一通り連絡は済んだ、私は初春と一緒に固法先輩のバイクの後ろに座っている。
高速道路を走る私たちの視界の先にはMARのトレーラーがあって、その後ろには木山先生の車が見えた。
トレーラーが開いて、大量のパワードスーツが見えた瞬間、上空から白井さんのテレポートで現れた御坂さんが電撃の衝撃でトレーラー二つを横転させる。
車が止まってその中から木山先生が出てくる。
「木山先生、この車はおとりです!」
「子供たちは乗ってないですよ!」
「なんだと……って君たちはなにを!」
私は急いで車のドアを開けると、乗り込み、私の上にさらに初春が乗った。
「せまっ、初春重っ!」
「乗ってください、私がナビしますから!」
「先生急いで、子供たちを助けるんでしょっ!」
木山先生が車に乗り込んでから私もドアをしめて、すぐに木山先生はアクセル全開で車を走らせる。
すさまじいGが掛かるも、今はそんなことを考えているような時間は無い!
走っているとすぐに後ろから御坂さんを乗せた固法先輩の運転するバイクが追い付いてくる。
道はすでにわかってるんだから、あとは行くだけ……ッ!
「さっきの部隊が出発したすぐあと、民間を装った輸送車が二台、MAR本部から出て行ったのが、アンチスキルの監視衛星で目撃されていました!」
「そちらが本物……私はまんまとダミーを掴まされたというわけかっ!」
「急ぎましょう、そいつらもう目的地についてるみたいなんですよ」
顔をしかめながらも木山先生は高速道路の標識を見る。
「場所は!」
「23学区にある今は使われていない通信システム研究所!」
すぐにギアを操作して、木山先生は道を変えた。
車に何か衝撃が走るのと同時に、大きな声がスピーカーを通して聞こえて、振り向けば車の後ろには巨大なロボットのようなものがある。
その苛立っているような声ですぐにわかった。
「あの女かっ!」
窓をバシバシと叩くような音が聞こえて、窓の方を見ればそこには御坂さんの顔、あぁ電磁の力ではりついてるのかと想像するに時間はいらない。
とりあえず会話のために窓を開ける。
「もっとスピード出して!」
「言われなくてもやっている!」
こういう時、能力者が実に羨ましくなるよまったく!
「ごめん、私、間違ってた……」
御坂さんが自分の非を認めて謝るのを見ると、紫さんがみんなに謝らせたのも大事だったんだなとは思う。
「……立場が違えば、私も同じことをしていたさ」
そういう木山先生に、御坂さんは笑みを浮かべて窓から顔を離す。
たぶん、ここからは御坂さんの戦いだ。
私の出る幕はないけれど、それで十分……私が出張るべきじゃない!
「失敗の埋め合わせは、ここで……するからァッ!」
御坂さんの戦闘がはじまったんだろう、私はここで待つことだけだ。
今するのはそれだけで良い。
「次の分岐を右に……通信ッ!?」
「私の方は電話かっ!」
電話をすぐに取って通話ボタンを押す。
白井さんの耳に着けるやつ羨ましいなー!
「姉御さん!」
『今、お前の要望通りアンチスキルの援護してやってるけど、本当に借り返せよ!』
「了解ですよ!」
『佐天!スキルアウトが援護に来てるけど、お前の知り合いか!良い友達じゃん!』
「そりゃどうも!」
『佐天!』
『佐天!』
姉御さんと黄泉川先生のダブルで呼ばれる。
「なんですかぁ、お説教は受けますからぁ!」
『お前はレベル0だけど、それ以外にも沢山のものを持ってる!』
『それこそ、レベル5にすら匹敵するかもしれないものを、沢山持ってるじゃん!』
『だから、今はすることがなくても待て!』
『お前の強さをあたしたちは知ってるじゃん!』
まったく、みんな……こういう時に私のこと褒めてくれちゃって……もちろんですよ、頑張りますよ!
