11番目つまりラムダ   作:komika

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今回すこしシリアス入れていくかも?
シリアスになるといいな。


Endless snowstorm and Madness

いったいいつから『あたい』が『ワタシ』に変わるようになったのだろう。

いったいいつから成長するようになったのだろう。

なにもかもが遠く昔のように感じる。

「大ちゃん…」

その女性は言葉を吐く、無駄だとわかっていても。今更だと想っていても。自分の長い青髪を揺らしながら。

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ…」

なんとか剣を出現させる異次元に入り逃げられた安堵からか、口から火照った息を吐いた。その息は白く染まり、あきらかにさっきとは別の場所であることを示している。あたりを見回すと一面氷の壁に彫刻、なにからなにまで氷製の部屋の中にいた。

「寒ッ」

あまりの寒さにおもわずつぶやく、それもそうだろう部屋の温度は氷点下5℃。まさにタオルを振り回すと凍る世界である。ここにいつまでいても仕方ないと部屋の外に出てみたがやはりそこは氷製のモノばかり、たしかに光を反射し、どこかこの世とは隔離された神秘性をはなっている屋敷だ。将来すむならこのような屋敷がいいと思うだろう。だがしかし、いかんせん寒いのだ。ゆっくり景色を眺める余裕もなくなるほどに。とりあへず不法侵入してしまっているのは確かだ、謝るか、見つかる前にでなければならないだろう。と思っていた矢先。

「今日、客人がくるなんて予定に入っていないはずなのだが」

後ろから声がした、殺意はこめられてはいないがその声に重圧感を感じる。これがカリスマというものだろうか。俺は声のした方を振り向いた、そこには氷のような澄み切った青髪のロングヘアに水色のべストに白いYシャツを第二ボタンまで開け黒いネクタイをして着ている空色のジーンズから何かをとりだしている。美しい美女がいた。

「ん…ぉあった、えっと、いや予定表には書いてないな。ということはお前は招かざる客ってやつかな」

そういい彼女は俺の方にゆっくりと近づいてくる。その一歩一歩が彼女の育ちを表現するがごとく優雅だった。

「あ、いや俺はちょっと間違ってここに出ただけで争いに来たわけじゃないんだ。」

少女は慌てて敵対心はないことを青髪の女に向けて伝える。それに対し青髪の女は少し、少女の瞳を見つめ

「チルノ」

と言った。

「え?」

「ワタシの名前だよ。ファーストネーム、ファミリーネームはスカーレット・デビル。」

ちょっとまて、こいつなんつった。チルノ?それに苗字がスカーレット?。おいまじかよだとするとこの目の前の美人さんはなにか、あのバカルッテットの一人バカまたは⑨で有名なチルノか。

これには、さっきの戦闘のこともあり、もう驚かないと決めていた山田であったが、驚愕を隠しきてない。

「で、あんたは誰だ?」

「あ、あぁ…俺は―――――」

と自分の名前を名乗ろうとしたとき頭の中で声が響いてきた。

〈やまださーん、どうもー先ほどぶりでーす。私からすれば10年ぶりですけど〉

と聞きたくもない、さっき俺をこの世界におくりこんだ女性の声が聞こえた。というか十年ぶり?どういうことだ?自分がこの世界にきてまだ2時間程度しかたってないはずだが。

〈それは転生に、手間かかっちゃってですねーまぁ山田さんに10年ほど寝ててもらいました。あと私、今女神に昇格したのでこんどから女神様ってよんでください〉

女神様(笑)よし今度から女神様(笑)ってよんでやろうそうしよう。

〈山田さん、バリバリ伝わってきてますからね…まぁ、私は寛大なのでゆるしてあげましょう。あと山田さん、今山田って名乗ろうとしたでしょ?ダメですよ?〉

なんで?相手が名乗ったのに自分の名前を名乗らないのは失礼だろ。親に言われなかったのか?

〈山田さん、古いですねー。今の親は怪しい人がいたら声をかけるな、近寄るなですからね。と脱線してしまいましたが。山田さん今の姿誰だと思います?。

…そういえばだれだろう、シールド張ったり、剣をだしたりする人って俺の中で一人しか思いつかないんだが。まさか無限の剣製だったりするのか?

〈ぶっぶー、はずれです。山田さんバカですねー。そんなんだから、転生なんてするはめになるんですよ。〉

てめぇのせいだろこの女神(笑)、お前のような邪心が如き女神がほかにいるか。

〈いますよ?ヘラとかヘラとかヘラとか〉

…あ、うん。そういやそんなのがいたね。じゃなくて結局俺はいったい何になってるんだよ。

〈ラムダです。ローマ数字でいうなら11番目〉

らむだ?はて、そんなキャラがいたかね?。……だめだ俺の灰色の脳細胞が死滅していく。これ以上かんがえたら、廃人になる。

〈ブレイブルーのラムダさんですよー、このおバカさん〉

ブレイブルーのラムダかー・・・俺、全く知らんのだけど。技とかその他もろもろ。

〈そこは…まぁ、なんとかしてください☆〉

おい、このにょろう。

そこで女神は山田の思考に強制的に割り込み。

〈これからはラムダって名乗ってくださいね?じゃないと世界崩壊しますよ?あと妹さんが露頭に迷うと思ってくださいね?〉

分かったこのにょろう女神の皮をかぶった悪魔だ。

〈では、止まった時間をもとにもどしますのでがんばってくださーい〉

ちっくしょぉぉぉぉぉおおおおお。というか時とめてたんかーい。

気まずそうに目をチルノに合わせるラムダ。

「えーと…そのなんだ、ラムダです……」

チルノの眉が中央に寄り、変なものを見るみたいにこっちを見る。

「ローマ数字の11番目とか、あきらかに偽名じゃないか。…まぁいいさ、用がないならうちのメイドが来る前にこの館を出て行って欲しいんだが。」

それに対しラムダは

「一応本名だ。あと、不法侵入したのに悪かったな」

と軽く謝った。

次の瞬間チルノの体はまるで最初からそこにいなかったみたいに消えていた。

…なんか平行世界のチルノさんまじぱねぇんすけど。

絶対敵に回さないと心に誓ったラムダであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――館地下室

「フフフ。チルノちゃん。」

そこには緑髪を左の頭の上で縛りサイドポニーにした。かわいらしい、少女がいた。彼女はボロボロになった水色のワンピースを強く握り、目の前に浮かぶ水晶をみていた。そこにはラムダとチルノが会話しているところが写っていた。それを見た少女は

「ダメダヨ、ソンナ、ブタとシャベッチャ」

まるで地獄で焼かれは死に、生き返る咎人のような声が、少女の声だとだれが気づこう。だれが、この少女がかつて幻魔境を滅ぼしかけた神の一派だと気づこう。そして幼い少女は静かに呟いた。

「コロス…フフフ。汚い仔豚ちゃん。フフフ…ヒャハハハ」

顔を歪め、殺意を放ち。ただ狂気をまき散らす化け物が、そこにいた。

 




2000文字超えた( ●`・ω・´●)ドヤァ

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