俺は今海鳴市に向かって伸びている国道をとぼとぼと歩いている。
標識を見てツッコミを入れた俺は取り合えず持ち物を確認してから海鳴市に向かっている途中だ。
で、持っていたものは以下の通り。
・リュックサック
・布の服が2着
・保存食が3食分
・水筒
・鉄の剣
・ナイフ
うん、銃刀法に触れる品が普通に入ってました。
リュックサックはよくある内容量が拡大しているらしく、普通に長さ1mを超えている剣が入っています。
そして肝心な物がありません。
そう、お金です。
つか、この持ち物はどう考えてもファンタジー世界に行くためのラインナップです。
あれか?
海鳴市に着くまでに適当に薬草とか採取しろっていうのか?
現代日本では無理でしょう・・・ねぇ神様、ほんとどうしてこうなった・・・
そんなこんなで20分ほどとぼとぼ歩くと海鳴市に到着しました。
俺の現在の格好はユニ○ロのジャージ風の布の服装備と皮のブーツをはいて背中にはちょっとくたびれた皮のリュックサックを背負っている状態です。
外見はなぜか若返っており、14~5歳といったところなのでファンタジー世界基準では成人している年齢です。
取り合えず俺は今後どうするかを考えるためちょっと大き目の公園へ入りました。
少し歩くとベンチがあったのでそこに腰下ろし取り合えず状況整理と今後の方針を考えます。
(まいったな。戸籍が無いのも困るが一番困るのは金が無いことだな。これじゃ履歴書も買えねぇ・・・)
そう、はたらこうにも履歴書がないとまともなところは雇ってくれないでしょう。
(それに住居だな。最悪住み込みのまかないつきバイトを探すべきか?でもすぐに見つかるかも怪しい・・・
う~む、エロチートを使えば人間の屑となるけど手が無いわけではないがさすがになぁ。
持ち物売るにしてもリュックは売れないし鉄の剣とか銃刀法違反だしなぁ・・・)
いろいろ考えるけどいい案が思い浮かばない。
取り合えずこの公園にダンボールハウスを張れるか検討しだしたところで目の前のベンチに栗毛をツインテールにした女の子が座っているのに気づいた。
特段それだけなら別に珍しいものでもなかったんだがその背後に浮いているものが問題だった・・・
まじまじと浮いているものに目を凝らすと、だんだんはっきり見えるようになってきて、背景が透けている壮年の男性が女の子を心配そうに見つめているのがみえた。
(うおぃ!あれか!?これは彼女の守護霊的なものが見えてるのか!?
・・・まぁ神様にあらゆる才能をもらっているからいずれは見えてもおかしくないんだが。
ふ~む、神様が言ってた3倍能力でチョコッと霊能が強化されたんだろうか?
ありえるな、となるとこの世界にはそういった業界が存在するのかもな~)
と、思っていると俺がまじまじと男性守護霊(?)を見ているのを向こうが気づいたみたいで、こっちに近づいてきたのだった。
そして男性守護霊(?)が目の前でこちらをじっと見つめて、俺が存在を認識していると確信したところで話しかけてきた。
「やぁ!君、私のことが見えてるよね?声が聞こえたら返事してほしいんだけど。」
「ああ、聞こえてますよ。ところで守護霊って守護者から離れても大丈夫なんですか?」
「いや、私は守護霊ってわけじゃないんだよ。あの子の父親なんだが仕事のミスで死んでしまってね。家族が心配だったのでそれが未練になったのか現世にとどまっているんだよ。」
「へぇ、それはご愁傷様です。早く未練が無くなって成仏できると良いですね。あ、俺は江口帝って言います。」
「ああ、まだ名乗ってなかったね。私は高町士郎、この近くの喫茶店『翠屋』のマスターをしていたものだよ。
ところで初対面の君にぶしつけで申し訳ないんだけど力を貸してもらえないかな?どうしても家族に伝えたいことがあるんだよ。」
俺は呆然としていた。
海鳴市だから魔法少女リリカルなのは世界だと思っていたら違ったらしい。
(とらハ3かよ!!)
そう、俺は心の中で突っ込みを入れて声に出さなかったのは偉いと思う・・・
士郎さんがこの世界では死んでいたの巻き。
主人公がいるのはあくまで剣と魔法のファンタジーです。
ただ神様が気を利かせて生活するのに楽な世界を適当に選んだら剣と魔法がある現代日本の平行世界へきてしまいました。
この世界はあくまでリリカルなのはを主軸にしていますが微妙に違いが出ています。
その違いとして士郎さんが死んでいましたであり、この時点で主人公はオタ知識の中から導き出したとらハ3の世界と勘違いしてしまったのです。
次回かその次ぐらいでたぶんエロチートが炸裂するかもしれません。
その後はかなりの勢いで原作メンバーがエロ的に崩壊し物語りもかなりの勢いでご都合展開が発生します。
なので、そういったのが受け入れられない方は読まないことをお勧めします。