10話くらいですがお付き合いください。
雅人はナタリアから
「とりあえず、明日の20時に帝国の首都アルテにある軍事基地に来てくれ。このカードを見せてくれたら通してくれるから」
と言われ、急いで荷物をまとめて、帝国に行った。アルテにつくとタクシーに乗り軍事基地までいく。・・・・ここでかなりぼったくられたような気がするが。
警備にカードを見せて中に入る。
「こちらです。どうぞ」
スーツで蝶ネクタイの人に案内され、一緒にエレベータに乗り目的地に行く。
10分以上動いているが開く気配がない。いつまで乗ればいいのかと聞こうとしたらエレベータが止まり、開いた。
「奥でナタリア様が待ってます。」
そう言い、蝶ネクタイの人は戻ってしまった。
奥へ進むとナタリアともう1人誰かがイスに座っていた。
こちらに気づいたナタリアが声をかける。
「よく来たな。まあ、適当なところへ座れ」
言われたとおりに座り聞きたいことがあるので聞く。
「こちらは?」
「彼か?彼はヴィクター・フランケンシュタインだ」
「・・・・どうも。新田 雅人です」
ヴィクターは握手を求めてくる。応じる新田。
人造人間。ヴィクター・フランケンシュタイン博士によって7つの死体を組み合わせ造られし人間。顔には大きなさんま傷や体のいたる所に縫い合わせた跡がある。
80年前に生きる者への冒涜と言われ、異能者狩りのスペシャリスト、ヘルシング家によって殺されたと聞いたが。
「祖父がかくまったんだ。そいつは悪いことを何もしていないってな」
「・・・・・いいおじさんだ」
内心でその祖父が今の孫を見たらどう思うかと考える新田。
ヴィクターが質問してくる。
「お前のことはナタリアから聞いている。だがわからないことがある。鬼とは何だ?」
「んー。・・・皇国の吸血鬼かな」
「ほう。じゃあ、敵なのか」
「色々あってさ。今は敵じゃないよ」
「そうか。それはよかった」
笑うヴィクター。おお、非常に怖い。
まだメンバーがそろってないみたいなので、ヴィクターとチェスをしながら待っているとポーンと音が鳴る。エレベータがついた音だ。
出てきたのは15、6のほうきをもった女の子だった。新田に近づき、
「初めまして、リアン・ヘックスです。魔女の生き残りです」
「・・・・・どうも、新田 雅人です。鬼です」
あいさつをされるので答える新田。
「鬼?鬼ってなんです?」
またかよと思いさっきと同じように答えようとするが、
「皇国の化物の1つであり、こいつは鬼の中で最強と言われた酒呑童子の血をひくやつさ」
リアンの後ろから現れた男が代わりに説明する。
「ローレンスか。久し振りだな」
「よお。雅人3年ぶり」
ローレンス・イェーガー。唯一生き残っている人狼である。
「これでそろったな」
ナタリアが声を荒げる。
「おい、ガリバーがいないぞ」
「巨人は来ない」
「おいおい、吸血鬼と戦うんだろ。あいつがいなくてどうする」
「あいつが参加しないから鬼を呼んだんだ」
なるほど。イェーガーが納得する。
鬼に
まあ、あいつが作戦を考えるから大丈夫だろ。
深く考えるのをやめた新田。
「じゃあ、さっそく作戦を言うぞ」
作戦内容を伝えようとするナタリアだが、ポーンとなってエレベータが降りてきて蝶ネクタイの男が出てきた。
何か焦っている感じだ。
「ナタリア様、大変です!帝国、東側地域エメリアに吸血鬼が現れました!」
事態はかなりまずかった。
ヴィクター・フランケンシュタイン
人造人間。
ローレンス・イェーガー
人狼
リアン・ヘックス
魔女
ガリバー
巨人