side直家
今回の会談は非常に心臓に悪かったな死ぬかと思ったぜ。ギリワン相手によくあんなにペラペラと話せたもんだ。もうあんな会談は嫌だ。
備前岡山城
居城に帰ると忠家と秀家が出迎えてくれた。
「おかえりなさい兄上。」
「おかえりなさいませ父上。」
そうだ俺はこの世界では父親だったんだな。
「ただいま」
と言い返した。少ししかいなかったが愛着が沸いてしまった。イケメンで忠義者の弟と可愛いキリシタンの娘がいて俺は幸せ者だなぁと思ったが、奥さんはいないなぁと思ったのだが俺が憑依する前に利用して自害でもしてしまったのか。聞くのも億劫だからそこはスルーだが。
その日の夜大広間
俺は家臣達を集めてこう言った、
「しばらく俺は天下を取るために摂津で松永久秀などの俺に似た武将達と播磨などを制圧するが大丈夫か?」
と言ったら忠家が
「いいですが、秀家はどうするのですか?」
と言った。俺は、
「秀家は俺みたいな極悪人より、こういう事を知らないで世界に羽ばたいて欲しいと思っている。だから堺から小西ジュスタなどを詠んで秀家をキリシタンにしている。しかもそろそろ俺達が戦乱を終わらせるから俺みたいな存在が必要じゃなくなるかもしれないな。」
と笑いながら言った。すると忠家は
「そうですな、これからは民も平和に過ごせる時代が来ると思いますからな。」
と言った。
すると家老の岡利勝は、
「直家様、毛利の返事はどうするのですかな?」
と聞いたので俺は、
「毛利どもは今は大内の残党狩りと大友家との大敗でそれどころじゃないと思うから着かなくてもいいが攻めてきたら追い返せるような戦力は整えていて欲しい。播磨を制圧したら防衛の名人が岡山に来るからそれまではすまないが耐えてほしい。」
と言ったら家臣達は快く了承してくれた。
すると長船が、
「直家様は今まで苦労の連続でしたからなぁ。直家様の祖父の能家は島村に暗殺されて、続いて、父上の興家様の亡くなってしまって流浪の旅をしていましたからなぁ。そして直家様の義母から浦上家に仕えないかと言って乙子城300石からの始まりでその時に私たちを呼び戻していただいて、感謝しています。兵糧が足りないからと言って全員で海賊行為や山賊行為をしたり、週に1日食事を抜いて、抜いた分を兵糧にしていたりしていた日々が懐かしいですなぁ。それにお爺様の仇を討って、自分の存在を危うくする豪族などを暗殺したり、狙撃をしたり、鹿と間違えて豪族を射殺したりして最後には浦上宗景を追放して備前、美作を手中に治めましたな。」
と言った。
すると俺は泣きながら、
「今まで、お前達に迷惑を掛けたな本当に済まない、あともう少しの辛抱だ。」
と言った。
家臣一同は私達に良い夢を見せて下さいと言われた。少し恥ずかしいなぁ。
数日後備前岡山城
とうとう領地から離れる日が来てしまった。九州勢と真田昌幸は摂津に着いたと松永から手紙が来たそうだ。まぁ最上と大浦はすごく遠いからまだ到着まで時間がかかるそうだと、まぁ青森と秋田だから仕方ないか。活動拠点を神戸だが現代みたいに開いていないんだよね、周りは山ばっかりだけど福原辺りは平清盛の名残があるし湊川神社もあるから大丈夫だろう。松永には今井宗久に交渉しているしな、津田宗及には金を握らしたから協定では大丈夫だろう。当面は本猫寺にも協定を組んで背後を固めて、播磨の豪族を調略するか聞かないなら武力で制圧かな。
「忠家行ってくるわ、秀家と家臣達によろしくと伝えといてくれ。」
「分かりました兄上。暗殺には気をつけてください。」
うるさいわ、忠家お前今でも着物の下に鎖帷子を装備しているだろう。さてさっさと摂津に急ぐか。
次のお話は梟雄集結です。