「ほれほれ、リミッター全部外しちゃうから外出て」
「此処ではやらないのか?」
その言葉を聞くと虚は彼の方に向き直り
「いや、予想よりも九桜の総魔力量が増えててね。
「本人まったく自覚無いんだが……そんなに増えてるのか?」
最後の言葉に何故かツッコミを入れずに魔力総量の話を彼は聞いたが
「あら?最後のにツッコミなし?」
「いやツッコミたいけど気になるじゃん」
「そっかぁ……ま、簡単に言うと大体20倍ぐらい?魔力総量的に言うと私の500分の1ぐらいになってるかな?魔力総量だけ見ればようこそこっち側に、って言っておこうかな」
虚の無限に近い魔力総量に近づいていると言われ彼は
「マジデ?」
「マジデ」
「まだ……まだ
地面に膝からくずれ落ち前屈みになると地面を殴り始めた。そんな彼に追い打ちを掛ける様に
「後1枚か2枚ぐらい壁を越えれば無形姓もあげられぐらいには訓練終了時に辞めてたよ?」
最強の神外集団の仲間入りがもうすぐだと言ってのけた
「うわあああああああああああああああああああああ」
絶叫であった。世界の終りだとも言うような叫びであった
「そんな叫ぶほどのことかなぁ?」
「叫ぶだろ!!段階経てそうなったなら分かるけどまだまだ若いんだぞ!?たかが40億年しか歳くってないんだぞ!?それでもう神外の領域に入ってたら叫びたくなるわ!!」
40億歳と少しだろうが神界では若い方である。長く生きているモノ達(人型、非人型問わず)は10の何十乗単位で歳を数えたり何年生きているか分からないモノが大半である
「えー私産まれつきなんだけど?」
「あんたにだけは言われたくねー!!!!」
神界王の娘である虚には言う資格が無いのは確定的であろう
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~数分後~
「落ち着いた?」
「ああ、だいぶ落ち着いた」
「よしよし、そんじゃま解除しちゃいましょうか。動かないでね~」
そんなことを言い、彼の周りに幾重もの魔法陣を発生させる。
その魔法陣が形を少しずつ変えていき彼を包む球状の魔法陣を作り上がると、魔法陣が高速で複雑に組み変わっていく。
その組み変わりが終わると魔法陣が縮小していき彼の全身にピッタリと包み込むと砕け散るように魔法陣が割れる。
その瞬間彼の全身から黒い魔力光と暴風が周囲にまき散らされ、同時に髪の毛が膝裏までの長さだったが、踝の後ろまでに伸びた。暴風が収まると虚は
「ほい、解除完了」
そう笑顔で言った
こいつらの魔力量は髪の毛の長さや艶で大体わかります