Angel Beats!~ちょ、俺まだ死んでないんだけどオオオオオオオオ!!~   作:日暮れ

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色々と無茶苦茶になってしまいました十一話です。

あと一話くらい続きます。


第十一訓

 ……そろそろ、かな。

 

「うーし、テメーら座れー。自分勝手に立って歩いてるヤツは俺が財布の中身抜き取ってやるからなー」

 

『アンタが一番自分勝手じゃねぇか!!』

 

 戦線メンバーと一般生徒を座らせる。

 

「えーと、先に言っとくがカンニングは禁止な。やるんならバレないようにやれー。バレたら俺まで怒られんだかんな?」

 

『もうおよそ教師の言葉とは思えねぇよ……』

 

 だって俺本当は教師じゃねぇもん、ってかまたお前か。いつもいつもツッコんできやがって何なんだ?

 

「えーと、物理のテストな。せいぜい頑張れー。……開始」

 

 俺の一言で生徒たちが答案用紙を広げ、問題を解いていく。

 

 さぁ、始まった――俺たちのオペレーションが。

 

 

「…………くぁあ」

 

 ……しっかし、テストの監督ってのはヒマでしょーがねぇな、テスト始まって二十分経ってるってーのにまだ終わりやがらねーし。

 

 えっと……答案回収の時に日向が何かやるんだったよな……

 

 アイツ絶対スベるな。

 

 ってかそもそも、俺が言った案をもしあのクズ(竹山)が採用したらだよ?

 

 《地球上で物体が落下するときの加速度は約何m/s2か。》《A.天上女学院! イケナイ生徒会長編 ~生徒会長っていつも放課後ナニしてるんですか~》とか……

 

 やっべーよマジやっべーよ。いや何がやっべーってこんなそれっぽい題名ポンって出てくる作者の脳内がやっべーよ。

 

 いや別によく見るとかそんなんじゃないよ? 作者学生だしまだそういうのは早いしね? ホントだよ?

 

 

 キーンコーンカーンコーン……

 

 テストの終わりを告げる鐘が鳴り響く。

 

 ……やっと終わったああああ!! 先生ダッリィィィィィィ!!

 

「うーい、じゃあ後ろからさっさと集めろやコラ」

 

『コラって何だ俺ら生徒だぞ!?』

 

「……お前俺に律儀にツッコまなくてもいいんだぞ? 俺にツッコんでたら主要キャラ扱いされると思ったら大間違いだからな?」

 

『………………』

 

 やっぱそれ狙いかアホめ。甘いわ!!

 

 

 答案用紙が続々と前に集まっていく。

 

 ……そろそろか……

 

日向「…………くっ……!!」

 

 一体どうやってスベるのか見せて

 

日向「たっ……ただいまー○鳩!」

 

 …………!!

 

ゆり「は? アイツ何言って」

 

立華「――――!!!」 

 

 その瞬間、立華が立ち上がる。

 

 ……この手があった。

 

立華「――クックック……よく戻ったか我が半身よ……待ちかねたぞ。さぁ……我に生贄を捧げよっ!」

 

ゆり「………………は?」

 

日向「おー、ハラ減ったか○鳩?」

 

立華「フッ……○鳩とは仮の名にすぎぬ……我が真名はレイシス・ヴィ・フェリシティ・煌……! 偉大なる夜の血族の真祖なり……」 

 

 立華は()()()()()()()()()()かのように中二的セリフを繰り出してくる。

 

 その隙に竹山が答案をすりかえた。

 

 とりあえずは完了だな。

 

ゆり「……っ!!」

 

日向「おー今作るからララララララララララララァァァァァ!!!???」

 

 !? 日向の身体が突然椅子ごと浮き上がって――!!!

 

日向「どぐうあぁぁぁ!!」

 

 天井に激突した!!!

 

 いーつーもひーとーりーであーr

 

日向「ぐぶあぁ……」

 

「日向ァァァ!!!!」

 

『おいおい何だよ』

 

『飛んだぜ!? 何か変なこと言った途端』

 

『スゲェ……』

 

 

「……おいおいアレは少しやりすぎじゃねぇか……?」

 

ゆり「あなたたちがミスしたときのために椅子の下に推進エンジンを積んでいたのよ。どうだった日向くん? ちょっとした宇宙飛行士気分は」

 

日向「俺ミスしてねぇだろちゃんと天使の気ィひけてただろ!!!!」

 

ゆり「あなたのは……なんかヤバイ雰囲気だったから自己判断で飛ばしただけよ。何か文句でも?」

 

日向「うぐっ……何もいえない……っ」

 

立華「ねーあんちゃんまだー?」

 

ゆり「ホラあなたのせいで天使が何か違うキャラに目覚めちゃったじゃない!! どうしてくれんのって可愛いなこの娘!! 持って帰っていい?」

 

日向「鼻息荒ぇよダメだ嫁になんか絶対にださねぇ!!」

 

「おい落ち着け。あー……立華? ちょっとやりすぎだ元に戻れ、な?」

 

立華「……あなたがそう言うなら…………………………」

 

 おい何でちょっと落ち込んでんだよクールキャラ嫌なの? キャラ変えたかったの!?

