グリモワール魔法学園【七属性の魔法使い】   作:ゆっけめがね

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※この作品の主人公は原作アプリの転校生ではありません。
 閲覧者様のイメージを壊す可能性があります。
 それでもOKという方は、よろしくお願いします。


第1話 魔法学園

あの事件から早くも一週間が経過した。

けがはそんなに多くなかったが魔法使いに目覚めたせいか、治りが早かった。

仮住まいを少ししていたが、ある日、あるものが届いた。

魔法学園の入学届だった。

魔法使いに目覚めたら、魔法学園に通うことが義務付けられている。

 

「魔法学園か・・・

ここに通えば、今よりも魔法が使いこなせるようになれるのか。」

 

いち早く、能力をコントロールして強くなりたかった良介にとっては、

願ったり叶ったりだった。

すぐに入学の手続きをした。

そこから2日後・・・

魔法学園の制服にカバン、戦闘の時に変身して着る戦闘服、なぜか武器まで付いていた。

無論、教科書等も入っていたのだが・・・

 

「魔法関係のものばっかりだな・・・」

 

ほぼ魔法関連の教科書ばっかりだった。

入学届に戦闘服はどんなものがいいか書いてあったが、

冒険者のような服に青いマントと書いたが、

まったくイメージ通りの物が届いた。

ただ、武器に関しては頼んだ覚えはない。

事件から2日ぐらい経った時に、検査みたいなものを受けたが、

それが関係しているのだろうか。

武器は、西洋風の剣で、柄の部分に金の装飾が入っていた。

どうやら名前は【七聖剣】と言うらしく、魔法を吸収しやすい特殊な金属でできているらしい。

しかも、戦闘服と同じで変身した時だけ出てくるようだ。

翌日、早速通う予定である【グリモワール魔法学園】に荷物を纏めて向かうことにした。

  

   ***

 

魔法学園に向かう前に、あるところに寄り道することにした。

父さんと母さんのお墓に向かった。

 

「・・・父さん、母さん、行ってきます。」

 

手を合わせて、そう言ってその場を後にした。

バスに乗り、大体20分ぐらいで風飛市に到着した。

荷物を詰めたトランクを引っ張り学園に向かった。

 

  ***

 

学園に到着すると、校門に謎の物体が浮遊しているのを見つけた。

 

「なんじゃありゃ・・・」

 

良介は口からそんな言葉を出しながら校門に近づいた。

 

「お!お前が今度転校してくる新しい生徒だな!」

 

うさぎのぬいぐるみのような形をした物体がいきなりしゃべりだした。

 

「あぁ・・・まぁ・・・うん、そうだけど・・・」

 

この状況をなんと言えばいいかわからず、困惑する良介。

 

「名前は・・・早田 良介であってるよな?

あ、俺は兎ノ助っていうんだ!よろしくな!」

 

どうやらこの物体は兎ノ助というらしい。

 

「あ、あぁ・・・よろしく・・・」

 

「男子寮は学園から少し離れたところにある。

俺は普段、学園から離れられないが寮のあるところまではOKみたいだから、

早速案内するぜ!」

 

どうやら普段は学園から離れることができないようだ。

兎ノ助に連れられて男子寮に来たが・・・

 

「なんか・・・閑散としているような・・・」

 

なぜか男子がほとんどいない。

 

「魔法使いに目覚めるのはほとんど女子だからな。

この学園の女子と男子の比率は8:2ってところだな。」

 

つまりほぼ女子校と言っても過言ではないようだ。

 

「ここが良介の部屋だ。

とりあえず今日は荷物の整理だな。

明日から学園に通ってもらうからな。」

 

「わかった。」

 

とりあえず、この日は荷物の整理だけをして明日の行く用意だけをしてこの日は終了した。

 

  ***

 

翌日、朝6時に寮のベッドから起きた。

朝食を食べて、制服に着替え、いつでも行ける準備をする。

 

「おおーい、起きてるか?」

 

兎ノ助の声だ。

どうやら迎えに来てくれたらしい。

 

「ああ、起きてるよ。」

 

返事を返して部屋を出る。

兎ノ助に着いて行き、学園に着いた。

職員室に向かい、担当の先生に挨拶をすませ、教室に向かった。

 

  ***

 

教室に着き、中で朝礼が行われる間、廊下で呼ばれるのを待つ。

 

「今日から転校してきた生徒がいます。」

 

そう言われて入るよう言われたので、教室に入る。

 

「早田 良介です。

よろしくお願いします。」

 

教室を見ると、ほとんど女子で埋め尽くされていた。

男子が入ってきたということで珍しいものを見るような目で、

ほとんどの女子が見てきているが気にしないことにする。

空いている席に座るように言われ、席に座る。

そのまま、授業が開始した。

 

  ***

 

昼休み、弁当が無いので食堂に向かおうとした。

 

