感想ください。
ps
また、就活失敗メールが来たよ・・・・
新田にとって任務はいつも面倒なものだ。だが今日に限って言えばさらに面倒な仕事だ。
その任務の内容が皇国の最も偉い人である今上天皇陛下の孫娘である
「めんどくせー。こんな任務になんで鬼の俺まで・・・・」
「ぐちぐち言うな。この国のトップの孫を守っているんだぞ。しゃきっとしろ」
だらだらしていた新田に喝を入れる上条。へいへいと流しながら頭では同サボるか考えている新田が周りを見ていつもと違う警備体制を見て不審に思う。
普段なら周りを威嚇し、付きっきり警備しているが、今日に限って桜子様に隠れながら警備しているのだ。
「どうしたの、今日の警備体制?」
「・・・・・・桜子様が『普通に友達と買い物をしてみたい』とだだをこねられてだな。かといって警備を外すわけにもいかないからな」
「・・・ああ、桜子様も普通の人間だってことか」
納得した新田だった。
しゃべっているうちに桜子様と友達が移動する。上条は無線で他の部下たちに連絡する。
「桜子様はおそらく洋服コーナーに行くはずだ。先回りして客のふりして桜子様を守れ。ただし、絶対気づかれないように」
無線機からいろいろな人の『了解』が聞こえてくるが、
「おい、チームB応答願う。チームB応答願う」
A、C,D、Eからは『了解』の返事が聞こえてきたがBから返事が来ない。
『・・・・・・・・チームB、了解』
ようやく返事が来た。何か違和感を覚えた上条だが、とりあえず桜子様をおうことにした。
そして読みどおり桜子様は洋服コーナーに来た。そして楽しそうに友達としゃべっている。
だが、一人の女が洋服コーナーに近づこうとしている。一般のお客は通さないように警備しているのに。
あの扉から出てきたということはチームBが通してしまったということだろう。上条はいそいで無線で連絡を取ろうとする。
「何やっているチームB、さっさと女をここから出せ!」
しかし無線機からはチームBからの連絡がこない。その時上条はさっきの違和感の招待がわかった。
今日の警備体制に
「その女を捕えろ!」
無線に叫ぶ。だが遅かった。
女はすでに桜子様に近づき、顔にハンカチを当て眠らせる。
そして桜子様を背負いながら囲まれた警備たちから逃げていく。普通ならすぐ捕まるだろう。だが人間では捕える事の出来ないくらいの速さと、6mジャンプをして逃げている。
こんな規格外を追えるのは同じ規格外の鬼の子孫だけだった。
2人の追いかけっこが終わったのが廃棄された工場だった。
「さてと、この辺でいいかな」
女は止まり、背負っていた桜子様をおろした。
「・・・・・何者だ?」
追いついた新田が尋ねる。以外にも親切に答えてくれた。
「
「桜子様をさらったのは?」
「君をおびき寄せるためだよ。いけないのはそっちだからねー。学生相手とはいえ、どんな時も全力でやらないと」
なるほど、前回の仕事の黒幕はこいつだったか。
3大国家、漢国と3っつの島からなる国、皇国は歴史的に見てかなり仲が悪いため、外交や貿易もしていない。
そして最近、漢国の主席になった人物がかなりの反皇であるため、いつ戦争が始まってもおかしくないのだ。
だからこの女は皇国の戦力をはかりに出して来たというところか。
「・・・・・・まあ、いいや。めんどくせーから早く始めようぜ」
考えるのをやめた新田は、刀を抜き構える。
「むふっ、じゃあいくよ!」
光琳がまっすぐ突っ込む。その速さは新田より速いが真正面から突っ込んできたため、あっさり胸に突きを食らう。
だが新田は驚いていた。
「だめだよ。普通の人と一緒にしちゃ」
平然としている光琳。顔にストレートパンチをもろに食らう。
思いっきり水平に吹っ飛ばされ、壁に当たる。
ぶっ飛ばされたおかげで刀も彼女の体から抜けているが、彼女の体から血が出ていない。
「・・・・・お前、まさか」
「気づいた。死体、キョンシーだよ、私は」
軽い絶望感が新田を襲ってくる。
漢国
3大国家であり皇国と仲が悪い。
宋 光琳
数年前にできた漢国最強のキョンシー