 

 立華は何か暗いオーラ纏いながら席に戻っていった……

 

ゆり「チっ……作戦成功、じゃ次は高松くんがみんなの気をひく役ね!」

 

 おい舌打ちすんな違うキャラだったろーがあんなもん。

 

高松「っ!? そ……それは日向さんの役割では?」

 

ゆり「オオカミ少年の話、知ってる?」

 

高松「繰り返させるウソは、返って信憑性を失っていく……」

 

ゆり「そーいうわけ♪」

 

 まさかそのために人数揃えたってわけじゃあ……

 

ゆり「さあぁね……?」

 

 だから心読むなプライバシーもクソもねぇなこの女!!

 

高松「じ、辞退を!!」

 

ゆり「やれ」

 

高松「」

 

日向「……諦めて飛んでこい。そして天井に激突しろ?」

 

 おっかねぇ……俺先生でよかったわ……

 

高松「っ絶対全員が注目する何かを考え出さなくてはぁ!」

 

竹山「あの、次の回答はどのように?」

 

「……いーなお前は楽で。持ってるいかがわしいビデオの題名延々と書くだけでいいもんな?」

 

竹山「書いてませんよ!! それにこっちだって大きなリスクをはらんだ任務を帯びてるんですよ!?」

 

高松「では代わってください」

 

竹山「イヤですよ!」

 

日向「やっぱそっちのがいいんじゃねーかくじ運がよくてよかったなぁ!?」

 

「そーだそーだ!」

 

竹山「これは僕にしか出来ない神経のいる作業なんだ!! そっちは飛ぶだけで頭使わなくていいじゃないですか!!」

 

「そーだそーだ!」

 

日向「んだとこっちはバカってかアァン!!??」

 

「そーだそーだ!」

 

ゆり「ゴゥルァァァァァアアァァァ!!! 喧嘩するなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「そーだそーdすみません」

 

立華「…………」

 

 そのバカでかい声を注意しに来るつもりなのか、不意に天使が立ち上がった。

 

ゆり「やっば」

 

立華「…………」

 

 これは俺がフォローすべきだな。

 

「おいオメーらうっせぇぞ!! ロリとショタの魅力なんてこんなとこで語るんじゃねえ!!」

 

日向・ゆり「語ってねぇぇぇ!!!!」

 

 

 ……本日二回目のテスト、教科は世界史。

 

 答えは『地球は宇宙人に支配されている』という体で答えるらしい。ごめん立華。先生がしっかりしてなくて。 

 

 

 ――キーンコーンカーンコーン……

 

「うーい、じゃあ後ろからぱっぱと集めろー。一番遅いやつモモパーンッな」

 

『……………………』

 

 うむ。ツッコまなくなったな。

 

高松「……やるしかない、か」

 

 突然高松が立ち上がる。一体何をするつもりなんだ……?

 

高松「先生、実は私――」

 

 ……………………………………………………………………

 

高松「――着痩せするタイプなんです!!!!」

 

 そういって制服を脱ぎ、ムダに鍛え上げられた肉体を見せつけてくる……が、 

 

 

 ………………激しくどーでもいいいぃぃぃいいぃいぃぃぃぃぃぃいいぃいぃぃいいぃ!!!!!!!!

 

 んなの今カミングアウトすんなよ! もっと他になかったのかアホ丸出しか!

 

高松「………………どうですか?」

 

「いやどーですかって言われても」

 

『……実は私も!! 着痩せするんです!!』

 

 ……は?

 

『ワタシも! ホントはバスト80あるんですよ!?』

 

 いや、ちょっと待

 

『アタシも!!』

 

『ウチも!』

 

『わたくしも!!』

 

 え? いやっえっと

 

『『『こんな私をどう思いますか!?』』』

 

「知るかクソッタレぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」

 

 

「……おい高松、お前ナニ胸を気にする婦女子味方につけてんの? 暴徒だよあんなもんオ○ム心理教か!」

 

高松「フッお分かりいただけましたか……コレが私の頭脳プレイです!!」

 

日向「いや完全に偶然だろ」

 

大山「あはは、アレは流石の僕もビックリしたなー」

 

 流石ってどの口が言ってんだ。

 

 あの後全員に白衣掴まれて収まるのに十分くらいかかったぞ……女こえぇ。

 

「ってか何で俺に胸のこと相談すんだ知るかよんなこと」

 

高松(鈍感ですね)

 

日向(鈍感だな)

 

大山(この先生なぜか女子生徒に異常なくらい人気なんだよね……)

 

竹山(うらやましい……)

 

ゆり「……っ!!」

 

「いって! おいテメェ何人のこと蹴ってんだ。銀さんなんかした?」

 

ゆり「あら、悪かったわね」

 

 コイツ謝る気ねぇな何でこんな怒ってんの?

