二人の吸血鬼に恋した転生者   作:gbliht

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投稿遅くなりました。

やはり少し、読みづらいかもしれませんが何か文を上手く書くこつ等があればアドバイスください。



第三話 白銀の狼

Side鏡夜

女の子こと紫ちゃんを助けてから、どうしてあんな所にいたか聞いてみたところ、紫ちゃんは修行途中にあの妖怪共に襲われたようで、あと少しで殺されそうになっている所を俺に助けられたということらしい。そんな感じで、なぜあんな所にいたかなどを聞いていたら、急に紫ちゃんが、なにか助けてくれたお礼をしたいと言ってきたので、

 

「じゃあ、君が一人前になるまで一緒に修行をしようよ」

 

と言った所、少し驚かれたが、彼女は微笑みながら

 

「はい、分かりました。これから、よろしくお願いします」

と言ってくれた。なので、俺はさっき空中で見えた人里を拠点にして修行をしようと言ったとこ

ろ・・・・・・

 

「あの~鏡夜さん?私、妖怪なんで人里に行くのはマズイと思うんですが・・・・・・」

 

「えっ?紫ちゃんって妖怪だったの?」

 

「あれ、自己紹介の時に言ってませんでしたっけ?私は境界を操るスキマ妖怪ですよ」

 

「今初めて聞いたんだけど」

 

と、紫ちゃんが妖怪だという新事実を知った。

 

(さて、じゃあこれからどうしようか、紫ちゃんは妖怪だから人里に入れないし、かといって行く宛なんかどこにもないし)

 

などと考えていたら紫ちゃんが

「鏡夜さん、私、妖怪なんですけど驚かないんですか?」

 

と、紫ちゃんが言ってきたため俺は

 

「いや別に、あ、でもこんな可愛い妖怪がいることは驚いたかな」

 

と、俺が真顔で言うと、紫ちゃんは顔を真っ赤にして俯いてしまった。

 

ちなみに、紫ちゃんの容姿は、髪は金色、服装は紫を基準とし袖の部分が白の和服だった。

 

そして、また俺はこれからどうしようかと考えていたら、紫ちゃんが真っ赤な顔を元に戻して、疑問があるような顔をしながら、

 

「鏡夜さん、もしかして行く宛がないんですか?」

 

と、聞いてきたため、俺は

 

「あぁ、今、人里に向かおうとしたけど紫ちゃんが妖怪じゃあ人里に入れないし・・・・」

 

などと、考えていることそのまま口に出してしまった。

 

「うっ!!すみませんわたしのせいで・・・・」

 

と、紫ちゃんが泣きそうになりながら言ってきたので

 

「ん?あぁ、いやいや紫ちゃんせいじゃないからね、お願いだからそんな泣きそうな顔しないでぇぇ!!」

俺は大慌てで泣きそうになっている紫ちゃんを慰めた。が、紫ちゃんはそれでも泣きそうになりながら

 

「だって、ぐすっ、私のせいで、ぐすっ、鏡夜さんが人里に行けなくなってしまいましたし・・・・・・」

 

「大丈夫、人里にいけないぐらい、俺は別に平気だから」

 

「でも・・・・・・」

 

「それよりも、これからどうするか考えよ、ね?」

 

と、俺は紫ちゃんの言葉を強引に遮り、そう笑顔で言うと、紫ちゃんも徐々に泣きそうな顔からいつもの顔に戻っていった。若干まだ泣きそうになってるけど・・・・・

 

「さて、でも本当にこれからどうしよっか」

 

などと、俺が言うと

 

「なら、鏡夜さん、私のわがままなんですけど、このまま、この森で修行しませんか?」

 

「う~ん、別にそれでいいんだけど、でもどこでする?」

 

「それなら、私が修行中に見つけた洞窟に行きませんか?近くに川もありましたし、そこなら修行にもってこいだと思うんですけど」

 

そう紫ちゃんが言ってきたので、俺は少し考え

 

「うん、それなら修行にちょうどいいね。じゃあ、そこまで案内してくれる?」

 

と、俺が紫ちゃんにそう言うと紫ちゃんは笑顔で

 

「はい!!」

 

と、元気に返事をし、笑顔になった紫ちゃんと会話をしつつ、俺達は修行地点に向かって行った。

 

 

 

「そういえば、なんで鏡夜さんは、私の所にこれたんですか?結構、森の奥の方にいたんですけど」

 

俺達は今洞窟に向かっていたのだが、その途中、紫ちゃんがそんなことを聞いてきた。

 

「えっとねぇ、なんて言えばいいのかな?森で修行していたら女の子の悲鳴が聞こえてね、それで駆けつけたら紫ちゃんが襲われてる場面に遭遇できたってかんじかな?」

 

と、俺は嘘と真実を混ぜてごまかした。

 

「へ~そうだったんですか、ちなみになんの修行をしていたんですか?」

 

俺は、そんなことを聞いてきた紫ちゃんにどう答えようか少し考え、さっき妖怪たちが言っていた霊

力と言うものを思い出し、

 

「・・・・実はね、霊力の扱い方の修行をしていたんだ」

 

と言った、すると紫ちゃんは、

 

「え?でも鏡夜さん霊力がないですよね?」

 

「いや、無いんじゃなくて多分まだ自分の霊力に気づいてないだけだと思う」

 

