戦国生活日記   作:武士道

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こんばんわ、武士道です。
頑張って書きますのでよろしくお願いします。


ココは何処だ? えっ? 戦国時代?

 ------------声が聞こえる。

 金属と金属がぶつかる音だ。それと、人の叫び声?みたいなのもしばしば。

 

 「うっ、ここは・・・・?」

 

うっすらと目を明けるとそこには目を疑う光景が見えた。

目の前で戦っている人々は、甲冑を着て笠を被って闘っていた。まるで戦国時代の足軽のようであった。

 

 「何だよこれ・・・?」

 

訳も分からず混乱しながらも、ここにいるのはマズイと思いその場を立ち去ろうとした。

しかし、移動しよう走り出そうとした瞬間、道端にある何かに足を引っ掛け転んでしまった。

 

 「痛ってぇ・・・」

 

一体何に足を引っ掛けたのかと振り向くと、そこには足軽と思われる者が血を流して倒れこんでいた。瞬間、強烈な吐き気が襲った。

 

 

 「うっ・・・・」

 

死体を見た瞬間直感した。俺は戦国時代に来てしまったのだと・・・

とりあえず、その場をダッシュ走り抜けて森に向かった。

森に着くと安堵したからか、木にもたれかかってしまった。

 

 「はは・・・情けない。」

 

自分の情けなさに笑っていると、奥の方から物音がした。音の方向を見ると、十人ほどの侍がこちらに向かってきていた。

 

 (マズイ・・・・!!)

 

そう思って体を動かそうとするが、腰を抜かしたのか動けなかった。

そして、侍達が姿を現し、その中でも侍大将と思われる人物が出てきた。

旗の模様を見るにどうやら浅井家の家紋である。

 

 「貴様、見ない格好だな!? さては、斉藤家の間者か!? 皆の者、やってしまえ!!」

 

侍大将は、俺を勝手に間者と決め付けて槍を構えて襲って来た。

俺は、いつの間にか抜かした腰を持ち上げ、構えていた。

五人ほどに囲まれ、その中の一人が槍で俺を突き殺そうと槍を動かした。

 

 「くっそ・・・!!」

 「がっ・・・」

 

俺は槍を右手で掴み、左手で相手の胸ぐらを掴んで背後にあった木に投げつけた。

同時に、相手の槍を掴んで構えた。

 

 「こいつ・・・」

 「怯むな!! 同時にやるぞ!!」

 「「おう!!」」

 

今度は二人同時に、槍を突いてくるがそれを俺は、槍を横凪に振ってそれらを逸らした。

そして、一人目を槍で突いて、二人目を槍の柄で殴り倒す。

残りの二人は、それらを見て完全に臆してしまったようだった。

 

 (頼む・・・退いてくれぇ!!)

 

心のなかでそう願いながら槍を構えていると、侍大将が業を煮やしたのか一人で降りてきたではないか。

 

 「貴様ら!! 一体何をしておる!! ええい、どけぇい!!」

 「「な、何を・・・ぎゃああああ!!」」

 「なっ・・・!?」

 

侍大将は降りてくるなり、部下二人を刀を抜いて斬り殺してしまった。

俺は、持っている槍に一掃力を込めた。

 

 「あんた・・・仲間を殺すのかよ!!」

 「ふんっ、貴様のような奴に臆するなど浅井の恥さらし、生きておる意味などない!!」

 「て、てめぇ・・・」

 

俺は、槍を奴の胸に向かって突いた。

しかし、その槍はいとも容易く刀で受け止められた。

 

 「なっ・・・!?」

 「ふん、この程度か? まるで、赤子のようじゃのう!!」

 「ぐぅ・・・」

 

侍大将は刀を横凪に振って、俺の体を真っ二つにしようとするが、咄嗟に槍を構えなおしてそれを受け止めた。しかしあまりの力に体ごと吹き飛ばされてしまった。

 

 「がっ、はぁ・・・・・」

 「終いじゃ!!」

 

倒れた俺にすぐにまたがり、侍大将は俺の首を獲ろうと刀を振りかぶった。

槍は先程の衝撃で折れてしまっていた。

 

 (俺はこんな事で死ぬのか? 意味も分からずに?)

 

 「死ねぇい!!」

 

 (ふざけんな! 俺はまだ・・・・)

 

 「死ぬわけにはいかねぇ!!」

 

咄嗟に折れた槍の破片を手にとり、相手の喉に刺した。

瞬間、血しぶきが流れ侍大将は無言で倒れた。

 

 「はぁ、はぁ、やったのか・・・?」

 

俺は、倒れた侍大将を見ると確実に死んでいた。

その瞬間気付いてしまった、俺は人を殺したのだと・・・・

 

 「「ひ、ひぃぃいいいいい!!」」

 

残りの二人の侍は、悲鳴をあげながら逃げ去ってしまった。

やっと終わったと安堵して、その場に倒れこむと急に影が俺の頭を隠した。

新手である。今度は先程の数倍は強そうな侍。こりゃ死んだな・・・と直感した。

新手の男は無言で刀を構え、そして振りかぶり俺の命をとろうとする、が・・・

 

 「待て待てぇい!! そこの者は、この長門備前守重秀が預かったぁ!!」

 「ぐっはぁ・・・!!」

 

どこから飛んできた十文字槍が、新手の胸に刺さり体ごと吹き飛ばした。

助けてくれたその男は、栗色の馬に乗り、ガハハ!!と笑いながら近づいてきた。

 

 「がっはっはっ!! 無事か坊主!?」

 「あ、あんたは・・・?」

 「何じゃ、先程の名乗りを聞いておらんかったのか? ワシは、長門備前守重秀じゃ! と、こうしてる場合ではない!! ほれ乗らんか!!」

 

 「お、おい!!」

 

長門重秀という奴は俺を、片手で掴み上げると馬に乗せた。

 

 「しっかりつかまっておれよ!!」

 「うげっ!?」

 

栗毛の馬はいきなり走りだして、敵中のど真ん中に向かった。

 

 (おいおいおいおい!! こいつ正気かよ!?)

 

心の中でそう思っていると、重秀は槍を構えた。

 

 「どっせええええい!!」

 

 「「「ギャァアアアアアア!!」」」

 

重秀の槍は、敵の雑兵三人を一撃で吹き飛ばした。

 

 「くっ・・・弓隊!! 放てぇい!!」

 

五人の兵が、重秀を討ち取ろうと弓を放つが重秀は槍を一振りして、矢を弾いた。

 

 (こいつ・・・化け物かよ!?)

 

あまりの凄さに言葉も失っていると、重秀は笑いながら突撃する。

そして、十文字槍を振りかぶって弓隊を指揮していた敵将らしき者に向かった。

 

 「く、来るなぁ!!」

 「遅いわぁ!!」

 「ぐぶ・・・・」

 「く、黒鬼じゃあああ!」

 「あんな化け物に勝てる訳ねぇ!! 逃げるぞ!!」

 

 

一瞬で敵将の首が飛ぶ、敵兵は顔を青ざめて逃げていった。

それを重秀は見ると、またガハハと豪気に笑った。

 

 「がっはっはっ!! 根性のない連中じゃのう。 そう思わんか?」

 「凄いな・・・・あんた」 

 「そうじゃろう、そうじゃろう!! さて、城に戻るとするかのう」

 

そういうと、重秀は馬を走らせた。

俺はこれからどうなるんだろう・・・と不安が止まらない昌秀であった。

 

 

 

 

 




次回も頑張ります。
次回は、オリジナル武将中心でいきます。

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