「はい!」
「アンチスキルにスキルアウト、どうしてっ」
『良いから、とっとと子供たちのところに行くじゃん!』
『
「行きましょう木山先生!」
「みんなが、味方です!」
「……あぁ!」
さらにスピードを上げる車だけれど、テレスティーナが私たちを追うスピードも上がる。
車でテレスティーナの攻撃を回避するけれど、御坂さんが私たち側のフロントガラスにもたれかかっていて、疲労は明らかだ。
『いい加減諦めろ!テメェらがどんなにあがこうと、ガキ共を助けることなんざできっこねぇんだからよぉ!』
諦めるなんて、するわけない!
「それでも、あがき続けると誓ったんだ、私は……!教師が生徒をあきらめるなんてできなぁい!」
木山先生の叫びに、御坂さんは笑みを浮かべて車の上に再び戻る。
テレスティーナのロボのアームがアンカーで飛んできて、御坂さんはそれを跳んで受け止めるようにしてアームと一緒に車の前方へと飛ぶ。
アームを止めたと同時に破壊したところで私たちは御坂さんを追い抜いた。
後ろを見れば、御坂さんが着地していてどこからか現れた白井さんが先ほどのロボのアームを御坂さんの前にテレポートさせる。
「これが私の、全力ッ……ダァァァァッ!」
拳と共にいつものレールガンをそのアームで撃ち、テレスティーナのロボを破壊した。
大穴が空き、煙を上げるロボ。
木山先生が車を止めたので、私たちは車から出て、御坂さんと白井さんに声をかける。
「二人とも大丈夫ですか!?」
「怪我は……してますよね」
私は致命傷にならなさそうだと判断して安心する。
「君たちのおかげで助かった……ありが」
「待って、それは子供たちを助けた後で、ね?」
「……あぁ」
そして私たちは木山先生の車で二十三学区の通信システム研究所へと向かう。
表にいた大量のパワードスーツ部隊は御坂さんが電撃で倒して、つまりは中の人たちももれなくダウンだろうなぁと思う。
管制室にて私は金属バットを置いて一息つく。
御坂さんや白井さんみたいに疲れてはいないけど、まだ傷は響く。
子供たちが居る場所を初春が探している。
「まったく、お姉さまが一人残らずお片付けになるから……」
「なっ、さっきは中に誰も居ないなんて思いもしなかったんだから!」
まったく、もぉ……。
「あった、今この施設で、一カ所だけ消費電力が桁違いな場所、最下層ブロックの……」
私たちはすぐに最下層ブロックへと移動した。
大きなその場所に入るなり、春上さんが眠っているポッドを見つけ、初春が駆け寄り何度も叫ぶ。そこからさらに階段を下りた所に子供たちが眠っているポッドがある。
ポッドの中の春上さんが起きると、涙ぐみながら初春が笑った。
「えっと、ここのシステムは……?」
「たぶんここらへんにあると思うよ、そんな遠距離からこの部屋の操作するなんてこともないだろうし」
私は部屋中を見渡すけれど、なんだかごちゃごちゃした機械ばかりでわけがわからなくなる。
「待ってろ、今助けて……え?」
「これって!」
木山先生と私が同時に妙な音に気づく。
その後に、私と木山先生以外のみんなが頭を押さえて苦しみだす。
幾度となく聞いたこの音は間違いなく……。
「このっ……クソガキ共がぁっ……」
声の方を向くと、そこにはテレスティーナが居た。
パワードスーツを着たテレスティーナは右手に持った銀色の長いなにかで御坂さんと白井さんを殴り飛ばす。
「白井さん、御坂さん!」
「貴様ぁぁぁぁっ!」
「木山先生待って!」
すぐに木山先生も蹴り飛ばされる。
「ヒャーハハハハハッ、ヒャハハハッ! 舐めたマネしてくれやがってぇ……」
こんなのどうすればっ、私は……。
膝をついて頭を押さえる初春は私に逃げてと小声で言うが、ダメだ。
そんなことできるはずがない。
「らぁぁぁっ!」
私は、実はというと痛む体を押して走る。
だけれど肝心なスピードがそんな体で出るわけもなく、銀色のその鈍器で吹き飛ばされて地面を転がることになった。
最悪の展開だ、こんなことならさっさと管制室に行っておくのが正解だっ!
