ToLOVEる~氷炎の騎士~   作:カイナ

23 / 67
第二十二話 夏祭り

ぴーひょろろ~という賑やかな笛の音や拍子を取った太鼓の音。ぼんやりと幻想的な光を放つ提灯が辺り狭しと飾られ、わいわいがやがやと騒がしい人達。男達は普段着だが女性は浴衣を着ている人達が多い。そう、今日は彩南町の夏祭りだ。

 

「うおー!! 地球の祭りってすげー! 賑やかだなー!!」

 

「それにとっても華やかですわ……」

 

デビルーク星第二王女、第三王女ことナナとモモ――なお二人も浴衣姿だ――は初めての地球のお祭りに感激しており、その後ろに立つ炎佐はやれやれ、というようにため息をついて「あまり騒ぎ過ぎないでくれよ?」と釘を刺す。

 

「分かってるって!」

「あの、お姉様! 私達少し二人でこの辺りを見てきますわ!」

 

炎佐の注意にナナはにゃははと笑いながら返し、モモは目を輝かせながら一緒に来ていたララにそう言うや否や返答を待たずして飛び出していく。

 

「あーもう! ったく。ララ、俺があいつら見ておくから先にリトのとこ行っといてくれ。花火までには合流するって伝言頼む」

 

「あ、うん。お願いね」

 

炎佐もそう言って二人を追いかけていき、ララは苦笑を交えてそれを見送った後、炎佐からの伝言を伝えるため、リト達がいるはずの方に歩いていった。

 

 

 

 

 

「ったく。ザスティンもこんな時に限って仕事が忙しいなんてな……まあ、リトの親父さんの手伝いだししゃあねえか」

 

「ですが、こうやって両手に花ですから嬉しいんじゃないですか?」

 

炎佐は今日ララ、ナナ、モモを影から護衛する予定だったザスティン達が「才培先生の漫画の締め切りが諸事情で早まってしまったらしくて」という事から急に来れなくなってしまい、一人で護衛をする羽目になっていた。その事について彼は地球での大切な仕事とはいえ仮にも本業をほっぽり出したザスティンに対しぶつぶつとぼやいており、しかしモモがふざけて彼の腕に抱き付くと「年上をからかうんじゃない」とため息交じりの悪態をつく。

 

「なーなーエンザ! あれ! あれ食いたい!!」

 

と、ナナがぐいぐいと炎佐のもう片手を引いて彼の注意を引きながら屋台――“たこ焼き”という文字がビニール製の屋根に書かれている――を指差す。その目はキラキラと輝いており、炎佐ははいはいと頷いた。

 

「モモもいるか? 隣の焼きそばでも構わないぞ?」

 

「いいんですか?」

 

炎佐の問いかけにモモが確認を取ると、炎佐はにやりと笑う。

 

「後でザスティンに全額請求してやるから心配するな」

 

「「あ、あはは……」」

 

不敵に笑いながらのその言葉にナナとモモは苦笑を漏らすしか出来なかった。

 

「はむはむ……」

「つるつる……」

 

それからナナはソースとマヨネーズたっぷりのたこ焼きを、モモは口元が汚れるからとマヨネーズをあまりかけないよう注文した焼きそばを食べながら歩き、炎佐は二人の少し後ろをついて歩くようにしていた。

 

「それにしてもエンザさん。リトさんはお姉様や美柑さん、色々な女性と一緒に遊びに来ていますのに、エンザさんは何故おひとりなんでしょうか?」

 

「それは俺に喧嘩を売っていると解釈してもよろしいのですか? プリンセス・モモ」

 

モモのふと疑問を口に出したような言葉に炎佐は頬をヒクヒクさせながら拳を握り、それにモモはぎくっというような反応を取る。

 

「い、いえいえ! キョーコさんとか、この前のゲームの時、エンザさんとお話していた女性とかいるじゃないですかって思って!?」

 

