昼休み
彼はいつも通りに入口上のスペースに上り弁当を置いた後に
「現在位置を底辺とし3×3×3の正方形結界を展開。単位はメートル。効果は透明化及び熱源・魂魄反応の除去」
結界を展開し、紙とペンを取り出しデュノア社社長と奥方の身辺についての調査依頼を日々どこかにハッキングする機会がないかうずうずしている陰秘学科魔導工学部電子妖精同好会に依頼書を式として出す。その間、集中していたため一夏達が入ってきていた事に気付かず、彼らが昼食を食べ終わるまで彼は屋上から出られなかった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
放課後
放課後に少し一夏とシャルルと恋する乙女’sと話し、彼は寮の自室に向かっていた
(今日も一日疲れた、電子妖精同好会の連中は「五日で2年間の情報を調べ上げるから待っててねー」って返事返してきたから後は待てば情報が向こうから届くからそれをネタに一夏の前で尋m…詰問して理由を教えてくれるならそれでいいし、教えてくれないなら脳に直接聞けば問題無いから、結局待つって事には変わらないなー)
などど、結構物騒な事も考えつつ自室に近づくと
(自室に魂魄反応有。この反応は…あの銀髪の方の反応だったかな?なんかちょっと歪なんだよなー。魔導生命科のドクターの数字の名前の娘さん達に近いような気もするし。となるとドイツは試験官ヘベイビーを生み出してたって事になるのかねぇ?まぁどうでもいいが)
自室内に銀髪の少女の魂魄反応があり、少し歪な魂魄の考察を“どうでもいい”というなげやりな結果で終わらせる。そんな考察を終わらせると丁度自室の前に着いた。ノックなどしないで入室すると、銀髪の少女が部屋の中心で棒立ちになっていた。
「どうかなさいましたか?」
彼が声を掛けると少女が
「何者だッ!!」
振り向き、バックステップで窓際近くに移動し、そう言い放ってきたので
「何者と言われましても…この部屋に元から居る者です。としか答えられませんよ」
彼は苦笑しそう返した。少女は未だ警戒している様だが、彼がいきなり
「さて、2人部屋になってしまった事なのでシャワーの順番を決めましょうか。ああ、順番の方は先に決めてどうぞ。私はいつでも構いませんので」
と言ったため、驚きを露にしている。彼は続けて
「は?何を言っている此奴とでも言いたげな顔はやめてくださいよ、まったく…それで、どうしますか?」
問いを投げかけると、少女は
「私が先だ」
一言、そう答えた。
「ええ、分かりました。後たとえ貴女が何をしようが勝手ですが私の私物には触れないでください。それさえ守ってくだされば貴方の行動に何も言いませんよ」
了承と、注意事項を言い彼は微笑をうかべた。それを見た少女は警戒心はまだ持っている様だが警戒を解き
「変わった男だ」
と呟いた。それに対し彼は
「よく言われますよ」
彼は、困り顔を浮かべそう返すのであった。
2巻終了まであと2話程