ラスボスハイスクール 完結   作:ケツアゴ

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フェイト買いました ムズっ!! 最初の人形に負けたよ! 勝ちたかったぁ~


停止結界のヴァンパイア
私達には女難の相が出ているようです


色取り取りの花が咲き乱れる花畑で、一人に少女と男性が戯れていた。男性は花の冠を作ると、少女の頭にそっと乗せ、優しくその頭を撫でる。

 

「ほれ、似合ってるぞ、アナ。まるで、お姫様だな」

 

「ありがとう、お祖父ちゃん。あのね、私、お祖父ちゃんの事大好き!」

 

「おう、お祖父ちゃんもお前の事が好きだぜ。お前は俺の宝だからな。……ちなみに、俺とコカビエルじゃ、どっちが好きだ?」

 

「じゃあ、お祖父ちゃん。私とグリシア、どっちが好きなの?」

 

「……こりゃ、一本取られたな」

 

男性はそう言うと孫娘を優しく抱え上げた。慈しむような笑みを向けながら……。

 

 

 

 

 

「夏ですねぇ。太陽が眩しいですよ」

 

サンサンと降り注ぐ太陽。押し寄せる波の音。柳達一行は休日を利用してバカンスに来ていた。ゴミ一つなく綺麗な浜辺には静かに波が押し寄せている。しかし、海水浴場には打って付けな場所にも関わらず、柳達以外には誰も居ない。

 

「……アロハシャツにハーフパンツとは。せっかくの海だというのに泳がん気か? 全く、我が何の為にこの世界を手に入れたのやら……」

 

「まぁまぁ、ゼノンさん。せっかくのバカンスですから落ち着いて。……近すぎます」

 

泳ぐ素振りを見せない柳に対し、不満そうにゼノンは近づいていく。先程まで泳いでいたのか、肌や髪からは水滴が滴り落ちている。ゼノンはその白い肌を強調する様な黒ビキニを纏い、日光浴をしている柳に向かってズイっと身を乗り出す。小さめの水着を着ている為に谷間が強調されている胸が柳の目前でプルプルと揺れていた。

 

「何を恥ずかしがる理由がある。昔はよく、四人で風呂に入っただろう」

 

「……何年前の話をしているんですか。今はもう入っていないでしょう?」

 

 

 

 

 

「ならば、後で入るとするかの。向こうに丁度良い温泉があったぞ」

 

「柳さん、お背中お流しします」

 

二人の会話を聞いていたのか、突然の提案をして来たのは羽衣だった。その後ろからは水色の水着を着たミラの姿が有り、恥ずかしそうに羽衣の後ろに隠れている。

 

「……なんて格好をしているんですか。まぁ、目の保養になりますが」

 

「何を言う。水浴びなのだから服を脱ぐのは当たり前じゃろう? なに、この場にお主以外の男はおらん。なら、別に良いじゃろ?」

 

ミラが見た目年齢相応の水着なのに対し、羽衣は何もまとわずに堂々と立っていた。ゼノンよりも大きめの胸を揺らし、柳は何処も隠そうとせずに居るその姿に赤面しつつも視線はその姿を捉えていた。

 

「男どころか人っ子一人いませんが……。街があったような跡が向こうに見えますが生物のの気配は察知できませんし。……考えないでおきましょう」

 

「何だ、我がお主の為に用意した世界に不満でもあるというのか? ……温泉か。酒はあるのだろうな?」

 

「極上の清酒を用意しておるぞ。ツマミもな」

 

「! ならば、すぐ行くぞ。柳、ついて来い!」

 

「……はい」

 

もはや抵抗しても無駄だと悟った柳は大人しく三人について行った……。

 

 

 

 

 

 

「はふぅ~、いい湯じゃのぅ。日頃の疲れが溶けていくわ」

 

「酒も進む。おい、貴様ら。折角の温泉なのになぜ水着なのだ? 柳はともかく、ミラ。貴様が正体を現した時は服など着ておらんだろう」

 

温泉に浸かるゼノン達の横では水着の柳の背中を流す、同じく水着姿のミラの姿があった。ちなみに、羽衣とゼノンはタオルすら纏っておらず、全裸である。ゼノンに対し、ミラは顔を赤らめながら返事をした。

 

「だ、だって、この姿になった時は羞恥心が湧くんですよ。それを言うなら羽衣さんだって本当は服を着ていないじゃないですか」

 

「ほぅ、ならば家の中だけでも裸で過ごそうか? そうすれば、流石の柳でも我慢できんじゃろうからな」

 

「……やめてください。そういえば、ミラ。ゼノヴィアさんが悪魔になったらしいですが、何をしたんですか?」

 

「え~と、適当に痛めつけた後、神の不在を根拠付きで教えました。その時に私の邪気が傷口から侵入しましたけど、教会側に憎悪が湧いただけなので大丈夫ですよ。もし柳さんに向かってきたら私が殺しますのでご安心を」

 

「ミラは良い子ですね。期待していますよ」

 