 

ゆり「それより、高松くんがうまくいったせいで高松くんの席の推進エンジンが無駄になっちゃったじゃない!」

 

高松「それがなによりじゃないですか。結果誰も苦しい思いをしなかった……!」

 

 肉体を誇らしげに見せつけるな高松! なぜムダに鍛えている……?

 

「おい高松ここに約一名苦しい思いした人がいるんだが? てかいい加減上着ろ」

 

ゆり「まぁともかく、今回も首尾はバッチリね! クz……竹山くん」

 

竹山「やっとまともに竹山って呼んでくれた……! ではそろそろクライス」

 

ゆり「調子にのんな」

 

竹山「ハイ」

 

 ……女こえぇ。

 

 んなことを考えてる途中に仲村がおもむろに俺のほうを向く。何だ!? また心読まれたか!?

 

ゆり「じゃあ、次は先生! 行ってみましょうか!」

 

 は!? 何で俺が!!

 

大山「うわやった当たらなかった! けど何か見せ場を取られた気がするよ? アレ?」

 

日向「あ? そんな予感どうでもいいだろうが気にするなよ」

 

大山「そんな! 僕の身にもなってよ! そっちは肉体的なダメージで済んだかもしれないけど、僕はメンタルのダメージがすごいよ!? だって! 出番取られるのなんて初めてだよ!? しかもそもそも出番なんてあまりないんだよぉぉ……」

 

日向「っハハひ弱なヤツめ、人生経験としては丁度いいだろ」

 

大山「僕は!! 日向くんと違って出番がない時に無理にでしゃばったりしない!! 自分の少ないシーンを全力で演じきってるんだよ!!」

 

日向「何だと!? 俺が出番だけあって適当に流してるダメキャラだとでも言うつもりかよ!?」

 

 ってかお前ら何やってんの? ねぇ!? それ以上はちょっとヤバイからやめような!? な!?

 

ゆり「ゴゥルァァァァァアアァァァ!!! この小説のヒロインは私なんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「誰もんなこと聞いてねぇよ!!!!」

 

立華「…………」

 

 そのバカでかい声を注意しに来るつもりなのか、不意に天使が立ち上がった。

 

 あれ? なんかこれデジャヴ。

 

 やっべフォロー!!! 早くしないと!!!!

 

「おいテメーらァァァァァァァ!! テレビを見るときは部屋を明るくして離れて見やがれ!!」

 

日向・ゆり「何の話をしてんだよ!!!!」 

 

 

 ……本日テスト三回目、教科は英語。

 

 答えは全てカタカナで答えるらしい。小学生か!!

 

 

 ――キーンコーンカーンコーン……

 

 はぁ……めんどくせぇ……

 

「……後ろから答案前にまわせー」

 

 続々と答案が前に集まっていく。

 

 ……うん。全列集まったな。

 

「じゃあ答案俺に渡……す前に。仲村、立て」

 

ゆり「? ……はい」

 

 仲村が机の隣に立つのを確認して、俺は仲村の目の前に歩いていく。

 

 仲村との距離は――ほんの十数センチ……

 

ゆり「は!? え? ちょ、何を――っ!」

 

 仲村の肩を掴み、

 

「――好きだ」

 

 言葉を、紡いだ。

 

 

『『『ええええええぇぇえええぇぇえぇぇえぇぇぇえぇぇえぇ!!!!!?????』』』

 

『ウッソまじ!? 先生が仲村に告白したぜ!?』

 

『仲村さんは俺が狙ってたのに……クソぅ!!』

 

日向「銀さん、何を血迷って!!」

 

高松「っ……」

 

 おー沸いてる沸いてる。とりあえず作戦成功。ここでネタバラしっと……

 

「……なーんつって! ドッキリ大成――」

 

『先生はやっぱり仲村さんみたいな人がいいんですか!?』

 

「は?」

 

『何で私じゃダメなんですか!!!!』

 

「え? ちょ」

 

『先生!!』

 

『先生!』

 

『先生……』

 

『銀時先生!』

 

『坂田先生!!』

 

 みんなが俺の白衣につかみかかり、纏わりついてくる。

 

「ま、待って俺が何したってアアアアアアもう!! やってられっか!!!!」

 

 生徒をふりきり教室から逃げる……

 

 が、なお追いかけてくる生徒たち。

 

『『『ギントキセンセイいいイイイイいいイィィィィィィィィィィイイィィイィイイイイィイ!!!!!!!』』』

 

「ちょ、何でバイオハザードみたいになってんのいつからこの学校ラクーンシティになったんだよ女こえぇよ助けてレオンくんんんんんんんんんん!!!!!」

 

 

ゆり「ぁ、えうぇ、と、突然好きって言われてもそんな、いろいろと準備があるし! ま、まず結婚……ってまだ付き合ってないのに!? じ、じゃあまずデート? どこを回るってのこんな世界の!? えぇあっっとそれ」

 

日向「ゆりっぺ……もうダメかもしんないな……」

 

 

第十二訓につづく――それはそうと銀さんもげろ




ちなみに番外編の時の銀さんのチョコの総数は大きな紙袋三個分くらいです。

ほとんど戦線宛に届けられてたので男連中が食い尽くしましたけど。

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