 半分は私に下さいよ! 溶かして体の一部にするんです! 二人は今夜たっぷりと可愛がってもらうんでしょう!?」

 

「良いではないか。それとこれとは話が別だ。それに、我はコヤツらの肉は食わん。なら、これを貰っても……ちっ!」

 

ゼノンは手に持った剣を地面に投げ捨て、忌々しそうに舌打ちをする。二人の目の前では美猴とジーク。そして、六本の剣が溶ける様に消え去っていった。

 

「やれやれ、偽物か。この感じ、アザゼルの孫が何かしたな。奴の力を感じる」

 

「ぶぅ~、どうりで味がイマイチだったはずですよ。仕方ないですね、今夜キスくらいまでは参加させてくださいよ?」

 

「柳に頼め。今はほれ、猫と戦っておる」

 

二人の視線の先では両腕を失った黒歌と戦う柳の姿があった。羽衣は余興のつもりなのか彼におぶさりながらその腕を封じている。柳と黒歌は足技だけで戦っていた。なお、邪魔だと判断されたのかヴァーリ達は気絶させられていた。

 

 

「あ~、もう! 最上級悪魔クラスの私と同条件で戦えるって、貴方何者!? 人間じゃないでしょ!?」

 

「ま、まだ人間です! ……四捨五入すれば」

 

「あっ、やっぱり人間辞めてるんだ。ねぇ、大人しく帰るから此処は見逃してくれない? 煩いのは気絶してるし、そこの岩陰でイイ事してあげるから♪」

 

黒歌は胸元を更にはだけ、誘惑する様に屈む。だが、柳は狙いやすくて丁度いいとばかりに顔めがけて蹴りを放った。黒歌は間一髪回避したもののバランスが取れずに尻餅をついてしまった。

 

「ちょっ、ちょっと! 普段からそんな美人を侍らしておいて、こんな美女の誘いを断るの!? っていうか、紳士そうなのに女の顔を平気で狙えるのね……」

 

「いや、美人が傍にいるので貴女の誘いに興味が沸かないだけですよ。だって、彼女らの方が好みですし惚れていますから。あと、敵には容赦はいたしません。それに、貴女は偽物……いや、分身ですか?」

 

「……あ~あ、バレちゃったか。そうよ、アナの生まれ持った神器が最近禁手に目覚めたのにゃ。それで、もしもの時も安全にになるって訳。まぁ、痛みや記憶の一部が本体にフィードバックするから後が怖いけどね。……じゃあね~♪」

 

黒歌はそう言うと地面に溶ける様に消えていった……。

 

 

 

 

 

 

 

「さて、帰りますか。羽衣さん、そろそろ降りてください」

 

「むぅ。もう少し間近でお主を感じておきたかったのじゃがの……」

 

柳に降りる様に言われた羽衣は渋々その背中から降りていった。

 

「まぁ、良い。……今夜が楽しみじゃな。あっ、言っておくが、妾らが勝った場合……避妊はせんからな」

 

「えっ!? ちょっ!?」

 

羽衣は柳の耳元で悪戯気に囁くと軽やかな足取りで鼻歌を歌いながら歩いて行った。後に残された柳は覚悟を決めた様に呟く。

 

 

 

 

「……頑張らないと。まだ今の生活に未練ありますからね。とりあえずアザゼル総督に相談を……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……さて、作戦通りじゃな。ゼノン、今夜は期待できそうじゃぞ」

 

「作戦取りだな。流石だ女狐!」

 

「わ、私も少しくらい混ぜてください!」

 

彼の覚悟は彼女らの計算の内だったらしい……。




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