キメラな飼い猫とデーモンな俺   作:ちゅーに菌

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月一更新と言ったな…あれは嘘だ。



『うわぁぁぁぁぁ……!!?』←視聴者に殺られる作者



やあ、皆さん。ちゅーに菌or病魔です。

言いたいことは解る。まずはその物騒なモノ(雷ボトルアヴェリン)をしまってくれ。

正直、すまんかった。orz

まさかね……暇潰しで投稿したジェノバさん小説があんなに受けると思わなかったんや…。

すっかりこっちの更新が滞りましたよ。ええ。

でもアニメでピトーがゴンさんにZAPされたり、ニコニコ漫画で強くてハンターハンター(ピトーが仙逗の話)読んだり、ピトー×ノ×シットという静画を見たら目が醒めました。






ピトーは金髪より白髪の方が可愛いと!!!!!!!!!!






痛い! アヴェリン撃たない!

全く……フルハベルじゃなかったら即死でしたよ。

本当の所、話は投稿から半月後には完成していたんですが……はたしてサウロンさんがここまでチート性能で良いのかと思いましてね。

いや、設定段階から決まってたんですが……その事に悩むこと数ヵ月。

結論はそう言えばこの小説はソウルシリーズの設定を使いまくりながらピトーちゃんを愛でる小説だから問題ないでした。

タグに超絶チートってありますしね(震え声)。

それではどうぞ、次の更新は速いといいなぁ(遠い目)。





















サウロン・ネイル(ピトー成分ほぼ無し)

 

 

時は少し前に遡り、とある無人島は阿鼻叫喚の地獄絵図となっていた。

 

既にほとんどの受験者は銀騎士の手により死に絶え、その魔の手は受験者の監視員にまで及んでいた。

 

「ヒイッ…化け」

 

1人の監視員は次の言葉を紡ぐこともできず、銀騎士から機関銃のように秒間数十発放たれた太矢に貫かれ、上半身が跡形もなく消し飛ぶと残った下半身から血が噴き出した。

 

少し遅れて地面に倒れ伏した死体は"黄緑色の光"となり、どこかへ飛んでいった。

 

一体の銀騎士は標的が死亡したのを確認し、他の対象を探そうと動こうとすると100mの円の中に別の対象が入ったことに気づいた。

 

しかもオーラから推測するに相当な手練れだ。

 

直ぐに4体編成を組んでいる他の三体が集まると二体が竜狩りの大弓を構えると、残りが銀騎士の盾を構えながら銀騎士の槍を構え、標的が来るのを待ち構えた。

 

そして標的が50mに入った瞬間…。

 

ガトリングのような連射力で竜狩りの太矢が放たれ、正面の木々と地面を抉り、土煙を巻き上げながら標的を襲った。

 

一撃、一撃が中堅以下の念能力者程度なら硬ごと消し飛ばすほどの威力だ。

 

ただでは済まないだろう。

 

だが、何かを感じ取り、竜狩りの大弓を構えていた銀騎士は銀騎士の盾と銀騎士の剣に装備が変化した。

 

すると土煙の中から白髪に長い髭した和服姿の老人が現れ、それに4体の銀騎士は陣形を組ながら対峙した。

 

真ん中にもう一体いればインペリアルクロスの陣形の完成だがそれは置いておこう。

 

「ほう…まるで洗練された騎士のような念獣じゃな。流石は"剣聖"とまで呼ばれた男の念獣なだけはありおる。ならば…」

 

次の瞬間、老人の背後に金色の巨大な観音像が現れた。

 

「一撃でぶっ潰すだけだ」

 

次の瞬間、降り下ろされた想像絶する数の拳の波が銀騎士に降り注ぎ、銀騎士は何があったかすら理解する前に黄緑色の光となり消滅した。

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

「次じゃ…」

 

銀騎士らをいとも簡単に消滅させた老人…ハンター協会会長のネテロであったが内心は穏やかではなかった。

 

何せ次々と受験者を監視するための隠密スタッフが殺されているからだ。

 

スタッフを秘密にし、試験官への攻撃だけでなくスタッフへの攻撃を制限していなかったことがこんなところで裏目に出るとはネテロ自身も思いもしなかった。

 

何せスタッフと言えどそれなりの念能力者だ。

 