「……たく、良いもの見せてやろうってのになぁ……能力体結晶の管制って言うなぁ」
「なんでよ、あんただって犠牲者じゃない……」
御坂さんがそう言いながら、立ち上がった。
「おじいさんの実験台になって、能力を暴走させられて、なのにっ―――」
「犠牲なんかじゃねぇよ。権利を得たのさ、私から生まれた、この種を開かせて……」
テレスティーナが見せてきたそれは、赤い結晶。
「それは、ファーストサンプル!」
「あれがっ!?」
それをなんとしても、手に入れなくてはならない。
「レベル6を生み出す権利をなぁ!」
「レベル、6……?」
「そうだぁ、こいつはこれから学園都市初のレベル6になる……」
春上さんが……?
「このガキ共の力を使ってなぁ!」
私たちは、愕然とした。
「特定波長下におけるレベルを超えた受信能力……こいつの能力は能力体結晶と共振するのに実に都合が良い、高位のテレパスは希少だからなぁ」
「なぜ、なぜまたこの子たちなんだっ……どうしてこの子たちばかり苦しめるんだァッ!」
「なぁに、ちょっくらこいつらの“頭の中の現実”って奴を拝借するだけだ」
それって……。
「“
「ふん、呼び方なんてどうでも良い。ようはその、脳内活動を司る神経伝達物質……とりわけ、眠れる暴走能力者のそれを採取し、ファーストサンプルと融合させる。それによって能力体結晶は抑止力を獲得、完全なものとなるのさ、あのジジィはそのことに気づかず、ひたすらこいつのマイナーチェンジに気を取られてたようだがなぁ……さて、あとはこいつをぉ」
「やめなさい!」
御坂さんが止めようと大声を出す。
「そんなことをしてっ、もしこの子たちが暴走状態のまま覚醒したらっ!」
「学園都市は空前のポルターガイストにみまわれる……上等じゃねぇか!」
え?
「“神ならぬ身にて天上の意思に辿り着く者”……そのための学園都市だろうがァ!」
御坂さんが殴り飛ばされる。
「レベル6さえ誕生すれば、こんな街用済みだろうがよぉ!」
立ち上がる初春。
「キャパシティ・ダウンですね! 御坂さんの言っていた能力者だけを封じるという!」
「あぁ、なんだ突然!?この施設中のスピーカーをぶっ壊して止めるかぁ?」
本当に、初春はどうしたんだろう、私は混乱した。
「いえ、これならっ、私たちが先ほどまでいた中央管制室で止められるはずです、ぐぅっ!」
「でも、テメェら一匹たりとも逃すわけねぇだろっ!」
初春が殴られて吹き飛ぶ。
「テレスティーナァァッ!」
「うあぁぁぁっ!」
叫ぶ私と、走り出す木山先生だけれど、すぐに蹴り飛ばされて床を転がる木山先生。
「手ェ、焼かせんなよぉ」
「木山先生!」
初春が叫ぶけれど、すぐに頭を押さえる。
「テメェはそこでおとなしくしてろ」
私はっ、こんな時にっ……。
「そういやレールガン、お前おもしろいこと言ってたなぁ、スキルアウトがモルモットじゃねぇ? そうだ、スキルアウトだけがモルモットじゃねぇ、アンチスキルも、ガキ共も、大人も、お前ら全員がモルモットだ!学園都市はモルモットの飼育場、テメェらガキは一人残らず家畜なんだよぉ!」
「御坂さん!」
叫ぶ初春。
こんな時に私が倒れているわけには、いかないでしょうがぁぁぁっ!
「テレスティーナァァッ!」
「うるせぇぞレベル0のクソガキィ!」
「はぁっ、はぁっ……モルモットだろうがなんだろうが、そんなこと、知ったことじゃないッ!」
それでもっ! 私を送り出してくれた人たちを、信じてくれた人たちをッ!
