「ま、扱えるってだけで俺自身の魔力量が無ければ何の役にも立たない素養だよ。魔術使えないし」
「でもそれ、君一人を狙って戦争が起きるよね?」
「束さん、流石にそれは言い過ぎじゃ……」
「君は
篠ノ之博士は体ごと織斑の方に向け
「束さんに寄生していた奴の知識だとね、時を止めたり、因果律から対象物を抹消したり、そんな事もできるんだよ」
その言葉に彼だけでなく、その場に居た全員(フリーズしている1名を除く)が驚愕と否定の声を上げた。博士が体を再び彼の方に向けると
「おいおい何言ってんだ……そんなもん魔導書使わなくても簡単に出来るわ」
「父さん、それ自分が危険物です。って言ってるようなもんだよ?」
「安心しろ、自覚はある」
もう駄目だこの父親などと言っているエインを無視し
「魔導書使うと燃費が良くなったり、威力とか効果が強くなったり、精度が上がったりするからあながち、俺一人を狙って戦争が起きるってのは間違いじゃないな」
「束さんは君が更に化け物に見えてきたよー」
何か疲れた様な声でそんな事を言ってきた博士に
「あんただって結構な化け物だがな」
とだけ彼は返し、先程聞かれた内容で答えてない内容を答えようと位相領域内の倉庫から、説明許可度
「あーお前生きてるじゃないかって質問だが……」
「「「「「ちょっと待てそれ何処から取り出した」」」」」
彼ら(博士及びフリーズしている人は(ry)からツッコミを受け
「この程度もう気にするなよ。慣れろ」
彼はそう返し
「実は一回死んで生まれ変わりました。以上話せる事これだけ。ついでに話に出てきた白いカミ様の話もしようと思ったけど話せるのが名前を呼んでも良いと許可を出した奴(種族問わず)って書いてあったから話せませんでした。やったね」
冊子を倉庫内に叩きこみ、笑顔で左手の親指まで立てそう言った。
「えー束さんそこ聞きたかったのになー」
彼は頭を掻きつつ
「そう言ってくれるな。言ったら俺が消されるらしい」
「そうだよ。全く、久しぶりに盗聴魔術で君の話を聞いていたらかなりギリギリな事話してるからいつ消さないといけないような内容を言うかドキドキしちゃったじゃない」
そのような声が突然頭の中に響いた。美しい声だった。彼らはいきなりの事にざわつき、彼は顔面が青くなるどころか真っ白になっていた。エインも同様だ。
「母……様……」
彼はかすれた声でそう言った
はい、声だけお母様登場です