さらに受験者の倍以上配置されたスタッフは連絡を取り合って隠れながら行動しているため、基本的に被害は最小限に収まっていた。

 

だが、今回ばかりは相手が悪過ぎた。

 

何せ全ての現況はそのたった一人の男…。

 

 

 

 

 

 

"世界で6人しかいないS級首のサウロン・ネイルだったからだ"

 

 

 

 

 

ジンは"アイツはドス赤いオーラのせいで周囲から誤解されるだけで本当は天然で良いヤツなんだぜ?"などと言っていたがこの惨状からは信じられたものではないだろう。

 

サウロン・ネイルの念能力が念獣だということはわかっていたが、ここまで大規模かつ、規律と確実性のある協力な念獣展開をするということがわかっていれば被害は防げていただろう。今となとなっては後の祭りだ。

 

そこまで考えたところでネテロは銀騎士を倒した場所に1つの淡い光球が浮いているのに気がついた。

 

「なんじゃ…」

 

自分でも無意識にネテロはソレに手を伸ばしていた。

 

後で振り替えればその光球がサウロンの攻撃用念能力でも可笑しくなかっため、通常のネテロならするはずの無かった行動であろう。

 

だが、その時の光球には絶対的な確信を持って安全であり、自分にとって利益になり、さらに取らなくてはならないとネテロに感じさせるだけの何かがあった。

 

恐らく、それもサウロンの念能力の一端であろう。

 

これだけでも単純だが、恐ろしい能力だ。

 

光球に手を入れた途端、光球は長槍へと変貌した。

 

それは銀騎士の持つ"銀騎士の槍"であった。

 

長細く、銀の光沢を放ち、先端はレイピアがそのまま付けられ、まるで祭儀用の槍のようであるにも関わらず、その槍からは凄まじい貫通力と計り知れないほど念で強化されていることが一目で見てとれた。

 

繊細な工芸と、確かな実用性の奇跡的な融合を果たしたその武器を暫く、目的も忘れて眺めていた。

 

その刹那、異常としか言えないほどの莫大なオーラをネテロは感じ、現実に引き戻され、槍を地面に落とした。

 

いつの間にか、目と鼻の先に"黒紫色のフルプレートアーマーを纏い、銀に輝く莫大なオーラを纏った3mほどの巨大な騎士"がそこにいた。

 

「ほう…」

 

ネテロが感心するのも無理は無い。

 

その念獣から放たれるオーラは極限まで精錬され、最早芸術の域まで達しているような銀色のオーラだったからだ。

 

騎士が腕を振るうと、騎士の手に身の丈ほどもある巨大な直剣、"つらぬきの剣"が出現し、切っ先が向けられた。

 

次の瞬間、ネテロとつらぬきの騎士の周囲、全てを濃霧のような何か覆い、虫1匹出入りの出来ない巨大な閉鎖空間…いや、戦闘場が出来上がった。

 

「おいおい……冗談じゃねぇぞ…」

 

そう呟くネテロの前方にいるつらぬきの騎士は自らのオーラの全てを解放していた。

 

 

 

"現在のネテロのオーラ総量の10倍以上に相当する量のオーラを"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その次の場面が写し出したのは全ての百式観音の腕と、頭が両断され、空中を舞い、つらぬきの剣の刃先がネテロの首筋に突き付けられている状態だった。

 

"負けた……"

 

ネテロは念能力者として完全に敗北した。

 

勝負は一瞬でついていた。その理由は単純。

 

つらぬきの騎士がネテロの拳より遥かに速かったというだけの話だ。

 

百式観音はネテロの正拳突きにより、最速で型の攻撃を繰り出す念能力だが、百式観音の動作よりも遥かに速く動かれてしまえば?

