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朝の校門前。
良介が登校すると、初音がいた。
「よーっ!
ヒマしてる?
ヒマじゃなくてもクエスト行こうぜ!
なんかその辺に魔物が出たって!」
「なんで俺が・・・それに、初音が自分からクエストに出るはずがないだろ。」
良介は嫌そうな顔をした。
「ま、しょーがない。
実はウチの開発部から面白いものくすねてきてさ。
その実地試験をやろーっての。」
「おいおい、いいのかそんなことして・・・」
「自分からJGJに貢献しよーなんて神宮寺一族の鑑だろ?」
「確かにそうかもしれだろけど・・・ところで沙那は?」
良介は周りを見渡した。
「沙那?
沙那はダメダメ。
見つかったら取り上げられるから。
だから内緒なんだよ。
ほら、早くクエスト受注して。」
「ったく、しょうがねえな・・・」
良介は渋々クエストを受けた。
「見つかる前に出かけるぞ。
おっー!」
初音は良介の手を引っ張りクエストに向かった。
少し離れたところから沙那が見ていた。
デバイスで誰かと連絡をとっていた。
「ええ。
ジンライSPを持って出発されました。
私におまかせください。
初音様を危険には晒しません。
それでは・・・」
沙那は電話を切った。
「では、私もクエストを受注しましょうか。」
沙那はクエストを受けた。
その頃、生徒会室。
虎千代と薫子と聖奈がいた。
「神宮寺は・・・クエストか。
珍しいな。」
「良介さんといっしょのようですね。」
「そうか・・・遊佐といい神宮寺といい、会いたいときに連れ出されているな。」
「今からクエスト登録を解除して、連れ戻すこともできますが。」
聖奈が話に混ざってきた。
「そこまでするほどじゃない。
少し聞きたいことがあるだけだ。」
「執行部とJGJの業務提携ですね。」
「ああ。
裏世界に行っていた間に進んでいてな。
侵攻が起きてからこっち、面倒なことばかり起きる。」
「内容を読みましたが、契約が成立するとJGJの技術者が常駐するとか。」
「裏世界の調査だそうだ。
学園の研究者を補助する為のものと言っているが・・・
我々が詳細も知らんまま決定されてはことだ。
学園内をうろつくんだからな。」
「この時期に外部の者をいれるのは危険ですね・・・特にJGJは巨大です。
どこにテロリストが入り込んでいるかわかりません。」
「それでこちらは神宮寺 初音を担ぐことにした。
派遣される技術者は、アイツの知っている者にしてもらおう。」
「それは信頼できるのでしょうか?」
薫子は不安そうな顔をした。
「勝手にリストアップされるよりマシだ。
というわけで、神宮寺が帰ってくるまでアタシは休もう。
これから1年、忙しいからな・・・朱鷺坂は地下か?」
「いいえ。
学園内を歩き回って、なにか調べているようです。」
「ふむ・・・あいつにもそろそろ生徒会の戦力になってもらわないとな。」
「では案件を1つ与えますか?」
「聖奈のタスクから裏世界関連のものを引き継がせろ。
この時期、会計は地獄のように忙しいからな。
予算が決まったら、JGJ関連を聖奈に任せる。」
「かしこまりました。
私は変わらず、霧の護り手・・・
会長は第8次侵攻ですね。」
「そうだ。
遊佐ともまた時間を設けないとな。」
「では、調整いたします。」
「ああ、頼む。」
虎千代は休みに向かった。
***
洞窟、良介と初音がいた。
「いやぁ、突然声かけちゃって悪いなぁ。
手伝ってほしいことがあってさぁ。」
「はぁ・・・それでくすねた物ってなんだよ。」
「これ、見てこれ、クックック。
なんだと思う?」
初音は機関銃のような兵器を取り出した。
「なんだって言われても・・・ただの銃のような兵器にしか・・・」
「じゃじゃーん!
JGJが開発した新型対ミスティック用護身兵器!
その名も【ジンライSP-MJ706】だ!