「……キョー姉ぇは仕事で忙しいからわざわざ来れるわけないし、疲れてるだろうに来させるのも悪いだろ? つーかキョー姉ぇがリトやララ達に会って万一の事があったら色々めんどくさい。籾岡さん達はわざわざ俺が連絡せずとも西蓮寺さん辺りが一緒じゃね? 九条先輩方の連絡先は俺知らねーし」

 

わたわた弁解を始めるモモに対し炎佐は肩をすくめながら説明をしていき、「そもそもとして二人の子守しなきゃなんねーのに呼ぶ余裕なんざねえよ仕事が増える」と締めるとふとナナの方を見た。

 

「おいナナ、ほっぺにマヨネーズついてるぞ?」

 

「んえ?」

 

炎佐がそう言い、首を傾げながら振り返ったナナのほっぺたには確かにマヨネーズがついており、それどころか口元はソースでべたべたでプリンセスとしてはあまり品のない姿になっている。炎佐が自分の頬を指してマヨネーズの位置を示すがナナは妙に見当違いの場所をぐしぐしと手で拭おうとしており、彼はため息をつくとポケットティッシュを取り出しティッシュを一枚取るとナナのほっぺのマヨネーズと口元のソースを拭い、ぐしゃぐしゃと丸めるとゴミ袋として持ってきておいたコンビニのビニール袋に放り捨てる。

 

「な、な、な……何しやがんだよいきなりっ!」

 

突然口元とかを拭われたナナは妙に顔を赤くし、炎佐に蹴りを入れる。

 

「いってっ!? なんだよ、昔からお前、テーブルマナーとか適当でよく汚して俺が拭いてやってただろうが!? 何今更言ってんだよ!?」

 

「う、うっせー! 子供扱いすんじゃねえよこの変態っ!!」

 

「いててっ! 蹴るなバカやろっつか変態ってどういう意味だテメエ!」

 

ナナは着物が乱れるのもお構いなしに炎佐に蹴りを入れており、炎佐もしっかり腕でガードしつつナナに文句を返す。今更ながら王族とその護衛というには色々と似つかわしくないその光景にモモは額に手を当ててはぁ、とため息を漏らした。

 

 

 

 

 

「ふん! しょうがねーからこの綿菓子で手を売ってやる! ありがたく思えよ!」

 

「ハイハイどーも。光栄ですよプリンセス」

 

喧嘩――と言っても基本的にナナが一方的に炎佐を蹴っていただけ――が一段落し、ナナは綿菓子を持ちながら炎佐に言い、炎佐も慣れたようにあしらう。

 

「まったく、エンザさんはナナに甘いですわ」

 

「ちゃっかりフランクフルト買ってもらっといてその言いぐさはなんだ?」

 

「ご馳走様です」

 

ナナとは反対側の隣に立つモモはエンザに注意するようにそう言うが彼女もちゃっかりナナの綿菓子と一緒にフランクフルトを買ってもらっており、それをエンザが指摘するとにこっと微笑んでお礼を言い、フランクフルトを頬張る。それに炎佐は「ったく」と悪態を漏らした後、周りを見回す。

 

「さてと、リト達はどこにいるんだか……そろそろ合流しねえと」

 

炎佐は周りを見回しながら呟き、リト達らしい姿が見えないので電話で連絡を取ろうと携帯を取り出す。と、その時どぉんという爆発音が聞こえ、炎佐達はその音がした空を見上げる。そこには花のように綺麗な火の粉――花火が咲いていた。

 

「やべ、花火始まっちまった」

 

「わ~花火ってキレイだなぁ! 姉上が言った通りだ!」

 

花火までには合流すると伝えてくれとララに言ってしまった手前早く合流しなきゃと思いながら炎佐はリトに電話をかける。

 

「お?」

 

「ん? なんだ?」

 

花火を見ていたはずのナナは炎佐の方に目を向けており、それに彼も気づいてナナを見返すが、よく見ると彼女は自分の方を見ているのではなく、自分の後ろを見ている事に気づいて後ろを振り向く。

 

「氷崎君、こんばんは」

 

「よお、偶然」

「あなたは確か……」

 

声をかけてきた例に漏れず浴衣姿の少女に炎佐もそう返し、モモも相手はゲーム世界に放り込んだ一人であるためか知っている様子を見せる。

 

