IS〜織斑一夏は男の娘!?〜   作:飯橋朱音

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魔神が覚醒し降臨する。

はたしてその魔神がもたらすのは、希望か、それとも絶望か。


第八話

ドゴオオオォォォン!!

「ふふふ。全く、口ほどにもありませんわね。

織斑先生判定を。」

 

セシリアは千冬に支持を仰ぐ

 

『いや、まだだ。あれを見ろ。』

 

千冬はビットの爆発で起こった爆炎を指す。

そこにはゆっくりと薄くなりつつある爆炎とドス黒い球体があった。

 

--場所が変わって管制室--

 

「姉さん!!一夏は大丈夫なのか!?」

 

箒が束の胸倉をつかんで前後にがっくんがっくん揺らしていた。

 

「ちょ、箒ちゃ、頭が、やめ。」

 

「落ち着け、篠ノ之妹。仮にやられたとしてもSEをごっそり持っていかれるだけだ。

運がよければまだ大丈夫だ。」

 

榮太郎が落ち着かせる。

 

「その通りだ、あいつを信じろ。だろ?織斑先生?」

 

シュタインもそう言って落ち着かせていた。

 

「ああ、その通りだな。ん?あれは・・・」

 

『ふふふ。全く、口ほどにもありませんわね。

織斑先生判定を。』

 

「いや、まだだ。あれを見ろ。」

 

--アリーナ--

 

『いや、まだだ。あれを見ろ。』

 

「どういうことですか?も勝負は

『敵ISの再起動を感知注意して下さい。』

なんですって!?」

 

そこにはゆっくりと薄くなりつつある爆炎とドス黒い球体があった。

 

--side一夏--

 

『初期化(フォーマット)と最適化(フィッティング)が終了しました。

システム再起動、再構築後、戦闘モードに移行します。』

 

膨大なデーターが流れ込み、整理されていく。

 

(そうか・・・そういうことか、やっと終わったか。)

少し遅いんじゃねえか?)

 

・・・

 

(そうか・・・まあいい準備できてんだろ?)

 

・・・

 

(だったら、いっちょおっぱじめようじゃねえか!!行くぜ黒式!!)

 

・・・!!

 

--sideセシリア--

 

セシリアは一体何がどうなっているのか理解できていなかった。

 

「一体どういうこと・・・まさか一次移行『ファースト・シフト』!?

まさか今まで初期設定のままで『だったらどうした?』!?」

 

そこには、漆黒の四肢と躯体、鋭角なシルエット、

体の所々についた髑髏

 

まさにソイツは

 

「魔神・・・!?」

 

「やっと終わったか。オルコット、

さぁて、こっちの準備は整ったぜ!

今度はこっちの番だ。覚悟はいいか?

第二ラウンドの始まりだぜ!It,s show time!!」

 

そう言った後、一夏は一気にオルコットとの間を詰め、そのまま。

 

ズガアァン!!

 

殴った。

 

「くうぅっ!!」

 

殴られる瞬間、ビットを前面に展開したのか、

ビットには殴った拳の跡がくっきりとあった。

 

「あ、あなたいきなり殴るとはどんな考えを!!」

 

そういいながらオルコットは体勢を立て直す。

 

「だったら、逆に聞くぜ。喧嘩に決まったルールはあるか?

それと同じだ。ルールなんか知ったこっちゃねぇ。勝ったほうが強ええ、

ただそれだけだ。」

 

「これは喧嘩なんかじゃ無くて試合ですわ!」

 

オルコットはライフルとビットを使い一気に撃ち放つが

全てアクロバットのような動きで回避する。

 

「もとはてめぇが吹っかけた試合だ。

お前は俺に喧嘩とも今みたいに試合とも言わずに

『決闘を申し込む』としか言ってねぇだろ?

俺はそれを喧嘩として受け取っただけだぜ?」

 

一夏はオルコットの一斉射撃をバク宙で避ける。

 

「さぁて今度はこっちの番だぜ?」

 

そう言いながら一夏は格納している武器をリストアップする。

 

・全距離対応型小型銃-ブレストリガー

胸部胸部装備中-状態:常時使用可能

・近接特化大型物理ブレード-牙斬刀

現在粒子化格納中-実体化させれば常時使用可能

 

「なるほど。こいつは使えるな。」

 

そう言うと一夏は胸のパーツを取る、否、

外してそれを構える。

 

「さぁ、どこを撃ち抜かれたい?

5秒以内にこたえればリクエストに応えてやるが?」

 

それに対してオルコットはビットとライフルを展開し射撃体勢にする。

 

「お生憎様!打ち抜かれるのはなたのほうですわ!」

 

そう言って、全武器を発射する。

 

「そうか・・・、ならば時間切れだ」

 

ズガガガガアァン!!

 

その瞬間、四つビットが爆散する。

 

ーー管制室ではーー

 

「凄いですね!織斑君の動き!

今度は伸身二回転二回捻りをやっちゃうんですから!

それにあの動き物凄くカッコいいですし!!」

 

麻耶が物凄く興奮していた。

 

「ああ、あの動きはガン=カタといってな、拳銃を使った格闘戦法だ。

細かく言うと二丁拳銃を使った近接戦闘だ。恐らく一夏の使っているのはそれだろう。」

 

「かっくぅいいいぃぃぃ。かっこいいよ。織斑君!」

 

麻耶は興奮気味になり遂には興奮しすぎて鼻血を出す始末だ。

 

「あーもー落ち着けおっぱいお化け!」

 

「ちょっ!?、おっぱいお化けって酷くないですか!?」

 

「束と山田先生、両方とも落ち着け。篠ノ之妹、

こいつら竹刀で叩くなりして落ち着かせろ!!」

 

「え!?千冬さんが、アイアンクローで静かにさせた方が早いんじゃ!?」

 

「面倒くさい!兎に角静かにさせろ!」

 

「鉄拳でいいのなら俺達が!!」

 

「この際何でもいいから、任せた!!」

 

「スンマセン!」

 

「取り敢えず落ち着つけ!」

 

ズガアァン! ゴガアァン!

 

二人は拳骨で黙らせる。

 

「とにかく一夏ぁ!!お前は自分を信じろ!お前の誇りと共に行けぇ!」

 

シュタインがアリーナにいる一夏に激を飛ばす。

 

ーーアリーナーー

 

「な!?、一体何が!?ま、まさかビットの銃口をピンポイントで!?」

 

「次はこいつだ!」

 

一夏はブレストリガーを胸にしまうと、

次は牙斬刀を実体化(マテリアライズ)させる。

 

「おおおぉぉぉっ!!」

 

牙斬刀でオルコットのライフルを叩っ斬る。

 

「あ、貴方はいったい何がしたいんですか!!

私に負けて地獄に墜ちなさい!!」

 

オルコットが一夏にライフルを連射しながら、

小型ナイフを展開し切りかかろうとする。

 

「そんなもんン、知ったこっちゃ無え!

戦いたいから戦い!潰したいから潰す!

この俺にィ!大義名分なンざ無え!こいつでトドメだあああぁぁぁッ!!!」

 

一夏は牙斬刀で縦一文字に斬り、その勢いで横に回転斬りを入れる。

 

『SE0%戦闘継続が不能のため戦闘行動を中断します。』

 

決着がつき、アナウンスが響く。

 

『試合終了、勝者ーー織斑一夏』

 

「地獄だと?いや、堕ちるのは俺じゃない・・・」

 

牙斬刀を肩に担ぎ直し背中越しにオルコットにサムズダウンを出す。

 

「この俺が地獄だ!」

 

今ここに、男のIS乗りが誕生した!!




待機状態が決まらない・・・

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