「アンチスキルを! スキルアウトを! 友達をっ、馬鹿にするなァ!」
立ち上がった私は、左腕に意識を集中させた。
「妖魔結界、血呪封印、解除……っ」
ふらつくけれど、今にも倒れてしまいそうだけれど、私はっ、みんなを守りたい!
だから力を貸してください、美鈴さん……私に、みんなを守る力をッ!
「“龍”―――解放……!」
つぶやくように、誰にも聞こえないようにそう言うと体から力があふれるのがわかる。
怪我が回復していくのもわかる、派手な外傷がなければそれがバレることもない……けれど、もうバレるバレないもどうでも良い、私が今するべきことはこれを隠すことじゃない!
―――みんなを守ることだ!
「邪魔だぁっ!」
眼帯を外すと同時に放って、走る。
昼間とは比べ物にならないほどのスピードが出ている自覚がある。
「んのクソガキぃ!」
私を殴ろうとするテレスティーナの拳に、私は拳で合い打つ。
二つの拳がぶつかるが、相殺!
「どうなってる!」
「私の友達に、これ以上手をださせない!」
胴体に勢い良く蹴りを入れると、ふらつくテレスティーナ。
私は追撃のためにさらに地面を蹴って跳ぶと同時にその拳をテレスティーナの頬へと放つ。
ファーストサンプルは木山先生の方に飛ばせたけど、まだ、倒すには威力が足りない!
「私の友達を、これ以上傷つけさせない!」
「うるせぇレベル0!」
「レベル0がなんだ!」
テレスティーナが銀色の鈍器を離して拳を振るってくるが、無駄だ。
確かに格闘の基礎はしっかりしているが所詮はその程度、私の師匠はもっとすごい。
パワードスーツさえなければ速攻で片はついていただろうけれど、私は全力で目の前の敵を片付けることだけを考える。
振るわれる腕を受け流し、攻撃をくわえてそのパワードスーツの出力を落とす!
「なんなんだ、なんなんだテメェは!」
「私は佐天涙子だ! レベル0で! 中学一年生で! それでいて!」
紅魔館のメイドで、家族で!
「ここにいるみんなの友達で、そしてぇっ!」
両足を地面にしっかりとつけて、拳を放ちパワードスーツごとテレスティーナを3メートルほど吹き飛ばす。
「最高の仲間を、持ってる……っ!」
「なに言ってんだテメェは、そこに倒れてる使えてねぇ奴なんかに……それにそんな拳じゃあたしは一生倒せねぇぞぉ!」
確かにその通りだ……。
施設のスピーカーがハウリングを起こした。
「あぁ、なんだ?」
『そうね、“涙子”一人の力でその機械を破壊するのは無理だわ』
「なんだと、まだいたのか!?」
「いや、来たんだ……」
私は龍の力の封印が再び施されたのを感じて後ろに倒れそうになるが、そこを御坂さんが支えてくれた。
自分も痛むくせに、と思っていたら木山先生が次に来て私に肩を貸してくれて後ろに下がらせてくれる。
御坂さんはしっかりと私の前に立ち、いつぞやのような表情でテレスティーナを睨む。
『さっき一応そっちに行ったんだけれど、初春が色々教えてくれたじゃない?』
「なっ、さっきの!」
『さて、この学園都市が滅びようがどうしようが私の知ったところじゃないのよね正直』
「あぁッ!?」
『でもねっ、私の……と、友達に手ぇを出すんじゃないわよッ!』
何かを振りかぶり音が聞こえ、直後にキャパシティダウンの音は止まった。
「なぁっ!」
私たちの、勝ちだ……ッ!
「クッハハ、もぉいい……テメェらこの施設ごと、まとめて吹っ飛ばしてやんよぉ!」
テレスティーナの持つ銀色の鈍器が変形して砲身が姿を見せる。
「こいつぁ、御坂美琴の能力を解決して作ったもんだ、テメェのレールガンよりも強力になぁ!」
「……たく、モルモットだ家畜だのって、どんだけ自分を憐れんだらそこまで逆恨みできんのよ」
御坂さんが静かにコインを出す。
「エレクトロマスターレベル5ゥ、テメェなんぞこの街じゃただのデータぁ! ヒッハハッ、そうだ! 減らず口を叩くデータだぁ!」
「学園都市は、私たちが私たちでいられる、最っ高の場所なの……私一人じゃできないことも、みんなと一緒ならやりとげられる……それが……」
「テメェらは人間じゃねぇ、ただのサンプルだぁ、それが学園都市!」
「私の! 私だけのッ!!」
―――現実ッ!