「おい、転校生。ちょっといいか?」

 

呼ばれたので振り向くと一人の男子生徒が立っていた。

 

「一緒に飯、食わねえか?」

 

昼の誘いに来たようだ。

 

「俺、食堂だけど?」

 

「俺もだよ。だから誘いに来たんだよ。」

 

どうやら向こうも食堂に向かおうとしていたようだ。

その男子生徒と話をしながら食堂に向かうことにした。

その生徒の名は、新海 誠(しんかい まこと)。

良介が転校してくる一か月前に転校してきた生徒らしい。

誠も良介と似たような境遇で魔法使いに目覚めたそうだ。

趣味も良介と似たようなものだったのですぐに意気投合した。

 

「いやー、男子生徒がほとんどいないもんだからどう友達を作ろうか、

迷ってたんだよ。

お前が転校してきてくれて嬉しいぜ、良介。」

 

良介は食堂で誠と雑談しながら、昼食をとっていた。

どうやら誠はこの一か月の間、ほぼ一人で行動していたらしい。

 

「まぁ、男子生徒がほとんどいないから辛かったんじゃないのか?」

 

「辛いっていうか、周りが女子だらけだったからすごい居づらかったんだよな。」

 

どうやら結構な苦悩があったらしく、色々な出来事を教えてくれた。

あっという間に昼がすぎ、放課後になった。

 

「なぁ、誠。

ちょっといいか?」

 

誠に少し頼みごとをしようと思い、呼びかけてみた。

 

「悪い、ちょっと用事があるんだ。

明日なら大丈夫だけど?」

 

「ああ、用事があるならいいんだ。」

 

どうやら用事があるらしいので、そのまま誠と別れた。

 

「(さて、どうしたものか・・・

学校案内を頼もうかと思ったんだけどなぁ・・・)」

 

教室を見渡してみたが、ほとんど誰もいない状態だったので帰ることにした。

 

  ***

 

次の日になり、学校の校門に着くといきなり兎ノ助に呼び止められた。

 

「良介、お前、学校案内まだされてないよな?」

 

「?まだだけど・・・」

 

「実はある生徒に学校案内するように頼んどいたから、今から行ってくるといい。

あ、それとこれ渡しとくよ。」

 

兎ノ助からスマートフォンのようなものを手渡された。

 

「これは?」

 

「それは『デバイス』。

電話や、クエストを受けたりするのに必要なものだ。」

 

「クエスト?

それってどういう・・・」

 

クエストとは何なのかを聞こうとしたときだった。

 

「おまたせしました!

あなたが噂の転校生さんですか?」

 

一人の女子生徒が現れた。

ショートカットの髪をしたかわいらしい女の子だ。

 

「たしかにそうだけど・・・」

 

「初めまして!

南 智花(みなみ ともか)といいます!

今日は学校案内を頼まれていますので早速案内しますね!」

 

智花という女子生徒に連れられて、案内してもらおうとしたときだった。

いきなりデバイスが鳴った。

 

「なんだ?」

 

良介がデバイスを取り出すと、智花もデバイスを取り出した。

どうやら生徒全員のデバイスにきているようだ。

 

「これは・・・クエストが出されたみたいですね。」

 

「クエストって具体的にどういうことをするんだ?」

 

「クエストは基本的に霧の魔物の討伐を指しているんです。」

 

どうやら、生徒たちにとっては仕事のようなものらしい。

霧の魔物の討伐・・・良介は率先して受けたいという気持ちに駆られた。

 

「(でも、確か二人一組になって行動しなきゃいけないんだよなぁ・・・)」

 

「あの~、良介さん・・・でしたっけ?」

 

「ん?どうした?」

 

「突然ですけど・・・私とクエストを受けてもらえませんか?」

 

突然、智花からクエストに行かないかと誘われた。




人物紹介
新海 誠(しんかい まこと)17歳
準主人公。
火、風、土、水の魔法が使える。
ライトな性格で、よくボケるが、たまにツッこむ。
良介と同じく、ファンタジーもの、SFもののゲームを好んでいる。
風紀委員からセクハラが多いということで目を付けられている。


南 智花(みなみ ともか)16歳
良介と同じクラスの女子生徒。
何かと目が合う女子高生。
誰とでも親しく話すことができ、面倒見もよい。
転校してくる生徒が多いこの学園で【最初の友達】と言えばだいたい彼女のことだ。
手先も器用で料理以外はたいていできる。料理以外は。
料理をさせてはいけない。絶対に。絶対ダメ。


兎ノ助(うのすけ)
魔法学園の生徒指導官。
兎のような外見をしている。
ロボット等の類ではなく、元々魔法使いだったらしく精神移植をして今の姿になった
という。
人間だったころの記憶はないが、魔法使いだったことは覚えているらしい。
学園には50年ぐらいいてるらしい。

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