 

型の攻撃をすることしか出来ない百式観音はただの的でしか無かったのだ。

 

ネテロは見ていた。

 

つらぬきの騎士に向かった百式観音の腕が全て手首から両断され、腕を伝って胴体の前へ移動した光景を。

 

そして、百式観音の全ての腕が、一瞬で胴体から離れた。

 

最後に頭が落とされた瞬間を。

 

 

 

"ありえない"

 

 

 

目の前の惨状はまさにそれだろう。

 

あまりもの隔絶した強さの存在により、ネテロは剣を突き付けられたまま硬直するしか無かった。

 

『………………終止』

 

つらぬきの騎士は一言そう呟くとつらぬきの剣を下げた。

 

その言葉につられるようにネテロは静かに膝から崩れ落ちた。

 

すると周囲を囲んでいた霧のような何かが晴れ、なんの変鉄もない元の空間へと戻った。

 

さらにネテロから離れると片手を天に掲げた。

 

すると緑の光が片手から放たれ、それが宙で分散すると地面に落ちた。

 

光が晴れるとそこには今日、銀騎士らとつらぬきの騎士に殺されたはずの黒服ら全員が倒れていた。

 

それを見てネテロは気づいた。

 

どうやらつらぬきの騎士は初めからネテロだけと戦うつもりだったということに。

 

そして、騎士の声に明らかな落胆の意が込められていた事に。

 

つらぬきの騎士はそのままネテロに背を向けて歩き出し、その身体は一歩、歩く毎に徐々に身体が透け、存在が薄れて行った。

 

「…………て…」

 

地面の土を掴みながらネテロは呟きながらさっきの戦いとも呼べぬモノを思い返した。

 

全盛期の万全の状態の自分ならきっと互角の戦いが出来た……と。

 

「……待て…」

 

ネテロの心は久しく感じていなかった感覚に塗り潰された。

 

「待て!」

 

その絞り出されたような声につらぬきの騎士は顔だけ少し、振り返り視線を向けた。

 

「俺はまだ……」

 

立ち上がり、拳すら向けずにつらぬきの騎士と対峙するそれは完全に愚者のそれだった。

 

「死んでねぇぞ!!!!」

 

その言葉も、行動も負け惜しみでしかなく、声も震えていた。

 

だが、感情の読み取れるモノなら容易に理解しただろう。

 

紛れもなくそれは歓喜の震えだということに。

 

つらぬきの騎士は足を止めるとネテロの前に何かを投げた。

 

ネテロが手を伸ばし掴み取るとそれは何かの文字が描かれた白っぽい石の欠片だった。

 

再び、目をつらぬきの騎士へ向けたネテロへ対し、消える寸前のつらぬきの騎士は言葉を紡いだ。

 

 

 

『王城にて我は待つ』

 

 

 

そう言い残すとつらぬきの騎士は銀のオーラへと完全に姿を変え、空高くへと飛んでいった。

 

 

 

 

「………………やってやろうじゃねぇか…」

 

一人の挑戦者を残して。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

そもそも彼のようなS級首と言う存在そのものが天災のようなものなのだ。

 

S級首とは"存在自体が危険過ぎるため一部の念能力者と権力者以外には公表されていない伝説とも言える者たち"である。

 

例えばハンター協会ならジンを除けば会長のネテロ、副会長、三ツ星ハンターと一部のハンターしか知り得ないのだ。

 

なぜそんなことになっているのかと言うと、サウロン・ネイル以外のS級首が関係する

 

例えば初代S級首のとある女性がこれまでにしてきた犯歴を多少上げてみよう。

 

 

累計少数民族根絶数:1789

 

累計国家壊滅数:92

 

累計殺戮人数:推定10億以上(行方不明者は含まない)

 

 

ちなみにこれは単身による過去400年間の記録だ。

 

たった1人の狂った念能力者によりこれだけの被害を人類は被っているのだ。

 

もしだ。彼女を世界の明るみに再び出したとしよう。

 

民衆は大パニックを起こし、恐怖に脅え、国やハンター協会に抗議するであろう。

 

だが、一番問題なのは彼女に立ち向かう者が出ることだ。

 

そうした場合、最も特をするのは誰か?

 

それは殺戮癖があり、人体収集が大好きな彼女自身であろう。

 

なぜなら、最悪なことに彼女はある程度の人数以上を短時間で殺すと、性的興奮により周囲を無差別に殺戮を行うという精神病を患っているからである。

 

彼女は世界最悪のサイコパスなのだ。

 

ちなみにピトーもサイコパス診断で100%当てはまったりするがそれは置いておこう。

 

一度スイッチの入った彼女を止める幾つかの方法を教えよう。

 

1つ目は彼女を殺すこと。

 

だが、これは彼女が数百年を生きている時点で実現が不可能に等しい事がよくわかるであろう。

 

2つ目は殺戮以上の興味対象を与えること。

 

だが、彼女が興味を引くようなモノを知る人間などほぼいないであろう。

 

だからS級首が出来る前の世界は考えた。

 

そもそもまだA級首であった彼女を焚き付ける原因は何か?

