ひといずin Angel beats!   作:堂上

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第11話

次の日、例によって放課後に呼び出された俺達。

出夢はすでにテンションが高い(あれ?いつものことか)、そして「ぎゃははは!人識~楽しみだな~!今日こそぜっっったい!天使と戦うんだぜ~!」と言う

「何が楽しいんだよ?殺戮中毒(キリングジャンキー)も大概にしろよなー」と答えると

「おいおい、とっしー!僕がただただ天使を殺したいがためにテンションがハイになってると思ってんか~!ぎゃはは!」と言ってくる。

「それ以外になんかあんのかよ?」と適当に聞くと

「人識とまた一緒に戦えるからだよ。だからこんなに楽しいんだよ!ぎゃはは!」と言う。こういう所で不意にぐっとくる事を言ってくるから、聞いてる側はたまったもんじゃない。

「ったく、とっしーは乙女心がわかってねぇなぁ~、ぎゃはっ!」と出夢。

「お前心は男だろーが。何が乙女心だ」とそっぽを見ながら言う。

「とっしーのせいで僕は心も体も女の子になっちゃったんだぜ~!責任とってくれよー?ぎゃはは!」とこっちの気も知らず言ってくる。あんまそういこと言うと襲うぞ。と思いながら歩を進める。

 

ドアの前につき、合い言葉を言い、中に入る。もう皆揃ってる

「遅いわよ2人とも。じゃあ今日のオペレーションを発表するわね。…今日は、オペレーショントルネードよ!」とゆりが宣言すると

「こりゃでかいのが来たな」

「わくわくするね!」

「へへっ腕が鳴るぜ」

「あさはかなり」

など色々と発言してるが俺と音無はよくわからずポカンとしてる(出夢は知らないくせにギャーギャー騒いでいる)

 

「で、そのトルネードってのは何をするんだ?」と音無がきく。そう、俺もそれが聞きたかったんだ。

「NPCから食券を巻き上げる!」と堂々と言うゆり。俺と音無はずっこける。

「頭数そろえてやることがそれかよ!?最低じゃねーか!」と音無が怒鳴る。

「早まるな、俺達フジツボ保護戦線は乱暴なことは一切せん」と松下五段。しかしいつの間にそんな名前になったんだ?この戦線。

ええっ!?あれ絶滅するの?と大山が変な所に食いつく。いつかはするだろう、と松下五段も適当だ。

「私たちは平和的に、文字通り食券を巻き上げるのよ。まあ楽しみに見といて。」と言い

「岩沢さん、今日もお願いね」と言うと「ああ、まかせときな」とクールに言う。

 

「じゃあ、今日の18時に作戦決行ね。それじゃあ、オペレーション、スタート!」ゆりの宣言で俺と出夢の初陣が始まる。

 

~18:00~

 

俺と出夢、それに音無は新人ということで、一番来る確率の低い場所を任された。

少しすると、軽快な音楽が流れ始める。(なるほどな、これが陽動か…)NPCたちの歓声がすごい。

出夢が「なあなあ!人識!この音なんだ?!」と聞いてくる。(そうか、こいつバンドとか知らないんだ)

「これはバンドっつって、何人かで楽器をしながら歌うんだよ。居ただろ?岩沢。あいつがやってんだ」と説明する。へぇー!と目をキラキラさせながら言う出夢。

 

そんな感じにほのぼのしてると、「おい!あれ!」と音無が叫ぶ。

1人の女子生徒だ。「あれ、天使だ!」と音無が言う。

あれが?と俺と出夢が言う。すると、どんどん近づいてくる天使に音無が耐えきれなくなり、バアン!と銃をうつ。天使の腹に当たる、が止まる気配はない。音無もどんどん発砲するが、当たらない。

「ガードスキル、ハンドソニック」と機械的な声で天使が呟くと、腕から剣が生えた。

「のけ」と出夢が音無をほおりなげる。音無は驚いている。しかし現状音無は邪魔なので仕方ない。

「さあ、天使とやら。お前が僕を倒すには、あと六十億人、人識を倒すのに四十億人、合わせて百億人は足りねえんじゃねえか?」と出夢が挑発する。天使は反応なしだ。

ちっ、と舌打ちし、出夢が突っ込む。俺も続く。

そして、2人で打ち合わせもなしで完璧なコンビネーションで攻撃を加える。が、いつの間にか両方の腕から生えている剣に、俺も出夢も攻撃を受けられる。

(なんて、硬さだよ。出夢の攻撃で折れねえのか?)と思ってると天使に弾かれる。

「ぎゃは、ぎゃはは!いいねえ、お前!」と舌なめずりしながら出夢が言う。もうオペレーションのことを覚えてるかどうかもわからない。

そして、出夢は思いっきり腰をひねり、渾身の平手打ちをくり出す。「一喰い!」しかし「ガードスキル、ディレイ」と言うと、瞬間、出夢の正面から背後に移動している。そして出夢に攻撃を加えようとする、がそうはさせねえ。俺は投擲用のナイフを持ち、天使にぶん投げる。

すると、剣で弾かれるが、どうやら出夢への攻撃は防げた。

「サンキュー、人識!愛してんぜ!」と軽口を叩く出夢。

「2人とも、そこどけぇー!」と叫ぶ声が聞こえ、天使の側から離れる。

すると、様々な銃で乱射し、さらにはクナイ、ロケットランチャーまで使い、攻撃する戦線メンバー。(おいおい、マジかよ…)と思っていると、煙の中から天使が出てくる。マジで化物かよ、と思っていると、空から紙吹雪のような物が落ちてくる。

俺と出夢が一枚ずつ掴むと「それでいいのか?じゃあずらかるぞ!」と日向に手を引かれすらかる俺達。

取った物を見ると、とんかつ定食、と書いてあった。(なるほどな、平和的に巻き上げるってのはこういうことか)と納得し、とりあえず食堂に逃げる。

 

「皆、お疲れ様。特に出夢くんと、人識くん。よく足止めしてくれたわ」とお褒めの言葉をもらう。

すると「あ、いい機会だし紹介しとくわ。彼女たちが陽動班、通称Girls dead monster 略してガルデモよ」と紹介する

「へえ、あんたたちが新人か」と背が高めで髪をポニーテールにしている茶髪の女子が話しかけてくる。「あたしはひさ子、ギターをやってる。よろしくな」と気さくに握手をしてくる。

「おつかれー!あたしはベースをやってる関根!よろしくね!」と元気よく挨拶してくる、活発そうな金髪の女子、関根

「あ、あたしはドラムやってます。入江です。よろしくお願いします」と若干キョドりながら挨拶してくる、青色がかった髪の大人しそうな女子、入江

「悪いな、入江は人見知りなんだ」と岩沢が言う

すると出夢が急に「おい、さっきの音はお前らがやってたのか?」と質問する。(どうしたんだ?こいつ)と思っていると岩沢が「そうだけど?」と返すと

「…すっっげぇぇぇ!良かったぜ!また聴かせてくれよ!僕音楽とか聴いたことなかったんだ!」と言うと「いつでも見においで」とやはりクールに返す岩沢

 

結局今日は皆でドンチャン騒ぎをして解散した。

「あー、疲れた。ったく傑作な強さだったぜあの女」と天使を思い出しながら眠りにつく。

 


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