話数のズレを修正するのめんどくさいから1本新しいの書いて差し込むか……
時は少し巻き戻る。
彼がオルコットの前に瞬間移動のような移動を行いオルコットの眼前に迫ったとき織斑先生は
「は、ははっ」
笑い声をあげていた。
過去の疑問が氷解しその疑問の答えがあまりにも規格外なものだった事が彼女を笑わせていた。その様子に驚いた一夏が困惑気味の声を掛けた
「ち、千冬姉いったいどうしたんだよ」
「いやなに、く…ははっ、詳しい事は奴が戻ってきてから話すさ。それと学校では織斑先生と呼べ馬鹿者」
ISの最適化処理中だったことが幸いし殴られることは無かったが、周囲にいた3人はなぜ彼女がいきなり笑い出したのかという疑問が深まった。
時間は戻り彼がオルコットを倒し、ピットに戻ってくると織斑先生が声をかけてきた。
「あの時の爆発はそういう事か」
「ええそうですよ。あの時はまさか爆発するとは思いませんでしたよ。」
彼はそう言い。周りを見ると頭に?マークを浮かべたような表情の一夏や篠ノ之、山田先生が目につき、少し悔しそうな顔を
「まぁ、次の試合に移るまで少々時間があるようなので説明しましょうか。」
彼にしては珍しく、悔しげな声で語り始めた。
「あの時というのは、私がIS適正が見つかってから2週間ほどたってからこちらへの転入が決まりまして、一般入試の方々と同じように筆記と実技の試験を受けたのですよ。その2,3日前に無茶をさせてしまってISが壊れてしまいましてね。修理と強化をしている最中だったのですよ」
思い出すのはスラスターの爆発光。あの時にはもう第二次移行が済んでいて
「その時の実技の試験官が現役時代のISを引っ張り出してきた織斑先生でしてね、なんのイジメかと思いましたよ。こちらはIS学園側の用意した量産機ですよ、まったく」
嘲る様な声でそう言った。実際必死だった。確かに第二次移行まで進めていたが当時の彼はそこまでISというものに慣れてはいなかったのだ。
「シールドエネルギーも双方1撃で…まぁ織斑先生は当たれば落とせる切り札を持っているのでこちらは少し余裕がありましたが」
一息つき遠い目になる。
「そこで先程の
少し言い淀み彼は
「そしたらまぁものの見事にスラスターがイカれましてね、そこに一太刀入れられ負けたということがあったのですよ」
そこまで言い終え、周りを見る。
「おや、皆さんなに固まっているのですか?」
固まらない方がおかしい。織斑先生は現役を退いた今でも世界最強と言われているのだ。それの織斑先生を
「あぁ、あの時の事はいまだに思えているさ。スラスターから尋常じゃない程の光が出たと思ったらいきなり火を噴いたのだったな。良い隙だったさ。」
「おやおや、酷い事を言いますね。」
少しおどけた様な声を出した彼に織斑先生は
「それで、あの移動法…多段式瞬時加速と言ったか、あれはどんな原理なんだ?」
と聞いてきた。彼は少し考えたようだが
「まぁ良いでしょう教えて差し上げましょう。多段式瞬時加速は」
彼は少し間を置き
「瞬時加速を多段式にしてスラスター内に閉じ込め連続で噴射し、専用機のハイパーセンサーからも認識できない速度で移動するのですよ。まぁ、スラスターへの負荷が凄まじいので連続で使用はできませんがね」
ま、と一言置き
「スラスター内にエネルギーを層として多量保持できるような繊細な作業どう考えてもエネルギー消費が馬鹿みたいに大きいですから本当に切り札のような物ですよ。さっきの2回だけで3分の2消費しましたし。」
そこまで聞いた織斑先生がこめかみを抑えため息一つ
「大十字、一言言って置くぞ」
「なんですか?織斑先生」
「普通そんな非常識なことできないぞ」
そんな織斑先生の言葉にフリーズしていた山田先生が再起動し
「そ、そうですよ!?瞬時加速の圧縮エネルギーを層化って!?普通ISの機能だけじゃできませんよ!?もしかして、大十字君の
矢継ぎ早にそう聞いてきた。んー、と考える様子をみせ彼は
「私の単一仕様は大変限られた状況でしか使えない欠陥使用なのでそれは無いと思いますよ。ただ……製作したのが変態技術者の集まりなので彼らがやったんじゃないですかね?私もまだこの機体の事を把握しきってませんし」
変態に技術と金を与えた結果のような機体である。完成してから大体2ヵ月程経つが未だに彼やオウルさえの知らない機能が出てくるほどだ。大体の機能は役に立つのだが明らかにいらない機能も多数搭載されている。たとえば視界のネガ反転機能とか。そんな事を考えていると周囲の全員の目が点になっている事に気付いた彼は
「ま、変態に過剰な技術と金を与えると凄い物が出来上がると考えておけばそれでいいんですよ。便利ですし」
と話しの区切りをつけるのであった。
艦これのイベントまであと3日か……最後まで完走できるか不安だなぁ