その無限なる時の旅路~無限の空~   作:黒水 晶

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第40話:説明会~無形編~

私について、と彼女――無形虚(むぎょううつほ)はそう言った。彼は少し考え

 

「身長:可変式、たいじゅ……」

 

ゴーン

 

彼が体重について言おうとした時、彼の頭上から金盥(かなだらい)が落ちてきた。ぶつかった所を両手で押さえ突っ伏した姿になった彼に

 

「九桜、女性の体重は言っちゃだめだよ~」

 

にこやかに虚はそう言いうと彼は呻く様な声で

 

「この……タライ……どんな材料で……作ったんだよ……常時展開の障壁抜くとか……」

 

質問された虚は

 

「昔行った地上界のとある世界で聖剣って呼ばれてた剣だったかな?タライの形にしたら内側には保温術式彫り込んで、外側には障壁抜きの術式彫り込んだから材料はそこまで関係ないと思うよ?」

 

「……ソウデスカ」

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

~数分後~

 

「さて、復活したみたいだし説明の続き行ってみよ~」

 

明るい声でそう言う母親を恨めしそうな目で見つつ彼は話し始めた

 

「神界最高にして最硬の魔術師で神王の娘。全界破壊可能な神界でも4~5人しかいない化け物連中のトップ2人の内の1人。それと俺を転生させたカミ様。ついでにガチレズ」

 

「最後の余分だけど、そんな感じだねー。次は……そうだなぁ、霊華についてにしよっか」

 

「母さんか……神界最速の九尾の狐で母様の嫁。母様が無形になってから初めて行った世界の住人だったが紆余曲折の内に母様と時雨姉さんに付いて行く事になったって事しか知らないんだが」

 

「んーまぁ良いかなそれぐらい知ってれば。次はオウルの事ね」

 

「時雨姉さんが抜けたけど良いのか?」

 

「時雨ちゃんは地味だしね~、別にいいでしょう」

 

「良いのかよそれで」

 

あきれた様な口調で彼がそう言うと

 

「だってまとめると最低位魔術と炎の適正しかないけどしっかり無形って名乗れてるよ~としか言えないじゃん。凄い地味じゃん。だから地味じゃないオウルの事を速く述べなさい」

 

良いのかそれでと思いつつ彼は

 

「俺の妻で母様が書いた魔導書。書いた理由が、当時居た世界では力を持つ魔導書が人の形になるのを見て“いいなーこれ、こういうの作ってみたいなー”ってなったから、あと天啓。3冊1冊の魔導書で無、限、光の三冊に分けられる。言ってみると面倒な物だなこいつ。各魔導書は特化している物がそれぞれ別で、無の書は精密さ、限の書は威力、光の書は燃費。そして3冊を1冊まとめると各魔導書に書かれている魔法陣が互いに作用しあって特化していた物が全部備わった魔導書になる。簡単に言うと最高峰魔術を威力最高、100%狙った場所に当たる、消費魔力が最低位魔術並で使えるチート」

 

「うん、無限光の魔導書について良く分かってるね。流石担い手。渡した時からなんとなくだけど気づいてて顔が引きつってたよね」

 

「持った瞬間にこれはヤバイって思ったからなぁ……」

 

「さすが使いこなす事は初めから最高位神と同等の事が出来た子だね。それじゃ、次ラストにしようか。その子も早く起こしたいし」

 

「ああ、ベースに入ってからは魔力回復が早まったけどまだまだこいつを起こすには足りないから早くリミッター解除してもらいたいもんだぜ、まったく」

 

「まぁまぁこれが終わったら解除してあげるから……最後は九桜、君自身の事しっかり分かってるかだよ」

 




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