国連軍が正式採用してるジンライシリーズの最新作。
すげーだろ。」
「いいのかよ、そんなもん持ってきて。」
「将校用の護身用ピストルは殺傷力はあんまりないのがセオリーだったんだけど・・・
これは1つあればじゅーぶん、魔物と渡り合える優れものだ!
くすねてくるの大変だったんだぜ?
いやまあ、協力者がいるんだけどな。」
「誰だよ、そんなことしてんの。」
良介は呆れてため息をついた。
「アタシと気が合う開発者が、たまぁにテスト用に横流ししてくれるんだよ。
今回、沙那じゃなくてアンタを誘ったのもこいつのためなんだ。
沙那に見つかったら取り上げられちゃうからなー。
頭固いんだから。
ほんじゃ、まぁ実地テストと行くぜぇ。
ククク、アタシのお眼鏡にかなうかな?」
初音は笑みを浮かべながら進んでいった。
***
学園の廊下、誠が1人で歩いていた。
「やっと暖かくなってきたな。
やっぱ寒いのは苦手だなぁ・・・」
すると、メアリーが鼻歌を歌いながらやってきた。
「ゆさー、ゆさー、ふんふ~ん・・・」
「ん、メアリーか。」
メアリーは誠に気づくと誠のところにやってきた。
「ん?
なんだ、セクハラヤロウじゃねえか。」
「誰がセクハラ野郎だ。
もうしてないだろうが。」
「もうしてないねぇ・・・ここ最近した的な話を聞いたような気がするんだがなぁ?」
メアリーは不敵な笑みを見せた。
「まったくしてないっつうの。
誰かと間違えてんじゃねえのか?
(そもそも現状でそんなことする余裕なんかないっつーの。)」
「ふーん、そうかい。
あ、そーだ、遊佐見なかったか?」
「遊佐?
鳴子さんか、見てないな。」
「あっそ。
じゃ用はねーよ。」
メアリーは去っていった。
「なんだあいつ。」
誠は頭を掻きながらメアリーの背中を見ていた。
***
洞窟内、良介と初音は奥へと進んでいた。
「JGJインダストリーが魔物と戦うための兵器を作ってるのは有名だろ?」
「ああ、よく聞く話だな。」
「なにせ業界シェア27%だかんな。
国連軍から傭兵まで・・・
ウチの兵器を使ってないところはそうそうないんだ。
ぼろ儲けだよ。」
「だろうな。」
「ま、ぼろ儲けってことは、それだけ売れてるってことで・・・
それだけ売れてるってことは、それだけ壊れてるわけだ。
壊れてるってことは、持ち主がダメになってる可能性も高い。」
「・・・嫌な話だな。」
良介は顔をしかめた。
「特にデクなんかは、致命的なダメージくらったら脱ぐヒマもないからな。
つまりウチが儲けてるってのは、それだけ前線に犠牲が出てるってことでさ・・・」
「実際は、ニュースとかでやってる以上に、死人が多いんだろ。」
「ま、戦わなきゃもっと人が死ぬから、しゃーないっちゃしゃーないよ。
兵隊さんが頑張ってくれるおかげで、こうやって学園生活を満喫できてるワケ。」
すると、2人の前に魔物が現れた。
「お、魔物発見!
こいつの威力を試す時だ!」
初音は嬉しそうに笑った。
「そんじゃ、俺が隙を作るからその時に撃てよ。」
「りょーかい!」
良介は光弾を撃ち魔物の足を止めると、魔物の上を飛び越すと、闇属性の魔法を撃った。
「止まれ!」
魔物は動こうとしても動けない状態になっていた。
「重力魔法だ。
これで威力を確かめることができるだろ?」
「ナイス、良介!
そんじゃ、行くぞー!」
初音がジンライを構え、魔物に向かって撃った。
光線が放たれ、魔物に当たると、魔物は少しひるんだ。
「あれ?
なら、もう一発!」
初音が再び撃つと魔物は消え去った。
「結構威力あるんだな。」
良介はジンライの威力に感心していた。