「コケ川だ!」

 

「古手川!」

 

ナナが少女――古手川唯の名前を呼ぶがそれはちょっと訛っているというか言い方がおかしく、唯も叫んで訂正する。

 

「ちょうどよかった。古手川さんも一緒に行きませんか? 私達、これからお姉様たちの所に行くところなんです」

 

「え、ええ。そうね」

 

モモと唯はそう話し合い、歩きながら少々雑談を開始。

 

「……っかしいな? リトの奴電話に出ねえ……花火に夢中にでもなってんのか?」

 

炎佐は首を傾げて携帯を見る。

 

 

 

 

 

「おーい!!!」

 

そこに突然悲鳴のような声が聞こえてくる。

 

「リト?」

 

声の主はさっき自分が電話をかけてきた相手。もしかしたら偶然合流できたのかもと一瞬思うが、それにしては声に大分焦りが含まれているように見える。

 

「ヤミ!?」

 

「炎佐!! 古手川、ナナ・モモー! 危ねー!! どいてー!!」

 

リトと並走している浴衣姿のヤミに炎佐が驚きの声を上げるとリトは悲鳴を上げる。その時、炎佐は彼らを追うようにワイヤーのような細い何かがリト達を襲い、ヤミが瞬時にそれを刃に変身(トランス)した髪で防ぐのを見る。そしてあっという間に二人は走り去っていった。

 

「な、何なの!?」

 

「何者かに攻撃されていた……ったく久しぶりにララの婚約者候補がリトを狙ってきやがったのかよ……」

 

唯の呟きに対し炎佐はそう返した後、久々にリトの護衛任務を真面目に行う時が来たとめんどくさそうな表情を見せる。

 

(と言ってもこんな所じゃ鎧を装着するのは目立つよな……どこか適当な物陰に隠れないと)

 

人ごみの中で一瞬で鎧への早着替えショーなんて行うわけにもいかず、炎佐は屋台よりさらに裏の藪に隠れようと目論み、こそこそとそっちに歩いていく。その時、突然携帯に着信が入った。

 

「のわっ!?」

 

一瞬隠密モードに入っていた状態でのいきなりの着信に炎佐は驚きつつも携帯を取り出し、相手を見るとすぐ電話に出る。

 

「もしもし美柑ちゃん? 悪いけどリトが――」

[た、助けて炎佐さん!!!]

 

リトが何者かに狙われているからすぐ電話を切ろうかとしていた炎佐だが、それを遮る美柑の悲鳴が彼の耳元に響いた。

 

 

 

 

 

「さぁ、それいけガマたん!!!」

 

集合ビルの屋上、薄暗く人もいない、まさに花火観賞には絶好の穴場とも言える場所にそんな声が響き渡る。声の主は小太りなチビっこい子供――ララの婚約者候補にして以前金色の闇にリトの抹殺を依頼した張本人、ラコスポだ。彼が指示を出すと共にガマたんなる巨大な蛙のような宇宙生物――以前地球に来た時と違い、何故か鎧が装着されている――が口から粘液を吐き出す。その都合よく服だけを溶かす粘液の乱射によって女性陣は浴衣の一部を溶かされていきパニック状態に陥っていた。

 

「コラー! やめさせなさいラコスポ!!」

 

「ハハハ! ボクたんがやめろというまでガマたんはやめないよー。止めたければ、ボクたんと結婚するしかないモン!!」

 

ララの叱り声に対しラコスポはいやらしい笑みを浮かべながらそう言う。それに対しペケがヒキョーなと叫ぶ。

 

「そーれ! ガマたん、その小さい子、結城リトの妹を狙うんだー!!」

 

「えっ!?」

 

ラコスポの指示を受けたガマたんはリトの妹――すなわち美柑に狙いを定め、電話をかけていた美柑はそれに気づくのが遅れる。ガマたんの口から勢いよく粘液が放たれた。

 

「全裸決定ー!!」

 

(ひっ!)

