ひといずin Angel beats!   作:堂上

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第14話

ーB6ー

先ほどまでとは打って変わって、機械的な、言うなれば某ゾンビゲームの実写版でよく見られるような通路となっている。

「どう?開きそう?」と聞くゆりに「もち無理だぜ」と明快に答える藤巻。なにがもちだ。

 

最後尾の奴が入ると、ビービー、と警報のようなものがなる。

すると大山が「しまったぁ!?忘れてたよ!ここは閉じ込められるトラップだった!」と叫ぶ。

「そんな大事な事わすれんなよぉぉ!」と音無も叫ぶ。全く以てその通りだ。

「やばい!ふせろぉ!」と藤巻が叫ぶ。(これは…もしかしてもしかすると)とおもいながらふせる俺。

すると椎名が伏せながら何かを投げる。どうやら煙幕だ。煙がもくもくとあがると、赤いレーザーが見えた。

「あれ、当たるとどうなるんだ?」と音無が質問すると「最っ高の切れ味で気持ちよーくしてくれるぜぇ」と余裕の風情で答える日向。後ろで「え?気持ちよくなれるの?じゃあ…」とか言ってる淫乱殺し屋は無視だ。

 

「第二射、来るぞ!」と藤巻。「顔もふせて!」とゆり

皆上げていた顔を伏せてなんとかきりぬける。

 

「第三射だ!」と藤巻

「次は何だった?!」と聞く日向

「Xよ!」ゆりが答える

「そんなのどうやって避けりゃいいんだよ!」音無は叫ぶ

「みんなそれぞれ対処して!」とゆり。んなめちゃくちゃな。

みんな、伏せたり飛んだりして対処していく。俺は伏せる。言いたくないが俺は背が低いから伏せる方が楽なんだ。

無事に避けると、後ろから「う、うぉぉぉ!」と叫び声が聞こえた。どうやら松下五段は巨体すぎて避けれなかったようだ。そりゃもうサイコロステーキのようでしたよ。

「音無!見ちゃいけねえ!」と日向が必死に叫ぶ。なぜ音無にだけなんだ…?

 

外に出ると、大山が吐いていた。松下五段の無惨な姿を見てしまったようだ。

「んだよー、なっさけねぇなぁ。男だろ?」と大山をつついている出夢。

「出、出夢くんは、殺し屋なんでしょ?僕はいたって普通の人なん、だから」と大山。ま、その通りだよなぁ。

「ったく、これに懲りてちったぁダイエットしろってんだ」とぼやく藤巻。うんうんと頷く他メンバー…ほんと薄情だな…。

「おいっ、あれどうすんだよ?!」と音無が聞くと「大丈夫だって言ってんだろ?すぐに生き返るって」と日向。

「さあ、進むわよ!」とゆり。…おいおい。

 

ーB8ー

みんなで進んでいくと、次は上から、ゴゴゴゴゴゴ、といってる。天井が落ちてきた。

「忘れてたぁ!ここは天井が落ちてくるトラップだったよ!」と大山がまた言ってる。

「なんで忘れんだよ!そんな大事な事!」と音無も懲りずにツッコム。

まあ出夢がどうにかすんだろ、と思ってたら。なんとTKが支えていた。

「oh,hurry up!今なら間に合う…飛んでいって抱きしめてやれぇ!」と意味不明な言葉を言うTK。

「サンキュな」

「ありがとうTK」

「頑張れよ」など、心がこもってるとは思えない言葉をかけて通るみんな。まあ、俺もだけどさ。

音無は「sorry」と謝って行く。

「なあ、あれ…」とまたもや聞こうとする音無に「だから大丈夫だって。ここ死なねえから」と日向。

 

ーB9ー

「ぎゃはは!なーんか大したことないトラップばっかだなぁ!」と出夢がハシャいで走り出した瞬間、床が崩れた

「あぁぁ!忘れてたぁ!ここはぁぁぁ!」と大山。もはや鉄板だ。

「だからわすれるなよぉぉ!」音無もめげすにツッコム。

 

「ぎゃはは!あぶねぇー」と出夢が俺の上で笑ってる。なんとかロープを掴んだのだ。

下から、くぅっ、とゆりが声をあげている。女には確かにきついだろう。出夢は例外だが。

「出夢!なんとかしてくれ!」と頼むと「OK!ぎゃは!」と返ってきた。

そして出夢はロープをブランコのように使い、下のやつから順に飛ばそうとしている。

「よーっし!音無ー、タイミングよく手ぇ離せ」と音無に命令する出夢。「はぁっ?無理に決まってんだろ!そんなもん!」とキレる音無。

「じゃあとっとと落ちろ。邪魔だ」と出夢が言うと「…くそ!わかったよ!飛んでやる!」と言い、タイミングよく飛んだ。

成功したようだ。

「次!日向!」と言うと、オッケー!と言い日向も飛ぶ…壁に激突して落下していった。

その後、みんなは成功し、無事に渡った。

 

すると、藤巻が「新人のくせによく残ってるじゃねえかお前等、たがな次はお前らの番だ」と指をさして言ってくる。そのとき俺は思った。(ああ…こいつ、死んだな)と。

 

ーB13ー

藤巻は溺れている。いわゆる溺死だ。やっぱり、と思いながら見ている。完璧にフラグがたってた。

「水攻めね」と淡々も事実を言うゆり

「こいつ、カナヅチだったのか…」と呆れている音無。出夢も、だせっ、と言ってる。

そして、水中から椎名が出てきて「出口はこっちだ」と言う。出口を見つけたみたいだ。

「行くわよ!」ゆりが先導して潜る。

 

ーB15ー

しばらく泳いで対岸につく。

ゆりと音無はしんどそうだ。一般的に考えたら長い距離だし当たり前だ。(俺と出夢、それに椎名はピンピンしている。)

 

「ゆり、こっちだ!」どうやら椎名が階段を見つけたようだ。

椎名の方に向かう。

 

「あれは…」ゆりは突然呟く。ゆりの視線を追うと、子犬のぬいぐるみが流されていた。

「あぁぁぁぁぁ!子犬が流されているぅぅぅぅぅ!」椎名が叫んで飛び込む。

「椎名さん!だめぇぇぇ!」ゆりが制止を促すが、間に合わない。

「不覚ぅ!ぬいぐるみだったぁぁぁ!」椎名は滝から落ちていく。

 

「くっ、椎名さんまでトラップの餌食に…」ゆりが歯ぎしりして呟く。

「つかっ!一目で気づけよ!」音無がもっともなことを言う。

「椎名さんは可愛い物に目がないのよ」ゆりが答える。

「ふーん、意外と可愛いとこあんだな~。」と何の気なしに呟くと、横から殺気が…うん、出夢だ。

「おうおう、人識~、浮気か?あんなのが好みなのかよ?こら」とジト目で問い詰めてくる。(またかよ。しかもこのタイミングで)

「まあ、背はそこそこあるし、タイプかどうかって言ったらそうかもしんねえけどよ。てか、浮気って俺は別にお前と付き合ってなんかいねーだろうが」とつい、きつめに返してしまう。

出夢はしゅんとして「そう、だよな…。悪い、気にしないでくれ」と言う。

はぁ、とため息して「悪かった。もう、その、そういうこと言わないようにすっから」と頭を撫でながら言うと、頬を少し赤らめて「うん、気をつけてくれよな…」と言う。

「はい、そこのバカップル。イチャイチャしてないで行くわよ」と一件落着してから、ゆりが歩きだすのでついて行く

 

 


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