「・・・・そうですか」

 

そう言った後、紫ちゃんは何かを考え始めて黙ってしまった。

 

 

 

 

 

そんな感じで数時間歩いた後、洞窟の近くの川までやってきた。もう、既に日もほとんど傾いており、あと一時間もすれば夜になってしまうぐらいの時洞窟が見えてきた。

 

「鏡夜さん、あれが例の洞窟です!!」

 

と、洞窟の方に指をさしながら笑顔の紫ちゃんがそう言ってきた。そう言われた俺は紫ちゃんが指さした方を見るとそこには縦が大体5~6m、横が大体6~7mの真っ暗な洞窟があった。

 

「さぁ、鏡夜さん中に入りましょう」

 

そう言いながら、先に入ろうとする紫ちゃんを

 

「ちょっと待って紫ちゃん、俺が先に入るから」

 

と紫ちゃんの肩をつかみ後ろに下げ、俺は暗闇での見える限界を無くし、夜でも日中のように見えるようにした。

 

(入口の近くには敵や危ない物はないな・・・・・)

 

それを確認した俺は紫ちゃんと一緒に洞窟の中に入って行った。洞窟内に入ってまず俺は紫ちゃんにこの暗闇の中でも見えるかと聞いてみたところ、

 

「鏡夜さん、私は妖怪ですよ?このぐらいの暗闇は平気です」

 

と胸を張って言われてしまった。

 

(確かにそうだ)

と俺は内心思いつつ歩いていると、大体4~5m程で洞窟の奥についてしまった。奥についた俺たちは腰を下ろしこれからどうするか話し合った。

 

「じゃあ、これからどうする?とりあえず修行は明日から始めるとして、食料の事なんだけど・・・・」

 

「私は、水は持っていますが食料は少ししか持ってないですね」

 

そう言い、紫ちゃんは腕を縦に振るといきなり空間が割れ、中は目玉らしきもの大量にある空間が広がっていた。

 

「紫ちゃん、それは何?」

 

「これが、私の持つ境界を操る程度の能力です」

 

と、言いながら空間の中をガサゴソと漁っていると、何かを掴み取り出した。

 

「紫ちゃん、これ何?」

 

「え?水と食料ですけど・・・・」

 

そう言った紫ちゃんは疑問を持った顔をして首をかしげていた。

 

俺の目の前に置かれていたのは、まず水は水なのだが、色が茶色で濁っていた。そして食料は少しカビのような物がついた生肉だった。

 

「ねぇ、紫ちゃん?君はもしかしてこれを食べるつもりだったの?」

 

「はい、そうですけど?」

 

「紫ちゃん、この二つは絶対食べたり飲んだりしちゃだめだよ」

 

「え!?なんでですか?」

 

「こんなの、食べたらお腹壊しちゃうから」

 

と言うと、紫ちゃんは渋々といった様子で納得し、水と食料を空間の中にしまった。

 

 

 

 

 

「さて、じゃあ紫ちゃん、俺は食料を取ってくるから少しの間待っててね」

 

あの後、俺達は食料をどうしようかということになり、結局山の中にいる動物を狩ってそれを食べようということになった。

 

「はい、わかりました。鏡夜さんも気を付けてくださいね」

 

「わかった、じゃあ行ってくるね」

 

俺はそう言うと、足に力を込めて森に向かって駆け出した。

 

(さて、どうやって獲物をみつけようか)

 

と考え、最終的に視力の限界を無くし、空中から獲物を見つけることにした。

 

(・・・・・いた!!)

 

俺は、今眠りにつこうとしている猪に向かって突進し、首をへし折った。

 

(生きるためとはいえ、動物を殺すのは気が引けるが、すまない)

 

と心の中で謝りつつ、俺は猪を洞窟に持ち帰るため担ごうとしたら突然・・・・・・

 

「ウオオオオオオオオオン!!」

 

と、背後から狼の遠吠えが聞こえた。

 

「!?」

 

俺は驚きつつも背後を見るとそこには、満月をバックにし、崖の上で凛とした姿で佇んでこちらを見ている白銀の狼がいた。

 

 

 

 

Side紫

私は一人寂しく洞窟の中にいた。

 

(今日は内容の濃い一日だったなぁ。妖怪に襲われ、追いかけられまたし。鏡夜さんと言う何も力を持たないような人が妖怪三匹を一瞬で倒したり、本当に内容の濃い一日だったなぁ)

 

と、内心考えつつボーとしていたら、今日の妖怪達に襲われた疲れが出てきたのか段々と眠気が襲ってきた。

 

(鏡夜さん、遅いな~早く帰ってきてくれないかな)

 

と考え、うつらうつらとしていると、

 

「ウオオオオオオオオオン!!」

 

狼の遠吠えが聞こえてきた。

 

「!?」

 

私は驚き、眠気など吹き飛んでしまった。

 

(唯の狼の遠吠えなのになんなんでしょうか、この不安は)

 

私は、鏡夜さんなら大丈夫だろうと思ったが、不安はなくらなかった。

 

(鏡夜さん・・・・・・)

 

私は、私を助けてくれた命の恩人の帰りを外で待つのだった。

 




どうだったでしょうか?

次回はバトルパートです。

感想、アドバイス等お待ちしております。

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