 

ラコスポがいやらしく笑い、美柑は身体をぎゅっと抱きしめて目を閉じ、離れた場所に立っている春菜達が「美柑ちゃん!」と悲鳴を上げる。

 

「またテメエか!!!」

 

そんな怒号が美柑の耳に聞こえ、そう思うとバシュッという液体が急激に蒸発したような音が聞こえてきた。

 

「え?……」

 

「大丈夫? 美柑ちゃん」

 

目を開けてぽかんとしている美柑の前に立ち、彼女の方を振り返って赤い両の瞳を見せ、一人の青年が優しげに微笑んでそう尋ねてきた。

 

「炎佐さん……」

 

「ギリギリセーフ、だな。鎧を装着する暇もなかったよ」

 

確かに彼は戦闘用の鎧を着用せず、普段着の格好だ。が、それで彼の傭兵としての威圧感が消えるわけでもなし、エンザは美柑に向けていた優しげな笑みを消し、ギロリと目を研ぎ澄ませてラコスポを睨みつけた。

 

「よおラコスポとか言ったか? よくもまあしょうこりもなくやってくれたなぁ?」

 

「う、ぎぎぎぎぎ……賞金稼ぎ如きが……こうなったら、男なんかに興味ないけど、お前から全裸にしてやるもん!! ガマたん!!!」

 

ラコスポは地団駄を踏みながらガマたんに指示を飛ばし、ガマたんはエンザを見てすぅっと息を吸い、口内に粘液を生成。

 

「皆、俺の後ろに集まれ。そして決して動くな」

 

その間にエンザは春菜達に指示を出し、デダイヤルを取り出して操作を行うと刀の柄を一本空中に転送、同時に自分も鎧を着装。デダイヤルをしまい、落ちてきたそれを右手でキャッチ。ひゅんと一振るいすると赤い刃が出現。さらにひゅんひゅんと弄ぶように刀を回転させながら肩に担ぐ姿勢に持っていった。と、刀の刃が熱を持ったかのようにさらに赤くなっていく。

 

「くらうもーん!!!」

 

ラコスポが叫ぶと共に、ガマたんの放った無数の粘液がマシンガンもかくやの数と勢いでエンザの指示の結果密集する事になった彼ら目掛けて飛んでいく。それをエンザは燃え盛る炎のような赤眼で睨みつけていた。

 

「はぁっ!!!」

 

叫ぶと同時に袈裟懸けに一閃、その高熱を宿す刃が粘液に当たると同時にその熱によって一瞬で蒸発。直後手首を捻り、刃を上に向けて一閃。その斬撃の軌跡が二つの粘液を捉え、消し去る。そして腕を回転させ、一発目と二発目の刃の軌跡と重ね合わせて丁度正三角形を描く軌道に刀を振るう。それがまた別の粘液を蒸発させた。だがまだ終わりではない。

 

「しっ!!」

 

僅かに横に動き、はみ出していた春菜に当たる粘液を斬る。そのまますぐ元の位置に戻り、先頭にいる美柑に直撃コースの粘液を、美柑を守る壁になるように真下から刀を振り上げて粘液を消し飛ばす。次にその振り上げた勢いを利用してジャンプ、それでようやく自分の胸元の高さとなった粘液を横に薙ぎ払った刃で蒸発させ、重力に従って自由落下している間にも刀を斜め十字に振るって粘液を斬り、着地と同時に眼前に迫る粘液を刀を突き出して消し去る。

 

「……」

 

着地のショックを和らげるために膝を折ったエンザは悠然と立ち上がり、唖然という言葉の見本通りの表情を見せているラコスポを睨む。全ての粘液を斬るなどという芸当は彼には出来ない。だが、彼は自分、もしくは後ろの女性陣に当たるという粘液を見切り、それだけは確実に斬っていた。

 

「もう終わりか?」

 

「そ、そんな、う、うそ、うそだもん!? ガ、ガマたん! もう一回だもん!!」

 

ラコスポは喚き散らし、再びガマたんに攻撃を指示。

 

「何度やったって無駄だぜ!」

 

と、いきなりそんな声が聞こえてきた。

 