 

それは彼女を集団で襲う賞金稼ぎなどが殆どであった。

 

彼女の殺戮癖は一定数の人間を短時間で殺すと殺戮スイッチが入る。

 

集団なら勝てるという愚かな思考が災いし、彼女に襲い掛かり彼女のスイッチを入れる。

 

なんとも最悪な悪循環だ。

 

そこで世界は名案を考え付いた。

 

彼女の存在を完全に隠蔽してしまえば被害は最小限になるのではないか?

 

そこで考え出されたのがS級首だ。

 

本当に実力のある者が彼女を奇跡的に倒せるかも知れない上に無謀に挑む者がいなくなる。

 

この案は大成功し、近年の彼女による犠牲者を10分の1にまで抑えることに成功したのだ。

 

まあ、一つ問題があるとすれば…。

 

彼女の存在が世に露呈しないため、彼女が気分で殲滅した少数民族や街の中で偶々、殺さなかった人間をハンター協会が口封じのために殺すことが仕事に増えたことであろう。

 

要するにS級首とは存在自体が危険過ぎるため一部の念能力者と権力者以外には公表されていないということ自体が建前であり本音は…。

 

"人類の問題児を世界のために保護する最悪の拘置手段"だということだ。

 

話を戻そう。

 

S級首の中でもサウロン・ネイルの存在は異彩を放っている。

 

なぜなら、居場所が最も掴みやすく、記録されている戦闘数が非常に多い上に実力も極めて高いにも関わらず、念能力の情報が1年前までほぼ不明だったという極めて妙なS級首だからだ。

 

だが、彼が一際、異彩を放っている一番の理由は…。

 

"彼が世界各国の要人から贔屓され、庇護されたためS級首入りした"ことだった。

 

その理由は彼の立ち位置にある。

 

まず彼は48歳という若さで流星街の各ブロックの長老を取り纏める大長老という役職をやっている。

 

これは対外的に見れば流星街の長にあたり、流星街の指導権を持っているといっても過言ではない凄まじいことだ。

 

………しかし、ここだけの話。大長老は仕事のイカれてるとしか思えないオーバーワークっぷりから流星街でやりたくない仕事55年連続ベスト1位だったりする。

 

しかもデスクワークではなく、現地作業(デスワーク)だ。

 

まあ…犯罪者オンリーで出来ているような街を統括するのは非常に大変だということである。

 

最も現在はそれも一段落し、ジャポンにて何でも屋を開きながら隠居に近い何かを送っているが。

 

次にこれが最大の理由でもあるのだが、彼がトップの組織"暗月の剣"の直属の構成員3人と、その3人が創設した組織だ。

 

彼は過去にジンらと共に数年に渡る長旅をしていたが、その時の道中で拾った弟子の全てが後の裏の世界の大物になっているのだ。

 

1人目は言わずと知れた後の幻影旅団の団長。

 

彼がジンとつるむとこ早10年程経過し、偶然、流星街にいたときに教えられるわけでもなくナイフに念を纏わせ、襲い掛かってきた子供その人である。

 

一捻りにされ、"世界の広さを教えてやんよ!"という言葉と共に結果的にだが、ジンとの地獄めぐr…諸国漫遊に強制的に連れていかれることとなった可哀想な…もといラッキーな男だ。

 

当時の事を遠い目をしながら彼はこう語る。

 

"流星街は天国(パラダイス)だった"

 

二人目は近年急速に発展し、ゾルディック家に肩を並べる暗殺組織のトップの女だ。

 

彼女は産まれた瞬間、オーラによって産みの親を殺すほどの才能を持っていた一国の王女だった。

 

それにより城に半ば幽閉されながら育っていたが、偶々城に殴り込みを掛けていた彼らに助けられた。

 

その後は彼らと世界を巡りながら剣を習い、やがて師である彼をも越え、彼の流派を受け継いだ経歴を持つ。

 

当時の事を彼女はこう語る。

 

