ギルド降下作成が無事に成功?した3日後の三限目。俺は出夢に連れられてガルデモが練習をしている空き教室に来ていた。正直今はぼっちだ。
出夢は関根と何か企んでる。関根のイタズラ好きな性格が出夢と合ったようだ。入江はその2人を見てオロオロしている。ひさ子は関根と出夢が何か企んでるのに気付かずにギターのチューニングをしている。岩沢は絶賛作曲中だ。
「よぉ、岩沢。お前どんな歌書いてんだ?」とりあえず俺は近くにいた岩沢に話しかける。…ブツブツ言って俺が話しかけてるのに気づいていない。…マジかよ。
「岩沢は曲作ってると他のことに気がいかなくなっちまうんだぁぁぁぁ!」
「ひさ子先輩油断大敵です!」「全くだ!ぎゃはは!」関根と出夢がひさ子の胸を揉んでいる。…いい眺めだ。こんなのはマンガの中だけだと思ってた。
「ん?なんだひさ子、そんな胸を揉みしだかれてるみたいな声だして」
「その通りだよ!ってかなんでそれでこっちに気づくんだよ!」岩沢がひさ子の号令に反応すると、ひさ子は思いっ切りつっこんでいる。
「そりゃ、ひさ子の胸が揉まれてるなら見ないとだろ?まったく」
「え?なんであたしが非常識なやつみたいになってんの…?」このやり取りを見て初めて知った。岩沢はけっこうボケキャラだ…。
「あ~、気がついたんならいいや。岩沢、どんな歌書いてんだ?」俺は再度岩沢に話しかける。ちなみにまだひさ子は胸を揉まれてる。
「ああ…、バラード、だよ。次のオペレーションのためにね」岩沢はなんだか心なしか悲しそうに言う。
「へえ、ロックじゃねえのか。」
「ああ、なんとなく…ね」俺の素朴な疑問にさっきと同じ表情で言葉をにごしながら答える。
「ちょっと聴かせてくれよ」
「次の集まりでこの曲歌うからそのときまで楽しみにしときまな」俺の頼みに岩沢はさっきまでの表情が嘘みたいに気さくに返す。(…気のせいだったかな?)
「あ~!お前らいい加減にしろ!」ひさ子が関根と出夢の頭を握り締めている。関根と出夢がバタバタと悶えている。嘘だろ?出夢が悶えている!そんなに強かったのかひさ子!?
「ご、ごめんなさぃ、ひさ子先輩」
「わ、悪かった、よ」2人が謝ると、ひさ子は、はぁ、と息を吐き2人から手を離した。
「おいおい、あんな強いのかよひさ子って」
「そうですよ~、鬼ですよ~」とイタズラっ子2人はコソコソ話している。…絶対ひさ子聞こえてるとお思うけどな。
「みんな、もう済んだ?」岩沢はもう慣れているのだろう、何もなかったかのようにひさ子達に言う
「ああ、いいよ」ひさ子ももう忘れたように岩沢に返す
「じゃあ練習再開するよ」
岩沢の言葉にみんな、ああ、だの、はい、だの返し、練習再開する。