放たれるレールガン同士はぶつかりあう、けれどっ、私が与えたダメージだって、役には立つってもんよ。
御坂さんのレールガンはテレスティーナのレールガンに競り勝ち、テレスティーナを吹き飛ばしパワードスーツを破壊した……。
やっぱり御坂さんにはかなわないなぁって思うよ、ホントさ。
それから五分もしない内に、キャパシティダウンを私の
すでに木山先生や御坂さんや初春や春上さんが下にいて、色々しているのを見ながら待っていると紫さんがやってきて私に駆け寄ってくる。
私を見てから、安心したように息をついてくれるのを、素直に私は喜んだ。
「ふぅ」
「大丈夫?」
私は壁に寄りかかって座っている状態だったけれど、紫さんに手を貸してもらい立ち上がる。
「お疲れ様ですの……助かりましたわ、八雲さん」
「別に構わないわよ」
白井さんが礼を言うと、紫さんはそう言ってほほ笑んで一緒に下に降りた。
木山先生の教え子たちがポッドの中で寝ている。
私は木山先生のすぐ後ろに行く。
「これで、プログラムは完成だ……」
あとはエンターキーを押すだけ、それでもあの実験のことを思い出すのか指は震えていた。
だからこそ、私は後ろから木山先生の肩にそっと手を置く。
「大丈夫なの」
春上さんの方を向く木山先生。
「絆理ちゃんが、先生のこと……信じてるって」
「木山先生、みんなを助けてあげましょう、教師なんでしょ?」
「……あぁっ」
そして、木山先生はエンターキーを押した。
それから木山先生は走って枝先絆理ちゃんの顔を見に行く……眠っている生徒たち全員を見まわしてから再び絆理ちゃんの方に目をやると、そっと、その瞼が開く。
数年ぶりの再開。
「先生、どうして……目の下に隈があるの?」
その言葉を聞いて、木山先生は涙を流した。
「色々と、忙しくてね……」
それを筆頭に他の生徒たちも起きて、木山先生は涙を流しながら生徒たちに目を配る。
脱力感もあって、全身の力が抜けそうになるけれど……まぁ、なんとかって感じだ。
みんがみんな、もちろん紫さんも、笑みを浮かべた。
「今度こそ、言わせてくれ……」
私たちを見て、木山先生は言う。
「……ありがとう」
御坂さんもみんなも、少し恥ずかしそうにしながらも、笑顔で頷いた。
私は紫さんに肩を貸してもらっている状態からすぐに自分で立って背を伸ばす。
「あー、お腹空いた!」
「空気を読みなさい、涙子」
「超動きましたよ私!」
胸を張って言うと、初春が握りこぶしを作った……どうしたんだろ?
「あっ、そう言えば佐天さん、貴女またなにかしましたね、なにをやったんですの!?」
「あ、白井さん落ち着いて!」
「無理ですわ!」
「もぉ、良いところなんですからぁ!」
「それはそれ、これはこれですの!」
私はとりあえず、白井さんから逃げることにした。
お互い怪我人なんだし、それに木山先生の生徒さんたちの前なんですよぉ!?
「今回こそ逃がしませんわよ、佐天さん!」
「あぁもう!」
―――不幸だぁ!
あとがき↓ ※あまり物語の余韻を壊したくない方などは見ない方が良いです。
ポルターガイスト編、しゅーりょーッ!
ということで、佐天さんったらみんなの前で戦闘しちゃいましたね、なあなあでどうにでもなってますが、とりあえず色々と終わりましたなぁ
長かった、いろんな意味で長かった
とりあえず次は吸血殺し編、えぇ……時系列的に、同日内での話になります
では、みなさん、次回をお楽しみくださればまさに僥倖!