"彼は私にとって初めて外の世界に連れ出してくれた人であり、父であり、師であり………最愛の人…です…"

 

最後は国崩しを専門とするテロ組織の頭領であり、A級首歴代3位の賞金首。

 

まだ幼い頃に生まれついて、自分に対する世界の非情さに絶望していたところを偶々、通り掛かった彼に"自分が世界で一番不幸な人間のようなツラしやがって…本物の地獄を教えてやるよ…"との発言と共に拐わr…保護され、地獄巡りに連れていかれた男だ。

 

当時の事を彼は大女優の妻を肩に抱きながら、ワイングラス片手にこう語る。

 

"今の僕がいるのはサウロンのお陰だね。あれ? なんでだろう? 足の震えが止まらないな。ハハハ"

 

さて、これまでの彼の肩書き事を並べよう。

 

世界最高クラスの念能力者。

 

流星街のトップ。

 

最強の盗賊団、伝説の暗殺一家に並ぶ組織、世界最悪のテロリスト集団のトップを育成した伝説の男。

 

………凄まじい肩書きだ。

 

彼がS級首した理由は念能力者としてのポテンシャルもさることながら、流星街の大長老の地位と、世界最強クラスの念能力者部隊を間接的に3つも抱えていることにより…。

 

 

 

 

"流星街から全てを見下ろす形で実質的な裏の世界のトップの一角を成す存在だと思われているのである"

 

 

 

………ちなみにこれは彼の事を深く知らない者による客観的な評価であり、ピトーと弟子3人とジンらの場合だと…。

 

"主に弟子が危険人物過ぎて、それらを育て上げた師が超危険人物認定されたという酷い話なのである"

 

まあ、実際のところ彼にも問題はある。

 

 

彼が流星街のトップであるため、報復活動をよく行う。

恩義を感じている3人が、彼が直々に出向かせるわけにはいけないと代行を彼に持ち掛ける。

ならよろしくね☆

最優先事項として組織総出で代行。

師からの直々の依頼のため、必要以上に頑張る。

地図から国や街が消える。

世界的には彼がやったことになる。

 

 

酷い話だ……。

 

最後にハンター協会が掴んでいる彼の念能力は以下の通りだ。

 

 

特質系念能力

 

拡散の獣(the old one)

 

自らの円の最大範囲内で生物が死亡した場合、それをオーラに変換し、吸収する能力。また、自らの眷属と念獣の円の範囲内、彼が所有する特殊な領地の中でも効果が及ぶ。

 

さらに念を消費することで自由に物を造り出すことが出来る。その物は込めたオーラ量、制約などによって効果や強さの大小が決まる。

 

彼はこの生まれついてのこの能力により、48年間殺してきた全ての生命を自らのオーラとして取り込み続けている。

 

その総量はジンをして"反則"、"仲間ならコイツより心強い味方はいない"など豪語させるほどだ。

 

何より恐ろしいのはそれだけの量のオーラを飲み込み続けるサウロン・ネイルの底無しの身体であろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?」

 

彼の視線の先に銀の莫大なオーラが空を飛び、こちらへ向かい、目の前で停止した。

 

それだけではなく目の前には100を越える数の小さな銀のオーラも浮いていた。

 

「満足したか」

 

その言葉と共にバンダナを頭に巻き、大きな鍋を持ち、嫁の炊事の手伝いをしている彼に100以上の小さなオーラは吸い込まれるように戻って行き、巨大な銀のオーラは空を越え、島の遥か彼方に飛んでいき、見えなくなった。

 

「つらぬきの騎士が楽しそうでなによりです」

 

「主様ー。そのきのこシチューはこっちに移すニャー」

 

「おうよ」

 

耳をぴこぴこさせながらおたま片手に夫を呼ぶ嫁に彼は答え、移動していった。

 

 

 

 

 




デモンズソウル用語解説

拡散の獣
古き獣。the old one。デモンズソウルの全ての元凶にして終点のデーモン。だいたいこいつのせい。オオサンショウウオと樹を混ぜたような見た目をしており、さらに数km~数十kmというとてつもない大きさをしている。デモンズソウルの世界で信仰されている神の正体だったり、全てのデーモンの祖だったりする。残念ながら最終イベントのMAPなので戦えない。戦えれば間違えなく最強の敵であったであろう。


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