天使のような笑顔で悪魔のような事を言うミラに対し、柳はその頭を優しく撫で、ミラは嬉しそうに頬を赤く染めている。

 

 

 

 

 

「……やはり、ロリコンなのか? 確か、ミラが人間に化ける場合、一定の年齢に達すれば化けれる年齢も一定増えるが……。ミラはまだ成長しておらんが、そろそろ成長できる頃だな。しかし、このままだとあの年齢のままでいそうだな」

 

「いや、あれはシスコンじゃろう。死んだ妹と重ねておるのではないか? どちらにしろ面白くないのぅ。練習ついでに今夜襲うか?」

 

「……我はどちらかというと襲われる方が……」

 

「……趣味が合わんの」

 

ミラと柳が仲良く話をしている傍で、柳の貞操が危機を迎えようとしていた……

 

 

 

 

 

 

 

「柳は留守か。仕方ない、リアスの顔だけでも見て帰るとするか」

 

柳達がバカンスに出かけている頃、ライザーが柳の家を訪ねていた。チャイムを何度流しても返事がない事から留守と判断したライザーが駒王学園へ向かおうとすると、見覚えのある人物が近づいてくる。その特徴的な銀髪は先日出会った、友人の友人である。

 

「堕天使の仲間がこの街にいたらリアスが五月蝿いぞ。それと、柳なら留守の様だ」

 

「そうか、残念だ。ああ、安心してくれ。俺は今度ある会談の下見の為に来たんだ。学校で行われるから先に柳に会おうと思ったんだが……。仕方ない、弟子の顔でも見て帰るか。学園の見物のついでに出会っても不可抗力だしね」

 

「まぁ、それなら出会った時に話をしても何も不思議はない。上も何も言わないだろうさ。……ところで、君は誰の被害者だ? 俺はミラ様だが」

 

「……羽衣だ」

 

「ああ、うちの眷属はボコボコにやられた後、彼女に対して百合百合しい態度をとるようになったよ」

 

二人は無言でしっかりと握手をし、お互いの不憫を嘆きあう。そして、今も被害に遭ってるであろう友人を思い、自然と涙がこぼれた……

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ~、つまりませんわ。小猫ちゃんはイッセーさんと一緒、リアスは愛しの婚約者と一緒。私だけ一人だなんて……。柳さんが居て下さったら良かったのに」

 

寂しそうに溜め息を吐く朱乃の目の前には、リアスの顔を見にきたライザーに一緒に泳いで行かないかと誘われ、今現在、リアスにサンオイルを塗っているライザーの姿があった。

 

「そう、そこよ、ライザー。上手ね。……次は前に塗ってみる?」

 

「ま、前だと!? う、う~む、婚約前にそこまでして良いのだろうか?」

 

今までプレイボーイで過ごしてきたライザーでも本気で好きになった相手に対しては純情になるらしく、リアスの言葉に葛藤し、そんなライザーを見てリアスは楽しそうにクスクス笑っている。

 

「周りに皆が居るのが恥ずかしいのなら、物陰に行かない? ほら、あそこに用具室があるわ。ほら、あの中でゆっくり……」

 

「ぶはぁっ!」

 

水着を外した状態で擦り寄ってくるリアスに耐え切れず、ライザーは夥しい鼻血を流して仰向けに倒れる。その顔は、気絶してもなお、どこか本望だという感じがするものだった……

 

 

 

 

 

 

「うむむむ、やはり恥ずかしいな」

 

リアス達がプールで騒ぐ中、先日リアスの眷属になったゼノヴィアは一人用具室の後ろで悩んでいた。体のあっちこっちに包帯を巻いてはいるものの、その魅力的な肢体に合う水着を着ている。オカルト研究部の部員だけでプールを独占するから、良かったら来るようにと言われ、初めて水着を来てみたのだが、どうも気恥ずかしくて皆の前に出ていけない。彼女が迷っている中、突如声がかけられる。彼女が待ち望んでいた人物から……。

 

 

 

「やぁ、君は泳がないのかい?」

 

「! 会いたかったぞ!」

 

声を掛けてきたのは銀髪の青年。先日であった白龍皇ヴァーリだ。ゼノヴィアは彼の姿を見るなり、その胸に飛び込む。突然の事に混乱したヴァーリに対し、ゼノヴィアは彼の顔を見ながら告げた。

 

「なぁ、いきなりで悪いのだが……私と子供を作ろう。大丈夫、好きになってくれとも、責任取れとも言わない。ただ、子作りさえしてくれれば良い」

 

ゼノヴィアはそう言うとヴァーリの手を取り

 

 

 

「さぁ。好きなだけ触ってくれ! お尻が好きなのだろう? ケツ龍皇はお尻が大好きだと聞いているぞ」

 

自分の尻へと持っていった……。

 

 

「や、やっぱりその呼び方かぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! ……しかも、噂になっているのか」

 

『ふぉっふぉっふぉ、朝ごはんはまだかのぅ?』

 

ヴァーリの胃袋が崩壊するまで、あと×××ケツ龍皇。

 

 




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