「ナナ!」

「ん? お前確かララたんの妹の……」

 

ララの声が響き、ラコスポやエンザ達も声の方を見る。声の方――手すりを越えた先の空中、ナナは何故かそこに立っていた。が、ナナは平然とした様子でラコスポと、彼の横に立つガマたんを見る。

 

「珍獣イロガーマか。珍しーの飼ってんじゃん、お前」

 

そこまで言うと共にナナの身体が浮き上がる。というか、ナナの乗っていたらしい足場が持ち上がった。

 

「あたしのペットになれよ! いいだろ、ガマたん!!」

 

ナナが乗っていた足場、それは彼女が頭の上に平然と乗れるほどの巨体を誇る、コブラのように広がった頸部を持つ大蛇だった。その姿を見たガマたんが途端に怯えだす。

 

「そ、そそそれはイロガーマの天敵、ジロ・スネーク!!」

 

ラコスポがわざとらしい説明口調で叫び、ナナはジロ・スネークなる大蛇からよっと声を出しながら降りるとすたすたと無防備にガマたんに近づいて、笑いながら右手を差し出した。

 

「ほれ、お手!」

 

ナナからの命令を受けたガマたんはジロ・スネークの威圧に怯えながらさっと自分の右手をナナに差し出す。ラコスポが「ガマたん! ボクたんを裏切るのかー!」と悲鳴を上げる。

 

「あ、リト。大丈夫だった?……うん、よかった」

 

何か会話が聞こえてきた。

 

「さて、ラコスポ」

「はぅあっ!?」

 

その次の瞬間、背後から聞こえてきた声にラコスポは悲鳴を上げ、振り返る。エンザがすごく据わった目で彼を見下ろし睨みつけていた。

 

「リトも無事だったようだし……今宵の祭囃子に免じ、今すぐララを諦めて逃げ帰るなら今回は見逃してやる。さもなくば……」

 

「ひぎっ……お、覚えてろーだもん!!!」

 

ぼきぼきと拳を鳴らして威圧するエンザ。それにラコスポは怯み、怯えながら捨て台詞を残してすったかたーと逃げて行った。

それからリトとヤミ、ルンや唯、モモも合流。エンザは知り合いの惑星保護機構職員にヤミが戦った賞金稼ぎ、ランジュラの連行を依頼したりと事後処理を行う。

 

「ったく。まさかザスティン達がいない時によりにもよって賞金稼ぎが狙ってくるとはな……ヤミがいて助かった。ありがと、ヤミちゃん」

 

エンザは前半エンザ、後半炎佐の口調で愚痴を漏らし、ヤミは「お礼を言われる事ではありません。結城リトを始末するのはこの私ですから」と返す。それに炎佐は苦笑を漏らし、デダイヤルでジロ・スネークとガマたん(まだ怯えている)を転送し終えたナナの方に歩いていった。

 

「ナナもありがとな、おかげで話が早く済んだよ」

 

「いや、別に――」

 

炎佐の言葉にナナはつんっとした様子で返そうとするが、彼がナナの頭にぽんと手を置いてよしよしと撫で始めると目を吊り上げる。

 

「――だっから子供扱いすんじゃねー!!!」

 

そしてナナの顔を真っ赤にしながらの叫びが、花火彩る夜空に響き渡った。




今回は夏祭り編。エンザにはVS銃になった剣士のお約束、飛んでくる銃弾を剣で打ち落とすを応用して飛んでくる粘液を炎の剣で斬って蒸発させる、をやらせてみました。
ちなみにモモが今回炎佐に妙にべたべたしてましたけど別に彼女は炎佐が好きとかいうわけではありません、仮に好きであったとしてもそれは男性に対する恋愛感情ではなく、兄に対しての親愛です、後はからかいです。ナナの方は炎佐が昔からの癖で世話を焼いてはナナの方はそれを子ども扱いされてると思い怒ってる感じです。
さて次回はサブヒロイン凜回にしようかなっと……では今回はこの辺で。ご指摘ご意見ご感想はお気軽にどうぞ。それでは。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。